投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「昔の足首捻挫は治った?今の歩き方を確認」という内容になります。
学生時代にバスケットボールやサッカー、バレーボールなどをしていて、足首を何度も捻挫した経験はありませんか?当時は足首が腫れて歩くのも大変だったものの、しばらくすると痛みがなくなり、その後は普通に部活動やスポーツへ復帰したという方も多いと思います。
それから10年、20年と時間が経ち、現在は足首そのものに痛みがない。「昔の捻挫だから、今の身体にはもう関係ない」と考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、昔の足首捻挫を振り返るときに確認したいのは、今も足首が痛むかどうかだけではありません。現在その足でどのように立ち、身体を支え、歩いているのかまで確認することが大切です。
前回のスポーツ外傷シリーズ第1弾では「昔の肉離れ」をテーマに、痛みがなくなった後も現在の筋力や柔軟性、左右差、身体の使い方まで確認するという考え方をご紹介しました。
第2弾となる今回は「昔の足首捻挫」です。肉離れとは違い、足首は立つ、歩く、階段を上り下りする、しゃがむといった日常動作の中で、地面と身体をつなぐ場所でもあります。
そのため今回は、昔捻挫した足首だけを見るのではなく、その足首の上にある膝や股関節、そして現在の歩き方や片脚で身体を支える動作まで視野を広げて考えていきます。
昔の捻挫が現在の身体の痛みの原因だと決めつけるのではなく、これまでに報告されている論文や研究も参考にしながら、「昔のケガ」と「今の身体」を大分駅前整体院ではどのように考えているのかを分かりやすくお伝えします。
1.昔の足首捻挫は「今痛くない」だけで判断しない

足首に痛みがなくても、左右の動きが同じとは限りません。現在の足首の動きや片脚で支える動作、歩き方まで確認します。
足首を捻挫した経験がある方にお話を聞くと、「昔はかなり腫れたけれど、今はまったく痛くないです」と言われることがあります。
確かに、現在痛みがなく、仕事や家事も問題なくできていれば、普段の生活で昔の捻挫を意識することはほとんどないでしょう。何十年も前の出来事であれば、なおさらです。
痛みと「身体の機能」は分けて考える
ここで一度分けて考えてほしいのが、「痛みがないこと」と「左右の足がまったく同じように使えていること」は同じではないという点です。
例えば、左右の足首を同じように曲げられるか、片脚になったときに安定して身体を支えられるか、左右で力の入り方に違いがないか。こうした部分は、痛みがないだけでは分かりません。
これは、「昔捻挫した足首には必ず問題が残っている」という意味ではありません。
問題なく使えている方も当然います。それでも過去に何度も同じ足首を捻挫していたり、当時十分にリハビリをしないままスポーツへ戻った経験があったりする場合には、昔の状態を想像するより、現在の足首がどう動いているのかを一度確認してみることに意味があります。
特に40代、50代になり、以前より歩くと疲れやすくなった、階段で片側の脚に負担を感じる、しゃがみにくくなったという変化が出てきた場合には、足首だけではなく現在の下半身全体の使い方を見るきっかけになります。
2.足首を見るときは「どこまで曲がるか」だけでは足りない

足首だけを動かしたときの可動域に加え、立って体重をかけた状態や、しゃがむ動作の中でどう使えているかも確認します。
昔の足首捻挫について考えると、「足首が硬くなっているのでは?」と思う方もいるでしょう。
もちろん、足首の動く範囲を確認することは大切です。ただし、大分駅前整体院では足首が何度動くかという数字だけでなく、その動きを実際の動作の中で使えているかも確認します。
立って動かしたときに何が起こるか
ベッドに寝た状態では足首が動いていても、立って体重をかけると動き方が変わることがあります。
例えば、しゃがんだときに片側のかかとだけ浮く。膝を前へ出そうとすると身体が横へ逃げる。左右同じようにしゃがんでいるつもりでも、実際には一方の脚へ体重を多くかけている。このような違いは、足首だけを単独で動かしていると分かりにくいものです。
また、足首には身体を前後左右に動かす役割だけではなく、地面の状態に合わせながら身体を支える役割もあります。
舗装された平らな道だけでなく、段差や坂道、砂利道など、私たちは毎回まったく同じ地面を歩いているわけではありません。その都度、足首だけでなく膝や股関節も細かく動きながら身体を支えています。
そのため昔の捻挫を確認するときも、「足首が硬い・柔らかい」という一つの評価だけで終わらせず、体重をかけた状態でどのように動くのか、左右で違いがあるのかまで見ることが重要だと考えています。
3.昔の捻挫から時間が経っているほど「今の身体」を見る

昔の足首捻挫を現在の症状の原因と決めつけず、年月が経った今の足首の動きや左右差、歩き方を確認します。
「20年前の捻挫が今も残っているのでしょうか?」
このように聞かれることがあります。
20年前に傷めた靱帯や筋肉が現在どうなっているのかを、今の身体の状態だけから正確にさかのぼって判断することはできません。だからこそ、大分駅前整体院では昔のケガを現在の症状の原因と決めつけないことを大切にしています。
確認できるのは「現在どうなっているか」
見るべきなのは、20年前の足首を想像することではありません。
今、左右の足首がどのように動いているのか。片脚で身体を支えたときに安定しているか。ふくらはぎや足周辺の筋肉を使えているか。そして歩く、しゃがむ、階段を上るといった動作で左右を同じように使えているか。
過去のケガは身体を確認するための「手がかり」であって、それだけで現在の状態を説明するものではありません。
これは前回取り上げた肉離れについても同じです。
学生時代に太ももの裏を肉離れしたからといって、現在の腰痛や膝痛がその肉離れによるものだと単純には判断できません。しかし、昔ケガをした側と反対側で筋力や柔軟性、動作に違いが残っているのであれば、その「現在の違い」は確認する価値があります。
足首捻挫でも考え方は同じです。
「昔捻挫したから悪い」と考えるのではなく、昔捻挫したことがあるからこそ、今その足をどう使っているのか確認してみる。
過去ではなく現在を見ることが、このシリーズで一貫してお伝えしたいポイントです。
4.足首の動きは膝の使い方と切り離せない

しゃがむ動作では足首だけでなく、膝・股関節も一緒に動きます。左右で動き方に違いがないかも含めて確認します。
足首捻挫の記事なのに、なぜ膝まで確認するのでしょうか。
その理由は、私たちが日常生活の中で足首だけを単独で動かすことがほとんどないからです。歩くときも、階段を上るときも、椅子から立ち上がるときも、足首・膝・股関節は一緒に動いています。
足首でできない動きを他の場所で補うことがある
分かりやすいのが「しゃがむ」という動作です。
しゃがむときには、足首が曲がり、膝が曲がり、股関節も曲がります。この3か所がバランスよく動くことで、身体を下へ降ろしていくことができます。
もし片側の足首が反対側より動かしにくかったらどうなるでしょうか。
必ずではありませんが、膝の向きが変わったり、股関節の使い方を変えたり、身体を反対側へ移動させたりすることで動作を続けることがあります。
身体には、一つの場所が動きにくいからといって、その場で止まるのではなく、他の場所を使いながら目的の動作を続けようとする特徴があります。
そのため本人としては「普通にしゃがめています」と感じていても、左右を比較すると身体の使い方が違っていることがあります。
これは「足首が硬いと必ず膝が痛くなる」という話ではありません。
大切なのは、足首に過去のケガがある場合、現在の膝の動きまで一緒に見ることで、足首だけを見ていたときには分からなかった身体の使い方が見えてくることがあるということです。
5.片脚で支えると股関節まで確認したい理由が見えてくる

片脚で身体を支えるときは、足首だけでなく膝・股関節・骨盤まで協力します。歩行や階段でも片側の脚へ体重が移ります。
両足で立っているときは、左右の脚で身体を支えることができます。
ところが歩いている途中には、一方の足が地面から離れ、反対側の脚で身体を支える時間があります。階段でも、片側の脚へ体重が大きく移る場面があります。
つまり、普段スポーツをしていない方でも、日常生活の中で何度も「片脚で身体を支える」という仕事を繰り返しています。
足首だけで身体を支えているわけではない
片脚立ちをしてみると分かりやすいのですが、身体を安定させているのは足首だけではありません。
足首が地面に対応し、その上で膝が位置を調整し、さらに股関節周辺の筋肉が骨盤や上半身を支えています。どこか一つだけが働いているのではなく、下半身全体が協力して身体を支えています。
昔足首を捻挫した人の身体を見るときに、股関節まで確認する理由がここにあります。
足首に問題があるから股関節が悪くなった、と単純に結びつけるわけではありません。それでも、片脚で立ったときに骨盤が大きく傾く、身体が左右へ揺れる、膝の位置が安定しにくいといった動きが見られるのであれば、足首だけを整えて終わりにするのではなく、股関節を含めて「その脚全体で身体を支えられているか」を見る必要があります。
反対に、足首に昔の捻挫歴があっても、現在は足首・膝・股関節をバランスよく使えているのであれば、過去の捻挫を必要以上に問題視する必要はありません。
見るべきなのは、やはり「昔ケガをした場所」だけではなく現在の身体の使い方です。
6.スポーツをしていない今は「歩く・階段・しゃがむ」を確認

昔と同じスポーツができるかではなく、現在の生活で「歩く・階段・しゃがむ・片脚で支える」をどう行えているかを確認します。
学生時代にスポーツをしていた方でも、40代、50代になると「今は特に運動していません」という方は少なくありません。
そうすると昔の足首捻挫についても、「もうジャンプもしないし、走らないから関係ない」と考えやすくなります。しかし、現在確認したいのは昔と同じスポーツ動作ができるかどうかではありません。
今の生活で困っている動作を見る
例えば以前より長く歩くと片側の脚だけ疲れる、階段を降りるときに片側が不安定に感じる、深くしゃがみにくい、靴下を履くときに片脚で立ちにくい、といった変化です。
こうした日常の小さな変化は、「年齢のせいかな」と見過ごされやすいものです。
もちろん、すべてを昔の捻挫と結びつけることはできません。年齢だけでなく、仕事、運動量、体重、これまでのケガ、普段の活動量など、現在の身体にはさまざまな条件が重なっています。
だからこそ、昔の捻挫だけを見るのではなく、今困っている動作から逆に身体を確認していくことが大切です。
例えば「歩くと右脚だけ疲れる」のであれば、右足首だけを確認するのではありません。
歩いているときの左右の歩幅、足を着く位置、片脚になったときの安定性、足首の動き、膝の曲がり方、股関節で身体を支えられているかなど、一つずつ確認していきます。
大分市では通勤や買い物などで車を使う機会が多く、「以前スポーツをしていた頃と比べると、歩く量がかなり減った」という方もいらっしゃいます。
昔のスポーツ外傷だけではなく、ケガをした後の20年、30年をどのように身体を使って過ごしてきたのか。
そこまで含めて現在の身体を見ることが、40代、50代になってから昔のケガを振り返るときには大切だと考えています。
7.昔の足首捻挫を「今の痛みの原因」と決めつけない

昔の足首捻挫を現在の痛みの原因と決めつけず、足首から膝・股関節、片脚支持、歩き方まで今の身体を確認します。
今回の記事で最もお伝えしたいのは、「昔足首を捻挫した人は、今も足首に問題が残っている」ということではありません。
また、「昔の捻挫があるから、現在の膝痛や股関節痛につながっている」と決めつけるものでもありません。
過去のケガだけで現在の身体を説明しないこと。
これが大切です。
一方で、現在は足首が痛くなくても、左右の動く範囲、筋力、片脚で支える能力、歩き方などを確認すると違いが見つかることがあります。その違いがあれば、さらに膝や股関節を含めて下半身全体を確認していきます。
大分駅前整体院では、昔ケガをした場所だけを施術するのではなく、「昔どこを傷めたのか」と「現在どのように身体を使っているのか」を分けて考えることを大切にしています。
前回の第1弾「肉離れ」では、昔傷めた筋肉について、現在の筋力や柔軟性、左右差、動作まで確認することをお伝えしました。
今回の第2弾「足首捻挫」では、さらに視野を広げ、足首から膝・股関節、そして片脚で身体を支える動作や歩き方まで見ることをお伝えしました。
こうして見ていくと、昔のスポーツ外傷を振り返るときに大切なのは、「昔どこをケガしたか」だけではないことが分かってきます。
足首の上には膝があり、その上には股関節があります。そして私たちは、それぞれの関節を別々に使って生活しているわけではありません。
次回のスポーツ外傷シリーズ第3弾では、この「足首と股関節の間」にある膝のスポーツ外傷について取り上げます。
昔の膝のケガを見るときに、なぜ膝だけではなく足首や股関節まで確認するのか。第1弾、第2弾からもう一段視野を広げながら、現在の身体の使い方について考えていきます。
そしてシリーズを通して最終的にお伝えしたいのは、昔のケガを怖がることではなく、今の身体を知ることです。
学生時代や若い頃の肉離れ、足首捻挫、膝のケガなどがあり、「もう治っていると思っていたけれど、最近は歩き方や身体の左右差が気になる」「昔ケガした側と今の身体の使い方に違いがあるのか一度確認したい」という方は、今よりも身体の負担が大きくなる前に、現在の状態を一度見直してみてはいかがでしょうか。


