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眼精疲労と肩こり・腰痛は関係ある?

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眼精疲労と肩こり・腰痛は関係ある?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「眼精疲労と肩こり・腰痛は関係ある?」という内容になります。

「パソコン作業を続けていると、目だけでなく肩まで重くなる」「夕方になると目がかすみ、首や肩がこってくる」「デスクワークをしていると、肩こりだけでなく腰まで痛くなる」。このような症状に悩んでいませんか?

特に長時間パソコンを使用する仕事では、午前中は問題なくても、午後から夕方にかけて目の疲れや肩こり、腰痛が気になり始める方もいらっしゃいます。目が疲れたときには遠くを見たり、肩がこったときにはストレッチをしたりと、それぞれ対策をしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、眼精疲労と肩こり・腰痛は、必ずしも別々の問題として考えればよいわけではありません。 パソコン作業では、近くを見続ける目の働きだけでなく、画面を見るための頭や首の位置、腕を支える筋肉の活動、長時間の座位など、さまざまな負担が重なります。

そのため、目の疲れと首・肩の不快感、腰痛が同時に現れる場合には、仕事中の身体の使い方や作業環境にも目を向けることが大切です。今回は、眼精疲労が起こる仕組みから、肩こり・腰痛との関係、仕事中に取り入れたい対策まで、これまでの論文や研究を参考にしながら、当院の考えを交えて説明していきます。

1. デスクワークで眼精疲労が起こるのはなぜ?

近くと遠くを見るときの毛様体筋と水晶体の変化、パソコン作業中のまばたきの減少を説明した眼精疲労のイラスト

近くを見ると毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなります。眼精疲労にはピント調節だけでなく、まばたきの減少や目の乾燥も関係します。

近くを見るときには目の中の筋肉が働いている

パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、目が重くなったり、文字がかすんだり、ピントが合いにくくなったりすることがあります。こうした症状には、目のピントを調節する働きが関係している場合があります。

私たちの目には、水晶体というレンズの役割をする組織があり、その厚みを変えることで近くや遠くにピントを合わせています。この調節に関係するのが、眼球の内部にある「毛様体筋(もうようたいきん)」という筋肉です。

近くを見るときには毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなることで手元の文字などにピントを合わせます。反対に、遠くを見るときには毛様体筋が緩み、水晶体が薄くなります。つまり、パソコン画面を見続けている間は、近くにピントを合わせるための働きが続いているということです。

ただし、毛様体筋が収縮していること自体が悪いわけではありません。問題となるのは、近距離作業が長時間続くことや、目の調節機能に対して作業の負担が大きくなる場合です。

目の疲れは筋肉の緊張だけではない

近くを見るときには、ピント調節だけでなく、左右の眼球を内側に向ける「輻輳(ふくそう)」という働きも必要になります。これは、左右の目で同じ対象物を見るための動きで、目の周囲にある外眼筋が関係しています。

また、画面に集中していると、普段よりまばたきが少なくなることがあります。まばたきが減ると目の表面が乾燥しやすくなり、かすみや不快感につながる場合もあります。

このように、眼精疲労にはピント調節、左右の目の協調、まばたきや涙の状態など、複数の要因が関係しています。 目が疲れるからといって、単純に目の筋肉が硬くなっているとは限りません。

だからこそ、眼精疲労を考える際には、目の使い方だけでなく、画面との距離や見えやすさ、作業時間なども確認する必要があります。

2. 眼精疲労と肩こりには関係がある?

パソコン画面が見えにくく顔を前に近づける女性と、画面環境を調整して自然な姿勢で作業する女性の比較イラスト

画面が見えにくいと、無意識に顔を前へ近づける場合があります。眼精疲労だけでなく、首や肩の使い方にも目を向けることが大切です。

画面の見えにくさが首や肩の使い方に影響する

デスクワーク中に目が疲れると、無意識に画面へ顔を近づけたり、首を前に出したりしていませんか? 文字が小さい、画面が見えにくい、眼鏡が作業距離に合っていないといった状況では、見やすい位置を探すために頭や首の位置が変化する場合があります。

例えば、パソコン画面に顔を近づけると、頭が身体より前に位置しやすくなります。その姿勢を保つためには、首や肩の筋肉も働く必要があります。ただし、頭が前に出る姿勢そのものが、必ず肩こりを引き起こすわけではありません。

重要なのは、画面を見るための姿勢が長時間続いていないか、首や肩の筋肉を休ませる機会があるかということです。画面の見え方と身体の使い方を合わせて確認することで、仕事中に負担が重なっている状況に気づきやすくなります。

目の負担と首・肩の筋活動は無関係ではない

目のピント調節と首・肩の筋肉は、それぞれ別の働きをしています。しかし、近くを見るための視覚的な条件によって、首や肩の筋活動が変化する場合があることも分かっています。

特に、目のピント調節と左右の眼球を内側に向ける働きがうまく協調していない状況では、首や肩の筋肉の活動にも影響する可能性があります。これは、目の筋肉が首や肩の筋肉を直接引っ張っているという意味ではありません。

画面を見るという一つの作業の中で、目の働きと首・肩の筋肉の活動が関係する場合があるということです。そのため、肩こりが続いている方は、肩の筋肉だけでなく、画面の見え方や仕事中の頭の位置にも目を向ける価値があります。

一方で、眼精疲労が肩こりの直接的な原因とは限らないため、首や肩の症状については身体の状態も含めて確認することが大切です。

3. 肩こりと腰痛が同時に起こるのはなぜ?

デスクワーク中の女性と、画面を見る動作・腕の使用・長時間の座位という肩こりや腰痛に関係する負担を示したイラスト

肩こりと腰痛には、長時間の座位や腕の使用など、共通する負担が関係する場合があります。痛みの原因を一つに決めつけないことが大切です。

首や肩だけでなく腰にも負担が重なる

デスクワークをしている方の中には、肩こりだけでなく腰痛にも悩んでいる方がいらっしゃいます。「肩がこるのはパソコンの見すぎだと思うけれど、腰まで痛くなるのはなぜだろう」と疑問に感じる方もいるでしょう。

ここで知っていただきたいのは、肩こりが腰痛を引き起こしているとは限らないということです。パソコン作業では、画面を見るために頭や首の位置を調整しながら、腕を使い、座った姿勢で身体を支えています。

さらに、仕事に集中していると、長時間同じ姿勢を続けたり、立ち上がる機会が少なくなったりすることもあります。こうした作業環境や身体の使い方が重なることで、首や肩だけでなく、腰にも不快感や痛みが現れる場合があります。

身体はそれぞれの部位が協力して動いている

私たちの身体は、首・肩・背中・腰が完全に独立して働いているわけではありません。例えば、椅子から立ち上がるときには、腰だけでなく、股関節や膝、体幹などが協力して動きます。

座っているときも同様で、骨盤や背骨、胸郭、首などが関係しながら身体を支えています。そのため、肩こりや腰痛が続く場合には、痛みのある部分だけでなく、身体全体の動きや負担のかかり方を確認することが役立つ場合があります。

ただし、肩や腰の痛みを、単純に身体のゆがみや姿勢の悪さだけで説明することはできません。痛みには、筋肉や関節の状態だけでなく、仕事の負担、身体活動、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

だからこそ、肩がこるから肩だけ、腰が痛いから腰だけを確認するのではなく、現在の身体の状態と生活環境を合わせて考えることが大切なのです。

4. 40〜50代は目の変化が姿勢に影響することも

老視によってパソコン画面の文字が見えにくい女性と、画面距離や文字サイズを調整した女性を比較したイラスト

40〜50代では老視によって近くの文字が見えにくくなる場合があります。現在の目に合わせた画面距離や文字サイズの調整が大切です。

以前と同じ画面距離でも見えにくくなる

40〜50代になると、以前よりパソコン画面の文字が見えにくくなったり、近くから遠くへ視線を移したときにピントが合うまで時間がかかったりすることがあります。こうした変化には、加齢に伴う目の調節機能の低下が関係している場合があります。

いわゆる「老視(ろうし)」です。老視は、主に水晶体が加齢によって硬くなり、近くにピントを合わせる能力が低下することで起こります。そのため、目の筋肉を鍛えれば元に戻るというものではありません。

以前は問題なく見えていたパソコン画面でも、現在の目の状態に合っていなければ、見えにくさを感じる場合があります。特に、長時間パソコンを使用する方は、画面との距離や文字サイズが現在の目の状態に合っているか確認してみましょう。

見えやすい姿勢が身体にとって楽とは限らない

例えば、画面の文字が見えにくいために、無意識に顔を前へ近づけている方もいらっしゃいます。また、遠近両用眼鏡などを使用している場合には、画面を見る位置によって顎を上げたり、頭の角度を変えたりすることもあります。

こうした姿勢が短時間であれば、必ずしも問題になるわけではありません。しかし、見えやすい位置を保つために首や肩の筋肉を使い続けている場合には、身体の不快感に関係する可能性があります。

目にとって見えやすい環境を整えることは、首や肩に無理のない作業姿勢を選ぶうえでも重要です。 特に、以前と同じ仕事をしているのに最近肩こりが強くなったという方は、身体の変化だけでなく、視力や眼鏡の状態も確認してみてください。

なお、老視や視力の問題については、眼科で適切な検査を受けることが大切です。

5. 目が疲れたら遠くを見るといい?

パソコン作業中の女性が窓の外を見て目を休める様子と、20分ごとに約6m以上先を20秒見る20-20-20ルールのイラスト

遠くを見ると、近くにピントを合わせるための調節負荷が小さくなります。20-20-20ルールを参考に、適度な休憩を取り入れましょう。

遠くを見ると目のピント調節の負担が変わる

デスクワーク中の眼精疲労対策として、遠くを見る方法を聞いたことがある方も多いと思います。これは、近くを見続けている状態から、目のピント調節に必要な働きを一時的に変える方法です。

例えば、50cm先のパソコン画面を見る場合と、6m先の景色を見る場合では、目に必要なピント調節量が異なります。遠くを見ると毛様体筋の収縮が小さくなり、近くにピントを合わせ続ける状態から切り替わります。

また、近くを見るときに必要な左右の眼球の輻輳も、遠くを見ることで小さくなります。つまり、遠くを見ることには、近距離作業で続いていた目の働きを一時的に変えるという意味があります。

近くと遠くを何度も見る方がいい?

目の疲れを取る方法として、手元の指先と遠くの景色を交互に見る運動が紹介されることもあります。この方法では、近くと遠くにピントを合わせる働きが繰り返されます。

ただし、目が疲れているときに何度もピントを切り替えることが、必ずしも目の休息になるとは限りません。一般的な眼精疲労に対して、遠近を繰り返し見る運動の効果が十分に確立されているわけでもありません。

そのため、目を休めることが目的なら、まずは画面から視線を外し、遠くを自然に見る方法がおすすめです。 無理に目を動かそうとするのではなく、近くを見続ける作業を一度中断することを意識してみてください。

20分ごとに20秒見る方法は効果がある?

眼精疲労対策には、20分程度の作業後に、約6m以上離れた場所を20秒間見るという方法があります。これは「20-20-20ルール」と呼ばれ、パソコン作業中の休憩方法として知られています。

ただし、20分ごとに20秒休めば、必ず眼精疲労が改善するというわけではありません。短時間の休憩によって症状が軽減したという報告がある一方で、十分な効果が認められなかった報告もあります。

また、休憩を取るタイミングについても、決められた時間だけでなく、疲れを感じたときに休むことが役立つ可能性があります。大切なのは、20分という時間にこだわることではなく、近くを見続ける作業を適度に中断することです。

目が疲れてきたと感じたら、無理に作業を続けず、一度画面から視線を外す習慣をつけてみましょう。

6. 目だけでなく身体も休めることが大切

デスクワーク中の眼精疲労と肩こり・腰痛対策として、遠くを見る休憩、立ち上がって歩く動作、画面環境の調整を示したイラスト

デスクワーク中は、目を休めるだけでなく、立ち上がって身体を動かすことや、画面・椅子などの作業環境を見直すことも大切です。

目の休憩と身体の休憩は目的が違う

眼精疲労を感じたときには、画面から視線を外して遠くを見ることが一つの方法です。しかし、肩こりや腰痛もある場合には、目を休めるだけで身体の症状まで改善するとは限りません。

なぜなら、目の疲れと首・肩・腰の不快感には、それぞれ異なる要因も関係しているからです。例えば、遠くを見ることで目の調節負荷を減らせても、その間ずっと同じ姿勢で座っていれば、身体を動かす機会は増えません。

そこで取り入れたいのが、目の休憩と身体の休憩を組み合わせる方法です。パソコン作業の合間に遠くを見るだけでなく、仕事の区切りで椅子から立ち上がり、少し歩いてみるのもよいでしょう。

同じ姿勢を続けない工夫をする

デスクワーク中の腰痛対策として、正しい座り方を意識している方も多いと思います。しかし、背筋を伸ばして座っていれば、必ず腰痛を防げるというわけではありません。

また、猫背で座っていることだけが腰痛の原因になるとも限りません。大切なのは、一つの姿勢を無理に維持することではなく、身体の状態に合わせて姿勢を変えたり、適度に動いたりできることです。

例えば、仕事の区切りで立ち上がる、少し歩く、肩や背中を無理のない範囲で動かすといった方法があります。座っている時間が長い方は、立ち上がったときに腰が伸びにくく感じたり、歩き始めに腰が重く感じられたりすることもあるでしょう。

こうした症状が繰り返される場合には、単に座り方を変えるだけでなく、現在の身体の状態を確認することも大切です。

目の乾燥や作業環境にも注意する

眼精疲労への対策では、まばたきや画面環境も忘れてはいけません。画面に集中しているときは、まばたきが少なくなり、目が乾燥しやすくなる場合があります。

そのため、休憩中には自然にまばたきをすることも意識してみてください。また、画面が近すぎないか、文字が小さすぎないか、照明が反射して見えにくくなっていないかなども確認したいところです。

特に40〜50代では、目の状態に合わせて文字サイズや画面との距離を調整することが重要になります。目の負担を減らす工夫と、身体を動かす習慣の両方を取り入れることが、デスクワーク中の不快感を見直す第一歩になります。

7. 肩こりや腰痛が続くなら、今の身体の状態を確認する

デスクワーク後に肩こりや腰痛を感じる女性と、立ち上がる・歩く・肩や背中を動かす動作を確認する様子のイラスト

肩こりや腰痛が続く場合は、痛みのある場所だけでなく、立ち上がる・歩くなどの日常動作や身体全体の負担を確認することが大切です。

痛みは身体からのサイン

ここまで、眼精疲労と肩こり・腰痛の関係について説明してきました。目の疲れにはピント調節やまばたきなどが関係し、首や肩の不快感、腰痛には作業環境や身体の使い方など、さまざまな要因が関係しています。

では、目を休めたり、仕事中に身体を動かしたりしても、肩こりや腰痛が続く場合にはどう考えればよいのでしょうか。当院では、痛みを単にその場所だけの問題として捉えるのではなく、身体にかかっている負担と、現在の身体の状態を確認することが大切だと考えています。

私たちの身体は、仕事や家事などの日常生活の中で、さまざまな負担を受けています。その負担に対して、休息や身体の回復が十分でなかったり、特定の動作がつらくなっていたりすると、痛みや不快感が現れる場合があります。

当院では、このような状態を、身体にかかる負担と回復のバランスが崩れ、身体が対応できる範囲を超えている可能性がある状態として考えています。痛みは、今の身体に何らかの問題や負担が生じていることを知らせるサインの一つです。

ただし、痛みの強さがそのまま身体の損傷や負担の大きさを表すわけではありません。また、すべての痛みが身体のバランスの問題から起こるわけでもないため、症状の経過や身体の状態を確認する必要があります。

身体のバランスを整えるとは?

当院が大切にしている「身体のバランスを整える」とは、単に背骨や骨盤の位置を見た目だけでそろえることではありません。首や肩、背中、腰、股関節などの動きや、日常生活での身体の使い方を確認し、特定の部分に無理な負担が集中していないかを考えることです。

例えば、デスクワーク中に腰痛が続いている方であれば、座っている姿勢だけでなく、椅子から立ち上がる動作や、歩くときの身体の動きなども確認する価値があります。また、肩こりが続いている場合には、首や肩だけでなく、胸郭や肩甲骨の動き、腕の使い方なども確認します。

こうした身体の動きを確認することで、現在の状態に合わせたケアや、日常生活で見直したいことを考えやすくなります。ただし、身体の動きに左右差があることや、関節が硬いことだけで、痛みの原因が決まるわけではありません。

大切なのは、一つの検査結果だけで判断するのではなく、症状の経過や日常生活で困っている動作を含めて、身体全体を確認することです。

目の疲れだけでなく肩こり・腰痛が続いている方へ

眼精疲労がある場合には、視力や眼鏡の問題、ドライアイなどが関係していることもあるため、必要に応じて眼科で確認することが大切です。特に、見え方の急な変化や強い目の痛み、物が二重に見えるなどの症状がある場合には、整体ではなく医療機関での評価を優先してください。

また、腰痛や肩こりについても、症状によっては医療機関での検査や治療が必要になる場合があります。一方、医療機関で緊急性の高い問題がないことを確認したうえで、仕事中の肩こりや腰痛を繰り返している方は、現在の身体の状態や生活習慣を見直すことも選択肢になります。

大分駅前整体院では、痛みのある場所だけでなく、身体の動きや日常生活での負担にも目を向け、一人ひとりの状態に合わせたケアを大切にしています。「目が疲れるだけだと思っていたけれど、最近は肩こりや腰痛まで気になる」「休憩やストレッチをしているのに、肩こりや腰痛を繰り返している」という方は、今の身体の状態を一度見直してみてはいかがでしょうか。

痛みを我慢しながら仕事を続けるのではなく、今よりも悪くなる前に、身体にかかっている負担や動きの状態を確認することが大切です。 目の疲れには目に合った対策を、肩こりや腰痛には身体の状態に合わせた対策を考えていきましょう。

そして、症状のある場所だけでなく、身体全体の働きや生活の中での負担を見直していくことが、無理なく仕事を続けるための一歩になると当院では考えています。デスクワーク中の肩こりや腰痛が続いている方は、一人で悩まず、大分駅前整体院へお気軽にご相談ください。

今よりも悪くなる前に、早めのケアを大切にしていきましょう。

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ぎっくり腰を繰り返す人の再発予防と運動

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ぎっくり腰を繰り返す人の再発予防と運動

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「ぎっくり腰を繰り返す人の再発予防と運動」という内容になります。

「ぎっくり腰が治ったと思ったのに、また腰が痛くなった」「何度も繰り返しているので、そろそろ本格的に予防したい」と感じている方はいらっしゃいませんか。

急な腰痛を経験すると、しばらくは腰に負担をかけないように気をつけるものの、痛みが落ち着くにつれて以前と同じ生活に戻っていく方も多いと思います。しかし、数か月後に再び強い腰痛が起こると、「何か予防する方法はなかったのだろうか」と考えるのではないでしょうか。

特に40〜50代になると、仕事や家事などで忙しく、腰痛が落ち着いても運動する時間を確保できない方がいらっしゃいます。また、再発予防のためにストレッチを続けているものの、それだけで十分なのか疑問に感じている方もいるでしょう。

腰痛の再発予防を考えるうえで大切なのは、痛みが出たときの対処だけでなく、痛みが落ち着いている時期にどのような取り組みを続けるかということです。

ただし、特定の運動を行えば必ずぎっくり腰を防げるわけではありません。現在の身体の状態や生活環境によって、適した運動の種類や負荷も異なります。

今回は、腰痛の再発予防や運動に関する論文・研究で報告されている内容も参考にしながら、ぎっくり腰を繰り返す方に知っていただきたい予防方法と、無理なく運動を続けるための当院の考えをお伝えします。

1.ぎっくり腰を繰り返す人には、どのような特徴がある?

腰痛が落ち着いた後に再び痛みが出た40〜50代女性を比較し、再発が必ずしも腰の悪化を意味しないことを示すイラスト

ぎっくり腰を繰り返しても、必ずしも腰の状態が悪化し続けているわけではありません。

一度腰痛を経験すると、再び痛くなることがある

ぎっくり腰を何度も経験している方の中には、「以前痛めた腰が完全に治っていないから、また痛くなるのではないか」と考えている方もいらっしゃると思います。

しかし、腰痛を繰り返しているからといって、必ずしも同じ場所の筋肉や椎間板などを繰り返し傷めているわけではありません。また、痛みが強く出たからといって、腰の組織に大きな損傷が起きているとも限らないのです。

腰痛は、一度症状が落ち着いた後に再び現れることがあり、その経過には個人差があります。以前と同じような痛みを感じても、今回の腰痛が前回とまったく同じ原因で起きているとは判断できません。

「何度も腰痛になる=腰が悪くなり続けている」と考える必要はありませんが、繰り返しているという経過は、今後の対策を考えるうえで大切な情報になります。

再発しやすい人を一つの特徴だけで判断できない

例えば、腰痛を繰り返す方が「自分は腹筋が弱いからだろうか」「身体が硬いからではないか」と考えることがあります。

確かに、筋力や柔軟性は身体を動かすうえで大切な要素です。しかし、腹筋が弱い方や股関節が硬い方が、必ずぎっくり腰を繰り返すというわけではありません。

反対に、普段から運動をしていて筋力がある方でも、腰痛になることはあります。そのため、特定の筋肉や関節だけを確認して、再発の可能性を正確に判断することは難しいのです。

ここで重要になるのは、腰痛を繰り返す理由を一つに決めつけるのではなく、これからの再発リスクを減らすために、どのような取り組みができるかを考えることです。

過去の腰痛をなかったことにはできませんが、現在の身体の状態に合わせて運動や活動を見直すことはできます。腰痛を経験した後だからこそ、痛みが落ち着いている時期の過ごし方に目を向けてみてはいかがでしょうか。

2.ぎっくり腰の再発予防には、どのような方法が有効なのか?

腰痛時の負担調整、コルセットによる補助、ウォーキングによる運動習慣の3つの取り組みを示したイラスト

腰への負担を調整するだけでなく、症状に合わせて身体を動かす習慣も再発予防を考えるうえで大切です。

腰を守ることだけが予防ではない

ぎっくり腰を経験した方の中には、再発しないように腰をできるだけ動かさず、負担をかけないことが大切だと考えている方もいらっしゃると思います。

また、腰に不安があるときにはコルセットを使用したり、椅子やクッションを変えたりするなど、腰への負担を減らす工夫をしている方もいるでしょう。

もちろん、痛みが強い時期に動作を調整したり、必要に応じて補助具を使用したりすることには意味があります。しかし、それらを使用しているだけで、将来の腰痛を十分に予防できるとは限りません。

腰痛の予防では、腰を保護することだけでなく、身体を動かす習慣を維持することも重要だと考えられています。

例えば、腰痛が落ち着いた後も外出を控え、できるだけ座って過ごす生活を続けるより、身体の状態に合わせて歩いたり、筋肉を動かしたりする機会をつくることが、予防を考える一つの方法になります。

ただし、身体を動かせば動かすほどよいという意味ではありません。現在の体力や症状に合わない運動を無理に続けると、かえって痛みが強くなる場合もあります。

運動と身体の使い方を理解することが大切

再発予防では、運動を行うことに加えて、その運動をどのように続けるかを理解することも大切です。

例えば、腰痛予防のために腹筋運動を始めたとしても、毎回強い痛みが出るまで頑張る必要はありません。また、少し腰に違和感が出たからといって、すべての運動を中止しなければならないとも限らないのです。

大切なのは、現在の身体の状態を確認しながら、運動の種類や負荷を調整していくことです。

「腰痛にならないために、何をしてはいけないか」だけでなく、「今の身体で何ができるのか」を考えることが、再発予防の第一歩になります。

腰に不安がある方ほど、特別な対策を探したくなるかもしれません。しかし、まずは無理なく続けられる身体活動を見つけることから始めてみるのもよいでしょう。

3.ウォーキングは、ぎっくり腰の再発予防に役立つ?

40〜50代女性が短い散歩から始め、身体の反応を確認しながらウォーキングを継続する3段階のイラスト

ウォーキングは最初から長い距離を歩かず、現在の体力や症状に合わせて無理なく続けることが大切です。

特別な運動だけが腰痛予防ではない

「ぎっくり腰を繰り返さないためには、腹筋や背筋を鍛えなければいけない」と考えている方もいらっしゃると思います。

しかし、腰痛の再発予防として考えられる運動は、筋力トレーニングだけではありません。普段の生活に取り入れやすいウォーキングも、選択肢の一つになります。

ウォーキングは、特別な器具を必要とせず、自分の体力や生活に合わせて時間や距離を調整しやすい運動です。また、歩くときには腰だけでなく、股関節や膝、足首なども働き、身体全体を使って移動しています。

腰痛が落ち着いた方を対象とした研究でも、一人ひとりに合わせたウォーキングと、腰痛への理解を深める支援を組み合わせることで、再発までの期間が延びることが示されています。

ただし、これはウォーキングをすれば必ず腰痛が再発しなくなるという意味ではありません。また、歩くことだけでなく、無理のない運動計画や継続するための支援も含めた取り組みである点が重要です。

最初から長い距離を歩く必要はない

例えば、普段ほとんど歩いていない方が、腰痛予防のために突然1時間のウォーキングを始めたとします。

身体を動かそうとすること自体はよいのですが、慣れていない運動を急に増やすと、腰だけでなく膝や足などに負担を感じる場合があります。せっかく始めた運動も、身体がつらくなって続けられなくなってしまっては残念です。

そのため、最初は普段の歩行量を確認し、無理なく歩ける時間から始めることをおすすめします。

例えば、普段あまり歩いていない方であれば、体調や症状に問題がない範囲で、5〜10分程度の短い散歩から始める方法も考えられます。これはすべての方に共通する基準ではなく、運動を始める際の一例です。

歩いた後に腰や脚の症状が強くならないか、翌日まで疲労が残りすぎていないかなどを確認しながら、必要に応じて少しずつ時間を調整していきます。

大切なのは、一度に長い距離を歩くことではなく、自分の身体に合った歩行量を見つけ、継続できるようにすることです。

また、すでに日常的に十分歩いている方であれば、無理に歩行距離を増やす必要はありません。現在の活動量や体力に応じて、別の運動を組み合わせることも選択肢になります。

4.腰痛予防には筋トレとストレッチ、どちらがよい?

椅子に座って太ももの裏を伸ばすストレッチと、椅子から立ち上がる筋力トレーニングを比較したイラスト

ストレッチは柔軟性、筋力トレーニングは筋力の維持・向上を目的とし、身体の状態に合わせて組み合わせます。

ストレッチだけで十分とは限らない

ぎっくり腰を繰り返す方の中には、腰や股関節が硬くならないように、毎日ストレッチを続けている方もいらっしゃると思います。

身体を動かす習慣をつくることは大切ですが、ストレッチを行っているからといって、それだけで腰痛の再発を十分に予防できるとは限りません。

ストレッチは、関節や筋肉を無理のない範囲で動かし、柔軟性を維持・改善する目的で取り入れられます。一方、筋力トレーニングには、日常生活で必要な力を発揮する能力を維持・向上させる役割があります。

つまり、両者は同じ目的の運動ではないのです。

腰痛予防では、筋肉を伸ばすことだけに注目するのではなく、身体を動かすために必要な筋力や体力も含めて考えることが大切です。

ただし、身体が硬いから腰痛になる、筋力が弱いからぎっくり腰を繰り返すといった単純な関係ではありません。どのような運動が必要なのかは、現在の身体の状態や生活上の目標によって異なります。

筋力トレーニングは腹筋だけではない

腰痛予防の筋力トレーニングというと、腹筋や背筋を鍛える運動を思い浮かべる方が多いかもしれません。

もちろん、体幹の筋肉も身体を動かすために重要です。しかし、立ち上がる、歩く、階段を上るといった日常動作では、腰周辺の筋肉だけでなく、お尻や太ももなどの筋肉も働いています。

例えば、椅子から立ち上がる動作では、股関節や膝を伸ばす筋肉が必要になります。また、歩行や階段では、片脚で身体を支える力も求められます。

そのため、腰痛予防を考える際には、腹筋運動だけを繰り返すのではなく、身体全体の筋力や運動能力に目を向けることも大切です。

例えば、椅子からゆっくり立ち上がる運動や、無理のない範囲で行うスクワットなども、下半身の筋力を維持するための選択肢になります。ただし、膝や股関節に痛みがある方では、動作の深さや回数を調整する必要があります。

どちらか一つに決める必要はない

ストレッチと筋力トレーニングのどちらが優れているのかという疑問に対して、すべての方に共通する答えがあるわけではありません。

例えば、身体を動かす習慣がほとんどない方であれば、まずは軽いウォーキングや負担の少ない運動から始めることが考えられます。一方、普段から歩いているものの、階段や立ち上がりで筋力不足を感じる方であれば、筋力トレーニングを取り入れることも選択肢になるでしょう。

また、柔軟性を改善したい方には、ストレッチを組み合わせる方法もあります。

重要なのは、特定の運動だけに頼ることではなく、現在の身体に必要な運動を無理なく組み合わせることです。

腰痛を繰り返しているからといって、すべての方が同じ腹筋運動やストレッチを行う必要はありません。自分の身体に合った方法を考えることが、運動を続けるうえでも大切になります。

5.ぎっくり腰の再発予防で、運動を続けることが大切な理由

ウォーキング、筋力トレーニング、ストレッチ、休息を1週間に組み合わせた無理のない運動習慣の例

運動は毎日同じ量を行う必要はなく、体調や生活に合わせて休息も取り入れながら継続することが大切です。

一時的に頑張るだけでは続かない

腰痛が強くなった直後は、「今度こそ運動を続けよう」と考える方も多いのではないでしょうか。

しかし、痛みが落ち着いて仕事や家事が忙しくなると、次第に運動する時間が減ってしまうことがあります。最初は毎日続けていたストレッチや筋力トレーニングも、気がつけば週に一度、あるいはまったく行わなくなっていたという方もいらっしゃるでしょう。

腰痛予防に役立つと考えられている運動も、短期間だけ行えば、その効果がいつまでも続くとは限りません。

再発予防を考えるのであれば、運動を始めることと同じくらい、無理なく続けられる方法を見つけることが重要です。

例えば、最初から毎日30分の運動を目標にしても、仕事や家事との両立が難しければ、途中で負担に感じてしまうかもしれません。

それよりも、現在の生活の中で確保できる時間を考え、無理のない頻度から始める方が、結果的に継続しやすい場合があります。

運動できない日があっても問題ない

運動を続けようとすると、「毎日行わなければ意味がない」と考えてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、仕事が忙しい日や体調が優れない日に、無理をして同じ運動を続ける必要はありません。身体の状態に合わせて運動量を減らしたり、休息を取ったりすることも大切です。

例えば、普段はウォーキングをしている方でも、疲労が強い日には短い散歩に変更する方法があります。また、まとまった時間が取れない場合には、日常生活の中で歩く機会をつくることも考えられます。

一日運動ができなかったからといって、それまでの取り組みが無駄になるわけではありません。

運動を続けるためには、毎回同じ量をこなすことよりも、その日の身体や生活に合わせて調整できることが大切です。

運動の目的を理解すると続けやすくなる

もう一つ大切なのは、何のために運動を行っているのかを理解することです。

例えば、ウォーキングであれば、単に歩数を増やすことだけが目的ではありません。無理なく身体を動かす機会をつくり、日常生活に必要な体力や活動習慣を維持することも目的になります。

筋力トレーニングであれば、腹筋を何回できるようになるかだけでなく、椅子から立ち上がる、階段を上る、買い物の荷物を運ぶといった生活動作につなげて考えることができます。

運動の目的が明確になると、自分に必要な内容や負荷を考えやすくなります。

腰痛予防のための運動は、運動そのものを頑張ることが最終目標ではなく、安心して日常生活を送るための取り組みです。

痛みが落ち着いている時期だからこそ、今後も続けられる運動習慣について考えてみてはいかがでしょうか。

6.腰痛を繰り返す人が、運動を始める前に確認したいこと

40〜50代女性の腰・股関節・膝の位置と、歩行・立ち上がり・しゃがむ動作を確認するイラスト

腰痛予防の運動を始める前には、腰だけでなく股関節や膝の状態、歩行や立ち上がりなどの動作も確認します。

今の身体に合った運動を選べていますか?

ここまで、ウォーキングや筋力トレーニングなど、腰痛の再発予防として考えられる運動について説明してきました。

しかし、同じ運動であっても、すべての方に適しているわけではありません。現在の症状や体力、腰以外の関節の状態によって、運動の内容を調整する必要があります。

例えば、腰痛は落ち着いていても、長時間歩くと膝が痛くなる方がいらっしゃいます。また、股関節に痛みがあり、大きく脚を動かすことが難しい方もいるでしょう。

このような場合に、腰痛予防のためだからといって、無理に歩行距離を増やすことが適切とは限りません。

腰痛の再発予防では、腰だけを確認するのではなく、実際に行う運動を身体全体で無理なく続けられるかを考えることが重要です。

腰だけでなく、股関節や膝の状態も確認する

大分駅前整体院では、腰痛を繰り返す方の身体を確認する際、腰の状態だけでなく、股関節や膝などの動きにも目を向けています。

例えば、ウォーキングを始めたい方であれば、歩くときに腰や脚にどのような症状が出るのか、どの程度の距離を歩けるのかを確認します。また、筋力トレーニングを考える場合には、立ち上がりやしゃがむ動作なども参考になります。

ただし、股関節が硬いことや膝の動きに特徴があることが、そのまま腰痛の原因になるわけではありません。

当院で大切にしているのは、特定の関節に問題があると決めつけることではなく、今の身体で無理なく行える動作と、負担を感じる動作を整理することです。

例えば、スクワットで膝が痛くなる方であれば、動作の深さを調整したり、別の運動を検討したりすることができます。

また、歩くと腰がつらくなる方でも、歩行時間を短くすることで取り組みやすくなる場合があります。ただし、歩行によって脚の痛みやしびれが強くなる場合には、運動を増やす前に医療機関での評価が必要になることもあります。

運動よりも医療機関での確認を優先したい場合

ぎっくり腰を繰り返している方の中には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、医療機関での評価が必要な状態が関係している場合もあります。

特に、腰痛だけでなく脚のしびれや筋力低下がある場合、以前より歩ける距離が短くなっている場合などには、自己判断で運動を増やすことは避けた方がよいでしょう。

また、発熱を伴う腰痛や大きな外傷後の痛みなども、医療機関への相談が必要です。新たな排尿・排便の異常、股の間の感覚低下、急速に進行する脚の麻痺などがある場合には、速やかな救急受診が必要になります。

腰痛を繰り返しているからといって、すべてを運動や整体だけで対応しようとしないことも大切です。

当院でも、身体の状態や症状の経過を確認し、必要に応じて整形外科などの医療機関での診察を優先していただくことを重視しています。

7.ぎっくり腰を繰り返さないために、今からできること

現在の身体を確認し、自分に合った運動を選び、ウォーキングなどを無理なく継続する腰痛再発予防の3ステップ

ぎっくり腰の再発予防では、今の身体を確認し、自分に合った運動を選んで無理なく続けることが大切です。

再発を完全に防ぐことだけを目標にしない

ここまで、ぎっくり腰の再発予防に役立つと考えられる運動や、その取り入れ方について説明してきました。

ただし、ウォーキングや筋力トレーニングを続けていても、腰痛が再び起こることはあります。どれだけ身体に気をつけていても、将来の腰痛を完全に防げるとは限りません。

そのため、再発予防に取り組んでいたにもかかわらず腰痛が起こったとしても、それまでの運動がすべて無意味だったと考える必要はありません。

腰痛の再発リスクを減らすことに加えて、腰痛が起きたときにも適切に対応し、日常生活への影響をできるだけ小さくすることが大切です。

例えば、以前は腰痛になると長期間身体を動かさなくなっていた方でも、現在の症状に応じて活動を調整する考え方を理解していれば、必要以上に安静を続けずに済む場合があります。

もちろん、強い痛みや神経症状がある場合には、無理に活動を続けるのではなく、医療機関での評価を優先する必要があります。

自分に合った予防方法を見つけることが大切

腰痛の再発予防といっても、すべての方が同じ運動を行えばよいわけではありません。

例えば、普段あまり歩いていない方であれば、無理のないウォーキングから始めることが考えられます。一方、すでに歩く習慣がある方であれば、現在の筋力や体力に合わせて、別の運動を組み合わせる方法もあるでしょう。

また、腰痛以外に膝や股関節の痛みがある方では、それぞれの症状に配慮した運動を選ぶ必要があります。

大切なのは、一般的に腰痛予防によいといわれている運動を、そのまま自分に当てはめることではありません。

今の身体の状態を確認し、自分に必要な運動を、無理なく続けられる形で取り入れることが重要です。

特別な運動を一度行うことよりも、普段の生活の中で身体を動かす機会をつくり、継続できる方法を考えることが、これからの腰痛との付き合い方につながります。

大分駅前整体院が大切にしていること

大分駅前整体院では、ぎっくり腰を繰り返す方に対して、腰の痛みだけでなく、現在の身体の動きや日常生活で困っていることを確認するようにしています。

例えば、腰痛が落ち着いても歩くことに不安がある方、筋力トレーニングを始めたいけれど膝や股関節にも痛みがある方、運動を続けているのに何度も腰痛を経験している方など、悩みは一人ひとり異なります。

そのため、すべての方に同じストレッチや筋力トレーニングを勧めるのではなく、現在の身体の状態や生活環境を踏まえ、どのような取り組みが適しているのかを考えることを大切にしています。

また、腰痛の状態によっては医療機関での診察や治療が必要になる場合もあります。当院では、整体だけで対応することにこだわらず、必要に応じて医療機関との連携も重視しています。

ぎっくり腰を繰り返している方にとって大切なのは、痛みが出るたびに対処することだけでなく、痛みが落ち着いている時期から、今後の身体のためにできることを考えることです。

「何度もぎっくり腰になっているので、再発予防を始めたい」「ストレッチや運動をしているけれど、自分に合っているのか分からない」「腰だけでなく、股関節や膝の状態も気になっている」という方は、一度現在の身体の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

大分駅前整体院では、腰痛を繰り返している方が、仕事や家事、買い物、旅行などの日常生活をできるだけ安心して続けられるよう、身体の状態や生活動作を確認しながら、必要なケアや運動について一緒に考えていきます。

腰痛の再発を完全に防ぐことは難しい場合もありますが、今の身体に合った活動を見つけ、無理なく続けていくことは、これからの生活を考えるうえで大切な取り組みです。

今よりも悪くなる前に、痛みが落ち着いている時期から身体の状態を見直し、自分に合った再発予防を考えていきましょう。

坐骨神経痛, 腰痛

毎日体操しているのに腰痛が続くのはなぜ?

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毎日体操しているのに腰痛が続くのはなぜ?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「毎日体操しているのに腰痛が続くのはなぜ?」という内容になります。

腰痛で来院される方とお話をしていると、

「毎晩ストレッチをしているのに腰が痛いです」
「YouTubeを見ながら毎日体操しています」
「寝る前に20分くらい身体を動かしているのですが、仕事をするとまた腰がつらくなります」

といった話を聞くことがあります。

腰痛を何とかしたくて、自分なりに身体を動かしている。それでも仕事を始めると腰が重くなり、夕方にはまたつらくなる。この状態が続けば、「体操のやり方が間違っているのかな」「もっと長くストレッチした方がいいのかな」と考える方も多いと思います。

もちろん、身体を動かす習慣を持つことは大切です。しかし、毎日体操をしているのに腰痛を繰り返しているのであれば、体操の内容や時間だけではなく、その体操をしていない時間をどのように過ごしているかにも目を向けてみてください。

たとえば夜に20分間体操していても、朝は車で通勤し、仕事中はほとんど座ったまま、昼休みも座って過ごし、帰宅も車という生活であれば、1日の中で身体を大きく動かしている時間は限られています。

そのため、「毎日体操しているから身体は十分動かせている」と考えるのではなく、朝起きてから夜寝るまで、どのくらい姿勢を変え、立ち、歩き、身体のさまざまな場所を使っているかまで考えることが重要です。

今回は、オフィスワーカーの腰痛、長時間の座位、仕事中の休憩や姿勢変化、職場での運動、慢性腰痛に対する運動介入などについて、これまでに報告されている論文や研究も参考にしながら、毎日体操しているのに腰痛が続く方に知っていただきたい当院の考えを説明します。

1.毎日体操しているのに腰が痛いときは「体操以外の時間」も確認します

毎日20分体操していても、通勤やデスクワークなど1日全体の身体の使い方を確認することを示した図

体操の20分だけでなく、立つ・歩く・姿勢を変える機会を含めて1日全体を振り返ることが大切です。

毎日体操を続けている方ほど、「これだけ身体を動かしているのに、なぜ腰が良くならないのだろう」と疑問を感じると思います。

しかし、1日の生活を時間で考えてみると、見え方が少し変わります。

たとえば夜に20分間ストレッチや体操をしているとしても、1日は24時間あります。その20分だけを見るのではなく、残りの時間をどのような姿勢で、どのくらい身体を動かしながら過ごしているのかを確認することが大切です。

「運動している」と「1日を通してよく動いている」は同じではありません

朝起きて朝食をとり、車で30分通勤する。会社に着いたらパソコンの前で仕事をして、昼休みも椅子に座って食事をする。午後も同じように仕事を続け、再び車で帰宅する。

このような生活をしている方が、帰宅後に20分体操していたとします。

体操をしていること自体は良い習慣です。しかし、1日全体で考えれば、身体を動かしている時間よりも、同じような姿勢で過ごしている時間の方が圧倒的に長い場合があります。

大分市では車で移動する方も多いため、デスクワークだけでなく、通勤や買い物なども含めると座っている時間が長くなりやすい方もいます。

このような場合に、「腰痛があるから体操をもう一つ増やそう」と考えるだけでは、1日の身体の使い方そのものは大きく変わりません。

毎日体操しているのに腰痛を繰り返している方ほど、20分の体操だけではなく、残りの時間に身体をどのように使っているのかを一度整理してみることが大切です。

2.座っている時間だけで腰痛が決まるわけではありません

同じ8時間のデスクワークでも、座り続ける場合と立つ・歩く・姿勢を変える場合の違いを比較した図

座っている時間だけでなく、仕事中に立つ・歩く・姿勢を変える機会があるかも確認しましょう。

ここで注意していただきたいのが、「長時間座っているから腰痛になる」と単純に考えないことです。

デスクワークをしていても腰が痛くない方はいますし、座っている時間が短くても腰痛になる方はいます。そのため、座っている時間だけを腰痛の原因として考えることはできません。

大切なのは、何時間座ったかという時間だけではなく、その間にどのくらい姿勢や身体の使い方を変えているかという視点です。

同じ「8時間のデスクワーク」でも身体の使い方は違います

同じ会社で同じ8時間働いていても、身体の使い方は人によって違います。

仕事中に電話対応で立つことが多い人もいれば、ほとんど椅子から立たない人もいます。資料を取りに歩いたり、階段を使ったりする人もいれば、仕事のほとんどをパソコンの前だけで完結できる人もいるでしょう。

さらに、座っているときにも違いがあります。

何時間もほとんど同じ姿勢を続けているのか。それとも、ときどき身体の向きを変えたり、立ち上がったりしているのか。

こうした違いまで考えると、単純な「座っている時間」だけでは説明できません。

腰痛対策というと、正しい座り方や椅子の高さなどに目が向きやすいのですが、一つの姿勢を完璧に維持することだけを目標にするのではなく、姿勢を固定し続けないことも大切です。

「良い姿勢で座り続ければ大丈夫」と考えるのではなく、身体は本来、さまざまな姿勢や動きを使いながら生活するものだと考えてみてください。

3.夜にまとめて体操するだけでなく、日中にも身体を動かす機会をつくります

夜の20分体操を続けながら、仕事中にも立つ・歩く・姿勢を変える機会を分散させる考え方を示した図

夜の体操は続けながら、仕事中にも小さく身体を動かす機会をつくるという考え方です。

腰痛対策のために、朝や夜に体操する時間を決めている方は多いと思います。

習慣として続けられているのであれば、その時間をやめる必要はありません。ただし、それだけで腰痛を繰り返している場合には、運動を夜だけにまとめるのではなく、日中にも身体を動かす機会をつくるという考え方を加えてみてください。

ここでいう「身体を動かす」とは、仕事を中断して10分、20分と本格的な運動をするという意味ではありません。

仕事の中に小さな動きを入れる

デスクワークであれば、トイレへ行くときに少し歩く。飲み物を取りに立つ。昼休みに少し歩く。長く座ったあとに一度立ち上がる。

こうした日常の小さな動作も、身体を動かす機会になります。

「仕事が忙しいから運動する時間がありません」という方でも、仕事中に一度も椅子から立たない生活と、何度か立って歩く生活では、身体の使い方は同じではありません。

重要なのは、仕事中に特別なトレーニングをすることではなく、長時間ほとんど動かない状態を当たり前にしないことです。

夜に20分間体操しているのであれば、その習慣は続けながら、朝から夜までの間にも少しずつ身体を使う。

「夜20分+それ以外はほとんど動かない」という生活から、「夜20分+日中にも立つ・歩く・姿勢を変える」という生活へ変えていくイメージです。

体操の時間を増やすことばかり考えるのではなく、身体を動かす機会を1日の中へ分散させることも考えてみてください。

4.仕事中に動かしたいのは腰だけではありません

歩行時に胸郭、腰・骨盤、股関節、膝、足首が連動して動くことを示した身体の解剖イラスト

立つ・歩く・振り向く動作では、腰だけでなく股関節や骨盤、胸郭など身体の複数の場所が連動します。

腰痛があると、腰を伸ばしたり、腰をひねったりする体操をしたくなると思います。

もちろん、腰を動かすことが必要な場合もあります。しかし、仕事中に長時間同じ姿勢を続けているときに動かす場所は、腰だけである必要はありません。

なぜなら、私たちが立つ、歩く、振り向く、物を取るといった動作をするときには、腰だけではなく、足首、膝、股関節、骨盤、腰、胸郭、肩などが一緒に働いているからです。

座っていると使う機会が少なくなる場所があります

長時間座っていると、股関節は曲がった状態が続きます。仕事中に身体を大きくひねる機会が少なければ、胸郭を動かす機会も減ります。

その状態が続いたあとに立ち上がると、「腰がすぐ伸びない」「股関節の前側が詰まる感じがする」「背中まで固まっている感じがする」という方もいます。

ここで腰だけを伸ばして終わるのではなく、一度立って歩けば、股関節や膝、足首も使います。腕を自然に振って歩けば、骨盤や胸郭にも動きが生まれます。

つまり、立って少し歩くだけでも、座っているときとは違う身体の使い方ができます。

大分駅前整体院では、腰痛があるから腰だけを見ればよいとは考えていません。

腰の動きが大きくなっている背景に股関節の動きにくさがないか、胸郭がほとんど動かず腰が代わりに動いていないか、歩くときに左右の脚を十分に使えているかなど、身体全体のつながりを確認します。

体操をするときも同じです。

「腰が痛いから腰をたくさん動かす」ではなく、普段使えていない場所を含めて身体全体を動かせているかを見ることが重要です。

5.体操した直後ではなく「仕事をするとどうなるか」を確認してください

朝は比較的楽でも仕事中に腰が重くなり、夕方につらくなる症状変化の一例を時間軸で示した図

体操後に楽になるかだけでなく、仕事を始めてから何時ごろ、どの動作のあとにつらくなるかも確認します。

毎日体操している方に、もう一つ確認していただきたいことがあります。

それは、体操した直後に身体がどう感じるかだけで判断しないことです。

ストレッチをすると腰が軽くなる。お風呂上がりに体操すると身体が動きやすくなる。このような変化があるなら、その体操が現在の身体に合っている可能性はあります。

しかし、大切なのはそのあとです。

「いつ戻るのか」に身体の状態を知るヒントがあります

夜に体操すると楽になるけれど、翌朝仕事を始めて1時間ほどすると腰が重くなる。

朝は調子が良いけれど、昼過ぎになると腰が張ってくる。

休日はそれほど気にならないのに、平日は夕方になると必ず腰がつらくなる。

こうした場合には、体操そのものだけではなく、仕事中に繰り返している姿勢や身体の使い方によって再び同じ場所へ負担が集まっている可能性も考える必要があります。

これは「体操をしても意味がない」という話ではありません。

体操によって身体が動きやすくなっていても、その後に何時間も同じ姿勢を続けたり、特定の場所ばかりを使ったりしていれば、また身体の一部へ負担が集まりやすくなることがあります。

そのため当院では、「ストレッチしていますか?」だけではなく、「何時頃から痛くなりますか?」「仕事を始めてどのくらいでつらくなりますか?」「休日はどうですか?」といったことも確認します。

症状が出る時間や動作を確認すると、体操だけを見ていては分からなかった身体への負担が見えてくることがあります。

6.毎日体操しても腰痛を繰り返すなら、体操の種類を増やす前に身体全体を確認します

腰痛に対して胸郭、肩甲骨周辺、骨盤・腰、股関節、膝、足首と立つ・歩く・前かがみ動作を確認する図

体操を増やす前に、動きにくい場所と、その代わりに負担が集まっている場所がないか身体全体を確認します。

「毎日ストレッチしているのに良くならないから、もっと腰を伸ばした方がいい」

「腹筋が弱いのかもしれないから、筋トレを追加しよう」

このように考えて、体操やトレーニングの種類がどんどん増えている方もいます。

しかし、すでに毎日身体を動かしているのに腰痛を繰り返しているのであれば、次の体操を探す前に、なぜ今の生活で腰へ負担が集まっているのかを確認することも大切です。

大分駅前整体院では「痛い場所」と「動いていない場所」の両方を見ます

たとえばデスクワーク中の腰痛でも、全員が同じ状態ではありません。

股関節をほとんど使えていない方もいれば、胸郭の動きが少ない方もいます。立ち上がったあとも歩幅が小さく、仕事以外でも身体を動かす機会が少なくなっている方もいます。

反対に、腰自体が動きにくくなり、その分を股関節や背中が補っているケースもあります。

そのため、腰痛という症状名だけを見て、全員に同じストレッチを行えばよいとは限りません。

大分駅前整体院では、腰だけではなく、足首、膝、股関節、骨盤、腰、胸郭などの動きを確認します。さらに立つ、歩く、前かがみになる、身体をひねるといった動作も見ながら、「動きにくい場所」と「その不足を補って頑張りすぎている場所」を整理していきます。

施術によって身体を整えることも大切ですが、それだけで終わりではありません。

仕事中にどのように身体を動かした方がよいのか、その方にはどのような運動が必要なのかまで考え、日常生活の中でも負担を一か所へ集めにくい状態を目指していきます。

整体と運動を別々に考えるのではなく、施術で動きやすい身体をつくり、その身体を日常生活でも使っていくことが大切だと当院では考えています。

7.「毎日体操しているのに腰が痛い」という方は一日の身体の使い方から見直してみましょう

毎日の体操、日中の身体の使い方、身体全体の動きの3つから腰への負担を考えることを示したまとめ図

毎日の体操を続けながら、日中の身体の使い方と身体全体の動きも合わせて確認することが大切です。

腰痛を何とかしたくて、毎日体操を続けている。

それは身体のことを考えて始めた大切な習慣です。その習慣を「効果がないから」とすぐにやめる必要はありません。

ただ、毎日続けているにもかかわらず、仕事をすると腰が痛くなる、夕方には元に戻る、何か月も同じ状態を繰り返しているのであれば、体操だけに答えを求めるのではなく、朝から夜までの身体の使い方を一度確認してみてください。

夜に20分体操をしていても、通勤で座る、仕事で座る、休憩中も座る、帰宅時にも座るという生活になっていれば、身体を動かす機会そのものが少なくなっている可能性があります。

また、同じデスクワークでも、腰だけに問題があるとは限りません。

股関節が動きにくい。胸郭がほとんど動いていない。歩く量が減っている。仕事中に姿勢を変える機会が少ない。このような条件が重なることで、結果として腰へ負担が集中していることもあります。

だからこそ必要なのは、「腰痛に効く体操をもう一つ探すこと」だけではありません。

今行っている体操が自分の身体に合っているのか、仕事中にどこへ負担が集まっているのか、日中に身体を動かす機会があるのかまで含めて考えることが大切です。

特に、

「毎日ストレッチしているのに腰痛が続いている」

「体操をすると一時的には楽になるけれど、仕事をするとまた痛くなる」

「休日より仕事の日の方が腰がつらい」

「デスクワークが続くと夕方には腰が固まったように感じる」

「何年も自分で体操を続けているけれど、結局同じ腰痛を繰り返している」

という方は、体操の方法だけではなく、一度身体全体と生活の中での使い方を確認してみることをおすすめします。

大分駅前整体院では、痛みがある腰だけを見るのではなく、股関節、骨盤、胸郭、足首などの動きや、立ち方、歩き方、仕事中の姿勢、日常生活で身体を動かす機会まで確認しながら、その方の腰へ負担が集中している理由を探していきます。

そのうえで整体によって身体を整え、必要に応じて自宅や仕事中に行える運動や身体の使い方もお伝えしています。

毎日体操しているのに変わらないからといって、さらに我慢しながら同じことを続けるのではなく、「なぜ仕事をするとまた腰がつらくなるのか」というところから身体を見直してみてください。

今よりも悪くなって、仕事や日常生活でできることが少なくなる前に身体の状態を確認しておくことも大切です。

毎日体操やストレッチを続けているのに腰痛を繰り返している方、仕事中の座りっぱなしで腰がつらくなる方は、大分駅前整体院へご相談ください。

腰痛

連休明けに腰が痛いのはなぜ?仕事再開と腰痛

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連休明けに腰が痛いのはなぜ?仕事再開と腰痛

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「連休明けに腰が痛いのはなぜ?仕事再開と腰痛」という内容です。

3連休や長期休暇が終わり、仕事に戻った途端に「腰が重い」「座っていると腰が痛くなる」「休み前より腰がつらい」と感じることはないでしょうか。

連休中は仕事を休んでいたため、「身体を休ませたはずなのに、どうして腰が痛くなるの?」と不思議に感じる方もいると思います。特に、休み中はそれほど腰痛を感じなかったのに、通勤や仕事が始まってから症状が出てくると、「休み方が悪かったのかな」「運動不足になったから?」と心配になるかもしれません。

しかし、連休明けの腰痛を考えるとき、単純に「休みすぎたから」「座っていたから」と一つの原因だけに結びつけるのはおすすめできません。

大切なのは、連休前・連休中・連休明けで、身体に求められている動きがどう変わったのかを見ることです。

普段は通勤して、仕事中に立ったり座ったり、歩いたり、荷物を持ったりしていた方でも、連休になると自宅で過ごす時間が増えることがあります。反対に、旅行や買い物で普段以上に歩いた方もいるでしょう。

そして休みが終われば、再び通勤や仕事、家事などの日常生活へ戻ります。つまり身体から見ると、「数日間休んだ」ということだけではなく、数日の間に身体の使い方が何度も変化しているとも考えられます。

今回は、連休明けに腰痛を感じる方に向けて、休み中の過ごし方と仕事再開後の身体への負担をどのように考えればよいのか、身体活動や腰痛に関する論文・研究なども参考にしながら、大分駅前整体院の考えをお伝えします。

1.連休で休んだのに仕事に戻ると腰が痛いのはなぜ?

連休中に休んでいた女性が仕事を再開すると腰に違和感を感じる様子と、休日から仕事への身体の使い方の変化

連休中と仕事再開後では、身体に求められる動きが変わります。

「休んだ=身体の状態が良くなる」とは限りません

仕事が休みになると、身体への負担も減るように感じます。実際、仕事中に重い物を持つ方や長時間立っている方であれば、その動作から数日間離れることで身体を休ませる時間にはなるでしょう。

ところが、仕事を休むことと、身体を普段と同じように動かし続けることは別の話です。

普段は朝起きて身支度をし、通勤で歩き、職場では立つ・座る・移動するといった動作を何度も繰り返しています。意識して運動していなくても、仕事のある日は一日の中でさまざまな動作を行っています。

一方、連休中に自宅でゆっくり過ごしていると、朝起きる時間が遅くなったり、ソファに座ってテレビを見たり、スマートフォンを触ったりする時間が増えることがあります。外出するとしても車で買い物に行く程度で、普段より歩く機会が少なくなる方もいるでしょう。

その状態から休み明けになれば、朝から通勤し、仕事で長時間座る、立ち続ける、前かがみになる、荷物を持つなど、普段の動作が一気に戻ってきます。

そのため、「連休中は痛くなかったのに仕事を始めたら腰が痛くなった」という場合、休み中だけを見るのではなく、仕事に戻ってから何が変わったのかまで確認することが大切です。

2.連休中は普段と身体の使い方が変わっている

普段の仕事の日、家で過ごす連休、外出する連休を比較し、普段との活動量や身体の使い方の違いを示したイラスト

連休中の活動量は人によって異なるため、普段の生活との違いを見ることが大切です。

動かなかった人だけが問題ではありません

「連休明けの腰痛」と聞くと、家でゴロゴロしていたことが原因だと思う方もいるかもしれません。しかし、すべての方が連休中に身体を動かしていないわけではありません。

旅行へ出掛けて観光地を歩いた方、ショッピングモールを長時間歩いた方、庭仕事や片付けをした方など、普段の仕事とは違う形で身体をたくさん使った方もいます。

たとえば、普段デスクワークで一日の大半を座って過ごしている方が、旅行中に1万歩以上歩いたとします。歩くこと自体が悪いわけではありませんが、いつもの生活ではあまり使っていなかった身体にとっては、普段とは異なる負荷になります。

反対に、普段は仕事や通勤でよく歩いている方が、連休中の数日間を自宅でほとんど動かずに過ごすこともあります。

つまり、確認したいのは「連休中に運動したか、しなかったか」という二択ではありません。

普段の生活と比べて、身体の使い方がどう変わったのか。

この視点を持つことで、連休明けに腰がつらくなった背景を整理しやすくなります。

3.「座りすぎたから腰痛」とは限らない

デスクワーク中の座位だけでなく立つ・歩く・かがむなど一日の動きと胸郭・腰椎・骨盤・股関節の連動を示した図

座っている時間だけで判断せず、立つ・歩くなど一日の身体の使い方を確認します。

連休中、自宅でテレビや動画を見て過ごしたり、車で旅行や帰省をしたりして、「ずっと座っていたから腰が痛くなった」と考える方もいるでしょう。

もちろん、長時間同じ姿勢を続けた後に腰の重さや動かしにくさを感じる方はいます。ただし、「長時間座っていた=それが腰痛の原因」と単純に決めることはできません。

これは仕事中についても同じです。

デスクワークだから腰が痛い、立ち仕事だから腰が痛い、前かがみだから腰が悪くなる、と一つの姿勢だけを問題にしてしまうと、実際の身体の使い方を見落としてしまうことがあります。

たとえば同じ8時間のデスクワークでも、こまめに立って移動する人と、ほとんど椅子から立たない人では一日の動きが違います。座っている姿勢が同じように見えても、股関節や胸郭がよく動く人と、腰周辺ばかりで姿勢を変えている人では負担の分散の仕方も同じとは限りません。

大切なのは「座っていることが悪い」と考えるのではなく、一日の中で座る・立つ・歩く・かがむといった動作がどのように組み合わされているのかを見ることです。

連休中に座る時間が増えたのであれば、その時間だけを見るのではなく、「歩く時間が減っていなかったか」「同じ姿勢が続いていなかったか」「そこから仕事に戻って何が増えたのか」まで考えてみましょう。

4.連休中と仕事再開後の「負荷の差」を確認する

連休中と仕事再開後の一日の流れを比較し、座る・立つ・歩く・前かがみ・荷物を持つなど動作の変化を示した図

仕事が再開すると、活動量だけでなく一日の中で行う動作の種類も変化します。

休み明けには普段の仕事動作が一気に戻ります

連休明けの腰痛を考えるうえで、当院が特に確認したいのが、休み中と仕事再開後の身体への負荷の違いです。

連休中は朝ゆっくり起きて、家で過ごし、少し買い物へ出掛けて、疲れたら休むことができます。しかし仕事が始まると、自分の身体の状態に合わせて自由に休めるとは限りません。

朝決まった時間に起き、車や電車で通勤し、職場に着けば決められた時間まで仕事をする。デスクワークなら座る時間が長くなり、立ち仕事なら一定時間立ち続けることになります。

仕事によっては前かがみになる、身体をひねる、荷物を持ち上げる、同じ作業を何度も繰り返すこともあるでしょう。

このように考えると、連休明けに腰が痛くなったからといって、必ずしも連休中の過ごし方だけに問題があったとは限りません。

むしろ、「休み中には行っていなかった動作が、仕事に戻ったことで再び始まった」と考える方が分かりやすい場合があります。

特に、連休最終日までは何ともなかったのに、仕事を始めて数時間すると腰が重くなる方は、「連休だったから」という大きなくくりではなく、仕事中のどの場面から症状が出てきたのかを振り返ってみてください。

休み明けというタイミングだけでなく、腰痛が出始める直前に何をしていたのかを見ることが重要です。

5.仕事に戻って「何をすると痛いか」を確認する

腰痛が座る・立ち上がる・歩く・前かがみ・立ち続ける動作のどこで出るかと全身の連動を確認するイラスト

「腰が痛い」だけでなく、どの動作で症状が出るのかを確認することが大切です。

「連休明けから痛い」だけでは身体の状態は分かりません

連休明けから腰痛が始まった方に、「いつ腰が痛いですか?」と聞くと、「仕事をすると痛いです」と答える方がいます。

そこで、もう少し細かく身体の状態を見ていきます。

朝起きた直後はどうなのか。車を運転して職場へ着いた頃から痛いのか。午前中は大丈夫でも午後になるとつらくなるのか。椅子から立ち上がる瞬間なのか、長時間立っていると痛くなるのか。

このように分けて考えると、同じ「連休明けの腰痛」でも状態はかなり違います。

たとえば、朝は問題なくても30分ほど車を運転すると腰やお尻がつらくなる場合には、座っている時の身体の使い方を確認する必要があります。一方、座っている時は平気でも立ち上がった時につらいのであれば、座位から立位へ移る際の股関節や骨盤などの動きも確認したいところです。

また、仕事中に前かがみになると痛いのであれば、腰だけが動いていないか、股関節や胸郭を含めて身体全体で動けているかを見ることもあります。

腰痛があると、どうしても「腰のどこが悪いのだろう」と考えてしまいます。

しかし実際の日常生活では、腰だけを単独で動かしているわけではありません。立つ、歩く、座る、かがむといった動作では、腰だけでなく、股関節・骨盤・胸郭・膝・足なども一緒に動いています。

だからこそ当院では、痛い場所だけではなく、「その痛みがどの動作で出ているのか」を確認することを大切にしています。

6.連休明けだからと急に運動量を増やさない

連休明けに日常生活からこまめな活動、ウォーキングへと今の身体に合わせて段階的に活動を戻す女性のイラスト

連休明けは急に運動量を増やすのではなく、今できる日常動作から無理なく戻していきます。

まずは普段の生活の動きを取り戻す

連休中にあまり動かなかったことに気づくと、「運動不足だから歩かないと」と考える方もいるでしょう。

身体を動かすことは大切です。しかし、数日間あまり動かなかったからといって、休み明けから突然1時間歩いたり、普段していない筋トレを始めたりする必要はありません。

仕事が始まれば、通勤や職場での移動、階段、家事など、普段の日常生活そのものが戻ってきます。

まずは、いつもの生活を無理なく行える状態へ戻していくことを考えてみてください。

たとえば昼休みに少し歩く、長時間座っていたら一度立つ、帰宅後に身体を軽く動かすなど、日常生活の中にも身体を動かす機会はたくさんあります。

ここで重要なのは、「腰痛があるからまったく動かない」か、「運動不足だから一気に動く」かという両極端にならないことです。

腰痛がある方でも、現在できている動作は人によって違います。10分歩ける方もいれば、仕事だけでかなり身体を使っている方もいます。

そのため、他の人と同じ運動をすることより、自分が今どの程度動けていて、どの動作から腰がつらくなるのかを確認しながら活動量を調整することが大切です。

7.連休明けの腰痛は「休み前との違い」を見てみる

連休前と連休明けの座れる時間・歩ける距離・立ち上がり・前かがみを比較し、動作の変化を確認するイラスト

腰の痛みだけでなく、連休前と比べてできる動作がどう変わったかを確認してみましょう。

連休明けに腰が痛くなると、「休み中に寝すぎたから」「運動不足だったから」「座りすぎたから」と、休み中に原因を探したくなるものです。

しかし今回お伝えしてきたように、腰痛は一つの条件だけで説明できるとは限りません。

連休前には普通にできていた仕事が、連休明けにはつらくなっていないか。以前なら1時間座っていても平気だったのに、今は30分程度で腰が重くならないか。歩く、立ち上がる、前かがみになるといった動作に変化が出ていないか。

「休み中に何をしたか」だけでなく、「休み前にできていたことが、今も同じようにできるか」を比べてみてください。

大分駅前整体院では腰痛がある場合でも、腰だけを見るのではなく、立つ・歩く・かがむ・身体をひねるなど実際の動作を確認しながら、股関節や骨盤、胸郭など身体全体がどのように動いているのかを確認していきます。

連休中に活動量が減った人もいれば、旅行などで普段以上に身体を使った人もいます。さらに仕事が始まれば、そこへ通勤や仕事中の姿勢・動作が加わります。

だからこそ、「連休明けだから腰が痛い」で終わらせず、自分の身体に何が変わったのかを知ることが大切です。

数日すれば大丈夫だろうと繰り返しているうちに、仕事中に座れる時間や歩ける距離が少しずつ短くなっている方もいます。

腰痛だけに限らず、身体は年齢や仕事、活動量、生活環境などによって少しずつ変化します。以前と同じ休み方、同じ仕事、同じ運動であっても、現在の身体にとって同じ負担とは限りません。

連休明けに腰の状態がいつもと違うと感じたときには、痛みだけを見るのではなく、今までできていた日常動作がどう変化しているのかを一度確認してみてください。

今よりも悪くなる前に身体の状態を確認し、今の身体に合わせて普段の生活へ戻していくことが大切です。

坐骨神経痛, 腰痛

長時間運転で腰痛・坐骨神経痛が出るのはなぜ?

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長時間運転で腰痛・坐骨神経痛が出るのはなぜ?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「長時間運転で腰痛・坐骨神経痛が出るのはなぜ?」という内容になります。

普段の生活ではそれほど腰や脚が気にならないのに、旅行や帰省で車を長く運転していると腰が重くなり、次第にお尻や太ももの後ろまで痛くなってくる。サービスエリアで車から降りる時には腰が伸びにくく、脚にしびれや違和感を感じる。このような経験はありませんか?

「長時間座っていたから腰が痛くなっただけ」と考えていたものの、以前よりお尻や脚まで症状が広がってくると、「これって坐骨神経痛なのかな?」「このまま長距離を運転して大丈夫かな?」と不安になる方もいると思います。

ただし、長時間運転をしたからといって、突然すべての人に腰痛や坐骨神経痛が起こるわけではありません。同じ2時間の運転でも何ともない人がいれば、1時間ほどで腰からお尻、脚にかけてつらくなる人もいます。

ここで考えたいのが、長時間運転だけが突然身体を悪くしているとは限らないということです。

普段から座っている時間が長い、車移動が多く歩く量が少ない、最近あまり身体を動かしていない、睡眠が十分に取れていない。このような日常生活の条件が重なっているところへ、連休の旅行で普段より長い運転が加わることで、それまで感じていなかった腰から脚の症状が表に出るケースがあります。

今回は、長時間運転を単純に「腰や坐骨神経に悪いもの」と考えるのではなく、なぜ普段は平気なのに運転の時だけ腰痛や坐骨神経痛のような症状が出るのかを、長時間座位や運転、身体活動、睡眠などに関する研究も参考にしながら、大分駅前整体院の考えを交えて分かりやすくお伝えします。

1.長時間運転で腰痛・坐骨神経痛が出るのはなぜ?

日頃の長時間座位や運動不足、睡眠などの条件に連休の長時間運転が重なり、腰痛や坐骨神経痛の症状が表れる流れをコップにたまる水で示した図

長時間運転だけでなく、普段の活動量や座る時間、睡眠などが重なった時に症状が表れることもあります。

「普段は大丈夫なのに、旅行で1〜2時間運転すると腰からお尻が痛くなる」

「最初は腰だけだったのに、長く運転していると太ももの後ろまで重くなってくる」

このような場合、「座っていた時間が長かったから」と考える方が多いと思います。しかし、座っている時間だけですべてを説明できるわけではなく、運転を始める前の身体の状態と、運転中に加わる条件の両方を見ることが大切です。

長時間運転は最後に加わった負担かもしれません

たとえば、コップに少しずつ水を入れていく場面を想像してみてください。まだ余裕があるうちは、多少水を足してもあふれません。

身体も同じように、普段から歩いたり身体を動かしたりしていて、睡眠も取れ、身体に余裕がある時には、多少長く運転しても症状を感じないことがあります。

ところが、仕事で毎日長時間座っている、通勤や買い物も車が中心で歩く量が少ない、暑い夏に外出する機会が減っていた、最近忙しくて睡眠不足が続いている。そのような条件が積み重なったところへ、連休で普段より長い運転が加わったらどうでしょうか。

長時間運転がゼロから腰痛や坐骨神経痛を作ったというより、それまで積み重なっていた身体への負担が、長時間運転をきっかけに腰から脚の症状として表に出てきたと考えた方が分かりやすいケースもあります。

特に「以前は2〜3時間運転しても大丈夫だったのに、最近は1時間くらいでお尻や脚までつらくなる」という方は、運転時間だけでなく、以前と現在で身体の状態や生活環境がどう変わったのかも確認してみたいところです。

2.車の運転は座位・ペダル操作・振動が続いています

長時間運転では座位だけでなくハンドルやペダルの操作、路面からの細かな振動など複数の条件が身体に加わることを示した図

車の運転は、ただ座っているだけではありません。座位に加えてハンドルやペダルの操作、細かな振動などが続きます。

長時間運転による腰痛や坐骨神経痛を考える時に知っておきたいのが、家の椅子に座っていることと車を運転することは、身体にとってまったく同じではないという点です。

運転中は座っているだけに見えますが、実際にはハンドルを操作しながら周囲を確認し、右足ではアクセルとブレーキを繰り返し操作しています。そのうえ道路から車体、シートを通じて細かな振動も身体へ伝わります。

歩いている時より身体を動かす範囲が小さくなる

歩いている時は左右の脚が交互に動き、それに合わせて股関節や骨盤、背骨、胸郭なども少しずつ動いています。

一方、運転中は安全に車を操作するため、身体の位置をある程度保たなければなりません。右足はペダル操作に使い、上半身もハンドル操作や前方確認を続けるため、歩いている時のように自由に身体を動かすことはできません。

そこで大切なのは、「良い姿勢で座っていれば坐骨神経痛にならない」という単純な話ではないということです。

背筋を伸ばした姿勢でも、同じような身体の使い方が長時間続けば、股関節や骨盤、背骨などを大きく動かす機会は少なくなります。

だからこそ長距離運転では、正しい姿勢をずっと守ろうとすることだけではなく、同じ身体の使い方を長時間続けないことも意識しておきたいところです。

3.腰だけでなくお尻や脚まで痛む時に確認したいこと

長時間運転で腰からお尻、太ももの後ろ、脚まで症状が出る場合に胸郭・腰部・骨盤・股関節・脚の動きを確認することを示した図

腰からお尻・脚まで気になる場合は、痛む場所だけでなく、座る・立つ・歩く時の身体全体の動きも確認します。

長時間運転で腰だけが重くなる場合と、腰からお尻、太もも、ふくらはぎなどへ痛みやしびれが広がる場合では、本人が感じる不安も変わります。

特に、お尻から脚へ症状が広がってくると「腰が悪化してきたのでは?」と心配になる方も多いでしょう。

坐骨神経痛という言葉は一つですが、症状の出方は人によって同じではありません。

「座っているとお尻が痛くなり、立つと少し楽になる」「腰から太ももの後ろまで重くなる」「運転中は脚がしびれるけれど、サービスエリアを歩いていると少し変化する」など、どの姿勢・動作・時間で症状が出るのかを見ることが大切です。

痛い場所だけではなく身体全体の動きを見る

長時間運転では、腰だけでなく股関節や骨盤周囲を大きく動かす機会も少なくなります。

その状態からサービスエリアで立ち上がったり、車から荷物を降ろしたり、観光地を歩き始めたりすると、運転中とはまったく違う動きが必要になります。

普段から股関節や胸郭などの動きが小さく、身体の一部分で動きを補っている方では、長時間運転をきっかけに負担が目立つことも考えられます。

そのため大分駅前整体院では、坐骨神経痛のような症状があるからといって、お尻の筋肉だけをほぐしたり、腰だけを施術したりするのではなく、腰・骨盤・股関節・胸郭・脚がどのように連動しているのかを確認することが大切だと考えています。

4.同じ2時間の運転でも症状が違うのはなぜ?

同じ2時間の長時間運転でも活動量や座る時間、睡眠、疲労など運転前の身体の条件によって症状の出方が異なることを示した比較図

同じ2時間の運転でも、普段の活動量や座る時間、睡眠、疲労など、運転を始めるまでの条件は一人ひとり違います。

「2時間以上運転すると坐骨神経痛になる」「1時間ごとに休憩すれば腰痛にならない」と時間だけで線を引ければ分かりやすいのですが、身体はそれほど単純ではありません。

長時間の座位について調べた研究でも、座っている時間が長いという理由だけで、新しく腰痛が起こるとは言い切れないことが報告されています。

つまり、「長時間座る=腰痛・坐骨神経痛」と決めつけるのではなく、なぜ自分は運転という条件になると症状が出るのかを考える必要があります。

運転を始める前の身体は毎回同じではありません

たとえば、仕事中によく歩き、日頃から身体を動かしている方と、デスクワークが中心で通勤も車、帰宅してからも座っている時間が長い方では、同じ2時間の運転でもスタート地点が違います。

さらに連休前には、仕事を終わらせるために残業が増えたり、旅行の準備で寝る時間が遅くなったり、朝早く出発するため睡眠時間が短くなったりすることもあります。

以前の記事「腰痛がなかなか改善しないのは睡眠不足?慢性痛と睡眠の関係」でもお伝えしたように、痛みを考える際には身体の動きだけではなく睡眠状態も無視できません。

運動不足、長時間の座位、睡眠、仕事や家事による疲労などが少しずつ重なった状態へ、普段より長い運転が最後に加わる。

その結果として、普段なら感じない腰の重さだけでなく、お尻や脚の痛み・しびれとして表に出てくるケースもあります。

「去年の旅行では大丈夫だったのに、今年は坐骨神経痛のような症状が出た」という場合も、運転時間だけを比べず、旅行前の生活まで振り返ってみると身体の変化を考えるヒントが見つかるかもしれません。

5.連休前・運転中・連休後で坐骨神経痛の出方を見る

腰痛や坐骨神経痛が連休前からある場合、長時間運転中に出る場合、旅行後に出る場合の違いを時間軸で示した図

連休前・運転中・帰宅後のどのタイミングで症状が出たのかを振り返ることも、身体の状態を知る手がかりになります。

同じ「連休に坐骨神経痛が出た」という方でも、いつから症状が始まったのかによって身体の見方は変わります。

旅行前から腰やお尻に違和感があった方と、長時間運転の途中から初めて脚まで症状が出た方、帰宅した翌日から腰や脚がつらくなった方では、そこまでの経過が違うからです。

連休前から腰やお尻が気になっている

旅行の数日前から腰が重い、デスクワークをしているとお尻が痛い、朝起きると腰から脚が気になる。この状態であれば、長時間運転をする前から身体には普段との違いが出ています。

旅行では運転だけでなく、荷物を持つ、観光地を長く歩く、普段とは違うベッドで寝るなど生活環境も変わります。

そのため、「まだ脚まで痛くないから大丈夫」と考えるのではなく、長時間運転が加わる前に現在の身体の状態を確認するという考え方も大切です。

長時間運転の途中からお尻や脚がつらくなる

出発した時は大丈夫だったのに、1時間ほどすると腰が重くなり、さらに運転しているとお尻や太ももの後ろまで痛くなる。このような場合は、「何時間運転したか」だけでなく症状の変化を見てみましょう。

運転を始めて何分くらいで症状が出たのか。最初は腰だったのか、それともお尻だったのか。車を降りて歩いたらどうなったのか。

症状が出るまでの時間と、姿勢や動作を変えた時の変化を知ることは、自分の身体を理解する大切な情報になります。

旅行後に腰から脚がつらくなる

旅行中は何ともなかったのに、自宅へ帰った夜や翌朝になって腰からお尻、脚がつらくなるケースもあります。

連休では長時間運転に加え、普段以上に歩く、荷物を持つ、長時間立つ、睡眠時間が変わるなど、いくつもの条件が重なります。

そのため帰宅後に症状が出た場合も、最後の運転だけを原因と考えるのではなく、連休前から旅行中、帰宅後までを一つの流れとして身体の変化を見ることが大切です。

6.運転前・途中・後に腰や股関節を動かしておきましょう

長時間運転による腰や脚への負担を考え、出発前・休憩中・運転後に歩行や無理のない身体の動きを取り入れる方法を示した図

出発前・休憩中・運転後に無理のない範囲で身体を動かし、同じ状態が長く続く時間を区切ってみましょう。

旅行当日だけ身体を動かせば、それまでの運動不足や生活習慣が一度に変わるわけではありません。

それでも、何時間もほとんど同じ状態を続けるより、運転前・途中・後に身体を動かす時間を作り、座り続ける時間を区切ることはできます。

出発前は身体を「ほぐしてから座る」

朝起きて準備を終え、そのまま運転席へ座って数時間運転するのではなく、出発前に少し歩いたり、腰・股関節・背中などを無理のない範囲で動かしたりしてみてください。

ただし、坐骨神経痛がある方ほど「お尻が硬いから伸ばさなければ」と考え、痛みやしびれを我慢して強くストレッチしてしまうことがあります。

症状が出ている場所を無理に伸ばすことが目的ではありません。

腰を軽く動かす、股関節を動かす、少し歩くなど、これから長時間座る前に身体全体を動かしておくくらいに考えてください。

運転途中は一度車から降りる

サービスエリアで休憩しても、運転席から助手席へ移動して座っているだけでは、身体にとって座っている状態は続いています。

可能であれば車から降り、トイレまで歩く、少し周囲を歩く、腰や股関節を無理のない範囲で動かすなど、運転中とは違う身体の使い方を入れてみましょう。

座位中に短い歩行休憩を入れた研究では、座ることで腰痛が生じる人で、一時的に痛みが軽減したという報告もあります。ただし、これは「何分歩けば坐骨神経痛を予防できる」という意味ではありません。

大切なのは、症状が強くなるまで我慢して運転し続けるのではなく、身体の状態を見ながら同じ姿勢を途中で区切ることです。

帰宅後も身体を動かす時間を作る

長距離運転から帰ると疲れているため、そのままソファに座りたくなると思います。

しかし、数時間運転した後にまた長時間座るのではなく、荷物を片付けながら少し歩いたり、無理のない範囲で身体を動かしたりしてから休むことも考えてみてください。

運転前・途中・後で特別な体操を何種類もする必要はありません。

「長時間動かない状態をできるだけ続けない」ことを意識するだけでも、旅行中の身体との付き合い方は変わってきます。

7.運転のたびに坐骨神経痛が出るなら身体全体を確認する

長時間運転のたびに坐骨神経痛が出る場合に胸郭・腰部・骨盤・股関節・左右の脚・歩行など身体全体を確認する評価マップ

運転のたびに腰から脚がつらくなる場合は、痛む場所だけでなく、胸郭・骨盤・股関節・脚や歩行まで身体全体から確認します。

「長距離を運転したのだから、お尻や脚が痛くなっても仕方ない」

最初はそう考えるかもしれません。

しかし、帰省するたびに腰から脚が痛くなる、旅行では毎回1〜2時間するとお尻がつらくなる、以前は腰だけだったのに最近は太ももまで症状が広がる。このような変化が続いているのであれば、長時間運転だけの問題として終わらせないことも大切です。

普段は痛くないからといって、身体に何の変化もないとは限りません。

日常生活では20〜30分程度しか続けて運転しないため症状が表に出ず、旅行で長時間座ることで初めて身体の動かしにくさや負担の偏りに気づく場合もあります。

当院では坐骨神経痛のような症状がある場合でも、痛いお尻だけを見るのではなく、腰・骨盤・股関節・胸郭・脚の動きや、立ち上がり、歩行などを確認します。

股関節が十分に動いているのか。骨盤周囲は動きやすいのか。胸郭の動きを腰で補っていないか。左右の脚をどのように使って歩いているのか。そして普段の活動量や座っている時間、睡眠などはどうなのか。

「坐骨神経痛だからお尻をほぐす」のではなく、「なぜ長時間運転という条件になると腰から脚へ症状が出るのか」を身体全体から考える。

ここが大切だと考えています。

連休前から腰やお尻が気になっている方も、旅行中の運転で初めて脚まで症状が出た方も、帰宅してから腰や脚の調子が戻りにくい方も、「何時間運転したか」だけを見る必要はありません。

長時間運転は、それまで気づかなかった身体の状態が表に出る一つのきっかけになることがあります。

「普段は平気だからまだ大丈夫」と繰り返しているうちに、以前より短い運転時間でも腰や脚が気になるようになってきたのであれば、一度現在の身体の状態を見直してみてもいいかもしれません。

そして次に旅行や帰省で長距離を運転する時には、出発前・途中・帰宅後に少し身体を動かし、同じ状態が長く続かないようにしてみてください。

今よりも悪くなる前に身体の状態を確認し、これからも旅行や外出を楽しめる身体を保っていくことが大切です。

腰痛

冷房でお腹が冷えて腰が痛い原因|夏の冷えと腰痛

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冷房でお腹が冷えて腰が痛い原因|夏の冷えと腰痛

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「冷房でお腹が冷えて腰が痛い原因|夏の冷えと腰痛」という内容になります。

暑い日が続く夏は、熱中症を防ぐためにも冷房を上手に使うことが欠かせません。

その一方で、腰痛で来院される方とお話をしていると、

「最近、冷房の部屋にいる時間が長くて、お腹が冷えて調子が悪いんです」
「外は暑いのに、室内にいるとお腹や腰まわりだけ冷たく感じます」
「冷房の効いた部屋に長くいると、夕方から腰が重くなってきます」

といった話を聞くことがあります。

中には、「お腹が冷えていることと腰痛は関係するのでしょうか?」と気にされている方もいらっしゃいます。

たしかに、寒い環境への曝露と腰痛との間には関連が報告されています。また、身体に寒冷刺激が加わると、筋肉の状態だけでなく、自律神経や消化管の働きにも変化が起こることが分かっています。

ただし、「冷房でお腹が冷えたから、内臓が冷えて腰痛になった」と単純に考えることはできません。

夏の腰痛では、冷房だけを見るのではなく、冷えた室内で長時間座っていること、身体を動かす機会が減っていること、同じ姿勢が続いていることなども一緒に確認することが大切です。

今回は、夏になると「お腹が冷える」「お腹の調子が悪い」「腰まで重い」と感じる方に向けて、冷房と身体の冷え、腹部の違和感、腰痛の関係についてお話しします。

1.冷房でお腹が冷えると腰痛になる?

冷房の効いた室内でお腹と腰の冷えを感じる女性と、長時間座位や活動量低下など腰痛に関わる要因を示したイラスト

冷房による冷えだけでなく、長時間座位や活動量の低下も夏の腰痛に関係する可能性があります。

「冷房で身体が冷えた後から腰が痛くなった」という経験があると、どうしても「冷えが腰痛の原因なのでは?」と考えたくなると思います。

実際、寒冷環境と腰痛との関係を調べた研究はあります。

海外で行われた前向き研究では、仕事中に寒冷環境へ多くさらされている人ほど、その後に腰痛を訴える割合が高くなる関連が報告されています。つまり、寒い環境と腰部症状には、まったく関係がないとは言い切れないということです。

ただし、この研究は家庭用エアコンを使った人を調べたものではありません。そのため、「エアコンを使うと腰痛になる」「冷房でお腹を冷やすと腰痛になる」とまで断定することはできません。

冷房そのものより「冷えた状態が続くこと」を考える

ここで考えたいのは、エアコンそのものが悪いかどうかではありません。

たとえば、自宅や職場で冷房の風がお腹や腰へ直接当たったまま、薄着で2時間、3時間とほとんど動かずに座っていたらどうでしょう。身体は「室温が低い」という影響だけでなく、長時間同じ姿勢を続ける影響も同時に受けています。

反対に、同じ室温でも、適度に身体を動かしたり、冷風が直接身体に当たらないようにしていたりすると、感じ方は大きく変わることがあります。

そのため、夏の腰痛を考える際には、「冷房を使っているか」ではなく、「どのような環境で、どのくらい身体を動かさずに過ごしているか」まで見ていく必要があります。

2.冷房で身体が冷えると筋肉はどう変わる?

冷房で身体が冷えた後に立ち上がりにくい女性と、身体を動かした後の違いを筋肉の模式図で比較したイラスト

身体を冷やした後は筋肉の状態が一時的に変化し、こわばったように感じることがあります。

身体を冷やした後に、

「動き始めが固い」
「腰がこわばる」
「立ち上がるときに伸びにくい」

と感じる方もいると思います。

この感覚について考えるうえで参考になるのが、筋肉を局所的に冷却した研究です。

健康な成人の大腿部を20分間冷却した研究では、冷却直後に筋肉の硬さを示す指標が変化し、筋肉の変形しやすさも低下していました。つまり、筋肉を冷却すると、一時的に筋肉の物理的な性質が変化する可能性があるということです。

もちろん、この研究も「冷房でお腹を冷やしたら腰の筋肉が硬くなる」と証明したものではありません。

それでも、冷たい環境に長くいると身体がこわばったように感じることには、一定の生理的な背景があると考えることができます。

「冷え=血流が悪い」だけで説明しない

冷えについて説明するとき、「冷えると血流が悪くなるから腰痛になる」という言葉をよく目にします。

確かに寒冷刺激では血管や筋温などに変化が起こりますが、腰痛は血流だけで説明できるものではありません。腰を動かすときには、腰の筋肉だけではなく、お腹、骨盤、股関節、背中など多くの部位が協力しています。

そこへ、

冷房で身体が冷えている
長時間座っている
身体をほとんど動かしていない
腰や股関節の動きが小さくなっている

といった状態が重なれば、立ち上がったときや歩き始めたときに、いつもより腰へ負担が集中してしまうことがあります。「冷えたから腰が痛い」と一つの原因だけを探すより、冷えた状態で身体をどう使っていたのかを見ることが重要です。

3.お腹が冷えると「お腹の調子が悪い」のはなぜ?

冷房などの寒冷刺激から自律神経の反応を介して消化管の働きが変化する可能性を示した3段階のイラスト

寒冷刺激は自律神経の反応を通じて、消化管の働きに影響する可能性があります。

腰痛と一緒に、

「最近お腹の調子まで悪い」
「冷房の部屋にいるとお腹が痛くなる」
「身体の表面は冷たいのに、お腹の中が何となく落ち着かない」

と感じる方もいます。

この部分は、「内臓が冷えたから」と単純に説明しない方がよいところです。

人の身体に寒冷刺激を加えた研究では、自律神経系の反応とともに消化管の動きが変化することが確認されています。

たとえば、健康な成人22人を対象とした研究では、手を冷水へ入れる寒冷刺激によって大腸の緊張が変化し、その変化が自律神経活動の変化と時間的に関連していました。

つまり、寒い刺激は皮膚を冷たくするだけではなく、身体全体の調整を担っている自律神経を介して、消化管にも影響を与える可能性があります。

お腹が冷たい=内臓まで冷えているとは限らない

ここはぜひ知っておいてほしいところです。

お腹の皮膚を触って冷たいからといって、必ずしも「内臓そのものが冷え切っている」という意味ではありません。

私たちの身体には体温を一定範囲に保とうとする仕組みがあります。

そのため、

「お腹が冷たいから胃腸が冷えた」
「胃腸が冷えたから腰痛になった」

という一直線の説明はできません。

一方で、寒冷刺激を受けたときに自律神経や消化管機能が変化する可能性はあるため、「冷房の効いた部屋に長くいるとお腹の調子が悪くなる」という感覚を、すべて気のせいとして片付ける必要もありません。

大切なのは、何が身体の中で起こっているのかを、一つの言葉だけで決めつけないことです。

4.お腹の冷えと腰痛はどうつながる?

冷房による冷えから長時間座位や活動量低下が重なり、立ち上がり時の腰のつらさにつながる可能性を示した図解

夏の腰痛は、冷房だけでなく長時間座位や活動量低下など複数の要因が重なっていることがあります。

ここまで読むと、「では、お腹が冷えることと腰痛は結局どう関係するの?」と思うかもしれません。

現時点では、

冷房で腹部を冷やす
↓
内臓が冷える
↓
腰痛になる

という一連の流れを直接証明した質の高い研究が十分にそろっているわけではありません。

そのため、当院では「お腹の冷えが腰痛の原因です」とは考えません。むしろ、夏の生活全体を見ていきます。

冷房の効いた室内では「動かない時間」が増えやすい

暑い日は外へ出る機会が減り、買い物も車で済ませ、自宅では冷房の効いた部屋でテレビやスマートフォンを見ながら長く座る。こうした生活になっている方は珍しくありません。

すると、

身体が冷える
↓
そのまま長時間座る
↓
腰・股関節・背中を動かす回数が減る
↓
同じ姿勢が長く続く
↓
立つ・歩くときに腰がつらい

という流れが起こる可能性があります。

オフィスワーカーを対象とした2025年のレビューでも、座っている「時間」だけでなく、休憩の少なさや静的な座り方と腰痛との関連が報告されています。単に座っていることよりも、「動かず同じ姿勢を続けること」がポイントになる可能性があります。

つまり、夏の腰痛では、冷房+長時間座位+活動量低下+同じ姿勢という組み合わせを考えた方が、実際の生活に当てはまりやすいのです。

5.夏の腰痛は冷房だけでなく生活の変化も確認

暑さで散歩を控え、冷房の部屋で長く座り、車移動が増えることで夏の活動量が低下する1日の流れを示したイラスト

暑い夏は外出や歩く機会が減り、気づかないうちに座る時間が増えていることがあります。

夏は「暑いからよく動いている」と思いがちですが、実際には反対の生活になっていることがあります。

朝から気温が高ければ散歩へ行かなくなり、休日も涼しい室内で過ごす。昼間の買い物を避け、車で移動する時間も増える。そうすると、一日の中で立つ、歩く、しゃがむ、身体をひねるといった動作が減っていきます。

普段から腰痛のある方では、このような生活が何日も続いた後、

「最近、腰が重くなってきた」
「朝起きたときに腰が固い」
「椅子から立つ瞬間がつらい」

と感じ始めることがあります。

そのタイミングでお腹や腰の表面が冷たければ、「冷房で冷えたせいだ」と感じるのも自然です。しかし実際には、冷房だけではなく、その部屋でどのように過ごしていたかが重要です。

腰だけを温めれば解決するとは限らない

もちろん、冷風が直接当たり続けている場合には、身体を冷やし続けない工夫は必要です。ただ、腰を温めるだけで一日のほとんどを座って過ごしていれば、身体を動かす機会は増えません。

腰痛を繰り返している方ほど、「何を貼るか」「どこを温めるか」だけでなく、一日に何回立っているか、どのくらい歩いているか、股関節や背中を動かしているかまで振り返ってみてください。

身体は動かすことでさまざまな部位を使います。一つの対策だけではなく、生活全体を少し変える方が、結果的に腰への負担を減らしやすい場合があります。

6.冷房でお腹や腰が冷えるときの対策

冷房の風を直接当てない、長時間座ったら立つ、暑さを避けて身体を動かす3つの腰痛対策を示したイラスト

冷房を我慢するのではなく、身体を冷やし続けない工夫と、こまめに動くことを意識しましょう。

では、夏の冷房はどう使えばよいのでしょうか。まず大前提として、腰痛を避けるために冷房を我慢する必要はありません。

近年の夏は気温が非常に高く、熱中症対策のためにも冷房は必要です。大切なのは「冷房を使わないこと」ではなく、身体の一部分だけを長時間冷やし続けないことです。

冷たい風をお腹や腰へ直接当て続けない

デスクやソファの位置によっては、エアコンの風がお腹や腰へ数時間当たり続けていることがあります。

その場合は風向きを変える、座る位置を少し変える、薄手の衣類を一枚使うなど、身体へ直接冷気が当たり続けないようにしてみてください。

「設定温度を上げればよい」とは限りません。同じ室温でも、風が直接当たっているかどうかによって体感はかなり変わります。

30~60分に一度は姿勢を変える

腰痛対策では、「正しい姿勢をずっと維持しよう」と頑張り過ぎないことも大切です。どれほどきれいな姿勢でも、長時間まったく動かなければ身体には負担がかかります。

座り続けているのであれば、ときどき立つ。水分を取りに行く。トイレへ行ったついでに少し歩く。こうした小さな動きでも構いません。

一つの姿勢を完璧に保つことより、同じ姿勢を長時間続けないことを意識してみましょう。

暑い時間を避けて身体を動かす

夏は「運動してください」と言われても、昼間に無理をして歩く必要はありません。朝や夕方など比較的気温の低い時間帯を利用したり、冷房の効いた室内でもできる範囲で立ったり歩いたりするだけでも構いません。

大切なのは、一度にたくさん運動することではなく、一日中ほとんど動かない状態を作らないことです。

7.お腹と腰の痛みが続くなら「冷え」と決めつけない

お腹と腰の痛みがある女性に対し、医療機関で確認する症状と整体で身体全体の動きを確認する場面を示したイラスト

お腹と腰の痛みを冷えだけと決めつけず、症状に応じて医療機関や身体の動きの確認を選ぶことが大切です。

ここまで冷房と腰痛についてお話ししましたが、もう一つ忘れてはいけないことがあります。

お腹と腰の両方が痛い場合、すべてを「冷えによる腰痛」と自己判断しないことです。

腹部と腰・背中の両方に症状が現れる病気には、消化器系、泌尿器系、婦人科系などさまざまなものがあります。

特に、強い腹痛が続く、発熱や嘔吐がある、血便や黒い便が出る、血尿や排尿時の強い痛みがある、安静にしていても症状が強くなっていくといった場合には、整体よりも先に医療機関で確認する必要があります。

また、「冷房の効いた部屋にいなくても腹痛と腰痛が続く」「以前とは違う種類の痛みが出てきた」という場合も、一度病院で確認しておいた方が安心です。

腰痛が続くときは腰だけでなく身体全体を見る

病院で大きな問題が見つからず、それでも、

「冷房の部屋にいると腰が重くなる」
「長く座った後に立つのがつらい」
「夏になって身体を動かさなくなってから腰痛が増えた」

という場合には、身体の動きも一度確認してみる価値があります。

大分駅前整体院では、腰が痛いからといって腰だけを施術するのではなく、股関節、骨盤、背中、足首などがどのように動いているか、立ったとき・歩いたときに腰へ負担が集中していないかまで確認しています。

冷房による冷えを感じていても、その方の腰痛が本当に「冷えだけ」で起こっているとは限りません。

たとえば、股関節が十分に動かない状態で長時間座っていれば、立ち上がるときに腰が必要以上に動かなければならないことがあります。

背中の動きが小さくなっていれば、歩くときや身体をひねるときにも腰へ負担が集中しやすくなります。

整体施術の役割は、冷えた身体をただ温めることではありません。

「なぜこの方は長く座った後に腰がつらくなるのか」「どこが動いておらず、どこへ負担が集まっているのか」を身体全体から確認し、その方に必要な動きを取り戻していくことだと当院では考えています。

夏になると、「最近、お腹が冷えて調子が悪いし、腰まで痛くなってきた」と感じている方は、冷房だけを原因と考えず、この夏の過ごし方を一度振り返ってみてください。

冷房の風が直接身体に当たっていないか。一日の大半を座って過ごしていないか。暑くなってから歩く量が大きく減っていないか。身体を動かしたとき、腰以外の場所が十分に動いているか。

こうしたことを一つずつ確認することで、今までとは違った腰痛の原因が見えてくることがあります。

「冷房の時期になると腰痛を繰り返す」「お腹の冷えが気になるだけでなく、立つ・歩く動作までつらくなってきた」という方は、今より症状が強くなる前に一度身体の状態を確認しておくことをおすすめします。

大分市で腰痛が続き、冷房による身体の冷えや夏場の運動不足、長時間座位なども気になっている方は、大分駅前整体院へご相談ください。

腰痛

筋トレしても腰痛が治らない?得意種目の偏りに注意

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筋トレしても腰痛が治らない?得意種目の偏りに注意

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「筋トレしても腰痛が治らない?得意種目の偏りに注意」という内容になります。

「腰痛があるから筋トレを始めた」
「姿勢が悪いと思って、ジムで身体を鍛えている」
「以前より筋肉はついたのに、腰痛はなかなか良くならない」

このようなお悩みはありませんか?

慢性的な腰痛があると、「腹筋や背筋が弱いから腰が痛いのではないか」「筋肉をつければ姿勢も良くなって腰痛も改善するのではないか」と考えて、筋力トレーニングを始める方は少なくありません。

実際、筋力トレーニングそのものが腰痛に悪いわけではありません。慢性非特異的腰痛を対象とした研究でも、適切なレジスタンストレーニングによって痛みや身体機能の改善が期待できることが報告されています。

しかし、ここで知っておいていただきたいのが、「筋トレをしていること」と「身体全体をバランスよく使えていること」は同じではないということです。

当院にも、慢性的な腰痛などで来院される方の中に、「姿勢が悪いのが心配だから筋トレをしています」という方がいらっしゃいます。

ところが詳しくお話を聞いてみると、ベンチプレスやチェストプレスなど好きな種目を繰り返していたり、重量を伸ばしやすいトレーニングを中心にしていたりと、運動内容が特定の方向へ偏っているケースもあります。

筋肉を大きくすることが目的であれば、狙った筋肉を集中的に鍛えること自体が間違いというわけではありません。

ただし、腰痛などの慢性的な痛みを抱えているのであれば、「どれだけ筋肉がついたか」だけではなく、「身体全体としてどのようなバランスになっているのか」まで考えることが大切です。

今回は、筋トレをしているのになぜ腰痛が続くことがあるのか、ベンチプレスなど得意な種目への偏りや「拮抗筋」の考え方を交えながらお話しします。

1.筋トレしているのに腰痛が治らないのはなぜ?

週3回ベンチプレスなどの筋トレを続けて筋力がついても、慢性的な腰痛が残っている40代男性を比較したイメージ

筋力がついたからといって、腰への負担まで自動的に減るとは限りません。

腰痛を改善したいと考えたとき、「筋力をつける」という方向性そのものは決して間違いではありません。

慢性的な腰痛に対する筋力トレーニングを調べた研究では、痛みや身体機能の改善が報告されています。近年のシステマティックレビューでも、レジスタンストレーニングは慢性非特異的腰痛に対する運動療法の一つとして有効である可能性が示されています。

一方で、重量を使った筋トレだけが特別に優れているわけではありません。

外部負荷を使ったレジスタンストレーニングと、自重など負荷を使わない運動を比較した研究では、一定期間後の痛みについては重量を使った運動に小さな優位性が認められたものの、機能障害などについては結果にばらつきがありました。研究者らも、慢性腰痛では単純な重量の大小ではなく、継続性や個別性などを含めて運動を考える必要があるとしています。

つまり、

「腰痛があるから筋トレをする」
「筋力がつけば腰痛はなくなる」

というほど単純ではないのです。

腰痛では「何が弱いか」だけを見ない

慢性的な腰痛では、筋力だけでなく、身体の使い方、動く範囲、日常生活で繰り返している動作、仕事中の姿勢、運動量、睡眠など、さまざまな要因が関係します。

そのため、ベンチプレスが100kg挙がるようになったとしても、それだけで「腰に負担がかかりにくい身体になった」と判断することはできません。

大切なのは、筋力があるかどうかではなく、「なぜ自分の腰には負担が集中しやすくなっているのか」を考えることです。

筋トレをしているのに腰痛を繰り返すのであれば、さらに重量を増やす前に、一度トレーニングの内容そのものを確認してみてもよいでしょう。

2.ベンチプレスばかりすると筋肉のバランスはどうなる?

ベンチプレスやチェストプレスなど押す筋トレに偏り、引く運動や下半身運動が少なくなっている例を比較した図

筋トレをしていても、得意な種目ばかりでは身体が経験する動きが偏ることがあります。

ジムで人気のある種目の一つがベンチプレスです。

胸や腕の筋肉を鍛えやすく、使用重量も数字として分かるため、「前回より5kg重く挙がった」「100kgを目指したい」など成長を実感しやすい種目でもあります。

そのため、筋トレを独学で始めると、自分が得意な種目、成果を感じやすい種目、好きな筋肉を鍛えられる種目へ自然と偏っていくことがあります。

これはベンチプレスだけの問題ではありません。

チェストプレスばかり行う方もいれば、スクワットばかり行う方、腹筋ばかり鍛える方もいます。筋肉を大きくしたい方であれば、「胸をもっと大きくしたい」「腕を太くしたい」といった目的から、同じ筋群への刺激が多くなる場合もあるでしょう。

実際、パワーリフターを対象とした研究では興味深い結果が報告されています。

パワーリフターはベンチプレス・スクワット・デッドリフトという特定種目を繰り返し行います。そのパワーリフター15人と同年代の対照群15人を比較したところ、肩の水平内転と水平外転、膝の屈曲と伸展など、主働筋と拮抗筋の筋力比に違いが認められました。

これは、特定の筋トレを続ければ、そのトレーニングに適応して筋力のバランスも変化し得ることを示しています。

ただし、この研究では胸椎後弯、骨盤傾斜、腰椎前弯などには対照群との有意な違いが認められませんでした。

したがって、

「ベンチプレスをすると姿勢が悪くなる」
「胸を鍛えると骨盤が歪む」

と断定することはできません。

大切なのは、特定種目への偏りによって筋力の付き方や身体の使い方に特徴が生じる可能性があると理解することです。

3.筋トレで重要な「拮抗筋バランス」とは?

上腕二頭筋と上腕三頭筋、大腿四頭筋とハムストリングス、押す動きと引く動きを例に主働筋と拮抗筋の関係を示した図

身体は一つの筋肉だけで動くのではなく、反対方向に働く筋肉が協調して動きをコントロールしています。

ここで知っていただきたいのが「拮抗筋」という考え方です。

筋肉は一つだけで身体を動かしているわけではありません

例えば肘を曲げるときには上腕二頭筋が働きます。一方、反対側には肘を伸ばす上腕三頭筋があります。

膝であれば、伸ばす方向に大腿四頭筋があり、曲げる方向にはハムストリングスがあります。

肩周辺にも、

「押す方向」
「引く方向」

「内側へ動かす方向」
「外側へ動かす方向」

といった反対方向の働きをする筋群があります。

身体を動かす際には、こうした筋肉が単独で働いているのではなく、動きを作る側と、その動きをコントロールする側が協調することで関節の動きが成り立っています。

この主に動きを作る筋肉と、その反対方向に働く筋肉との関係を考える際に使われるのが「主働筋・拮抗筋」という考え方です。

「押すトレーニング」と「引くトレーニング」

分かりやすい例が上半身です。

ベンチプレスは身体から重りを「押す」動きです。

一方、ローイングやプルアップなどは身体へ向かって「引く」動きになります。

ラグビー選手42人を対象にした研究では、普段からベンチプレスとプルアップの両方をトレーニングしている選手の「押す力」と「引く力」が比較され、その筋力比が平均で約97.7%でした。

もちろん、この数字を一般の方にそのまま当てはめ、

「ベンチプレスを80kg挙げるなら、引く種目も80kgできなければいけない」

と考える必要はありません。

体格やトレーニング歴、種目、ケガの経験などによっても変わるため、理想的な筋力比を一つの数字だけで決めることは難しいからです。

それでも、「押す力だけ強ければよいわけではない」という身体の考え方を理解するうえでは参考になります。

4.拮抗筋バランスが崩れると腰や背中に何が起こる?

荷物を持ち上げる際に胸郭・股関節・膝を使って全身で動く場合と、腰や背中で動きを補う場合を比較した図

筋力の強さだけでなく、動作の中でどこが動き、どこが動きを補っているかも確認することが大切です。

ここは誤解されやすい部分です。

「拮抗筋のバランスが崩れたら腰痛になる」ことが証明されているわけではありません。

慢性腰痛は一つの筋肉だけで説明できるものではなく、筋力、身体活動、生活環境、心理社会的要因など複数の要素が関係します。

そのため、「胸の筋肉が強すぎるから腰痛」「背中が弱いから腰痛」のように、一つの筋力差だけを原因として扱うのは適切ではありません。

ただ、身体は全身でつながって動いています。

例えば「押す動作」ばかり繰り返し、「引く動作」をほとんど行っていなければ、身体が経験する運動方向には偏りが生まれます。

また上半身だけを中心に鍛え、股関節を動かす運動や下半身のトレーニングをほとんど行っていないのであれば、見た目には筋肉質でも、立つ、歩く、しゃがむ、身体を起こすといった日常動作に必要な機能が同じように高まっているとは限りません。

筋力があっても負担を分散できるとは限らない

当院でも、慢性的な腰痛や背中の張りがある方の身体を確認すると、筋肉そのものはしっかりしている方がいらっしゃいます。

しかし、動きを確認すると、胸郭や股関節などの動きが十分ではなく、身体を動かしたときに背中や腰で動きを補っているように見受けられるケースもあります。

こうした状態では、「筋肉が弱い」というより、「身体全体で負担を分散しにくい」ことの方が問題になっている場合があります。

当院では、筋肉のバランスや関節の動き、普段の身体の使い方などを確認した結果として、背中や腰周辺へ負担が集中しやすい状態になっていると考えられる方もいます。

したがって、単純に「背筋をもっと鍛えましょう」という話ではありません。

どこが強いのか、どこが弱いのかだけでなく、その方が実際の動作の中で身体をどのように使っているのかまで確認することが重要です。

5.姿勢が気になって筋トレしている方ほど注意したいこと

姿勢や腰痛を気にして筋トレを始めた40代女性が、好きな種目を続けても腰の違和感が残っている経過を示した図

姿勢が気になって筋トレを始めても、筋肉をつけるだけで腰痛や姿勢の悩みが解決するとは限りません。

当院へ来院される腰痛などの慢性的な痛みを抱えた方の中には、

「姿勢が悪いから腰が痛いと思って筋トレを始めました」

という方が少なくありません。

運動習慣をつくること自体はとても良いことです。

ところが、お話を詳しく聞いていくと、

「胸を大きくしたいからベンチプレス中心」
「腕を太くしたいから上半身ばかり」
「スクワットが得意だから毎回スクワットをしている」

など、結果的に自分の好きなトレーニングに偏っているケースがあります。

本人としては「身体を鍛えている」という感覚があるため、腰痛が続いていても、

「まだ筋力が足りないのかな」
「もっと重量を上げれば腰も強くなるのかな」

と考えてしまうことがあります。

しかし、ここまでお話ししてきた通り、筋肉量が増えることと、腰に負担が集中しにくい身体になることは別の問題です。

姿勢についても同じです。

筋肉をつければ自動的に良い姿勢になるわけではありませんし、逆に多少姿勢に左右差があるからといって、それだけで腰痛の原因と判断することもできません。

慢性的な腰痛がある場合には、姿勢の形だけを見るのではなく、

「その姿勢からどの程度身体を動かせるのか」
「動いたときにどこへ負担が集まるのか」

を見る方が重要になることがあります。

「姿勢を良くするために筋トレをしているのに腰痛が続いている」という方は、一度「何を鍛えるか」だけでなく、「どんな動きを普段あまりしていないのか」という反対側から身体を考えてみてもよいでしょう。

6.腰痛がある人は好きな筋トレだけでなく全身のバランスを考える

ベンチプレスの押す運動、ローイングの引く運動、スクワットなどの下半身運動、片脚で支える運動を組み合わせたトレーニング図

好きな種目だけに偏らず、目的と身体の状態に合わせてトレーニング全体を見直してみましょう。

筋肉を大きくすることを目的として筋トレをしているのであれば、好きな部位を集中的に鍛える楽しさもあると思います。

ベンチプレスの重量を伸ばしたいという目標も、トレーニングを続けるモチベーションになるでしょう。

その目的自体を否定する必要はありません。

ただし、慢性的な腰痛や背中の痛みがあるのであれば、「筋肥大のためのトレーニング」と「身体の状態を整えるために必要な運動」は分けて考えた方がよい場合があります。

例えば胸を鍛える日が多いのであれば、背中側の運動は十分か。

上半身ばかり鍛えているのであれば、股関節や下半身を使う運動はできているか。

前後方向の運動ばかりなら、身体をひねる、横へ動く、片脚で身体を支えるといった動きはどうか。

こうして見ていくと、「ジムへ週3回行っているから運動量は十分」と思っていた方でも、身体が経験している動きそのものは意外と限られていることがあります。

自分では偏りに気づきにくいこともあります

特に独学で筋トレをしていると、どうしても得意な種目ほど続けやすく、苦手な種目を避けやすくなります。

そこで一つの方法として、トレーナーなど専門家に一度フォームやトレーニングメニュー全体を確認してもらうのもよいでしょう。

何kg挙げられるかだけではなく、

「押す運動ばかりになっていないか」
「引く運動はできているか」
「上半身と下半身の割合はどうか」
「痛みが出る動作を無理に繰り返していないか」

など、第三者に見てもらうことで自分では気づきにくい偏りが見つかることがあります。

腰痛があるからといって筋トレをやめる必要があるとは限りません。

大切なのは、痛みを我慢しながら同じ運動を繰り返すのではなく、現在の身体に合った内容へ調整することです。

7.筋トレしても腰痛が続くなら「なぜ腰に負担がかかるか」を確認する

筋トレを続けても腰痛を繰り返す男性の筋力・胸郭・股関節・動き方・トレーニング内容を整体院で確認している様子

腰痛が続くときは筋力不足と決めつけず、腰へ負担が集まりやすい理由を身体全体から確認します。

今回一番お伝えしたいのは、

「筋トレをしているから腰痛にならない」わけでも、「筋トレをすれば腰痛が治る」わけでもない

ということです。

研究では、適切な筋力トレーニングが慢性腰痛の改善に役立つ可能性は示されています。

一方で、特定のトレーニングに集中することで主働筋と拮抗筋の筋力比に違いが生じる可能性も報告されています。

だからこそ、

「筋トレをするか、しないか」

という二択で考えるのではなく、

「今の自分にはどのような運動が必要なのか」

まで考えていくことが大切です。

ベンチプレスの重量が伸びている。

胸や腕も以前より太くなった。

週に何度もジムへ通っている。

それでも腰痛が変わらないのであれば、筋力不足とは違うところに問題が隠れている可能性もあります。

当院では腰だけを見るのではなく、身体全体の動きや関節の状態、普段の姿勢、トレーニング内容なども確認しながら、なぜその方の腰へ負担が集中しやすくなっているのかを考えていきます。

筋肉を鍛えることは大切です。

しかし、慢性的な痛みがある方の場合、ただ筋肉を大きくしたり重量を増やしたりするだけではなく、身体全体で負担を分散できる状態をつくっていくことも同じように大切です。

「腰痛が心配で筋トレを始めたのに良くならない」
「ジムに通っているのに腰痛を繰り返している」
「ベンチプレスなど好きなトレーニングばかりしている」
「筋肉はあるのに背中や腰がいつも張っている」
「自分の筋トレ方法が腰痛に合っているのか分からない」

このようなお悩みがある方は、さらに重量や回数を増やす前に、一度ご自身の身体の動きやトレーニング内容を見直してみてください。

腰痛が続いている理由は、「筋力が足りないから」とは限りません。

どの部分が動きにくく、どこでその動きを補い、結果として腰へどのような負担が加わっているのか。その部分を確認することで、これまでとは違った改善のきっかけが見つかる場合があります。

筋トレを続けているのに腰痛や背中の痛みを繰り返している方、身体のバランスや姿勢について不安がある方は、一度大分駅前整体院へご相談ください。

腰痛

腰痛 整体に行っても繰り返すのはなぜ?

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腰痛 整体に行っても繰り返すのはなぜ?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「腰痛 整体に行っても繰り返すのはなぜ?」という内容になります。

腰痛で来院される方からお話を伺っていると、

「〇〇に行っていたけど、なかなか良くならなくて……」
「やってもらった時はいいんだけど、何日かするとまた悪くなるんです」
「整体に行った日は腰が軽いのに、仕事をしているとまた元に戻ってしまう」

といったお話を聞くことがよくあります。

整体やマッサージなどを受けると、その日は身体が軽くなったり、腰を動かしやすくなったりする。それなのに数日後にはまた腰が重くなり、同じことを繰り返してしまう。

このような状態が続くと、

「整体に行っても意味がないのかな?」
「自分の腰痛はもう治らないのでは?」

と不安になる方もいると思います。

しかし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。

それは、「施術によって身体の状態を良くすること」と「良くなった身体の状態をその後も維持していくこと」は、同じではないということです。

施術によって痛みが軽減したり、硬くなっていた関節が動きやすくなったり、身体に一時的な生理学的変化が起こったとしても、その後の生活が以前とまったく同じであれば、身体には再び同じような負担が積み重なっていきます。

特に慢性的な腰痛の場合は、「痛いところだけ」の問題ではなく、普段どれくらい身体を動かしているのか、どのような食事をしているのか、しっかり眠れているのかといった毎日の生活も無視できません。

今回は、「腰痛で整体に行っても繰り返すのはなぜなのか?」という疑問について、施術と運動、血液循環、そして食事・睡眠との関係まで含めて考えていきます。

1.整体で腰痛が良くなっても繰り返すことはある

整体後は腰が楽でも、長時間座る生活を続けると数日後に再び腰がつらくなる流れを示したイラスト

整体で楽になったことと、その状態が続くことは同じではありません。慢性腰痛では施術後の過ごし方も大切です。

まず知っておきたいのは、施術を受けて腰痛が楽になったこと自体が「気のせい」だったわけではないということです。

慢性的な腰痛に対する徒手療法について複数の研究をまとめた報告では、徒手療法によって短期的には痛みや身体機能が改善する可能性が示されています。一方で、その効果は時間が経過すると小さくなる傾向も報告されています。

つまり、

「整体を受けた直後は腰が楽だった」
「前より腰を曲げやすくなった」
「立ったり歩いたりするのが楽になった」

という変化と、「その状態が数か月、数年と続く」ということは、分けて考える必要があるということです。

たとえば、長時間座って仕事をしている方の腰や股関節が硬くなっているとします。施術によって関節が動きやすくなり、身体を動かした時の負担が減れば、「腰が軽い」「動きやすい」と感じることがあります。

しかし、その翌日から再び8時間、9時間と座り続け、ほとんど歩かず、身体を動かす機会も少なければどうでしょうか。施術によって一度変化した身体に、また以前と同じ負担が積み重なっていきます。

これは「施術が効かなかった」というよりも、良くなった身体の状態を維持するための条件が、その後の生活の中に十分なかった可能性も考える必要があります。

慢性腰痛を考えるうえでは、「どうすれば一度痛みを減らせるか」だけではなく、「どうすれば痛みが軽くなった後の状態を維持できるか」まで考えることが大切なのです。

2.「身体を良くすること」と「良い状態を維持すること」は別

整体で身体を動かしやすくすることと、歩行などの日常活動で良い状態を維持することの役割の違いを示した図

施術は身体を動かしやすくするきっかけとなり、日常生活ではその身体を実際に使い続けることが大切です。

これは腰痛に限らず、身体について考えるうえで非常に重要なポイントです。

たとえば施術を受けて、それまで動きにくかった股関節が動きやすくなったとします。その時点では、歩幅が広がったり、立ち上がりや前屈が楽になったりして、腰にかかる負担も変化するかもしれません。

しかし、「動くようになった関節」と「その関節を普段からきちんと使っている身体」は同じではありません。動けるようになっても使わなければ、身体はその状態を十分に活かせません。

反対に、施術後に無理のない範囲で歩いたり、日常生活の中で身体を動かしたりすることで、改善した動きを日常生活の中で繰り返し使うことができます。

血液循環についても似たことが言えます。

徒手療法と皮膚血流の関係を調べた報告では、施術後に短時間の循環反応が起こることが確認されています。ただし、研究によって反応は一定ではなく、「整体をすると必ず血流が増える」とまでは言えません。徒手療法によって自律神経系を含めたさまざまな生理学的反応が起こり、その一つとして局所循環の変化がみられる可能性がある、と考える方が適切です。

大切なのはここからです。

施術によって身体に一時的な変化が起こることと、自分の身体がその状態を長く維持できることは別の問題です。

「整体に行った日は調子がいいけれど、数日すると元に戻る」という方は、この二つを分けて考えてみる必要があります。

3.血液循環は「一度良くすれば終わり」ではない

施術後の短期的な循環変化と、継続的な運動による血管機能の長期的な適応の違いを示した図

施術後に起こる短期的な身体の変化と、身体を繰り返し動かすことで起こる長期的な適応は別のものです。

私たちの身体では、じっとしている時と身体を動かしている時では、筋肉への血流の必要量が違います。

歩いたり、立ったり、階段を上ったりすると筋肉が収縮します。その活動に必要な酸素や栄養を届けるため、身体は血流を調節しています。

つまり、血液循環は「一度良くしておけば、その状態がずっと保存される」というものではありません。特に重要なのが、身体を動かす習慣そのものが血管の機能に影響しているという点です。

運動と血管機能について複数の研究をまとめた報告では、4週間以上の有酸素運動や筋力トレーニングなどを継続することで、血管内皮機能の改善が確認されています。

これは、運動した瞬間だけ血液が流れるという話ではありません。

身体を繰り返し動かすことで血流が変化し、血管の内側にある血管内皮にも刺激が加わります。こうした刺激が積み重なることで、血管が血流を調節する機能にも適応が起こると考えられています。

ここに、「施術による急性の変化」と「運動習慣による長期的な適応」の違いがあります。

施術は、硬くなった身体を動かしやすくしたり、痛みを軽減したりするためのきっかけになることがあります。一方、普段から歩いたり筋肉を使ったりすることは、その身体を日常生活の中で繰り返し使い続けることにつながります。

ですから大分駅前整体院では、施術だけで身体のすべてを維持しようとするのではなく、「施術で動きやすい状態をつくり、その身体を日常生活の中でも使っていく」という考え方が大切だと考えています。

4.整体後に動かない生活へ戻れば身体も変化する

長時間座って身体を動かさない生活と、歩行や家事などで身体を使う生活による身体機能の違いを示した図

身体を使う機会が少ない状態が続けば、動きにくさにつながることもあります。痛みに合わせて少しずつ活動量を戻すことも大切です。

「腰が痛いから、なるべく動かないようにしています」

慢性腰痛の方から、このようなお話を聞くことがあります。

もちろん、腰を痛めた直後や痛みが強い時期には、無理に動かない方がよい場合もあります。また、腰痛の原因によって適切な対応は違うため、何でも動けばよいわけではありません。

しかし、慢性的な腰痛で長期間ほとんど身体を動かさなくなっている場合には、別の問題も考えなくてはいけません。

身体活動を減らした場合の血管機能について調べた報告では、歩数を減らす、運動を中断する、長期間身体を動かさないといった活動量の低下によって、血管内皮機能や微小血管機能が低下する傾向が示されています。

つまり、身体は「使っていない状態」にも適応していくということです。

これは血管だけではありません。歩く量が減れば下半身の筋肉を使う機会も減ります。関節を大きく動かす機会が少なくなれば、せっかく動きやすくなった股関節や足首も日常生活の中で十分に使われません。

すると、「腰が痛いから動かない」という選択が長く続くことで、「動いていないから、さらに身体を動かしにくくなる」という流れにつながることがあります。

だからこそ、施術後に痛みが軽くなった時期は大切です。

いきなり激しい運動をする必要はありません。今までより少し歩く、長時間座りっぱなしにしない、立ち上がる回数を増やすなど、今の身体に合わせて動く機会を少しずつ取り戻すことが、良い状態を維持するための一歩になります。

5.腰痛を繰り返さないためには施術と運動の役割を分けて考える

整体で身体を動かしやすくした後、歩行や軽い運動でその身体を使い良い状態の維持につなげる流れを示した図

慢性腰痛では「施術か運動か」ではなく、身体を整えることと動ける身体を使っていくことの両方を考えることが大切です。

では、整体ではなく運動だけしていればよいのでしょうか。これも、そう単純ではありません。

腰が痛くて十分に股関節を動かせない人に「毎日歩いてください」と言っても、痛みをかばった歩き方のまま無理をしてしまうことがあります。

反対に、施術だけを受け続けて普段ほとんど身体を動かさなければ、身体を使う能力を十分に取り戻せない可能性があります。つまり、施術と運動はどちらが優れているかを競うものではなく、それぞれ役割が違うと考えた方が分かりやすいでしょう。

施術には、痛みを軽減したり、動きにくくなっている部分を確認して身体を動かしやすい状態へ導いたりする役割があります。そして運動や日常的な身体活動には、改善した身体を実際の生活で繰り返し使い、身体が活動できる状態を維持していく役割があります。

腰痛の再発と運動を調べた研究でも、腰痛が落ち着いた後に運動を行うことで、その後の腰痛の再発を減らせる可能性が報告されています。

だからこそ、「痛みが取れたから終わり」ではなく、「痛みが落ち着いたから、ここから身体を使える状態へ戻していく」という考え方が重要です。

整体でせっかく身体が動きやすくなったのであれば、その身体をその後の日常生活でどう使っていくか。ここまで考えることで、腰痛への向き合い方は大きく変わってきます。

6.施術を受けても繰り返すなら食事・運動・睡眠も見直す

整体後の身体を支える生活習慣として、バランスのよい食事・運動・睡眠の3要素を示したイラスト

整体で身体が楽になっても、その状態を支えるのは毎日の生活です。食事・運動・睡眠も一緒に見直してみましょう。

身体の状態を維持していくために考えたいのは運動だけではありません。健康を支える基本的な生活習慣として、「食事・運動・睡眠」はどれも欠かせない要素です。

たとえば、施術を受けて身体が動きやすくなったとしても、一日中ほとんど歩かない生活が続けば、筋肉を使う機会は増えません。

一方で、しっかり運動していても、食事が極端に偏っていれば、筋肉を含めた身体を維持するために必要な栄養を十分に摂れないことがあります。

さらに睡眠時間が短かったり、眠りが浅い状態が続いたりすれば、翌日の疲労感が強くなり、身体を動かす量が減ることもあります。

つまり、この3つはそれぞれ完全に独立しているわけではありません。食べること、動くこと、休むことが互いに影響しながら、毎日の身体の状態をつくっています。

「整体を受けた時は毎回良くなるのに、何日かするとまた腰が痛くなる」という場合、施術の内容だけを見るのではなく、普段ほとんど身体を動かしていない、食事が偏っている、夜更かしが続いている、仕事が忙しく睡眠時間が短いなど、良くなった身体を維持しにくい生活になっていないかを一度振り返ってみることも大切です。

もちろん、「生活習慣が悪いから腰痛になった」と単純に決めつけることはできません。

腰痛には関節や筋肉の問題、神経の問題、病気やケガ、仕事での負担、心理的なストレスなど、さまざまな要因が関係します。それでも、施術を受ける時間が1週間のうち数十分なのに対し、それ以外のほとんどの時間は日常生活です。

だからこそ、施術の効果だけに頼るのではなく、それ以外の時間をどう過ごしているかまで考えることが、慢性腰痛では重要になります。

7.整体で腰痛を良くするだけでなく「良い状態を保てる身体」へ

施術・運動・食事・睡眠を組み合わせ、腰痛が良くなった後も身体の状態を維持していく考え方を示した図

慢性腰痛では施術を受けた時だけでなく、良くなった後をどう過ごすかまで考えることが大切です。

腰痛で整体に行く目的というと、多くの方が最初に考えるのは、「とにかく今の痛みを何とかしたい」ということだと思います。

もちろん、痛みが強ければまずそこを楽にすることは大切です。しかし、慢性的に腰痛を繰り返している方の場合、本当に考えたいのはその先です。

「どうすれば今回の痛みを取れるか」だけではなく、「どうすれば良くなった状態を維持できるか」まで考える。

そのためには、施術で身体の状態を整えるだけでなく、動けるようになった身体を少しずつ使うことも必要です。そして運動だけを見るのではなく、身体をつくるための食事、回復するための睡眠も含めて生活全体を見ることが大切になります。

慢性腰痛に対する徒手療法については、短期的な痛みや身体機能の改善がみられる一方、その効果が時間の経過とともに小さくなる傾向も報告されています。

だからといって、施術が必要ないということではありません。むしろ、施術によって身体を動かしやすい状態へ導き、その状態を運動や日常生活で使いながら維持していく。この二つを分けずに考えることが重要です。

大分駅前整体院でも、腰だけを見て「硬いからほぐす」という考え方ではなく、股関節や膝、足首など身体全体の動きを確認しながら、その方がなぜ腰へ負担をかけているのかを考えて施術を行っています。

さらに、施術を受けた時だけ楽になる状態で終わらないためには、その方の身体の状態に合わせて、普段の動き方や運動量、食事、睡眠なども見直していく必要があります。

もし、

「整体へ行くと楽になるけれど、また同じ腰痛を繰り返している」
「数日すると元に戻るのを何度も経験している」
「最近は腰が痛くなるのが怖くて、以前より動かなくなった」

という状態であれば、今度は「どうやって痛みを取るか」だけでなく、「なぜ良くなった状態を維持できていないのか」という視点から身体を見直してみてください。

施術は身体を変えるための大切なきっかけになります。

しかし、良くなった身体を日常生活の中で維持していくのは、施術を受けていない時間の過ごし方も含めた毎日の積み重ねです。

施術で整えることと、自分の身体でその状態を維持すること。

この両方を考えていくことが、腰痛を何度も繰り返している方にとって大切な一歩になります。

腰痛, 膝痛

薬を何種類も飲むと腰痛・膝痛は治りにくい?

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薬を何種類も飲むと腰痛・膝痛は治りにくい?

「腰の薬、血圧の薬、胃薬、コレステロールの薬……気づけば毎日何種類も飲んでいる」

「病院でもらっている薬だから必要なのは分かっているけれど、こんなに飲み続けて身体は大丈夫なのだろうか」

「腰痛や膝痛の薬を飲めば一時的には楽になる。でも、なかなか良くならないのは薬を飲み過ぎていることも関係しているの?」

このような不安を感じている方は少なくありません。

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「薬を何種類も飲むと腰痛・膝痛は治りにくい?」という内容になります。

腰痛や膝痛が長引いている方のお話を伺っていると、痛み止めだけでなく、血圧や脂質、胃腸、睡眠など、複数の薬を毎日服用しているケースがあります。

ただし、最初にお伝えしておきたいのは、「薬を何種類も飲んでいるから腰痛や膝痛が治らない」という単純な話ではないということです。

病気を管理するために必要な薬もありますし、医師から処方された薬を自己判断で減らしたり中止したりすることは避けなければなりません。

一方で、これまでの研究では、薬の種類が多い人ほど歩く力や日常生活の動作など、身体機能が低い傾向にあることが報告されています。

また、身体を動かす量が減ると、筋肉量だけでなく、筋肉がエネルギーをつくる力も低下しやすくなることが分かっています。

つまり考えたいのは、薬そのものが良いか悪いかではありません。

薬を何種類も必要としている身体の状態に、身体機能低下や運動不足、筋力低下、代謝能力の低下などが重なっていないか。

腰痛や膝痛がなかなか改善しない場合には、痛い場所だけを見るのではなく、このように少し広い視点から身体の状態を確認することが大切です。

今回は、多剤併用と身体機能、代謝能力との関係をできるだけ分かりやすく整理しながら、なぜ慢性的な腰痛や膝痛では「施術を受けても戻りやすい」「薬を飲んでもまた痛くなる」という状態が続くことがあるのかを考えていきます。

1.薬が増えている人ほど身体機能が落ちていることがある

複数の薬を服用する女性と、立つ・歩く・階段を上る身体機能の関係を示したイラスト

薬の種類が多い人では身体機能が低い傾向も報告されていますが、薬だけが原因とは限りません。

研究では歩く力や日常生活動作との関係が確認されています

これまでの研究では、複数の薬を飲んでいる人ほど、歩く力や移動する力、日常生活を行う力などが低い傾向にあることが報告されています。

たとえば、いくつもの研究をまとめて確認した報告では、薬の種類が多い人ほど身体機能が低い傾向が多くの研究でみられています。

ここでいう身体機能とは、単に「筋力が弱い」というだけではありません。

立ち上がる、歩く、階段を上る、買い物へ行く、家事をするなど、自分の身体を使って生活する力全体のことです。

ただし、この結果を見て「薬が多いから身体機能が落ちた」と考えるのは早すぎます。

持病が多いことで薬が増えている場合もあれば、もともと身体機能が落ちていることで健康上の問題が増え、結果的に薬が増えている場合もあります。

つまり、薬の数と身体機能には関係がみられるものの、その関係は一方向ではありません。

だからこそ大切なのは、薬の数だけを気にすることではなく、「薬が増えている間に、身体を使う力まで落ちていないか」を確認することです。

腰痛や膝痛がある方では、ここを見落とすと、痛みの原因をずっと腰や膝だけに求めてしまうことがあります。

2.問題は薬の数よりも「動ける身体」が失われること

腰痛や膝痛が続き、歩行や家事、階段など日常生活の活動量が減っていく変化を示したイラスト

痛みが続くと歩く量や家事、階段を使う機会が減り、知らないうちに活動量が低下することがあります。

腰痛や膝痛が長く続いている方ほど、いつの間にか日常生活で動く量が減っていることがあります。

「膝が痛いから階段を使わなくなった」
「腰がつらいから休みの日は座っていることが増えた」
「以前より買い物へ行く回数が減った」
「歩くのが不安で車移動ばかりになった」

こうした行動は、痛みがあると自然に起こるものです。ですが、それが数週間、数か月と続いていくと、身体に必要な刺激そのものが減っていきます。

動かないと落ちるのは筋力だけではありません

多くの方は「運動不足になると筋肉が落ちる」と考えます。もちろん、それも間違いではありません。

しかし、身体を動かさなくなることで変化するのは、筋肉の量だけではありません。

研究では、身体を使う量が減ることで、筋肉の中にあるミトコンドリアの量や働きが低下しやすくなり、エネルギーをつくる力も落ちていくことが報告されています。

難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば、「身体を動かさない期間が続くと、筋肉そのものだけでなく、筋肉が働き続けるためのエネルギーをつくる力まで落ちやすくなるということです。

腰痛や膝痛を考えるうえでは、この部分が非常に重要です。なぜなら、痛みがあることで動かなくなり、動かなくなったことでさらに身体が疲れやすくなると、ますます身体を使わなくなるからです。

3.代謝能力が落ちると同じ生活でも疲れやすくなる

骨格筋のミトコンドリアがATPを産生し、歩行や立位など身体を動かすエネルギーに関わる仕組みの図

身体を動かすためのエネルギー産生には、骨格筋にあるミトコンドリアの働きが関係しています。

「代謝が落ちる」とは太りやすいという意味だけではありません

代謝という言葉を聞くと、「太りやすい」「痩せにくい」というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、ここでいう代謝能力とは少し意味が違います。

私たちが立つ、歩く、階段を上る、物を持つといった動作をするときには、筋肉がエネルギーを使っています。そのエネルギーをつくるうえで重要な役割を持っているのが、筋肉の中にあるミトコンドリアです。

身体をよく動かしている人では、日常生活の中で筋肉に刺激が入り続けます。一方で、痛みや運動不足によって身体を使わない期間が続くと、筋肉がエネルギーをつくる能力も低下しやすくなります。

つまり、同じ30分の買い物でも、以前は余裕でできていたのに、今は途中から腰が重くなったり、脚が疲れたりすることがあります。

それは必ずしも「腰が急に悪くなった」「膝の関節だけが悪化した」という話ではありません。

以前より身体全体に余力がなくなり、同じ動作でも負担が大きく感じられている可能性があるのです。

「朝はまだ動けるけれど、夕方になると腰がつらい」
「少し歩いただけで脚が重くなる」
「以前より家事をすると疲れる」

こうした変化がある場合、痛い場所だけでなく、身体全体の持久力や活動量まで見ていく必要があります。

4.なぜ代謝能力の低下が慢性痛の治りにくさにつながるのか

腰痛や膝痛から活動量と身体機能が低下し、同じ生活でも負担を感じやすくなる悪循環を示した図

痛いから動かない状態が続くと身体機能や余力が低下し、さらに日常動作を負担に感じる悪循環につながることがあります。

ここで、「代謝が落ちると、なぜ腰痛や膝痛が治りにくくなるの?」という疑問が出てくると思います。

この点については、代謝能力が落ちたことだけで慢性痛が治らなくなる、と直接証明されているわけではありません。ただし、身体機能と活動量を間に入れて考えると、とても分かりやすくなります。

痛いから動かない、動かないからさらに動けなくなる

腰や膝が痛いと、まず身体を動かす量が減ります。身体を動かさなくなると、筋力や持久力が低下します。さらに、筋肉がエネルギーをつくるための刺激も減っていきます。

すると、以前なら余裕を持ってできていた立ち仕事や歩行でも、身体への負担が大きく感じられるようになります。

その結果、

痛いから動かない
→ 身体機能が落ちる
→ 身体を動かすための余力が小さくなる
→ 同じ生活動作でも疲れやすくなる
→ また痛みや疲労を避けて動かなくなる

という流れに入りやすくなります。

慢性腰痛については、身体に合った運動を行うことで痛みや身体機能の改善が期待できることも、多くの研究で確認されています。

つまり、慢性痛の場合は「痛みがあるから休む」だけではなく、今の身体に合った範囲で、もう一度動ける状態をつくっていくことが大切なのです。

長く痛みが続いている方ほど、「痛い場所を何とかする」だけではなく、「身体全体をどこまで使える状態に戻せるか」という視点が必要になります。

5.施術を受けても数日で戻る人に考えたいこと

整体施術後に動きやすくなっても、活動量の少ない生活に戻ると再び腰や膝がつらくなる流れを示した図

施術で動きやすくなった身体を日常生活の中で無理なく使っていくことも、身体機能を保つためには大切です。

「整体へ行った日は楽になる」
「施術を受けた後は腰が軽い」
「でも仕事や家事をすると、また数日で元に戻る」

慢性腰痛や膝痛がある方からよく聞く悩みです。このような場合、「施術が効いていない」とは限りません。

施術によって関節や筋肉の動きが改善し、その場では身体を動かしやすくなっていても、普段の生活に戻ったときに、その状態を維持できるだけの身体機能が不足していることがあります。

たとえば、股関節の動きが良くなって腰への負担が減っても、一日のほとんどを座って過ごしていれば、また身体の動きは小さくなりやすくなります。

膝が動きやすくなっても、痛みが怖くて歩く量を極端に減らしたままでは、脚全体の筋力や持久力を取り戻す機会がありません。

さらに活動量が低い状態が続けば、筋肉がエネルギーをつくる力も低下しやすくなります。

そのため、施術によって「動きやすい状態」をつくることと、その状態を日常生活の中で「使える身体」に戻していくことは別の課題です。

ここが抜けたままだと、

「施術を受けると楽になる」
「でもまた元に戻る」
「また施術を受ける」

という繰り返しになりやすくなります。

施術の効果を長く保つためには、ただ施術回数を増やすのではなく、施術後の身体を実際の生活の中でどう使えるようにしていくかまで考えることが大切です。

6.薬を減らすより先に確認したい身体の状態

薬を自己判断で減らす前に、歩行距離や立位時間、外出回数、関節の動き、疲れやすさを確認する図

薬のことは医師や薬剤師へ相談しながら、歩く・立つ・外出するなど現在の身体機能も確認しましょう。

ここまで読むと、「それなら薬を減らした方がいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、それはこの記事でお伝えしたいことではありません。

血圧や糖尿病、心疾患、脂質異常症など、身体を守るために必要な薬もあります。処方されている薬を自己判断で減らしたり、中止したりすることは避けてください。

薬の種類や副作用、飲み合わせについて気になる場合には、処方した医師や薬剤師へ相談することが基本です。

見直したいのは「薬」ではなく現在の身体機能

腰痛や膝痛の改善という点で確認したいのは、薬の数そのものよりも、今の身体が以前と比べてどう変わっているかです。

以前より歩ける距離が短くなっていないか。

立っていられる時間が短くなっていないか。

外出する回数が減っていないか。

階段を避けるようになっていないか。

股関節や足首の動きが小さくなっていないか。

以前より疲れやすくなっていないか。

こうした変化が重なっている場合、薬の数だけを見るよりも、身体そのものの機能が落ちていないかを確認する方が慢性痛の改善には重要です。

薬を飲みながら症状を管理していても、身体機能を取り戻すことはできます。

つまり必要なのは、薬をやめることではなく、薬で症状を管理している間に身体まで使わなくならないこと。ここを分けて考えることが大切です。

7.腰痛・膝痛が治りにくい方は「身体の余力」まで確認を

慢性腰痛や膝痛で背中・腰、股関節、膝、足首、活動量と身体の余力を全身から確認するイラスト

腰痛や膝痛が長引くときは、痛い場所だけでなく全身の動きや活動量、身体の余力まで確認することが大切です。

何種類もの薬を飲みながら、腰痛や膝痛も長く続いている。

痛み止めを飲めば少し楽になるけれど、薬が切れるとまたつらくなる。

整体やマッサージを受けると一時的には楽になるのに、仕事や家事をするとまた元に戻ってしまう。

このような場合、痛みが出ている腰や膝だけを見ていても、なかなか答えが見つからないことがあります。大切なのは、「どこが痛いのか」だけでなく、「今の身体はどのくらい動けるのか」という視点です。

慢性的な痛みによって活動量が減れば、筋力や持久力だけでなく、身体を動かすためのエネルギーを生み出す力も落ちやすくなります。すると、以前と同じ30分の買い物、同じ家事、同じ仕事でも身体にとっては大きな負担になります。

そこで痛みが出る。

痛いから、また動かなくなる。

さらに身体の余力が小さくなる。

慢性痛が長引いている方では、この循環から抜け出せなくなっていないかを確認することが大切です。

大分駅前整体院では、腰痛であれば腰だけ、膝痛であれば膝だけを見るのではなく、股関節や足首、骨盤、背中など身体全体の動きと、普段どのくらい身体を使えているかまで確認していきます。

施術によって関節や身体を動かしやすくすることはもちろん大切です。

しかし、それだけで終わるのではなく、施術でつくった「動きやすい状態」を日常生活の中で使える身体へつなげていくことも、慢性的な痛みから抜け出すためには欠かせません。

多剤併用と身体機能低下に関する研究も、身体活動とミトコンドリア機能に関する研究も、「薬を飲んではいけない」と伝えているものではありません。

そこから考えたいのは、薬を飲みながら症状を管理している間に、身体を使う能力まで低下していないかということです。

何種類もの薬を飲んでいて「こんなに飲んでいて大丈夫なのかな」と不安を感じている方は、薬についてはまず医師や薬剤師へ相談してください。

そのうえで、腰痛や膝痛が何か月も続いている、以前より歩かなくなった、すぐ疲れるようになった、施術を受けてもすぐ戻ると感じているのであれば、痛い場所だけでなく、身体機能や日常生活での活動量まで一度見直してみることをおすすめします。

「年齢だから仕方がない」
「薬を飲んでいるから仕方がない」

と決めつける前に、今の身体に何が足りなくなっているのかを確認することが、これ以上動きにくくなる前の第一歩になります。

腰痛

運動不足で腰痛が続く理由|身体の余力との関係

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運動不足で腰痛が続く理由|身体の余力との関係

「腰が痛いから、なるべく動かないようにしている」「以前より歩くことが減った」「仕事以外ではほとんど運動していない」

慢性的な腰痛に悩んでいる方のお話を聞くと、このような生活になっていることは珍しくありません。

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「運動不足で腰痛が続く理由|身体の余力との関係」という内容になります。

運動不足と腰痛の関係というと、「筋力が落ちるから腰に負担がかかる」と説明されることが多いと思います。もちろん筋力も大切ですが、実はそれだけではありません。

今回注目したいのが、身体がエネルギーを作り、それを利用して動き続ける能力です。

運動量が少ない状態が続くと、筋肉を動かす機会が減るだけでなく、筋肉の中でエネルギーを作るミトコンドリアへの刺激も少なくなります。その結果、身体を動かすためのエネルギー産生・利用能力や持久力が低下し、以前なら何でもなかった家事や仕事、歩行でも疲れやすくなっていきます。

すると、

運動不足
→ エネルギーを作って使う能力が低下する
→ 日常生活で使える身体的な余力が小さくなる
→ 同じ動作でも身体への負担が相対的に大きくなる
→ 疲れやすくなる
→ さらに活動量が減る
→ 慢性的な痛みが続きやすくなる

という悪循環に入りやすくなります。

今回は、「運動不足の人ほど腰痛などの慢性痛に悩みやすいのはなぜなのか」を、運動とミトコンドリア、身体のエネルギー産生という視点から詳しく解説します。

1.運動不足と腰痛は「筋力低下」だけで考えない

運動不足による筋力低下だけでなく、持久力やエネルギーを作る力、身体の余力の低下と腰への負担の関係を示した図

運動不足では筋力だけでなく、持久力やエネルギーを作る力など、日常生活を動き続けるための身体の余力も低下しやすくなります。

運動不足が続くと筋力が低下するため、「筋肉が弱くなったから腰が痛い」と考える方は多いでしょう。

しかし、身体を動かすために必要なのは筋力だけではありません。

どれだけ筋肉があったとしても、その筋肉を繰り返し働かせるためにはエネルギーが必要です。立つ、歩く、階段を上る、買い物へ行く、掃除をする、長時間仕事をするといった日常生活でも、筋肉は絶えずエネルギーを使っています。

そのため慢性痛を考えるときには、「どれだけ力を出せるか」だけではなく、「必要なエネルギーを作りながら、どれだけ動き続けられるか」という視点も重要になります。

例えば、以前なら30分歩いても平気だった人が、運動不足になって10分歩いただけで疲れるようになったとします。

同じ「10分歩く」という行動でも、身体に十分な余力がある人と、すでに余力が少なくなっている人では負担感が違います。

つまり運動不足では、単純に筋肉が弱くなるだけでなく、日常生活そのものに耐えられる身体の容量が小さくなっていくことが問題なのです。

2.身体を動かすエネルギーを作る「ミトコンドリア」とは

ウォーキングから骨格筋、筋細胞、ミトコンドリアへ拡大し、運動によるATP需要とエネルギー産生の関係を示した図

筋肉を動かすにはATPが必要です。運動によってエネルギー需要が高まることは、骨格筋やミトコンドリアが活動に適応していくための刺激にもなります。

ここで重要になるのがミトコンドリアです。

ミトコンドリアは筋肉の「エネルギー工場」

私たちが身体を動かすとき、筋肉ではATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質がエネルギーとして利用されています。

立ち上がるときも、歩くときも、姿勢を保っているときもATPが必要です。

そして、糖質や脂質などの栄養素を利用しながら、このATPを効率よく作り出すうえで中心的な役割を担っているのがミトコンドリアです。

そのためミトコンドリアは、一般向けには「細胞のエネルギー工場」と表現されることがあります。

特に骨格筋には多くのエネルギーが必要になるため、ミトコンドリアの量や働きは、筋肉が長時間活動する能力と深く関係しています。

運動すること自体がミトコンドリアへの刺激になる

身体を動かすと筋肉ではATPの需要が増えます。

すると筋肉内ではAMPKやCa²⁺などを含むさまざまなシグナルが働き、PGC-1αなどミトコンドリアの適応に関係する仕組みが活性化します。

つまり運動とは、単に「その場でカロリーを消費すること」ではありません。

身体に「これからもエネルギーを作る能力が必要ですよ」と知らせ、その能力を維持・向上させる刺激でもあるのです。

逆に、ほとんど身体を動かさない状態が続けば、この刺激を受ける機会も減っていきます。

3.運動不足が続くと「使える身体の余力」が小さくなる

身体の余力がある状態と運動不足で余力が小さくなった状態を比較し、同じ日常生活でも負担割合が変わることを示した図

身体の活動能力が低下すると、同じ家事や仕事、買い物、歩行でも身体に占める負担の割合が大きくなります。

ここで誤解してほしくないのは、「運動不足になると身体の中のエネルギーそのものがなくなる」という意味ではありません。

大切なのは、必要になったときにエネルギーを作り、それを使いながら活動を続ける能力です。

「代謝が落ちる」を正しく考える

一般的には「運動不足で代謝が落ちた」と表現しますが、代謝にはさまざまな意味があります。

今回問題にしているのは、単純な基礎代謝量や「1日に何kcal消費するか」だけではありません。

運動不足によって筋肉への刺激が少なくなると、ミトコンドリアの量や機能、筋肉の酸化能力、持久力などが低下しやすくなります。

その結果、

「身体を動かすために必要なエネルギーを効率よく作って利用し続ける能力が落ちる」

と考える方が正確です。

例えば、身体の活動能力が100ある人にとって30の家事は余裕があります。一方、活動能力が50まで落ちている人にとって同じ30の家事を行えば、それだけで大きな割合の能力を使うことになります。

実際の身体を数字で単純に表すことはできませんが、考え方としてはこれに近いものがあります。

体力やエネルギー産生能力が低下すると、同じ日常生活でも身体に占める負担の割合が大きくなる。

これが運動不足と慢性的な不調を考えるうえで非常に重要なポイントです。

4.同じ家事や仕事でも負担が大きく感じられる理由

朝の料理、昼の仕事、夕方の買い物、夜の家事を通して身体の余力が減り、疲労で身体の使い方が変化する様子を示した図

特別な運動をしていなくても身体は一日中活動しています。身体の余力が少ないと、家事や仕事を繰り返すだけでも疲労が蓄積しやすくなります。

「特別なことはしていないのに腰が疲れる」

慢性腰痛の方からよく聞く言葉です。

しかし、その「特別なことをしていない」というところにヒントがあります。

朝起きて身支度をする。車を運転する。仕事で座る。立つ。買い物へ行く。夕食を作る。洗濯物を片づける。

一つひとつは激しい運動ではありませんが、身体は一日を通して何度も筋肉を使っています。

身体的な余力が十分にあるときは、こうした負荷を受けても回復できます。

ところが運動不足によって持久力や身体活動能力が低下すると、日常生活だけでも疲労が蓄積しやすくなります。

すると姿勢を維持することが難しくなったり、本来は股関節や足首も使って行う動作を腰で補ったり、疲れて歩幅が小さくなったりすることがあります。

つまり、

日常動作そのものが急に悪い動作になったのではなく、それを繰り返し処理できる身体の余裕が少なくなっている場合がある

ということです。

慢性的な腰痛では、痛い場所だけではなく、こうした「一日を通して身体がどの程度の負荷に耐えられているか」まで考える必要があります。

5.「痛いから動かない」が慢性痛の悪循環を作ることもある

腰などの慢性痛から活動量低下、体力と持久力低下、疲れやすさ、さらに活動量が減る悪循環を示した図

痛みへの不安から動く量が減ると、体力や持久力が低下し、日常生活でも疲れやすくなって、さらに活動量が減る悪循環につながる場合があります。

腰が痛ければ、動かしたくないと思うのは当然です。

特に「動いたらもっと悪くなるのではないか」と不安になると、歩く距離を減らしたり、外出を控えたり、休日はほとんど座って過ごしたりするようになります。

急性期や強い症状がある場合には安静や医療機関での確認が必要なケースもあります。しかし、慢性的な腰痛で長期間必要以上に活動を避け続けると、別の問題が起こります。

痛い
→ 動かない
→ 体力・持久力が落ちる
→ 日常生活で疲れやすくなる
→ 動くことがさらに大変になる
→ もっと動かなくなる

という循環です。

慢性腰痛に対する運動療法については多くの研究があり、運動は痛みや身体機能の改善に役立つことが示されています。WHOの慢性一次性腰痛ガイドラインでも、教育やセルフケアとともに運動プログラムが推奨される選択肢に含まれています。

つまり慢性的な腰痛では、「痛い場所を休ませ続ければよい」という考え方だけでは不十分な場合があります。

身体を安全な範囲で使い、再び活動できる身体へ戻していくという視点も必要です。

6.慢性痛だからこそ「継続できる有酸素運動」が大切

慢性痛がある人が無理のないウォーキングから始め、段階的に身体を慣らして日常生活の余力を取り戻す流れを示した図

慢性痛がある方は、いきなり長時間運動するのではなく、今の体力や症状に合わせた有酸素運動を無理なく継続することが大切です。

では、ミトコンドリアを刺激するためには激しい運動をしなければならないのでしょうか。

その必要はありません。

持久系運動によって骨格筋ではミトコンドリアに関係する適応が起こることが知られており、継続的な有酸素運動は身体のエネルギー産生能力や持久力を高めていくうえで重要です。

大切なのは「一度頑張る」より「続けられること」

慢性痛がある方ほど、「運動しないといけない」と考えて、いきなり長時間歩いたり、痛みを我慢して運動したりすることがあります。

これはおすすめできません。

例えば普段ほとんど歩いていない方が、突然1時間ウォーキングをすれば、身体にとっては大きな負荷になります。

必要なのは、現在の身体能力を大幅に超える運動ではなく、今の身体で無理なく繰り返せる運動量から始めることです。

ウォーキングや自転車運動などの有酸素運動を、「終わった後に数日動けなくなるほど頑張る」のではなく、翌日も日常生活を送れる範囲から継続していく。

こうした積み重ねによって、筋肉は「エネルギーを作りながら動き続ける必要がある」と繰り返し刺激を受けます。

慢性痛の方にとって大切なのは、運動量を競うことではありません。

日常生活に必要な身体的な余力を少しずつ取り戻していくことです。

7.施術だけでなく「身体を使える状態」に戻していくことが大切

慢性痛に対して施術で身体を整えることと、有酸素運動で身体を使うことの両方を組み合わせる考え方を示した図

慢性痛では身体を整えるだけでなく、状態に合わせて適切に身体を使い、日常生活を動きやすくしていくことも大切です。

慢性的な腰痛があると、どうしても「腰のどこが悪いのか」「どこをほぐせばよいのか」という部分に目が向きやすくなります。

もちろん、関節の動きや筋肉の緊張、骨盤・股関節・足首など身体全体の連動を確認し、動きにくくなっている部分を整えることは大切です。

しかし、それだけで終わってしまってはいけません。

今回説明してきたように、

運動不足
→ 筋肉・ミトコンドリアへの刺激が減る
→ エネルギーを産生・利用しながら活動する能力が低下する
→ 身体的な余力が小さくなる
→ 同じ家事や仕事でも疲れやすくなる
→ 活動量がさらに減る
→ 慢性的な痛みが続きやすくなる

という流れも考える必要があります。

だからこそ当院では、慢性的な腰痛などで来院される方に対して、施術を受けることだけでなく、身体の状態に合わせて運動を続けることも大切だと普段からお伝えしています。

施術で身体を動かしやすい状態へ整えても、日常生活でほとんど身体を使わなければ、活動できる身体は十分には育っていきません。

反対に、身体が動かしにくい状態のまま「とにかく歩けばいい」と無理をすると、かえって腰や膝などに負担が集中する場合もあります。

必要なのは、「整えること」と「使うこと」の両方です。

痛みがあるから運動できないと諦めるのではなく、今の身体では何が負担になっているのかを確認し、そのうえで無理なく継続できる運動を少しずつ取り入れていく。

腰痛を何度も繰り返している方や、以前より疲れやすく歩く量が減っている方は、痛い腰だけではなく、「一日を通して動ける身体の余力が低下していないか」という視点からも一度身体を見直してみてください。

今よりも悪くなり、さらに動けなくなってしまう前に、身体を整えながら適切に動かしていくことが大切です。