投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「変形性膝関節症で床生活は膝に悪い?」という内容になります。
「膝が痛くなってから正座ができなくなった」
「床に座ると、立ち上がるときに膝が痛い」
「変形性膝関節症と言われたけれど、床の生活はやめた方がいいの?」
このようなお悩みはありませんか?
結論からお伝えすると、変形性膝関節症だからといって、床生活を必ずやめる必要はありません。ただし、膝を深く曲げたり、低い位置から立ち上がったりする動作がつらい方は、椅子生活に変えることで膝への負担を減らせる場合があります。
特に50〜70代の方では、和室で過ごしたり、こたつに入ったり、布団で寝たりと、床に近い生活を長年続けている方も少なくありません。そのため、膝に痛みが出たからといって、これまでの生活をすべて変えることに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、床生活では座り方や立ち上がり方によって、膝に求められる動きが大きく異なります。また、椅子生活に変えたとしても、椅子の高さや身体の使い方によっては、立ち上がる際に膝が痛くなることもあります。
大切なのは、床生活と椅子生活のどちらが良いかだけでなく、日常生活のどの動作が膝の負担になっているのかを知ることです。
当院では、変形性膝関節症による膝の痛みを考える際、関節の状態だけでなく、立ち上がり方や股関節・足首を含めた身体全体の動きにも目を向けています。
今回は、床生活と椅子生活で膝への負担がどのように異なるのか、床から立ち上がると膝が痛くなる理由、そして膝の状態に合わせた生活の見直し方についてお伝えします。
1.変形性膝関節症では床生活を避けた方がいい?

床生活でも、座っているとき、正座するとき、立ち上がるときでは膝への負担が異なります。どの動作で痛みが出るのかを確認することが大切です。
変形性膝関節症と診断された方の中には、医療機関で膝を深く曲げる動作に注意するよう説明を受けたり、家族から「もう床に座らない方がいい」と言われたりした経験がある方もいらっしゃると思います。
確かに、床生活では正座やしゃがみ込みなど、膝を大きく曲げる動作が必要になる場面があります。特に、膝に痛みや腫れがある方、曲げられる範囲が狭くなっている方にとっては、こうした動作が負担になることもあるでしょう。
ただし、床生活のすべての動作で膝に大きな負担がかかるわけではありません。
例えば、床に足を伸ばして座っているときには痛みがなくても、正座をしようとすると膝が痛くなる方がいます。また、床に座っている間は問題なくても、そこから立ち上がる際に強い痛みを感じる方も少なくありません。
このように、同じ床生活でも、膝に負担がかかる場面は異なります。
床生活の何が負担になっているのか?
ここで確認したいのは、床に座ること自体が問題なのか、それとも座る・立ち上がるといった動作が負担になっているのかという点です。
膝を曲げる途中で痛いのか、曲げた姿勢を続けると痛くなるのか、立ち上がる瞬間に痛みが出るのか。この違いによって、見直すべき動作や生活環境も変わってきます。
床生活を続けるかどうかを考える前に、まずは膝が痛くなる場面を整理することが大切です。
2.床生活では膝にどのような動きが求められる?

正座、あぐら、長座、椅子座位では膝の曲がる角度が異なります。ただし、膝への負担は角度だけでなく、筋肉の働きや体重の支え方によっても変わります。
床生活と椅子生活の大きな違いの一つは、膝を曲げる角度です。
一般的な椅子に座る場合、膝は90度前後に曲がることが多く、座面が身体を支えてくれます。一方、床生活では正座やしゃがみ込みのように、膝をさらに深く曲げなければならない場面があります。
ただし、床に座る姿勢は一つではありません。正座、あぐら、横座り、足を伸ばした長座など、それぞれで膝や股関節の位置、身体の支え方が異なります。
膝を深く曲げると関節では何が起こる?
膝は、太ももの骨である大腿骨と、すねの骨である脛骨などによって構成される関節です。膝を曲げ伸ばしするときには、骨同士が単純に蝶番のように動くだけでなく、関節面の位置関係や回旋も変化しています。
特に深く曲げる動作では、関節内で接触する場所や周囲の組織に加わる力が変わります。そのため、変形性膝関節症によって痛みや可動域の制限がある方では、正座や深いしゃがみ込みが難しくなる場合があります。
ただし、膝を深く曲げることと、膝に大きな力がかかることは、必ずしも同じではありません。
例えば、膝を曲げた状態で座っているときと、そこから身体を持ち上げるときでは、太ももの筋肉の働きや体重の支え方が異なります。
膝への負担を考える際には、曲げる角度だけでなく、その姿勢でどの程度の力が必要になるのか、動作中に体重がどのように移動するのかも関係しています。
正座ができないのは軟骨のすり減りだけ?
変形性膝関節症では、関節軟骨や骨の変化だけでなく、関節周囲の組織、炎症、筋力、痛みに対する反応なども身体の動きに影響します。
そのため、正座ができなくなった場合でも、軟骨がすり減ったことだけで説明できるとは限りません。膝に腫れがあるために曲げにくくなっていたり、痛みを避けようとして十分に曲げられなくなっていたりすることもあります。
また、無理に正座を続ければ膝が柔らかくなるというわけでもありません。特に痛みや腫れがある状態で、膝を強く曲げる動作を繰り返すことには注意が必要です。
正座ができるかどうかだけを目標にするのではなく、日常生活で必要な動きを無理なく行えるかという視点も重要になります。
3.床からの立ち上がりは椅子より膝に負担がかかる?

床からの立ち上がりでは、椅子より低い位置から身体を持ち上げる必要があります。膝への負担は、立ち上がり方や体重移動によっても変化します。
床生活で特に注目したいのが、床から立ち上がる動作です。
「床に座っているときは大丈夫なのに、立とうとすると膝が痛い」という方は少なくありません。これは、床に座っている状態と、床から身体を持ち上げる動作では、膝に求められる働きが異なるためです。
一般的な椅子から立ち上がる場合、座面の高さを利用しながら身体を前方へ移動させ、股関節と膝を伸ばして立ち上がります。一方、床から立ち上がる場合は、さらに低い位置から身体を持ち上げる必要があります。
床から立ち上がるときに必要な力
床から立ち上がる際には、しゃがんだ姿勢や片膝をついた姿勢を経由することがあります。このとき、膝を深く曲げた状態から身体を支え、重心を移動させながら立ち上がらなければなりません。
そのため、床からの立ち上がりでは、椅子から立ち上がる場合と比べて、膝関節に大きな力学的負荷が生じることがあります。
ただし、すべての方が同じ負担を受けるわけではありません。手を床について身体を支える方もいれば、片脚を前に出して立ち上がる方もおり、動作の方法によって膝にかかる力は変化します。
床からの立ち上がりでは、膝を深く曲げることだけでなく、その姿勢からどのように体重を支えて立ち上がるかが重要です。
膝だけで立ち上がっているわけではない
床から立ち上がる動作では、膝だけでなく、股関節や足首、体幹の動きも関係しています。
例えば、身体を前方へ移動させるためには股関節を曲げる必要があり、足を床につけて身体を支える際には足首の動きも求められます。また、立ち上がる途中でバランスを崩さないよう、体幹や下肢の筋肉も協調して働いています。
股関節や足首の動きが制限されている場合には、立ち上がり方の選択肢が少なくなったり、特定の関節に頼った動作になったりすることも考えられます。
そのため、床から立ち上がると膝が痛い場合には、膝関節だけでなく、身体全体がどのように動いているかも確認する必要があります。
4.変形性膝関節症では膝の状態によって負担が変わる

変形性膝関節症では、膝を曲げるとき、立ち上がるとき、歩き始めなど、痛みが出る場面は人によって異なります。動作後の症状の変化も重要です。
同じ変形性膝関節症と診断されていても、日常生活で感じる痛みや動きにくさは一人ひとり異なります。
膝を深く曲げると痛い方もいれば、立ち上がる瞬間に痛みが出る方、歩き始めや階段で痛みを感じる方もいます。こうした違いには、関節の状態だけでなく、筋力や可動域、炎症の有無なども関係しています。
また、画像検査で確認できる変形の程度と、実際に感じる痛みの強さが必ずしも一致するわけではありません。
膝にかかる力と痛みは同じではない
膝関節に大きな力がかかる動作が、必ずしも最も痛みの強い動作になるとは限りません。
例えば、歩いているときにはそれほど痛みがなくても、階段を上ると膝が痛くなる方がいます。反対に、床から立ち上がる動作は問題なくても、長時間座った後の歩き始めに痛みが出る方もいらっしゃいます。
これは、痛みが関節にかかる力の大きさだけで決まるものではないためです。関節周囲の組織の状態や炎症、筋肉の働き、痛みに対する身体の反応など、さまざまな要素が関係しています。
膝に負担がかかる動作だから必ず痛くなる、痛みがない動作だから負担がない、と単純に判断することはできません。
痛みが出るタイミングも確認したい
床生活で膝が痛くなる場合には、どの動作で痛みが出るのかに加えて、その後の経過も確認したいところです。
例えば、床から立ち上がる瞬間だけ痛みが出て、しばらくすると落ち着く場合もあれば、床で過ごした日の夕方や翌日まで痛みが続く場合もあります。
特に、普段より痛みが強くなったり、腫れや熱感が出たりしている場合には、無理に同じ動作を繰り返さないことが大切です。急な腫れや強い痛み、体重をかけられない状態などがある場合には、医療機関での確認が必要になります。
床生活を続けてよいか判断する際には、膝にかかる力だけでなく、実際の症状や動作後の変化も考える必要があります。
5.椅子生活に変えれば膝への負担は減る?

低い椅子では膝を深く曲げる必要があり、立ち上がる際の負担が増える場合があります。足裏が床につく、身体に合った高さを選ぶことが大切です。
膝の痛みがある方にとって、床生活から椅子生活への変更は、日常生活の負担を調整する一つの方法になります。
例えば、正座をして食事をしていた方が椅子を利用するようになれば、膝を深く曲げる機会を減らすことができます。また、布団からベッドに変更することで、床から立ち上がる動作そのものを減らせる場合もあるでしょう。
ただし、椅子生活に変えたからといって、必ず膝への負担が小さくなるわけではありません。
椅子の高さによって立ち上がり方は変わる
椅子から立ち上がる際にも、膝や股関節の筋肉を使って身体を持ち上げる必要があります。
特に座面が低い椅子では、立ち上がるまでに身体を大きく移動させる必要があり、太ももの筋肉の働きが増える場合があります。そのため、膝に痛みがある方では、椅子の高さによって立ち上がりやすさが変わることも少なくありません。
例えば、低いソファから立ち上がると膝が痛くても、少し高い椅子からであれば比較的楽に立ち上がれることがあります。
また、肘掛けを利用して腕でも身体を支えられるようにすると、立ち上がり動作を補助できる場合があります。ただし、座面が高すぎて足が床に十分つかない状態では、かえって不安定になることもあるため注意が必要です。
椅子生活で大切なのは、単に床から離れることではなく、身体の状態に合った座面の高さや立ち上がり方を選ぶことです。
椅子生活に変えるだけで膝OAは改善する?
椅子やベッドを利用することで、膝を深く曲げる動作や床から立ち上がる回数を減らせる場合があります。その結果、日常生活で感じる痛みや動作の負担が軽くなる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、生活環境を変えることと、変形性膝関節症そのものが改善することは別の問題です。
膝の痛みや動きにくさには、筋力や関節の可動域、身体活動量なども関係しています。そのため、椅子生活への変更だけでなく、必要に応じて身体の動きや運動習慣も見直すことが重要になります。
6.床生活を続ける場合に見直したいこと

床生活をすべてやめなくても、椅子や安定した手すりを取り入れることで膝への負担を調整できます。無理のない身体活動を続けることも大切です。
長年床生活を続けている方にとって、突然すべてを椅子生活に変えることは簡単ではありません。
和室で過ごす時間が長かったり、こたつを使っていたり、寝室の都合で布団を利用していたりと、生活環境にはそれぞれの事情があります。また、床で過ごすことに慣れているため、できるだけ今の生活を続けたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合には、床生活をすべてやめるのではなく、膝への負担が大きくなりやすい場面を見直すことが一つの方法です。
床から立ち上がる回数や方法を見直す
例えば、床から立ち上がる際に毎回膝が痛くなるのであれば、頻繁に立ち座りを繰り返す生活環境を見直すことが考えられます。
食事のときだけ椅子を使う、長時間過ごす場所には適切な高さの椅子を置くなど、生活の一部を変更するだけでも、膝を深く曲げる動作を減らせる場合があります。
また、床から立ち上がる際には、安定した支持物を利用したり、身体を支えやすい姿勢を選んだりすることも大切です。ただし、不安定な家具につかまって立ち上がることは転倒につながる可能性があるため、安全性には十分配慮する必要があります。
膝を使わなくなることが目的ではない
ここで注意したいのは、膝の負担を減らすことと、膝をできるだけ動かさないことは同じではないという点です。
変形性膝関節症では、症状に合わせた運動を継続することが、痛みや身体機能の改善に役立つとされています。太ももの筋力を維持することや、無理のない範囲で歩くこと、関節の動きを保つことなども重要です。
床生活を避けるようになった結果、外出や歩行まで減ってしまうのであれば、身体活動量が低下する可能性もあります。
そのため、痛みが強くなる生活動作は調整しながら、身体機能を維持するために必要な運動は続けるという考え方が大切です。
また、床生活を続けたいからといって、痛みを我慢して正座やしゃがみ込みを繰り返す必要もありません。生活環境の調整と適切な運動を組み合わせることで、膝への負担を考えながら日常生活を続けていくことができます。
7.床生活と椅子生活|当院が大切にしていること

立ち上がり動作には膝だけでなく、股関節や足首、体幹の働きも関係しています。当院では身体全体の動きと日常生活での負担を確認しています。
変形性膝関節症で膝が痛くなると、「正座はやめた方がいいのか」「椅子生活に変えるべきなのか」と、生活環境をどうするか悩む方もいらっしゃいます。
膝を深く曲げる動作で痛みが強くなる場合には、椅子やベッドの利用が役立つこともあります。しかし、生活環境を変えるだけでは、立ち上がりや歩行などの動作で感じる痛みが残る場合もあります。
そこで当院では、膝の状態に加えて、日常生活での身体の使い方を確認することを大切にしています。
膝だけでなく身体全体の動きを確認する
例えば、床から立ち上がると膝が痛い場合には、膝の曲がる範囲や筋肉の働きに加えて、股関節や足首の動き、身体の重心移動なども確認していきます。
膝を深く曲げることが難しいのか、体重を支える際に痛みが出るのか、それとも身体を前方へ移動させる動作が十分にできていないのか。同じ立ち上がりの痛みでも、確認するべき内容は一人ひとり異なります。
また、床からの立ち上がりだけでなく、椅子から立つとき、歩き始め、階段の上り下りなど、日常生活のさまざまな動作を比較することも重要です。
こうした確認によって、膝の痛みを一つの動作だけで考えるのではなく、普段の生活でどのような負担が繰り返されているのかを整理していきます。
今の生活を続けるために必要なこと
長年続けてきた床生活を、膝が痛くなったからといって、すべて変える必要があるとは限りません。
一方で、痛みを我慢しながら同じ生活を続けることが、必ずしも良いわけでもありません。膝の状態や身体の動きに合わせて、床生活を続けられる部分と、椅子などを利用した方がよい部分を考えることが大切です。
変形性膝関節症で大切なのは、床生活と椅子生活のどちらが良いかを一律に決めることではなく、膝に負担がかかる動作を見直し、無理なく生活を続けられる方法を考えることです。
当院では、膝の痛みだけでなく、股関節や足首を含めた身体全体の動き、普段の生活環境、痛みが出る場面などを確認しながら、日常生活を続けやすくするための方法を一緒に考えていきます。
「床から立ち上がると膝が痛い」「正座が難しくなってきた」「椅子生活に変えた方がいいのか迷っている」という方は、膝の状態だけでなく、身体の動きや生活習慣にも目を向けてみてください。
大分駅前整体院では、変形性膝関節症による膝の痛みや日常生活の動作についてのご相談も承っています。今より動きにくくなる前に、現在の身体の状態を確認することから始めてみませんか。


