変形性膝関節症

変形性股関節症, 変形性膝関節症, 脊柱管狭窄症, 腰椎ヘルニア, 腰痛

年齢とともに痛みが治りにくくなるのはなぜ?

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年齢とともに痛みが治りにくくなるのはなぜ?

昔より腰痛や関節の痛みが長引くと感じていませんか?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「年齢とともに痛みが治りにくくなるのはなぜ?」という内容になります。

「若い頃は腰が痛くなっても、数日すれば自然と良くなっていた」「以前は少し休めば落ち着いていた膝や股関節の痛みが、最近はなかなか治まらない」。このように、以前と比べて身体の回復に時間がかかるようになったと感じていませんか。

特に40〜50代以降になると、腰痛を繰り返したり、股関節や膝の痛みが長引いたりすることがあります。病院で変形性関節症や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などを指摘され、「もう年齢のせいだから仕方がないのだろうか」と考える方もいらっしゃいます。

しかし、痛みが長引く理由は、単純に年齢を重ねたことだけでは説明できません。

私たちの身体では、年齢とともに細胞の修復機能やエネルギー代謝、筋肉、血液循環などにさまざまな変化が起こります。さらに、骨や関節の変形、糖尿病などの基礎疾患、睡眠や活動量の変化が重なることで、以前とは回復の経過が異なる場合もあります。

一方で、身体の組織が修復されることと、痛みが軽くなること、以前のように動けるようになることは、必ずしも同じではありません。痛みが続いていても、すべての組織が傷み続けているとは限らず、反対に痛みが軽くなっても身体の機能が十分に回復していない場合があります。

当院では、年齢だけで回復を判断するのではなく、身体の中で起きている変化と、現在の身体の動きや生活習慣を合わせて考えることが大切だと考えています。今回は、痛みが長引く背景にどのような要因が関係するのか、そして今の身体に対して何ができるのかを詳しくお伝えします。

1.年齢とともに身体の回復力はどう変わる?

年齢による身体の回復機能の変化を比較し、細胞の修復・ミトコンドリアによるエネルギー代謝・筋肉の維持を説明するイラスト

加齢に伴い、細胞の修復やエネルギー代謝、筋肉の維持に関わる働きにも変化が生じます。

身体を修復する細胞の働きにも変化が起こる

私たちの身体は、日常生活の中で負担を受けながら、傷んだ組織を修復し、状態を維持する働きを繰り返しています。筋肉や腱などの組織も、身体を動かすことで負荷を受け、その後の休息や栄養補給などを通じて回復していきます。

しかし、年齢を重ねると、細胞の働きや組織の修復に関わる機能が少しずつ変化します。例えば、筋肉の修復に関わる細胞の働きや、身体の組織を維持するためのタンパク質の合成などにも、加齢による影響がみられることがわかっています。

こうした変化によって、以前と同じ負担を受けても、身体が元の状態に戻るまでの経過が異なる場合があります。ただし、すべての人が同じように機能低下するわけではなく、普段の活動量や健康状態によっても違いが生じます。

代謝とミトコンドリアの関係

身体の回復を考えるうえで、もう一つ重要なのがエネルギー代謝です。私たちは食事から得た栄養を利用し、筋肉を動かしたり、細胞の働きを維持したりするためのエネルギーをつくっています。

その中心的な役割を担っているのが、細胞の中にある「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアは、筋肉の活動だけでなく、身体のさまざまな機能を維持するために必要なエネルギーを生み出しています。

加齢に伴い、ミトコンドリアの働きや、エネルギーを効率よく利用する仕組みに変化が起こることがあります。ただし、ミトコンドリアの機能が低下したから腰痛が治らない、という単純な関係ではありません。

大切なのは、身体の回復には一つの機能だけでなく、細胞の修復、エネルギー代謝、栄養状態など、複数の働きが関係しているということです。

2.炎症や血液循環は身体の回復にどう関係する?

組織への負担から炎症・修復反応、組織の再構築までの流れと、血液循環による酸素や栄養の供給を示すイラスト

炎症は組織を修復するためにも必要な反応であり、血液循環は酸素や栄養の供給を支えています。

炎症は身体を修復するためにも必要な反応

「炎症」という言葉を聞くと、身体にとって悪いものという印象を持つ方も多いと思います。しかし、炎症は本来、傷んだ組織を修復するために必要な身体の反応でもあります。

例えば、筋肉や靱帯などが損傷すると、その部分では炎症反応が起こり、傷んだ組織の処理や修復に関わる細胞が働き始めます。その後、新しい組織がつくられ、時間をかけて状態が整えられていきます。

ところが、年齢を重ねると、炎症を調節する働きにも変化が起こることがあります。特に、身体の中で弱い炎症反応が持続する「慢性的な低度炎症」は、加齢に伴う身体機能の変化と関係するものとして知られています。

ただし、慢性的な炎症があるから必ず痛みが続くわけではありません。また、痛みが長引いているからといって、組織の炎症がずっと続いているとも限らないため、両者を分けて考える必要があります。

血液循環は組織の維持や修復を支える

身体の組織を維持し、修復するためには、血液によって酸素や栄養が届けられることも重要です。筋肉や関節の周囲にある組織も、血液循環によって必要な物質を受け取りながら、その働きを維持しています。

加齢に伴う血管機能の変化や、糖尿病などによる血管への影響は、組織の健康状態に関係する場合があります。また、身体を動かす機会が少なくなると、筋肉の働きや活動時の循環にも変化が生じます。

当院でも、身体の動きと血液循環の関係を大切に考えています。ただし、血液循環を良くすればすべての痛みが改善するわけではなく、痛みの原因や組織の状態に合わせた対応が必要です。

そのため、単に筋肉をほぐすことだけでなく、関節がどの程度動くのか、日常生活で身体をどのように使っているのかを確認することも重要になります。

3.骨や関節の変形があると痛みは治りにくくなる?

変形性股関節症・変形性膝関節症・椎体圧迫骨折後の骨格の変化と、歩行や立ち上がり、姿勢への影響を比較したイラスト

骨や関節の形状変化は身体の動きに影響する場合がありますが、変形の程度と痛みの強さは必ずしも一致しません。

変形性股関節症・変形性膝関節症の場合

年齢を重ねるにつれて、骨や関節にも構造的な変化が起こることがあります。代表的なものが、変形性股関節症や変形性膝関節症です。

これらの疾患では、関節軟骨や骨などに変化が生じ、関節の動く範囲が狭くなったり、動作によって痛みが出たりする場合があります。特に、歩く、立ち上がる、階段を上り下りするといった動作で、以前との違いを感じる方も少なくありません。

例えば、股関節の動きが小さくなると、歩行中に骨盤や腰の動き方が変化することがあります。また、膝の曲げ伸ばしがしにくくなると、立ち上がる際に股関節や足首の使い方が変わる場合もあります。

このように、関節の変形だけでなく、変形に伴う可動域の制限や筋力低下、身体の使い方の変化が重なることも、症状や日常生活への負担を考えるうえで重要です。

ただし、関節に変形があるからといって、必ず痛みが出るわけではありません。画像で変形が確認されても痛みが少ない方がいる一方、変形の程度だけでは説明できない痛みを感じる方もいらっしゃいます。

圧迫骨折が治った後の腰痛

椎体圧迫骨折の既往がある方も、骨折が治癒した後の身体の状態を考える必要があります。骨折によって背骨の形状が変化すると、姿勢や身体の動かし方に影響が残る場合があるためです。

例えば、背中が丸くなりやすくなったり、立っていると腰が疲れやすくなったりすることがあります。また、骨折後に活動量が減少していた場合には、背中や下半身の筋力低下が重なっている可能性もあります。

ただし、過去に圧迫骨折を経験している方の腰痛が、すべて以前の骨折によるものとは限りません。骨粗鬆症がある場合には新たな骨折が起こることもあるため、急に強い痛みが出た場合などは医療機関での確認が必要です。

骨の形状が元に戻ることと、痛みや身体の動きが改善することは別の問題です。 変形が残っていても、適切な治療や運動によって身体機能の改善を目指せる場合があります。

4.ヘルニアや脊柱管狭窄症などの形状変化も関係する?

腰椎椎間板ヘルニアによる椎間板の突出と、腰部脊柱管狭窄症による神経の通り道の狭小化を比較したイラスト

椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症では形状変化や症状の出方が異なり、画像所見だけでなく実際の症状も重要です。

椎間板ヘルニアによる神経への影響

腰椎椎間板ヘルニアでは、背骨の間にある椎間板の一部が突出し、神経への圧迫や炎症などによって腰や脚に症状が出る場合があります。腰痛だけでなく、お尻から脚にかけての痛みやしびれを伴うこともあります。

ただし、画像検査でヘルニアが確認されても、必ず症状が出るわけではありません。また、突出した椎間板の一部が時間の経過とともに自然に小さくなる場合もあり、形状の変化と症状の経過は必ずしも一致しません。

そのため、昔ヘルニアと診断された方が再び腰痛を感じた場合でも、以前と同じ原因で痛みが出ているとは限らないのです。

脊柱管狭窄症では立つ・歩く動作にも注目

腰部脊柱管狭窄症では、神経の通り道が狭くなることで、立っているときや歩いているときに脚の痛みやしびれが出る場合があります。しばらく座ったり、前かがみになったりすると症状が軽くなることも特徴の一つです。

こうした症状があると、歩く距離が短くなり、外出する機会が減ってしまう方もいらっしゃいます。その結果、筋力や持久力が低下し、以前より歩くこと自体が大変になる場合もあります。

つまり、神経の通り道の形状変化だけでなく、症状によって活動量が減り、身体機能が低下することも、日常生活への復帰を難しくする要因になり得ます。

ただし、ヘルニアや脊柱管狭窄症では神経の状態を確認することが重要です。脚の筋力低下が進む場合や、排尿・排便の異常が新たに出た場合などは、速やかな医療機関での評価が必要になります。

5.糖尿病などの基礎疾患も回復に影響する?

糖尿病が血管・末梢神経・組織の修復に与える可能性のある影響を、3つの視点から説明するイラスト

糖尿病は血管や神経、組織の修復に影響する場合があり、血糖の状態や合併症によって個人差があります。

糖尿病と血管・神経・組織修復の関係

身体の回復に時間がかかる理由を考える際、見落としたくないのが基礎疾患の影響です。特に糖尿病は、血管や神経、組織の修復に関わる重要な病気の一つです。

糖尿病では、血糖値が高い状態が長期間続くことで、細い血管や神経などに障害が生じる場合があります。また、血糖の状態によっては免疫機能や組織の修復にも影響し、傷が治りにくくなることが知られています。

ただし、糖尿病がある方の腰痛や膝痛が、必ず長引くというわけではありません。血糖の管理状況や合併症の有無、現在の身体機能などによっても状態は異なります。

また、糖尿病性神経障害によって足先のしびれや感覚の低下が生じることがあります。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経症状と似ている場合もあるため、症状の原因を自己判断しないことが大切です。

骨粗鬆症やその他の病気による影響

骨粗鬆症では骨の強度が低下し、比較的小さな負担でも骨折する可能性があります。特に椎体圧迫骨折の既往がある方では、現在の腰痛が以前の骨折後の変化によるものなのか、新たな問題が起きているのかを確認する必要があります。

そのほか、血管の病気や慢性腎臓病、炎症性の病気なども、身体の健康状態や活動量に影響する場合があります。また、服用している薬によって眠気やふらつきが生じ、日常生活での動きに影響することもあります。

痛みが長引く背景には、痛む場所とは直接関係がないと思っていた病気や健康状態が関係している場合もあります。

そのため、身体の回復を考える際には、筋肉や関節の状態だけでなく、基礎疾患や服薬状況なども含めて確認することが重要です。

6.痛みが長引くのは身体の修復が遅いからだけ?

組織の修復・痛みの改善・身体機能の回復という3つの違いを、筋肉の修復や日常動作のイラストで説明した画像

組織が修復されること、痛みが軽くなること、身体の動きが回復することは、必ずしも同じ速度で進みません。

組織の修復と痛みの改善は同じではない

ここまで、細胞の修復機能や関節の変形、基礎疾患について説明してきました。しかし、痛みが長引く理由は、身体の組織が修復されていないことだけではありません。

例えば、筋肉や靱帯などの損傷が修復されても、痛みが残る場合があります。一方で、関節の変形や椎間板の形状変化が残っていても、痛みが軽くなり、日常生活を問題なく送れるようになる方もいらっしゃいます。

これは、痛みが組織の状態だけで決まるものではないためです。痛みを感じる神経系の働きや、睡眠、疲労、心理的な負担なども、症状の経過に関係することがあります。

痛みの改善と身体機能の回復にも違いがある

もう一つ知っておきたいのが、痛みが軽くなることと、身体の動きが回復することの違いです。例えば、腰痛が落ち着いても、長期間身体を動かしていなければ、筋力や持久力が低下している場合があります。

膝の痛みが軽くなっても、階段の上り下りに不安が残っていたり、股関節の痛みが落ち着いても、以前より歩幅が小さくなっていたりすることもあります。

つまり、「組織の修復」「痛みの改善」「身体機能の回復」は、それぞれ関係しながらも、必ずしも同じ速度で進むわけではありません。

そのため、痛みが軽くなったかどうかだけでなく、以前より立ち上がりやすくなったか、歩ける距離が変わったか、日常生活での動きがどう変化したかにも目を向けることが大切です。

7.睡眠・運動・栄養・活動量も回復に関係する

軽い運動・短時間のウォーキング・バランスの良い食事・睡眠を通じて、無理なくセルフケアを継続する生活習慣のイラスト

運動・食事・睡眠を整え、今の身体に合った時間・頻度・負荷でセルフケアを継続することが大切です。

同じ年齢でも身体の状態には個人差がある

同じ60代でも、毎日身体を動かしている方と、長時間座って過ごすことが多い方では、筋力や持久力、関節の動きなどに違いがみられる場合があります。これは、年齢だけでなく、それまでの生活習慣や健康状態が身体機能に関係しているためです。

特に、痛みがあるからといって身体を動かさない期間が長くなると、筋力や持久力が低下することがあります。その結果、以前は問題なくできていた動作でも疲れやすくなり、日常生活での負担が大きく感じられる場合があります。

一方で、痛みを我慢して運動量を増やせばよいというわけでもありません。関節の状態や基礎疾患によって適切な運動量は異なるため、現在の身体に合った方法を考える必要があります。

睡眠と栄養も身体を支える大切な要素

睡眠は、身体の健康を維持するうえで欠かせない要素です。睡眠の質が低下すると、疲労感が残りやすくなったり、痛みを感じやすくなったりする場合があります。

また、食事量が少なく、必要なエネルギーやタンパク質が不足していると、筋肉量や身体機能の維持に影響することがあります。特に活動量が減っている方では、運動だけでなく栄養状態にも目を向けることが大切です。

ただし、睡眠や食事を改善すれば、すべての痛みが早く治るというものではありません。身体の回復を支える条件として、運動・食事・睡眠を無理のない範囲で整えていくことが重要です。

すぐに変化を感じなくても、続けられることが大切

当院がセルフケアで特に大切にしているのは、今の生活の中で無理なく続けられる頻度・時間・負荷を設定することです。

例えば、運動不足を感じている方が、急に毎日30分のウォーキングを始めると、膝や股関節に負担がかかる場合があります。一方、現在の体力に合わせて5〜10分程度から始めたり、短い時間に分けて身体を動かしたりする方法であれば、継続しやすくなる方もいらっしゃいます。

ただし、5〜10分という時間がすべての方に適しているわけではありません。痛みの状態や基礎疾患、運動後の反応などを確認しながら、必要に応じて時間や負荷を調整することが大切です。

また、身体の状態によっては、取り組みを始めてもすぐに変化を感じられない場合があります。筋力や持久力、日常生活での動きやすさなどは、一定期間継続する中で少しずつ変化していくこともあるためです。

大切なのは、短期間で大きな変化を求めることではなく、今の身体に必要なことを、無理のない方法で積み重ねていくことです。

ただし、症状が悪化している場合まで同じ方法を続ける必要はありません。痛みや身体の反応を確認しながら、取り組み方を見直すことも継続の一部だと考えています。

8.年齢だけで判断しない|整体でできることと身体の確認

腰・骨盤・股関節・膝・足首の動作確認と、整体・医療機関の役割、継続的なセルフケアの大切さを説明するイラスト

年齢や病名だけで判断せず、現在の身体の動きを確認し、必要な対応と無理なく続けられるセルフケアを考えることが大切です。

痛む場所だけでなく身体全体の動きを確認する

腰痛や股関節痛、膝痛などが長引いている場合、痛む場所だけを確認しても、現在の身体の状態を十分に把握できないことがあります。

例えば、変形性膝関節症の方では、膝の曲げ伸ばしだけでなく、股関節や足首の動き、立ち上がる際の身体の使い方なども関係します。また、腰痛の方でも、股関節や骨盤、背中などの動きが日常生活での負担に影響している場合があります。

当院では、こうした身体全体のつながりを考えながら、施術前後に関節の可動域や動作を確認しています。痛みの変化だけでなく、身体がどのように動いているのかを把握し、現在の状態に合った対応を考えることを大切にしています。

整体で対応できることと医療機関で確認すること

整体施術では、筋肉や関節の動き、身体の使い方などに着目し、日常生活での動きやすさを支えることを目指します。変形性股関節症や変形性膝関節症、腰痛などがある方でも、状態に応じて身体機能の面から対応できる場合があります。

ただし、整体によって骨の変形を元に戻したり、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の形状そのものを改善したりすることはできません。また、糖尿病や骨粗鬆症などの基礎疾患については、医療機関での適切な管理や治療が必要です。

特に、圧迫骨折が疑われる痛みや、進行する神経症状などがある場合には、整体よりも医療機関での評価を優先する必要があります。原因がはっきりしない痛みが続く場合にも、年齢による変化と決めつけず、必要な検査や診察を受けることが大切です。

今の身体に合った取り組みを継続する

当院では、施術によって一時的に身体の動きが変化することだけでなく、その後の日常生活をどのように過ごすかも重要だと考えています。

例えば、施術後に股関節や膝の動きが良くなったとしても、普段の活動量が極端に少なければ、筋力や持久力の維持には別の取り組みが必要になる場合があります。また、運動量が多すぎる方では、負担を調整することが必要になることもあります。

そのため、現在の身体の状態を確認しながら、日常生活に取り入れられる運動や身体の使い方を考えていきます。特別な運動を長時間行うことだけがセルフケアではなく、普段の生活の中で少しずつ身体を動かすことも大切です。

健康を維持するためのセルフケアは、一度頑張って終わるものではなく、自分の身体や生活に合わせて続けていくものだと当院は考えています。

年齢や基礎疾患によって身体の変化には個人差があるため、同じ運動をしても効果を感じるまでの時間は異なります。それでも、現在の身体に合った取り組みを継続することは、これからの身体機能や日常生活を支えるうえで重要な意味を持っています。

まとめ|痛みが治りにくい理由は年齢だけではない

年齢を重ねると、細胞の修復機能やエネルギー代謝、筋肉、血管機能など、身体のさまざまな働きに変化が起こります。さらに、関節の変形や椎間板の形状変化、糖尿病などの基礎疾患、睡眠や活動量の変化が重なることで、以前とは痛みや身体機能の回復経過が異なる場合があります。

しかし、年齢を重ねたからといって、すべての身体機能が改善しなくなるわけではありません。 関節の変形や過去の病気があっても、適切な治療や運動、生活習慣の見直しによって、痛みや日常生活での動きやすさが改善する可能性はあります。

大切なのは、以前の身体と比較して無理をすることでも、年齢だけを理由に諦めることでもありません。現在の身体がどのような状態にあるのかを知り、必要な医療的管理を受けながら、今の生活の中で続けられる取り組みを見つけることです。

すぐに大きな変化を感じられなくても、身体の状態に合った運動や生活習慣を少しずつ積み重ねていくことには意味があります。一方で、症状が悪化する場合には無理に継続せず、原因や取り組み方を見直すことも必要です。

当院では、身体の状態を確認し、その方に合った方法を無理なく継続していくことが、これからの健康を考えるうえで特に大切だと考えています。

「昔より治りにくくなった」と感じたときこそ、年齢という一つの理由だけで判断せず、今の身体に何が起きているのかを見直すきっかけにしていただければと思います。

変形性膝関節症

変形性膝関節症で床生活は膝に悪い?

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変形性膝関節症で床生活は膝に悪い?

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「変形性膝関節症で床生活は膝に悪い?」という内容になります。

「膝が痛くなってから正座ができなくなった」
「床に座ると、立ち上がるときに膝が痛い」
「変形性膝関節症と言われたけれど、床の生活はやめた方がいいの?」

このようなお悩みはありませんか?

結論からお伝えすると、変形性膝関節症だからといって、床生活を必ずやめる必要はありません。ただし、膝を深く曲げたり、低い位置から立ち上がったりする動作がつらい方は、椅子生活に変えることで膝への負担を減らせる場合があります。

特に50〜70代の方では、和室で過ごしたり、こたつに入ったり、布団で寝たりと、床に近い生活を長年続けている方も少なくありません。そのため、膝に痛みが出たからといって、これまでの生活をすべて変えることに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、床生活では座り方や立ち上がり方によって、膝に求められる動きが大きく異なります。また、椅子生活に変えたとしても、椅子の高さや身体の使い方によっては、立ち上がる際に膝が痛くなることもあります。

大切なのは、床生活と椅子生活のどちらが良いかだけでなく、日常生活のどの動作が膝の負担になっているのかを知ることです。

当院では、変形性膝関節症による膝の痛みを考える際、関節の状態だけでなく、立ち上がり方や股関節・足首を含めた身体全体の動きにも目を向けています。

今回は、床生活と椅子生活で膝への負担がどのように異なるのか、床から立ち上がると膝が痛くなる理由、そして膝の状態に合わせた生活の見直し方についてお伝えします。

1.変形性膝関節症では床生活を避けた方がいい?

床生活での長座、正座、床からの立ち上がりを比較したイラスト。膝の動きや負担がかかる場面の違いを説明

床生活でも、座っているとき、正座するとき、立ち上がるときでは膝への負担が異なります。どの動作で痛みが出るのかを確認することが大切です。

変形性膝関節症と診断された方の中には、医療機関で膝を深く曲げる動作に注意するよう説明を受けたり、家族から「もう床に座らない方がいい」と言われたりした経験がある方もいらっしゃると思います。

確かに、床生活では正座やしゃがみ込みなど、膝を大きく曲げる動作が必要になる場面があります。特に、膝に痛みや腫れがある方、曲げられる範囲が狭くなっている方にとっては、こうした動作が負担になることもあるでしょう。

ただし、床生活のすべての動作で膝に大きな負担がかかるわけではありません。

例えば、床に足を伸ばして座っているときには痛みがなくても、正座をしようとすると膝が痛くなる方がいます。また、床に座っている間は問題なくても、そこから立ち上がる際に強い痛みを感じる方も少なくありません。

このように、同じ床生活でも、膝に負担がかかる場面は異なります。

床生活の何が負担になっているのか?

ここで確認したいのは、床に座ること自体が問題なのか、それとも座る・立ち上がるといった動作が負担になっているのかという点です。

膝を曲げる途中で痛いのか、曲げた姿勢を続けると痛くなるのか、立ち上がる瞬間に痛みが出るのか。この違いによって、見直すべき動作や生活環境も変わってきます。

床生活を続けるかどうかを考える前に、まずは膝が痛くなる場面を整理することが大切です。

2.床生活では膝にどのような動きが求められる?

正座、あぐら、長座、椅子座位の4つの座り方を比較したイラスト。姿勢による膝の曲がる角度と股関節の動きの違い

正座、あぐら、長座、椅子座位では膝の曲がる角度が異なります。ただし、膝への負担は角度だけでなく、筋肉の働きや体重の支え方によっても変わります。

床生活と椅子生活の大きな違いの一つは、膝を曲げる角度です。

一般的な椅子に座る場合、膝は90度前後に曲がることが多く、座面が身体を支えてくれます。一方、床生活では正座やしゃがみ込みのように、膝をさらに深く曲げなければならない場面があります。

ただし、床に座る姿勢は一つではありません。正座、あぐら、横座り、足を伸ばした長座など、それぞれで膝や股関節の位置、身体の支え方が異なります。

膝を深く曲げると関節では何が起こる?

膝は、太ももの骨である大腿骨と、すねの骨である脛骨などによって構成される関節です。膝を曲げ伸ばしするときには、骨同士が単純に蝶番のように動くだけでなく、関節面の位置関係や回旋も変化しています。

特に深く曲げる動作では、関節内で接触する場所や周囲の組織に加わる力が変わります。そのため、変形性膝関節症によって痛みや可動域の制限がある方では、正座や深いしゃがみ込みが難しくなる場合があります。

ただし、膝を深く曲げることと、膝に大きな力がかかることは、必ずしも同じではありません。

例えば、膝を曲げた状態で座っているときと、そこから身体を持ち上げるときでは、太ももの筋肉の働きや体重の支え方が異なります。

膝への負担を考える際には、曲げる角度だけでなく、その姿勢でどの程度の力が必要になるのか、動作中に体重がどのように移動するのかも関係しています。

正座ができないのは軟骨のすり減りだけ?

変形性膝関節症では、関節軟骨や骨の変化だけでなく、関節周囲の組織、炎症、筋力、痛みに対する反応なども身体の動きに影響します。

そのため、正座ができなくなった場合でも、軟骨がすり減ったことだけで説明できるとは限りません。膝に腫れがあるために曲げにくくなっていたり、痛みを避けようとして十分に曲げられなくなっていたりすることもあります。

また、無理に正座を続ければ膝が柔らかくなるというわけでもありません。特に痛みや腫れがある状態で、膝を強く曲げる動作を繰り返すことには注意が必要です。

正座ができるかどうかだけを目標にするのではなく、日常生活で必要な動きを無理なく行えるかという視点も重要になります。

3.床からの立ち上がりは椅子より膝に負担がかかる?

床から片膝立ちで立ち上がる動作と椅子から立ち上がる動作を比較したイラスト。身体を持ち上げる高さと膝の動きの違い

床からの立ち上がりでは、椅子より低い位置から身体を持ち上げる必要があります。膝への負担は、立ち上がり方や体重移動によっても変化します。

床生活で特に注目したいのが、床から立ち上がる動作です。

「床に座っているときは大丈夫なのに、立とうとすると膝が痛い」という方は少なくありません。これは、床に座っている状態と、床から身体を持ち上げる動作では、膝に求められる働きが異なるためです。

一般的な椅子から立ち上がる場合、座面の高さを利用しながら身体を前方へ移動させ、股関節と膝を伸ばして立ち上がります。一方、床から立ち上がる場合は、さらに低い位置から身体を持ち上げる必要があります。

床から立ち上がるときに必要な力

床から立ち上がる際には、しゃがんだ姿勢や片膝をついた姿勢を経由することがあります。このとき、膝を深く曲げた状態から身体を支え、重心を移動させながら立ち上がらなければなりません。

そのため、床からの立ち上がりでは、椅子から立ち上がる場合と比べて、膝関節に大きな力学的負荷が生じることがあります。

ただし、すべての方が同じ負担を受けるわけではありません。手を床について身体を支える方もいれば、片脚を前に出して立ち上がる方もおり、動作の方法によって膝にかかる力は変化します。

床からの立ち上がりでは、膝を深く曲げることだけでなく、その姿勢からどのように体重を支えて立ち上がるかが重要です。

膝だけで立ち上がっているわけではない

床から立ち上がる動作では、膝だけでなく、股関節や足首、体幹の動きも関係しています。

例えば、身体を前方へ移動させるためには股関節を曲げる必要があり、足を床につけて身体を支える際には足首の動きも求められます。また、立ち上がる途中でバランスを崩さないよう、体幹や下肢の筋肉も協調して働いています。

股関節や足首の動きが制限されている場合には、立ち上がり方の選択肢が少なくなったり、特定の関節に頼った動作になったりすることも考えられます。

そのため、床から立ち上がると膝が痛い場合には、膝関節だけでなく、身体全体がどのように動いているかも確認する必要があります。

4.変形性膝関節症では膝の状態によって負担が変わる

変形性膝関節症で膝を曲げるとき、椅子から立ち上がるとき、歩き始めに痛みが出る3つの場面を比較したイラスト

変形性膝関節症では、膝を曲げるとき、立ち上がるとき、歩き始めなど、痛みが出る場面は人によって異なります。動作後の症状の変化も重要です。

同じ変形性膝関節症と診断されていても、日常生活で感じる痛みや動きにくさは一人ひとり異なります。

膝を深く曲げると痛い方もいれば、立ち上がる瞬間に痛みが出る方、歩き始めや階段で痛みを感じる方もいます。こうした違いには、関節の状態だけでなく、筋力や可動域、炎症の有無なども関係しています。

また、画像検査で確認できる変形の程度と、実際に感じる痛みの強さが必ずしも一致するわけではありません。

膝にかかる力と痛みは同じではない

膝関節に大きな力がかかる動作が、必ずしも最も痛みの強い動作になるとは限りません。

例えば、歩いているときにはそれほど痛みがなくても、階段を上ると膝が痛くなる方がいます。反対に、床から立ち上がる動作は問題なくても、長時間座った後の歩き始めに痛みが出る方もいらっしゃいます。

これは、痛みが関節にかかる力の大きさだけで決まるものではないためです。関節周囲の組織の状態や炎症、筋肉の働き、痛みに対する身体の反応など、さまざまな要素が関係しています。

膝に負担がかかる動作だから必ず痛くなる、痛みがない動作だから負担がない、と単純に判断することはできません。

痛みが出るタイミングも確認したい

床生活で膝が痛くなる場合には、どの動作で痛みが出るのかに加えて、その後の経過も確認したいところです。

例えば、床から立ち上がる瞬間だけ痛みが出て、しばらくすると落ち着く場合もあれば、床で過ごした日の夕方や翌日まで痛みが続く場合もあります。

特に、普段より痛みが強くなったり、腫れや熱感が出たりしている場合には、無理に同じ動作を繰り返さないことが大切です。急な腫れや強い痛み、体重をかけられない状態などがある場合には、医療機関での確認が必要になります。

床生活を続けてよいか判断する際には、膝にかかる力だけでなく、実際の症状や動作後の変化も考える必要があります。

5.椅子生活に変えれば膝への負担は減る?

低いソファと適切な高さの椅子から立ち上がる60代女性の比較イラスト。座面の高さによる膝の曲がり方と立ち上がりやすさの違い

低い椅子では膝を深く曲げる必要があり、立ち上がる際の負担が増える場合があります。足裏が床につく、身体に合った高さを選ぶことが大切です。

膝の痛みがある方にとって、床生活から椅子生活への変更は、日常生活の負担を調整する一つの方法になります。

例えば、正座をして食事をしていた方が椅子を利用するようになれば、膝を深く曲げる機会を減らすことができます。また、布団からベッドに変更することで、床から立ち上がる動作そのものを減らせる場合もあるでしょう。

ただし、椅子生活に変えたからといって、必ず膝への負担が小さくなるわけではありません。

椅子の高さによって立ち上がり方は変わる

椅子から立ち上がる際にも、膝や股関節の筋肉を使って身体を持ち上げる必要があります。

特に座面が低い椅子では、立ち上がるまでに身体を大きく移動させる必要があり、太ももの筋肉の働きが増える場合があります。そのため、膝に痛みがある方では、椅子の高さによって立ち上がりやすさが変わることも少なくありません。

例えば、低いソファから立ち上がると膝が痛くても、少し高い椅子からであれば比較的楽に立ち上がれることがあります。

また、肘掛けを利用して腕でも身体を支えられるようにすると、立ち上がり動作を補助できる場合があります。ただし、座面が高すぎて足が床に十分つかない状態では、かえって不安定になることもあるため注意が必要です。

椅子生活で大切なのは、単に床から離れることではなく、身体の状態に合った座面の高さや立ち上がり方を選ぶことです。

椅子生活に変えるだけで膝OAは改善する?

椅子やベッドを利用することで、膝を深く曲げる動作や床から立ち上がる回数を減らせる場合があります。その結果、日常生活で感じる痛みや動作の負担が軽くなる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、生活環境を変えることと、変形性膝関節症そのものが改善することは別の問題です。

膝の痛みや動きにくさには、筋力や関節の可動域、身体活動量なども関係しています。そのため、椅子生活への変更だけでなく、必要に応じて身体の動きや運動習慣も見直すことが重要になります。

6.床生活を続ける場合に見直したいこと

変形性膝関節症で床生活を続けるための3つの工夫。和室で椅子を使う、安定した手すりで立ち上がる、無理なく歩く様子

床生活をすべてやめなくても、椅子や安定した手すりを取り入れることで膝への負担を調整できます。無理のない身体活動を続けることも大切です。

長年床生活を続けている方にとって、突然すべてを椅子生活に変えることは簡単ではありません。

和室で過ごす時間が長かったり、こたつを使っていたり、寝室の都合で布団を利用していたりと、生活環境にはそれぞれの事情があります。また、床で過ごすことに慣れているため、できるだけ今の生活を続けたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

そのような場合には、床生活をすべてやめるのではなく、膝への負担が大きくなりやすい場面を見直すことが一つの方法です。

床から立ち上がる回数や方法を見直す

例えば、床から立ち上がる際に毎回膝が痛くなるのであれば、頻繁に立ち座りを繰り返す生活環境を見直すことが考えられます。

食事のときだけ椅子を使う、長時間過ごす場所には適切な高さの椅子を置くなど、生活の一部を変更するだけでも、膝を深く曲げる動作を減らせる場合があります。

また、床から立ち上がる際には、安定した支持物を利用したり、身体を支えやすい姿勢を選んだりすることも大切です。ただし、不安定な家具につかまって立ち上がることは転倒につながる可能性があるため、安全性には十分配慮する必要があります。

膝を使わなくなることが目的ではない

ここで注意したいのは、膝の負担を減らすことと、膝をできるだけ動かさないことは同じではないという点です。

変形性膝関節症では、症状に合わせた運動を継続することが、痛みや身体機能の改善に役立つとされています。太ももの筋力を維持することや、無理のない範囲で歩くこと、関節の動きを保つことなども重要です。

床生活を避けるようになった結果、外出や歩行まで減ってしまうのであれば、身体活動量が低下する可能性もあります。

そのため、痛みが強くなる生活動作は調整しながら、身体機能を維持するために必要な運動は続けるという考え方が大切です。

また、床生活を続けたいからといって、痛みを我慢して正座やしゃがみ込みを繰り返す必要もありません。生活環境の調整と適切な運動を組み合わせることで、膝への負担を考えながら日常生活を続けていくことができます。

7.床生活と椅子生活|当院が大切にしていること

大分駅前整体院で60代女性の椅子からの立ち上がり動作を確認するイラスト。股関節、膝関節、足首の動きと身体全体の連動を説明

立ち上がり動作には膝だけでなく、股関節や足首、体幹の働きも関係しています。当院では身体全体の動きと日常生活での負担を確認しています。

変形性膝関節症で膝が痛くなると、「正座はやめた方がいいのか」「椅子生活に変えるべきなのか」と、生活環境をどうするか悩む方もいらっしゃいます。

膝を深く曲げる動作で痛みが強くなる場合には、椅子やベッドの利用が役立つこともあります。しかし、生活環境を変えるだけでは、立ち上がりや歩行などの動作で感じる痛みが残る場合もあります。

そこで当院では、膝の状態に加えて、日常生活での身体の使い方を確認することを大切にしています。

膝だけでなく身体全体の動きを確認する

例えば、床から立ち上がると膝が痛い場合には、膝の曲がる範囲や筋肉の働きに加えて、股関節や足首の動き、身体の重心移動なども確認していきます。

膝を深く曲げることが難しいのか、体重を支える際に痛みが出るのか、それとも身体を前方へ移動させる動作が十分にできていないのか。同じ立ち上がりの痛みでも、確認するべき内容は一人ひとり異なります。

また、床からの立ち上がりだけでなく、椅子から立つとき、歩き始め、階段の上り下りなど、日常生活のさまざまな動作を比較することも重要です。

こうした確認によって、膝の痛みを一つの動作だけで考えるのではなく、普段の生活でどのような負担が繰り返されているのかを整理していきます。

今の生活を続けるために必要なこと

長年続けてきた床生活を、膝が痛くなったからといって、すべて変える必要があるとは限りません。

一方で、痛みを我慢しながら同じ生活を続けることが、必ずしも良いわけでもありません。膝の状態や身体の動きに合わせて、床生活を続けられる部分と、椅子などを利用した方がよい部分を考えることが大切です。

変形性膝関節症で大切なのは、床生活と椅子生活のどちらが良いかを一律に決めることではなく、膝に負担がかかる動作を見直し、無理なく生活を続けられる方法を考えることです。

当院では、膝の痛みだけでなく、股関節や足首を含めた身体全体の動き、普段の生活環境、痛みが出る場面などを確認しながら、日常生活を続けやすくするための方法を一緒に考えていきます。

「床から立ち上がると膝が痛い」「正座が難しくなってきた」「椅子生活に変えた方がいいのか迷っている」という方は、膝の状態だけでなく、身体の動きや生活習慣にも目を向けてみてください。

大分駅前整体院では、変形性膝関節症による膝の痛みや日常生活の動作についてのご相談も承っています。今より動きにくくなる前に、現在の身体の状態を確認することから始めてみませんか。

変形性膝関節症

変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由

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変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由」という内容です。

病院で変形性膝関節症と診断され、「もう少し体重を落としましょう」「膝のためにも痩せた方がいいですね」と言われたことはありませんか?

言われていることは分かるけれど、実際には、

「膝が痛いから運動したくてもできない」

「歩いた方がいいのか、休んだ方がいいのか分からない」

「体重を落とさないと、この膝の痛みは良くならないの?」

「何kgくらい痩せればいいの?」

と不安になる方も多いと思います。

特に膝が痛くて階段や長時間の歩行がつらい状態で、「運動して体重を落としてください」と言われても、痛い膝でどうやって運動すればいいのかという問題が残ります。

一方で、変形性膝関節症と体重にはまったく関係がないわけでもありません。

体重が増えれば立つ、歩く、階段を上るといった動作で膝に加わる負担は大きくなります。また近年では、肥満と変形性膝関節症の関係について、単純な「重さ」だけではなく、身体の中で起こる炎症や代謝との関係も考えられています。

では、変形性膝関節症になったら、まず痩せなければ膝は良くならないのでしょうか。

結論からいうと、当院では「体重を減らさないと膝の痛みは良くならない」とは考えていません。

ただし、変形した膝と長く付き合い、良い状態を維持していくことまで考えるのであれば、体重による負担を無視することもできません。

今回はこれまで報告されている研究や変形性膝関節症に関する考え方も参考にしながら、なぜ病院で「体重を減らしましょう」と言われるのか、そして膝が痛い方は体重とどう向き合えばよいのかを、大分駅前整体院の考えも交えながら分かりやすくお伝えします。

1.体重と変形性膝関節症は関係するの?

変形性膝関節症は体重だけで決まるのではなく、年齢や過去のケガ、筋力、関節の動き、歩き方、日常生活の負担など複数の要素が関係することを示した図

変形性膝関節症は体重だけが原因ではなく、筋力や関節の動き、歩き方、日常生活での負担など複数の要素が関係します。

まず知っておきたいのが、体重と変形性膝関節症には関係があるということです。変形性膝関節症は、単純に「年齢を重ねたから起こる」というものではありません。

年齢だけではなく、これまでの仕事やスポーツ、過去のケガ、脚の筋力、関節の動き、歩き方、膝に繰り返しかかってきた負担など、さまざまな要素が重なって起こります。

その中の一つとして考えられているのが体重です。

体重が重ければ必ず変形するわけではありません

ここで間違えてほしくないのは、「太っているから変形性膝関節症になった」と単純に決めつけることです。

体重が重くても膝にほとんど問題のない方もいますし、反対に細身でも変形性膝関節症になる方はいらっしゃいます。そのため、変形性膝関節症になった原因をすべて体重のせいにすることはできません。

ただ、毎日の生活で膝が身体を支えていることを考えると、体重が増えるほど膝が受け止めなければならない力も大きくなります。

特に変形性膝関節症では、すでに膝関節の形や関節面の状態に変化が起こっています。そこへ毎日何千歩という歩行や立ち座りの負担が繰り返されることを考えると、体重は「膝に毎日どれくらいの負担を加え続けるか」を考えるうえで重要な要素の一つなのです。

2.体重が増えると膝への負担はどれくらい増える?

立っているときと歩いているときの膝への力の違いと、歩行や階段、買い物など毎日の動作で膝への負担が繰り返されることを示した図

歩くときは片脚で身体を支えながら前へ進むため、膝には体重を支えるだけではない力が加わります。

「体重が1kg増えたら、膝への負担も1kg増える」と思われるかもしれません。しかし、実際の身体はそれほど単純ではありません。

歩くときの膝には体重以上の力が加わります

立っているだけなら身体を支えることが中心ですが、歩くときには片脚で身体を支えながら、身体を前へ進めなければなりません。さらに筋肉が働き、膝を安定させながら曲げ伸ばしをしています。

そのため歩行中の膝には、単純な体重以上の力が加わります。

イメージしてみてください。

買い物袋を持って1回立つだけなら、それほど大変ではありません。しかし、その袋を持ったまま何千歩も歩いたり、何度も階段を上ったりすれば、少しの重さでもだんだん負担を感じてきます。

膝も同じです。1回だけの負担ではなく、その負担が毎日繰り返されることが大切なポイントになります。

実際、体重を減らした人では、歩行時に膝関節へ加わる力も大きく減少することが確認されています。だから病院で「少し体重を落とした方がいいですよ」と言われるのは、見た目や数字だけの問題ではありません。

毎日の一歩一歩で膝が受ける負担を少しでも小さくするという目的があるのです。

3.肥満と変形性膝関節症は「重さ」だけの問題ではありません

肥満と変形性膝関節症の関係を、膝にかかる物理的な力と脂肪組織による代謝や炎症との関係の2つの視点から説明した図

肥満と膝の関係は体重による負担だけではなく、脂肪組織や身体内部の代謝・炎症との関係も考えられています。

ここまで読むと、「結局、身体が重いから膝が押しつぶされるということ?」と思うかもしれません。

しかし、現在ではもう一つ重要な部分が考えられています。それが脂肪組織と炎症・代謝との関係です。

脂肪は単に身体についているだけではありません

脂肪というと、「使い切れなかったエネルギーをためている場所」というイメージが強いかもしれません。

しかし脂肪組織は、身体の中でさまざまな物質を分泌する組織でもあります。

肥満の状態では、身体の中で慢性的に弱い炎症反応が起こりやすくなることが知られており、このような身体内部の環境と変形性膝関節症との関係についても考えられるようになっています。

つまり肥満と膝の関係は、「重い身体を膝で支える」という物理的な問題だけではありません。膝にかかる力と、身体の中の代謝・炎症の両方から考えていく必要があるということです。

もちろん、これは「太っているから身体の中で炎症が起きて膝が痛む」と一人ひとりの痛みを単純に説明できるという意味ではありません。

変形性膝関節症の痛みには、関節だけでなく筋肉、関節の動き、日常生活の負担など多くの要素が関係します。

そのため当院でも、体重だけを見て膝の状態を判断することはありません。

4.実際に体重を減らすと膝の痛みや動きは変わる?

膝の痛みから活動量が減り、脚の力が落ちてさらに動きにくくなる悪循環と、身体を整えながら少しずつ動いて体重管理につなげる流れを示した図

膝が痛いから動かない状態が続くと、さらに動きにくくなることがあります。まず動きやすい身体をつくり、できる範囲から活動量を増やしていくことが大切です。

では、実際に体重を落とすことで何が変わるのでしょうか。

変形性膝関節症があり、過体重・肥満のある方では、体重管理によって膝への負担だけでなく、痛みや身体機能にも良い変化がみられることがあります。

特に重要なのが、食事だけ、運動だけと一つに偏るのではなく、無理のない体重管理と身体活動を組み合わせていくことです。

「痩せること」と「動ける身体をつくること」は別々ではありません

膝が痛い方に、「まず10kg痩せてください。そのあと運動しましょう」と言っても簡単ではありません。

膝が痛いから動けない。→動けないから活動量が減る。活動量が減ると脚の筋力も落ちやすい。→そして、ますます動くことが大変になる。このような悪循環に入っている方も少なくありません。

だからこそ、体重を落とすことだけを最初のゴールにする必要はないと当院では考えています。

まずは膝に負担が集中している身体の状態を確認し、立つ、歩く、階段を上るといった動作が少しでも行いやすくなること。

そのうえで身体を動かす量を少しずつ増やしていく方が、結果として体重管理にも取り組みやすくなります。

「痩せてから動く」のではなく、動きやすい状態をつくりながら、時間をかけて体重も整えていくという考え方です。

5.変形性膝関節症では何%くらい体重を減らせばいい?

体重70kgの場合に5%減量すると約3.5kgとなる例と、短期間で無理に減量するのではなく3か月から6か月かけて維持できる体重管理を行う考え方を示した図

変形性膝関節症では5%程度の体重減少が一つの目安として使われることがありますが、短期間で無理に落とす必要はありません。

「それなら、具体的に何kg痩せればいいですか?」

ここが気になる方も多いと思います。

変形性膝関節症と体重減少については、少しの減量から身体への良い変化がみられ、さらに体重減少の割合が大きくなるほど、痛みや身体機能などに良い変化がみられる傾向が示されています。

一つの目安として現在の体重から5%程度以上という数字が使われることがあります。

たとえば体重70kgなら、5%は3.5kgです。しかし、「3.5kg落とさなければ意味がない」という数字ではありません。

また、10%、20%と減量幅が大きいほど良い結果がみられた報告もありますが、だからといって誰もが短期間で大幅な減量を目指せばよいわけでもありません。

短期間で落とすより「維持できる体重」を目指す

当院でおすすめするのは、膝が痛い状態で無理な運動や厳しい食事制限をして、短期間で体重を落とそうとしないことです。

たとえば、「3か月で少しずつ生活習慣を変えてみる」「半年くらいかけて体重の5%減量を目標にしてみる」というように、長い期間で考えても構いません。

なぜなら、膝を考えるうえでは体重を落とすこと以上に、その状態を維持することも大切だからです。

短期間で無理に体重を落としても、その後リバウンドして以前より体重が増えてしまえば、膝が受け止める負担も再び増えてしまいます。

100点の減量を1か月続けるより、60点でも半年、1年と続けられる方法を選ぶ。変形性膝関節症と長く付き合うことを考えれば、その方が現実的ではないでしょうか。

6.変形性膝関節症では体重管理と運動が大切と考えられています

変形性膝関節症で膝が痛い人が、朝の軽い運動、5分から10分の歩行、生活習慣の記録など無理のない身体活動から始める方法を示した図

膝が痛いからといって長時間のウォーキングを無理に行う必要はありません。5〜10分など、できる範囲から身体を動かしていきましょう。

現在の変形性膝関節症に対する考え方でも、過体重や肥満がある場合には、無理のない体重管理を行うことが重要な対策の一つとされています。

しかし、ここでも「痩せればすべて解決」という話ではありません。

変形性膝関節症では体重管理だけではなく、その人に合わせた運動、筋力の維持、身体を動かす習慣などを組み合わせていくことが大切と考えられています。

つまり、「膝が痛いけれど、とにかくウォーキングして痩せましょう」という意味ではないのです。

痛みがあるなら運動の始め方を変える

ウォーキングを始めて膝が強く痛むのであれば、最初から30分、1時間と歩く必要はありません。

5分や10分から始めても構いませんし、歩くことが難しければ、膝への負担が比較的少ない方法から身体を動かす選択肢もあります。

重要なのは、その人の膝の状態や体力に合わせて身体活動を増やしていくことです。体重を減らすために膝をさらに痛めてしまっては、本来の目的から離れてしまいます。

「体重を落とさなければ」と焦るのではなく、まず動ける身体をつくる。次に動く量を少しずつ増やす。そして数か月という長い期間で体重も整えていく。

この順番でも遅くありません。

7.「体重を落とさないと膝は良くならない?」大分駅前整体院の考え

変形性膝関節症では体重だけが膝の痛みを決めるのではなく、股関節や膝、足関節など身体全体の動きを整えて負担を分散し、長期的に体重管理を行う考え方を示した図

痩せないと膝が良くならないわけではありません。まず身体全体の動きを整えて膝への負担を分散し、減らせる負担を長い目で少しずつ減らしていきます。

ここまで読んで、「結局、私の膝は痩せないと良くならないということ?」と思われた方もいるかもしれません。

当院にも、病院で変形性膝関節症と言われ、「体重を落としてください」と言われて来院される方はよくいらっしゃいます。

しかし実際に身体を確認してみると、膝の痛みに関係しているのは体重だけとは限りません。

・股関節が十分に動いていない。
・足首が硬くなっている。
・膝が伸びきらない。
・立つときや歩くときに片側へ体重が偏っている。

このような状態では、同じ体重であっても膝の一部分に負担が集中しやすくなります。

体重が変わらなくても膝の痛みが軽くなる方はいます

これまで当院で施術を行ってきた範囲では、体重そのものはほとんど変わっていなくても、身体を整え、膝へ集中していた負担が分散することで、膝の痛みが軽くなっていく方を多く見てきました。

少なくとも当院では、「体重が減らないことだけが原因で、膝の痛みがまったく変わらなかった」というケースにはほとんど出会っていません。

ですから、「10kg痩せるまではこの膝は良くならない」と必要以上に心配する必要はありません。

ただし、ここで大切なのが「痛みが軽くなること」と「膝への長期的な負担を減らすこと」は少し分けて考える必要があるという点です。

変形した膝はこれからも使い続けます

変形性膝関節症の「変形」とは、関節軟骨の変化だけではなく、骨の形や関節の隙間、周囲の組織などに構造的な変化が起こっている状態を指します。

整体や施術によって、こうした構造的な変形そのものを元の正常な膝に戻すことはできません。

一方で、変形があることと、ずっと強い痛みが続くことは同じではありません。

身体の動きや膝への負担のかかり方が変わることで、痛みが軽くなり、以前より歩きやすくなる方はいます。

ただ、変形した部分はこれからも生活の中で使い続ける場所です。例えるなら、少し傷んだ靴で歩き続けるようなものです。

靴そのものを新品には戻せなくても、歩き方や使い方を変えれば負担を減らすことはできます。しかし、そこへ必要以上に大きな負担を毎日繰り返せば、良い状態を維持するのは難しくなります。

膝も同じです。

当院では「減らせるなら無理なく減らした方がいい」と考えています

当院の考えとしては、体重が変形性膝関節症の痛みのすべてを決めるとは考えていません。

そのため、「まず痩せてから来てください」という考えでもありません。

膝が痛いのであれば、まず身体を整えて膝へ集中している負担を減らす。

そのうえで、現在の体重が膝への負担を大きくしているのであれば、3か月、6か月という長い期間を使って、可能な範囲で少しずつ体重を減らしていく。

これが現実的だと考えています。

体重70kgの方が、「来月までに10kg落とそう」とする必要はありません。半年ほどかけて5kgを目標にするような考え方でもよいのです。

そして何より、落とした体重を無理なく維持できる生活をつくることが大切です。

変形性膝関節症は、数週間だけ付き合う問題ではありません。その膝でこれから先も、立つ、歩く、買い物へ行く、旅行をする、階段を上るといった生活を続けていきます。

だからこそ「今の痛みをどうするか」だけではなく、痛みが落ち着いたあとに、どうすれば良い状態を長く維持できるかまで考える必要があります。

体重が多ければ必ず膝が痛むわけではありませんし、体重が減れば必ず膝痛がなくなるわけでもありません。

ただ、変形によって負担を受けやすくなっている膝へ、より大きな負担が毎日繰り返されるのであれば、体重を減らせる範囲で減らすことには意味があります。

反対に、体重を変えずに大きな負担が続く場合には、施術によって一度状態が良くなっても、身体の使い方や日常生活によって膝へ再び負担が蓄積し、定期的なケアが必要になる方もいます。

「痩せないと治らない」ではなく、「今の膝をこれからできるだけ楽に使い続けるために、減らせる負担は少しずつ減らしていく」。

これが、変形性膝関節症と体重についての大分駅前整体院の考えです。

病院で「体重を落としてください」と言われて、「分かっているけれど、膝が痛くて動きたくない」「何から始めればいいのか分からない」と悩んでいるのであれば、最初からすべてを頑張る必要はありません。

まず身体を整えて動きやすい状態をつくり、そのうえでできる範囲から身体を動かす。そして3か月、6か月という長い目で体重も整えていく。

今よりも悪くなる前に、膝への負担を一つずつ減らしていくことが大切です。このような変形性膝関節症でお悩みの方は当院へご相談ください!

変形性膝関節症, 膝痛

歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?

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歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?

「最近はほとんど歩いていないのに、なぜ膝が痛いのだろう」
「病院では足の筋肉を鍛えた方がいいと言われたけれど、痛くて運動する気になれない」
「今は無理をせず、膝の痛みが引いてから動いた方がいいのでは?」

このように考えて、そのまま様子を見ている方は少なくありません。

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?」という内容になります。

膝が痛くなると、「歩きすぎた」「膝を使いすぎた」と考える方が多いと思います。

しかし実際には、あまり歩いていない時期にも、膝の痛みや動きにくさを感じる方がいます。

特に50代以降になると、暑さや寒さで外出が減ったり、車での移動が中心になったり、自宅で座って過ごす時間が増えたりして、以前より身体を動かす機会が少なくなることがあります。

すると、

「そんなに歩いていないのに膝が痛い」
「休ませているのだから良くなると思っていた」
「久しぶりに買い物へ行ったら膝が痛くなった」

ということが起こります。

ここで大切なのは、「歩いていない=膝にとって良い状態」とは限らないということです。

一方で、「運動不足だから、今日からたくさん歩けばよい」という単純な話でもありません。膝が痛い方では、身体を動かす量の低下、歩く・立つといった身体機能、筋力、痛みに対する不安などが互いに影響していることがあります。

今回は、「歩いていないのに膝が痛い」という方に向けて、膝と身体活動について調べた研究をできるだけ分かりやすく紹介しながら、なぜ動いていないのに膝がつらくなることがあるのか、痛みがあるときには運動をどのように考えればよいのかを詳しく説明します。

1.歩いていないのに膝が痛くなるのはなぜ?

外出や歩く量が減った後、久しぶりの買い物で膝がつらくなる女性と活動量低下の流れを示した図

歩く機会が減った状態が続くと、久しぶりの外出や買い物が以前より身体の負担になることがあります。

「使っていないから負担が少ない」とは限りません

膝が痛いと、「最近はそれほど歩いていないから、使いすぎではないはず」と思うのは自然なことです。

確かに、歩く量を一時的に減らせば、その間に膝へかかる負担そのものは少なくなります。しかし、身体は機械のように「使わなければ消耗しない」というものではありません。

歩く機会が少なくなれば、立つ、歩く、方向を変える、階段を上り下りするといった日常動作を行う機会も減っていきます。

その状態が続いたあとに久しぶりに外出すると、以前なら何ともなかった距離や動作でも、今の身体にとっては負担が大きく感じられることがあります。

実際、変形性膝関節症のある方を対象に身体の動きを調べた研究では、座って過ごす時間が長い人ほど、歩く速さや椅子から立ち上がる能力などが低い傾向がみられています。

これは、「座っているから膝が痛くなる」と単純に言えるものではありません。膝が痛いから座る時間が増えている方もいるためです。

ただ、少なくとも、

「歩いていないから身体の機能は落ちない」
「膝を使わなければ問題は起こらない」

とは言い切れないことが分かります。

例えば、以前は毎日のように買い物へ行っていた方が、暑さをきっかけに数週間ほとんど外出しなくなったとします。その後、久しぶりにスーパーの中を長く歩いたり、階段を使ったりすると、以前と同じ動作でも身体にとっては負担が大きくなっていることがあります。

つまり、膝の痛みを考えるときには、単純な歩数だけではなく、**「今の身体がその動作にどの程度対応できる状態なのか」**を見ることが大切です。

2.膝が痛いから動かない状態が続くとどうなる?

膝の痛みから活動量が減り、立つ・歩く動作が大変になってさらに動かなくなる流れを示した循環図

膝が痛いから動かない状態が長く続くと、動作が以前より大変になり、さらに活動量が減ることがあります。

「痛みが引いたら動こう」が長く続いていませんか?

膝が痛ければ、一度休むことは大切です。

急に痛みが強くなったときや、腫れが目立つときに、無理をして歩く必要はありません。しかし注意したいのは、「痛みがなくなるまで何もしない」という状態が長く続くことです。

膝が痛いと動かなくなり、動かない日が続くと、以前より歩いたり立ち上がったりすることが大変に感じる場合があります。

そして、久しぶりに動いたときに痛みを感じると、「やっぱり動かない方がいい」と思ってしまいます。すると、さらに身体を動かす量が減ってしまうことがあります。

つまり、

膝が痛い
→ 動かない
→ 動く機会が減る
→ 以前より動作が大変になる
→ 動くと膝がつらい
→ さらに動かなくなる

という流れです。

膝に変形がある方や、将来的に膝の問題が起こる可能性がある方を追跡した研究では、日常生活の中で軽く身体を動かす時間が多い人ほど、その後も身体の機能を保ちやすい傾向がみられました。

ここでいう「身体を動かす」とは、必ずしも30分のウォーキングや本格的な筋力トレーニングだけではありません。家の中を歩く、立って家事をする、座っている時間の途中で立つなど、日常生活の中で身体を動かすことも含まれます。

そのため、「運動できないから何もできない」と考える必要はありません。まずは、今できる範囲で身体を動かす時間を少しずつ取り戻していくという考え方も大切です。

3.病院で「足の筋肉を鍛えて」と言われたけれど、痛くてできない

膝が痛くて筋力運動を続けられない女性と、立ち上がりで股関節・膝関節・足関節が連動する様子を示した図

筋力をつけることは大切ですが、痛みを我慢して運動する前に、どの動作で膝がつらいのかを確認することも重要です。

筋肉を鍛えることは大切。でも筋力だけで考えない

病院で膝の相談をしたとき、「太ももの筋肉を鍛えましょう」「運動してください」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。

筋力を維持したり高めたりすることは、膝の痛みや身体機能を考えるうえで大切です。

実際、膝に変形がある方を対象とした研究でも、筋肉に適切な負荷をかける運動によって、痛みや歩く・立つといった身体機能が改善する可能性が示されています。

そのため、「筋肉を鍛える」という考え方そのものが間違っているわけではありません。ただし、「膝が痛い=足の筋肉が弱い=筋肉を鍛えれば解決する」と単純に考えてしまうのは注意が必要です。なぜなら、日常生活では膝だけを使って動いているわけではないからです。

例えば、椅子から立ち上がるときには、膝だけでなく股関節や足首も使います。歩くときにも、股関節、膝、足首が連続して動きながら身体を前へ進めています。階段では、さらに大きな力を使って身体を上げ下げしなければなりません。

そのため、重要なのは単に筋力の数字だけではなく、実際の動作の中で身体をどのように使えているのかを確認することです。

例えば、平地を歩くと痛いのか。階段だけ痛いのか。座った状態から立つときに痛いのか。歩き始めだけ痛くて、その後は楽になるのか。10分は歩けるけれど、20分になると痛いのか。同じ「膝痛」でも、この違いによって身体の見方は変わってきます。

病院で筋肉を鍛えるように言われても、運動すると痛くて続けられない場合は、無理に回数だけこなすのではなく、なぜその動きで膝が痛むのかを確認することが先になる場合もあります。

4.膝が痛いときは、痛みがなくなるまで安静にした方がいい?

膝痛で何もしない場合と無理に歩く場合の間に、今できる範囲で活動量を調整する選択肢を示した図

膝が痛いときは「完全に安静」か「無理に運動する」かの二択ではなく、身体の状態を確認しながら活動量を調整することが大切です。

痛みがあることと「まったく動かしてはいけない」は同じではありません

「膝が痛いから、完全に痛みが引いてから運動しよう」そう考えている方もいると思います。もちろん、すべての膝痛に運動を勧められるわけではありません。

転倒後から急に痛くなった、膝が強く腫れている、熱を持っている、体重をかけられない、膝が引っかかって動かしにくいといった場合には、まず病院などの医療機関で状態を確認することが重要です。

一方、変形性膝関節症など慢性的な膝の問題については、適切な運動も状態を管理するための大切な方法の一つと考えられています。

変形性膝関節症に対する多くの研究結果をまとめた報告では、適切な運動を行うことで、膝の痛みだけでなく、歩く・立ち上がるといった日常動作や、生活のしやすさが改善する可能性が示されています。

つまり、「膝が痛いから動かさない方がいい」と一律に考える必要はありません。大切なのは、痛みを我慢してたくさん歩くことではなく、今の膝の状態に合わせて、できる範囲から身体を動かしていくことです。

特に、「今は痛いから何もしない」「完全に痛みがなくなったら運動を始める」と考えたまま数週間、数か月と経っている場合には注意が必要です。

その間に身体を動かす量が大きく減ってしまえば、痛みが軽くなった頃には以前より身体を動かしにくくなっていることも考えられます。

そのため、「痛みがゼロになるまで待つ」だけではなく、「今はどこまでなら動けるのか」を確認するという考え方も必要です。

5.膝が痛い人は、どんな運動から始めればいい?

膝が痛い人が座る時間を減らし、家の中で動き、無理のない範囲で歩く段階的な活動再開を示した図

いきなり30分歩いたり1万歩を目指したりせず、まずは日常生活で身体を動かす時間を少しずつ増やしていきましょう。

まずは「運動する」より「動かない時間を減らす」

「運動してください」と言われると、

「毎日30分歩かなければいけない」
「1万歩を目指した方がいい」
「スクワットを毎日やらなければ」

と考えてしまう方がいます。

しかし、膝が痛く、最近ほとんど身体を動かしていなかった方が、いきなりそこまで頑張る必要はありません。むしろ最初に見直したいのが、一日の中で動かない時間がどのくらい増えているかです。

膝に不安がある方を追跡した研究では、本格的な運動だけでなく、日常生活の中で行う軽い活動が多い方ほど、その後も身体の機能を維持しやすい傾向がみられました。

これは、「30分歩かなければ意味がない」という話ではありません。

例えば、長時間座っている途中で一度立つ。家の中を少し歩く。できる範囲で家事をする。近所を短い距離だけ歩いてみる。こうしたことも身体活動の一つです。

運動ができないから何もしない、ではなく、今できる動作から始める。この考え方が大切です。

ウォーキングだけが運動ではありません

膝に変形がある方に対する研究では、ウォーキングなどの有酸素運動は、痛みや歩く能力、日常生活のしやすさを改善する方法として有力だとされています。

また、筋力運動についても、膝痛や身体機能の改善につながる可能性が報告されています。つまり、歩くことだけを頑張るあるいは、太ももの筋トレだけを頑張る必要はありません。

その人の状態に合わせて、歩く運動と筋力運動を組み合わせたり、まずは生活の中で動く時間を増やしたりすることが考えられます。

大事なのは、運動の種類よりも、今の身体に対して、その運動量が合っているかどうかです。

6.「歩いた方がいい」と言われても、急に歩きすぎるのは注意

膝痛の運動量を動かなさすぎ・今の身体に合った量・急な頑張りすぎに分け、歩行後の膝の状態確認を示した図

以前歩けていた量に一気に戻すのではなく、歩いているとき・その日の夜・翌朝の状態を見ながら活動量を調整しましょう。

動かなさすぎも、頑張りすぎも避けましょう

ここまで読むと、「やっぱり動いた方がいいなら、今日からたくさん歩こう」と思う方もいるかもしれません。しかし、身体をほとんど動かしていなかった方が、急に以前と同じ運動量へ戻す必要はありません。

例えば、以前は30分歩いていたとしても、ここ数か月ほとんど歩いていなかったのであれば、最初から30分歩けるとは限りません。身体にとって重要なのは、過去にどのくらい動けたかではなく、今どのくらいの負荷なら対応できるかです。

膝と身体活動について調べた研究でも、単純に「活動量が多ければ多いほどよい」とは言い切れません。

そのため、動かない方がいいでも、できるだけたくさん動けばいいでもありません。例えば、短い時間から歩いてみて、そのときの痛みだけでなく、帰宅後や翌朝に膝の状態がどう変わるかを見る方法があります。

問題なければ少しずつ増やしていき、痛みが強くなる場合には一度量を調整する。このように、身体の反応を確認しながら運動量を決めていくことが大切です。

また、歩くたびに毎回同じ場所が強く痛む、歩く距離を短くしても症状が悪化する場合には、「筋肉が足りないから我慢して歩く」のではなく、なぜ歩く動作で膝へ負担が集中しているのかを確認する必要があります。

7.歩いていないのに膝が痛い方は「膝だけ」を見ないことも大切

歩行時に骨盤・股関節・膝関節・足関節が連動する様子と整体院で歩き方を確認する場面を示した図

立つ・歩く動作は膝だけで行うものではないため、痛む場所だけでなく股関節や足首を含めた身体全体の動きも確認します。

痛みが引くのを待つ前に、今の身体を確認してみましょう

「歩いていないのに膝が痛い」という場合、「運動不足で足の筋肉が落ちたから」という説明だけで終わらせないことが大切です。

膝の筋力はもちろん重要です。しかし、実際に歩いたり立ったりするときには、膝だけが動いているわけではありません。

椅子から立つときには、股関節や足首も使います。歩くときには、片脚で身体を支えながら反対側の脚を前へ運びます。階段では、平地を歩くとき以上に身体を上下へ動かす力が必要です。

そのため当院では、膝が痛い方でも、膝の部分だけを見るのではなく、立ち上がり方、歩き方、股関節や足首の動き、左右差なども含めて身体全体の動きを確認することが大切だと考えています。

もちろん、「股関節が硬いから膝が痛い「足首が硬いから膝痛になる」と一つの原因だけで説明できるものではありません。

ただ、

「膝だけに施術を続けている」
「太ももの筋トレだけを続けている」
「痛いから何か月も身体を動かしていない」

という状態が続き、それでも変化が乏しいのであれば、一度身体全体の動きを見直してみることも必要です。

そしてもう一つ重要なのが、「痛みがなくなったら動く」ではなく、「今できることを確認する」という考え方です。

病院で「足の筋肉を鍛えた方がいい」と言われたものの、痛くてできず、「もう少し痛みが引いたら始めよう」と思ったまま時間が経っている方は、一度日常生活を振り返ってみてください。

以前より歩く時間が減っていないでしょうか。座っている時間が長くなっていないでしょうか。立ち上がるときに手を使うことが増えていないでしょうか。階段を避けるようになっていないでしょうか。以前なら平気だった買い物のあとに、膝の疲れや痛みが残るようになっていないでしょうか。

こうした変化がある場合は、単に「年齢だから」と片づけるのではなく、身体を動かす機会や、歩く・立つための身体機能が変化している可能性も考えてみる必要があります。

膝が痛いと、どうしても休ませたくなります。しかし、痛みがあることで身体を動かす量が減り、その状態が長く続けば、再び動こうとしたときに以前より大変になってしまうことがあります。

だからこそ大切なのは、痛みが完全になくなるのを待ってから身体を整えるのではなく、今よりも動けなくなる前に、現在の身体の状態を確認することです。

大分駅前整体院では、膝だけを見るのではなく、立つ・歩くといった実際の日常動作を確認しながら、股関節や足首を含めた身体全体の動きを見ていきます。

そのうえで、今どの程度身体を動かせるのか、どのような動きから始めた方がよいのかを考えていきます。

「歩いていないのに膝が痛い」
「病院で筋肉を鍛えるように言われたけれど、痛くて運動できない」
「痛みが引くのを待っているうちに、以前より歩けなくなってきた」

このような状態が続いている方は、完全に痛みがなくなるのをただ待つのではなく、今の身体に何が起きているのかを一度確認してみてください。

無理にたくさん歩く必要はありません。何もしないまま待ち続ける必要もありません。今の身体でできることを確認し、今よりも立つこと・歩くことがつらくなる前に、少しずつ見直していくことが大切です。

変形性膝関節症, 膝痛

変形性膝関節症で膝が痛い時は歩いていい?痛いけど動ける方が知っておきたい注意点

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変形性膝関節症で膝が痛い時は歩いていい?痛いけど動ける方が知っておきたい注意点

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「変形性膝関節症で膝が痛い時は歩いていい?痛いけど動ける方が知っておきたい注意点」という内容になります。

膝が痛い時に「歩いた方がいいのか」「休んだ方がいいのか」で迷う方は少なくありません。特に変形性膝関節症と言われたことがある方や、膝の内側が痛い、立ち上がりや階段で痛む、歩き始めに違和感があるという方は、動くことで悪化しないか不安になりやすいと思います。

結論から言うと、膝に水が溜まっている、熱感がある、強く腫れている、安静にしていてもズキズキ痛む場合は、無理に歩くべきではありません。このような状態では炎症が強く出ている可能性があるため、自己判断で運動量を増やすよりも、まずは医療機関で状態を確認することが大切です。

一方で、膝は痛いけれど日常生活はできる、少し動けば歩ける、痛いから良くなるまで完全に休もうと考えているという方の場合は、長く動かさないことがかえって膝まわりの筋力低下、関節のこわばり、血流低下につながることがあります。変形性膝関節症の痛みは、軟骨だけで決まるものではなく、膝にかかる負担の偏り、腰や骨盤の歪み、関節の硬さ、血流、筋肉の働きなどが重なって出ることが多いからです。

この記事では、変形性膝関節症を前提に、膝が痛い時に歩いていい状態と避けるべき状態をはっきり分けながら、40〜50代と60代以上で痛くなる仕組みの違い、セルフケアの意味と注意点について詳しく解説します。

1. 変形性膝関節症で膝が痛い時、歩いていい状態と歩かない方がいい状態

変形性膝関節症で膝に水や熱感、強い腫れがある時は休み、痛いけど動ける時は短時間から動くことを説明した図解

膝の痛みは、炎症が強い状態か、痛いけれど動ける状態かで対応が変わります。

変形性膝関節症で膝が痛い時にまず大切なのは、痛みの強さだけで判断しないことです。痛みがあるからすべて休む、反対に歩けるから無理に歩く、という考え方はどちらも膝に負担をかける可能性があります。

歩いてはいけない状態は、膝に水が溜まっている、膝が熱を持っている、明らかに腫れている、じっとしていても痛い、痛みで体重をかけられない状態です。このような時は、関節内で炎症が強く起きている可能性があり、無理に動かすことで痛みが長引くことがあります。特に膝がパンパンに張る、曲げ伸ばしが急にしづらくなる、熱っぽさがある場合は、ウォーキングや運動よりも先に状態の確認が必要です。

反対に、痛みはあるけれど歩ける、動き始めに痛いが少し動くと慣れてくる、日常生活は何とかできるという状態では、完全に動かさないよりも短い時間で体を動かすことが大切です。ただし、長時間歩く必要はありません。最初から30分、1時間と頑張るのではなく、5〜10分程度の短い時間でも、無理のない範囲で継続することが重要です。

変形性膝関節症では、痛みがあるから動かない期間が増えると、太ももの筋肉が落ち、関節が硬くなり、血流も悪くなります。その結果、さらに動き出しがつらくなり、膝への負担を避けるために体の使い方が崩れ、痛みが続きやすくなります。つまり、痛いけど動ける段階では、休み続けるよりも、膝に負担をかけすぎない範囲で動くことが回復の土台になります。

2. 40〜50代の変形性膝関節症は、体の歪みと使い方の問題から始まりやすい

40〜50代の膝痛が骨盤、股関節、足首、足裏の使い方や体の歪みと関係することを示した医療整体図解

骨盤・股関節・足首の使い方が乱れると、膝の一部に負担が集中しやすくなります。

40〜50代で膝に痛みが出る場合、画像検査で大きな変形が見つからないこともあります。それでも膝が痛むのは、膝関節そのものが完全に壊れているからではなく、日常の体の使い方によって膝の一部に負担が集中していることが関係している場合があります。

膝だけでなく、骨盤・股関節・足首の影響を受ける

膝は太ももの骨とすねの骨の間にある関節ですが、単独で動いているわけではありません。上には骨盤と股関節があり、下には足首と足裏があります。骨盤が傾いたり、股関節の動きが硬くなったり、足首の動きが悪くなったりすると、本来分散されるはずの負担が膝に集まりやすくなります。

例えば、股関節がうまく使えないと、立ち上がる時や階段で膝だけに頼る動きになりやすくなります。足首が硬いと、体重移動の時に膝がねじれやすくなります。骨盤が後ろに倒れやすい姿勢が続くと、太ももの前側や膝まわりの筋肉に余計な緊張が入り、膝の曲げ伸ばしがスムーズに行えなくなることがあります。

このように40〜50代の膝痛では、関節の年齢変化だけでなく、体の歪み、重心の偏り、股関節や足首の動きの悪さが膝への負担を増やすメカニズムを考えることが大切です。痛みが出ている場所は膝でも、痛みを作っている原因が膝だけとは限りません。

「まだ歩ける膝痛」ほど注意が必要

40〜50代では、まだ仕事や家事ができるため、膝の痛みを我慢しながら過ごしてしまう方が多くいます。しかし、痛みをかばった動きが続くと、膝を曲げる角度が浅くなり、太ももやお尻の筋肉が使われにくくなります。その結果、関節を支える力が落ち、さらに膝に負担がかかりやすくなります。

この段階で大切なのは、強い運動をすることではありません。まずは膝まわりの筋肉の緊張をゆるめ、股関節や足首も含めて動かしやすい状態を作ることです。40〜50代の膝痛は、痛みが軽いうちに体の使い方を整えることで、悪化を防ぎやすい段階とも言えます。

3. 60代以上の変形性膝関節症は、関節の硬さ・運動不足・血流低下が痛みを強めやすい

60代以上の変形性膝関節症で関節の硬さ、運動不足、血流低下が膝痛を強める仕組みを説明した図解

60代以上では、関節の硬さや筋力低下、血流低下によって膝の痛みが長引きやすくなります。

60代以上になると、40〜50代の頃から続いていた体の使い方の偏りに加えて、長年の負担の蓄積が膝に現れやすくなります。膝関節の曲げ伸ばしがしづらい、正座ができない、朝の動き出しが重い、長く座った後に立ち上がるのがつらいという症状は、関節の硬さや筋力低下、血流低下が関係していることがあります。

変形性膝関節症では、関節の軟骨のすり減りだけでなく、関節包や靭帯、筋肉の柔軟性低下も痛みに影響します。長く動かさない生活が続くと、膝の曲げ伸ばしの範囲が狭くなり、関節の中の滑らかな動きが失われやすくなります。さらに、筋肉の血流が落ちることで疲労物質が抜けにくくなり、膝まわりの重だるさやこわばりを感じやすくなります。

セルフケアが正しいフォームで行えないことも多い

60代以上の方が注意したいのは、一般的に紹介されているストレッチや体操を、そのまま正しいフォームで行えない場合があることです。背中が丸くなっていたり、股関節が硬くなっていたり、膝が十分に伸びなかったりすると、本来伸ばしたい筋肉に刺激が入らず、別の場所に負担がかかることがあります。

例えば、太ももの前側を伸ばすストレッチをしているつもりでも、腰を反らせてしまい腰に負担がかかることがあります。膝裏を伸ばす運動をしているつもりでも、背中が丸まりすぎて膝ではなく腰や首に力が入ることもあります。セルフケア自体は有効でも、関節が硬くなっている方ほど、正しいフォームで行えているかを確認することが重要です。

短時間でも継続することが血流改善につながる

60代以上の変形性膝関節症では、長時間の運動よりも、短い時間でも継続することが大切です。5〜10分程度でも、体を動かすことで筋肉のポンプ作用が働き、血流が促されます。血流が良くなると、膝まわりの筋肉のこわばりがやわらぎ、関節を動かしやすくなることがあります。

ただし、ここでも大前提として、膝に水が溜まっている、熱感がある、腫れが強い場合は無理に動かしてはいけません。あくまで、痛みはあるけれど動ける状態、痛いから良くなるまで完全に休もうと考えている状態の方に向けた考え方です。

4. 変形性膝関節症の痛みは1回で完全に良くなるものではない

変形性膝関節症の痛みが施術や運動で軽くなっても数日で戻りやすく、継続で安定する流れを示した図解

変形性膝関節症は、痛みが軽くなった後に良い状態を安定させることが大切です。

変形性膝関節症の痛みは、1回の施術や1回の運動で完全に解決するものではありません。もちろん、施術後に膝の曲げ伸ばしが軽くなったり、立ち上がりが楽になったり、痛みがかなり軽減する方もいます。しかし、その良い状態を長く維持できるかどうかは別の問題です。

膝の痛みは、長年の体の使い方、筋力低下、関節の硬さ、血流の悪さ、体重のかけ方、日常動作の癖などが重なって起こります。そのため、一時的に痛みが軽くなっても、普段の生活で同じ負担が繰り返されれば、数日程度で元の状態に戻りやすいことがあります。

初期は「良い状態を安定させる期間」が必要

施術や運動によって関節の動きや筋肉の緊張が改善しても、体はすぐに新しい使い方を覚えるわけではありません。初めの頃は、施術後に良くなった状態が数日程度続いても、仕事、家事、階段、立ち座りなどの日常動作によって再び膝に負担がかかり、痛みが戻ることがあります。

そのため、変形性膝関節症では、痛みが軽くなった時点で終わりではなく、良い状態を繰り返し作り、その状態を体に定着させていくことが大切です。痛みが軽くなったから急に運動量を増やすのではなく、関節の動き、筋肉の働き、血流、日常動作の負担を少しずつ整えていく必要があります。

特に、痛みが長く続いていた方ほど、膝をかばう動きが癖になっています。痛みが軽くなっても、体の使い方が変わっていなければ、また同じ場所に負担が集まりやすくなります。だからこそ、変形性膝関節症では、1回で良くするというよりも、継続して良い状態を安定させるという考え方が重要です。

5. 膝が痛い時に行いやすいセルフケア① 太ももの前側をゆるめるストレッチ

膝痛対策として横向きで太ももの前側の大腿四頭筋をやさしく伸ばすストレッチ方法を説明した画像

太ももの前側をゆるめることで、膝の曲げ伸ばしの負担を軽くしやすくなります。

変形性膝関節症では、太ももの前側の筋肉が硬くなり、膝のお皿まわりや膝関節に負担がかかりやすくなることがあります。太ももの前側は、立ち上がる、階段を上る、膝を伸ばすといった動きに関わるため、緊張が強くなると膝の曲げ伸ばしが重く感じやすくなります。

やり方は、横向きに寝た状態で上側の膝を軽く曲げ、足首を持ってかかとをお尻に近づけます。この時、腰を反らせて無理に引っ張るのではなく、太ももの前側が心地よく伸びる範囲で止めます。膝に強い痛みが出る場合や、足首を持つ姿勢がつらい場合は、タオルを足首にかけて行うと負担を減らせます。

このストレッチの意味は、太ももの前側の緊張をやわらげ、膝のお皿の動きや膝の曲げ伸ばしをスムーズにしやすくすることです。膝の痛みがある方は、太もも前側が常に力んでいることが多く、筋肉が硬いままだと膝関節の動きが制限されやすくなります。

注意点は、膝を無理に深く曲げないことです。変形性膝関節症が進んでいる方や60代以上の方では、膝そのものが硬くなっていることがあり、強く曲げると関節の奥に痛みが出る場合があります。伸ばしたいのは太ももの前側であり、膝を痛めつけることではありません。腰が反る、膝の内側が痛む、呼吸が止まるほどつらい場合は、角度を浅くして行うことが大切です。

6. 膝が痛い時に行いやすいセルフケア② 膝裏・ふくらはぎをゆるめるケア

椅子に座って膝裏からふくらはぎを伸ばし、膝の伸びやすさを保つセルフケア方法を説明した画像

膝裏とふくらはぎのこわばりをゆるめることで、膝の伸びやすさを保ちやすくなります。

膝が伸びにくい、立ち上がった時に膝が曲がったままになる、歩き始めに膝裏が突っ張るという方は、膝裏からふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっていることがあります。膝裏やふくらはぎが硬くなると、膝を伸ばす動きが制限され、膝関節に余計な負担がかかりやすくなります。

やり方は、椅子に浅く座り、片足を前に伸ばします。かかとを床につけたまま、つま先を軽く上に向け、背中をできるだけ丸めすぎないようにしながら、体を少し前に倒します。膝裏からふくらはぎにかけて心地よい伸びを感じるところで止め、ゆっくり呼吸を続けます。強く伸ばそうとして反動をつける必要はありません。

このセルフケアの意味は、膝を伸ばすために必要な柔軟性を保ち、膝裏のこわばりをやわらげることです。膝が伸びきらない状態が続くと、立っている時も膝が軽く曲がった姿勢になり、太ももの筋肉に負担がかかり続けます。その結果、膝まわりの疲労感や痛みが出やすくなります。

注意点は、背中を丸めすぎて無理に伸ばさないことです。60代以上の方では、背骨が丸くなっていたり股関節が硬くなっていたりすることで、膝裏ではなく腰や首に負担がかかることがあります。伸ばしている場所が膝裏からふくらはぎに感じられるかを確認しながら行い、しびれや鋭い痛みが出る場合は中止してください。

7. 膝が痛い時に行いやすいセルフケア③ 太もも内側とお尻をゆるめるケア

膝の内側に負担がかかりやすい方へ内ももとお尻、股関節まわりを椅子で伸ばすセルフケアを説明した画像

内ももやお尻まわりをゆるめることで、膝の内側にかかる負担を減らしやすくなります。

変形性膝関節症では、膝の内側に痛みが出る方が多くいます。膝の内側に負担が集まりやすい背景には、太ももの内側の硬さや、お尻まわりの筋肉の働きにくさが関係していることがあります。膝だけを揉んでもすぐ戻る方は、膝を支える周辺の筋肉にも目を向けることが大切です。

太もも内側のケアは、椅子に座った状態で片足を少し横に開き、膝を軽く伸ばしながら、内ももが伸びる位置を探します。体を前に倒しすぎる必要はありません。内ももにじんわり伸びを感じる程度で、ゆっくり呼吸を続けます。内ももが硬いと、膝の向きや脚のねじれに影響し、膝の内側に負担がかかりやすくなることがあります。

お尻のケアは、椅子に座り、片方の足首を反対側の太ももの上に乗せます。そのまま背筋をできるだけ伸ばし、体を少し前に傾けます。お尻の外側から股関節まわりに伸びを感じれば十分です。無理に膝を押し下げたり、体を強く倒したりする必要はありません。

このセルフケアの意味は、膝への負担を膝だけで受け止めないように、股関節まわりの柔軟性を保つことです。股関節やお尻の筋肉が硬いと、立ち上がりや階段動作で膝が代わりに頑張りやすくなります。膝の痛みを軽くするためには、膝そのものだけでなく、太もも内側やお尻まわりの動きも整えることが大切です。

注意点は、股関節や膝に強い詰まり感が出るまで行わないことです。特に60代以上の方では、股関節や背骨の硬さによって正しい姿勢が取りにくい場合があります。フォームが崩れたまま行うと、伸ばしたい場所ではなく膝や腰に負担がかかることがあります。気持ちよく伸びる範囲で止めることが、セルフケアを続けるうえで最も大切です。

まとめ|膝が痛いけど動ける変形性膝関節症は、休みすぎず短時間から整えることが大切

変形性膝関節症で膝が痛い時は、まず状態を分けて考えることが大切です。膝に水が溜まっている、熱感がある、強く腫れている、安静時にも痛む場合は、無理に歩いたり運動したりせず、医療機関で状態を確認する必要があります。

一方で、膝は痛いけれど日常生活はできる、少しなら動ける、痛いから良くなるまで完全に休もうと考えている方は、動かさない期間が長くなることで筋力低下、関節の硬さ、血流低下が進み、かえって回復しにくくなることがあります。運動は長い時間行うことよりも、5〜10分でもよいので無理のない範囲で継続することが大切です。

40〜50代では、体の歪みや使い方の偏りによって膝に負担が集中していることが多く、60代以上では、その下地に加えて関節の硬さ、運動不足、血流低下が痛みを強めやすくなります。セルフケアは有効ですが、関節が硬くなっている方や背中が丸くなっている方では、正しいフォームで行えず、膝や腰に負担がかかることもあります。

大分駅前整体院では、変形性膝関節症の痛みを膝だけの問題として見るのではなく、骨盤・股関節・膝・足首まで含めた体全体のつながりから状態を確認します。1回の施術で痛みがかなり軽くなる方もいますが、その状態を長く維持できるかは別の問題です。初めのうちは良い状態が数日程度で戻りやすいこともあるため、継続して施術を行い、良い状態を安定させていくことが大切です。

膝が痛いけれどまだ動ける段階は、今より悪くなる前に見直す大切なタイミングです。自己判断で休み続けるのではなく、膝の状態に合わせて施術を受けながら、短い時間でも体を動かし、血流と関節の動きを保っていきましょう。

今回のような膝の問題でお困りの方は、一度当院へご相談ください!

変形性膝関節症, 膝痛

しゃがむと膝が痛む原因とは?悪化させないために重要なこと

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しゃがむと膝が痛む原因とは?悪化させないために重要なこと

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。

今回は「しゃがむと膝が痛む原因とは?悪化させないために重要なこと」という内容になります。

膝の痛みの中でも、「しゃがむと痛い」「膝を深く曲げるとズキッとする」「正座や床の物を取る動作がつらい」という悩みは少なくありません。歩いているときは何とか大丈夫でも、しゃがむ動作になると膝の前側や内側、お皿まわり、膝の奥に痛みが出ることがあります。

しゃがむ動作は、日常生活の中でも膝に大きな負担がかかる動きです。膝を深く曲げることで、太ももの骨とすねの骨、膝のお皿、半月板、軟骨、靭帯、筋肉が同時に働きます。そのため、しゃがむと膝が痛い場合は、膝関節そのものだけでなく、太ももの筋肉の硬さ、股関節の動き、足首の硬さ、体重のかけ方などが関係していることがあります。

「年齢のせいだから仕方ない」「少し痛いだけだから大丈夫」と思って放置していると、しゃがむ動作だけでなく、立ち上がり、階段、歩き始め、正座、長時間の歩行にも影響が広がることがあります。今回は、膝の痛みでしゃがむと痛い原因について、一般的な医学的見解をもとに、膝の中で起きていること、原因となる筋肉や関節、セルフケアの方法までわかりやすく解説します。

1. しゃがむと膝が痛いとき、膝の中では何が起きているのか

しゃがむと膝に負担が集中し、膝蓋骨・半月板・関節軟骨に圧がかかる仕組みを解説した医学図解

膝を深く曲げると、膝のお皿・半月板・軟骨に圧がかかりやすくなります。

しゃがむと膝が痛くなる理由を考えるうえで大切なのは、しゃがむ動作では膝関節に強い圧縮力がかかるという点です。立っているだけの状態と比べて、膝を深く曲げるほど関節の中にかかる圧力は高まり、軟骨、半月板、膝のお皿まわりに負担が集中しやすくなります。

膝を曲げると、太ももの骨である大腿骨と、すねの骨である脛骨の間で関節面が動きます。この間には半月板があり、衝撃を吸収したり、関節の安定性を保ったりしています。しゃがむ姿勢では半月板が圧迫されやすく、すでに半月板に傷や変性がある場合は、膝の奥の痛みや引っかかり感につながることがあります。

また、しゃがむときには膝のお皿である膝蓋骨も大きく関係します。膝のお皿は、太ももの前側にある大腿四頭筋の力をすねの骨へ伝える役割を持っています。膝を深く曲げるほど、膝のお皿は太ももの骨に押しつけられやすくなります。そのため、大腿四頭筋が硬い場合や、膝のお皿の動きが悪い場合は、膝の前側やお皿まわりに痛みが出やすくなります。

さらに、しゃがむ動作は膝だけで完結する動きではありません。股関節が曲がり、足首が曲がり、体幹がバランスを取りながら重心を下げることで、自然なしゃがみ動作ができます。股関節が硬い、足首が硬い、足裏でうまく体重を支えられない状態では、不足した動きを膝が代わりに受け持つことになります。その結果、膝が内側に入ったり、膝だけが前に強く出たりして、痛みが出やすくなるのです。

つまり、しゃがむと膝が痛い状態は、単に「膝を曲げたから痛い」という単純なものではありません。膝の関節内の圧力、半月板や軟骨への負担、膝のお皿の動き、太ももの筋肉の硬さ、股関節や足首の動きが重なって、しゃがむ瞬間に痛みとして現れることが多いのです。

2. しゃがむと痛い膝で考えられる代表的な原因

しゃがむと膝が痛い原因として変形性膝関節症・半月板損傷・鵞足炎・膝蓋大腿関節の負担を解説した図解

しゃがむと膝が痛い原因は、痛む場所や痛み方によって変わります。

しゃがむと膝が痛い場合、原因は一つとは限りません。痛む場所、痛みの出方、年齢、運動歴、腫れや引っかかりの有無によって考えられる状態は変わります。ここでは、一般的に多くみられる代表的な原因を解説します。

 変形性膝関節症

中高年以降で、しゃがむと膝が痛い場合にまず考えられる原因の一つが変形性膝関節症です。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、関節内に炎症が起こることで痛みや腫れ、動かしにくさが出る状態です。

初期の段階では、常に痛いわけではなく、立ち上がり、歩き始め、階段、しゃがむ動作など、膝に負担がかかる場面で痛みが出やすくなります。特にしゃがむ動作では、膝の内側や関節面に体重が集中しやすく、軟骨や半月板への圧迫が強くなります。そのため、普段の歩行では我慢できても、深くしゃがむと痛みを感じることがあります。

変形性膝関節症では、膝の内側に痛みが出ることが多く、進行すると膝が伸びにくい、曲げにくい、腫れる、水がたまる、O脚が目立つといった変化が出ることもあります。しゃがむと痛い状態が続く場合は、早い段階で膝への負担を見直すことが大切です。

半月板損傷・半月板変性

半月板は、膝関節の中でクッションの役割をしている組織です。太ももの骨とすねの骨の間にあり、体重を分散させたり、膝の安定性を保ったりしています。しゃがむ動作では膝が深く曲がるため、半月板が強く圧迫されます。

半月板に傷がある場合や、加齢によって半月板が変性している場合、しゃがんだときに膝の奥が痛い、曲げ伸ばしで引っかかる、膝の中で何かが挟まるような感じがすることがあります。特に、しゃがんだ状態から立ち上がるときにズキッとする場合や、膝をひねったあとから痛みが続いている場合は、半月板への負担が関係している可能性があります。

半月板の痛みは、単なる筋肉痛とは違い、膝の奥や関節の中に違和感を感じることがあります。膝が完全に伸びない、ロックしたように動かない、腫れが出る場合は、自己判断で無理に動かさず、整形外科で確認することが大切です。

鵞足炎

膝の内側が痛い場合に考えられる原因の一つが鵞足炎です。鵞足とは、縫工筋、薄筋、半腱様筋という筋肉が、すねの骨の内側に付着する部分のことです。この部分に繰り返し負担がかかると、炎症が起こり、膝の内側に痛みが出ます。

しゃがむ動作では、膝を曲げながら体重を支えるため、膝の内側に付着する筋肉や腱に引っ張りの負担がかかります。特に、しゃがむときに膝が内側へ入る癖がある人や、股関節の動きが硬い人、足首が硬い人は、鵞足部にストレスが集中しやすくなります。

鵞足炎では、膝関節の真ん中というより、膝の内側から少し下の部分に痛みが出ることが多いです。階段の上り下り、立ち上がり、しゃがむ動作で痛みが強くなることがあり、押すとピンポイントで痛みを感じる場合もあります。

 膝蓋大腿関節症候群

膝の前側やお皿まわりが痛い場合は、膝蓋大腿関節への負担が関係していることがあります。膝蓋大腿関節とは、膝のお皿である膝蓋骨と、太ももの骨である大腿骨の間の関節です。

しゃがむとき、膝のお皿は大腿骨の溝に沿って動きます。しかし、大腿四頭筋が硬い、筋力バランスが乱れている、股関節がうまく使えていない、膝が内側に入るといった状態があると、膝のお皿の動きがスムーズでなくなります。その結果、お皿の裏側や周囲に圧がかかり、しゃがむと膝の前側が痛むことがあります。

このタイプの痛みは、階段を下りるとき、椅子から立ち上がるとき、長時間座ったあとに動き出すときにも出やすい傾向があります。膝の前側の痛みは、膝だけでなく、太ももの筋肉や股関節の使い方まで関係していることが多いです。

 靭帯や関節内の炎症

急にしゃがんだときに強い痛みが出た場合や、膝をひねったあとから痛みが続いている場合は、靭帯や関節内の炎症が関係していることもあります。膝には前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯などがあり、膝の安定性を保っています。

靭帯に負担がかかると、膝の不安定感や痛みが出ることがあります。また、関節内に炎症が起きている場合は、腫れ、熱感、水がたまる、曲げ伸ばしがしにくいといった症状を伴うことがあります。

しゃがむと痛いだけでなく、歩くと強く痛い、体重をかけられない、膝が腫れている、熱っぽい、膝が抜けるような感じがある場合は、セルフケアよりも医療機関での確認が優先です。

3. 原因となる筋肉や関節

しゃがむ動作に関係する大腿四頭筋・ハムストリングス・股関節・足関節の連動を示した全身図解

しゃがむ動作は膝だけでなく、太もも・股関節・足首が連動して行われます。

しゃがむと膝が痛いときは、膝関節だけでなく、膝を支える筋肉や、膝と連動する股関節・足関節の状態を考える必要があります。しゃがむ動作は、太もも、股関節、足首が協調して働くことで成り立つため、どこか一つの動きが悪くなると膝に負担が集中しやすくなります。

大腿四頭筋

大腿四頭筋は、太ももの前側にある大きな筋肉です。膝を伸ばす働きを持ち、しゃがむときには体が急に落ちないようにブレーキの役割をします。特に、しゃがむ途中や立ち上がる瞬間には、大腿四頭筋が強く働きます。

この筋肉が硬くなると、膝のお皿が上から強く引っ張られ、お皿の動きが悪くなります。すると、膝蓋大腿関節に圧がかかり、膝の前側やお皿まわりの痛みにつながります。また、大腿四頭筋がうまく働かない場合は、膝を支える力が弱くなり、関節面や半月板に負担がかかりやすくなります。

ハムストリングス

ハムストリングスは、太ももの裏側にある筋肉です。膝を曲げる働きと、股関節を後ろに伸ばす働きを持っています。しゃがむ動作では、股関節を使ってお尻を後ろに引く動きに関係します。

ハムストリングスが硬いと、膝の曲げ伸ばしがスムーズに行いにくくなります。また、股関節の動きが制限されることで、しゃがむときに膝だけで動作を補いやすくなります。その結果、膝裏の突っ張り感や膝関節の奥の痛みにつながることがあります。

内転筋群と鵞足部

内転筋群は、太ももの内側にある筋肉です。股関節を内側に閉じる働きがあり、膝の内側の安定にも関係しています。また、鵞足部に関係する筋肉は、膝の内側へ付着しているため、しゃがむ動作で膝の内側に負担が集中すると痛みにつながることがあります。

内転筋群や鵞足部に関係する筋肉が硬くなると、膝が内側へ引っ張られやすくなります。しゃがむときに膝がつま先より内側へ入ると、膝の内側の関節面、半月板、鵞足部に負担がかかります。膝の内側が痛い人は、膝そのものだけでなく、太ももの内側や股関節の動きも確認する必要があります。

股関節

股関節は、しゃがむ動作において非常に重要な関節です。自然にしゃがむためには、膝だけでなく股関節も大きく曲がる必要があります。股関節が硬いと、お尻を後ろに引く動きがうまくできず、膝ばかりが前に出るしゃがみ方になりやすくなります。

股関節が十分に動かない状態では、膝関節に過剰な曲げ伸ばしやねじれが加わります。特に、股関節の外旋や屈曲が硬い人は、しゃがむときに膝が内側に入りやすくなります。これにより、膝の内側やお皿まわりに負担が増え、痛みが出やすくなります。

足関節

足関節、つまり足首の動きも、しゃがむときの膝の痛みに大きく関係します。しゃがむときには、すねが前に倒れ、足首が曲がる必要があります。この動きを足関節の背屈といいます。

足首が硬く背屈が出にくいと、重心を下げるときにかかとが浮いたり、膝が内側に入ったり、膝だけを深く曲げる動きになりやすくなります。すると膝の前側や内側に負担が集中します。膝の痛みがある人の中には、実は足首の硬さがしゃがみにくさを作っているケースもあります。

4. 痛む場所によって考えられる膝の状態

膝の前側・内側・外側・裏側の痛む場所別に考えられる原因を示した膝関節の医学図解

膝の前側・内側・外側・裏側など、痛む場所によって考えられる原因のヒントが変わります。

しゃがむときの膝の痛みは、痛む場所によって考えられる原因が変わります。痛みの場所は、原因を考えるうえで重要な手がかりになります。ただし、痛みの場所だけで正確に判断できるわけではないため、痛みの出る角度や腫れ、引っかかり、歩行時の痛みも合わせて確認することが大切です。

膝の前側が痛い場合

しゃがむと膝の前側が痛い場合は、膝のお皿まわりへの負担が関係していることがあります。膝を深く曲げると、膝のお皿が太ももの骨に押しつけられます。大腿四頭筋が硬い場合や、膝のお皿の動きが悪い場合は、この圧が強くなり、膝の前側に痛みが出やすくなります。

階段を下りるときや、椅子から立ち上がるときにも前側が痛い場合は、膝蓋大腿関節の負担が強くなっている可能性があります。膝の前側の痛みは、太ももの前側の硬さ、股関節の使い方、膝が内側へ入る動きとも関係します。

膝の内側が痛い場合

膝の内側が痛い場合は、変形性膝関節症、内側半月板への負担、鵞足炎などが考えられます。中高年以降では、膝の内側に体重がかかりやすくなり、内側の軟骨や半月板に負担が集中することがあります。

しゃがむときに膝が内側へ入る癖がある場合、膝の内側にはさらに負担がかかります。膝の内側から少し下を押すと痛い場合は、鵞足部の炎症が関係していることもあります。内側の痛みは放置すると、階段や歩行にも広がりやすいため注意が必要です。

膝の外側が痛い場合

膝の外側が痛い場合は、腸脛靭帯、外側半月板、股関節まわりの筋肉の影響が考えられます。しゃがむときに膝が内側へ崩れると、外側の組織が引っ張られるように働き、痛みにつながることがあります。

また、股関節の外側にある中殿筋などがうまく働かないと、膝の向きを安定させにくくなります。その結果、膝の外側へストレスがかかり、しゃがむ動作で痛みが出ることがあります。

膝の裏側が痛い場合

膝の裏側が痛い場合は、ハムストリングスやふくらはぎの硬さ、膝関節の腫れ、関節内の詰まり感が関係していることがあります。膝を深く曲げると、膝裏の組織が圧迫されるため、硬さや炎症があると痛みが出やすくなります。

膝裏が突っ張るだけでなく、腫れぼったい、曲げ切ると奥が痛い、膝が重い感じがする場合は、関節内に水がたまっている可能性もあります。膝裏の痛みが強い場合や腫れを伴う場合は、無理に曲げるセルフケアは避けた方が安全です。

5. しゃがむと膝が痛いときに注意したい動作と生活習慣

しゃがむと膝が痛いときに避けたい動作と、膝への負担を減らす生活動作を比較した図解

深くしゃがむ、正座、膝が内側に入る動作は、膝への負担を強めることがあります。

しゃがむと膝が痛いときは、痛みを我慢して動かし続けることが必ずしも良いとは限りません。特に炎症がある時期に深くしゃがむ動作を繰り返すと、関節内の負担が増え、痛みが長引くことがあります。一方で、痛いからといってまったく動かさない状態が続くと、筋力低下や関節のこわばりにつながることもあります。

膝に負担をかけやすい動作

膝に負担をかけやすい動作には、深くしゃがむ、正座をする、和式トイレを使う、床の物を取る、草取りをする、低い椅子から立ち上がるといった動作があります。これらの動作は、膝を深く曲げた状態で体重を支えるため、膝関節内の圧力が高くなります。

特に、膝が痛い状態で何度もしゃがんだり立ち上がったりすると、膝のお皿まわりや半月板、内側の関節面に負担が繰り返しかかります。痛みがある時期は、無理に深くしゃがまず、椅子や台に手を添える、片膝をつく、しゃがむ深さを浅くするなど、膝への負担を減らす工夫が必要です。

日常生活での注意点

日常生活では、膝の向きと体重のかけ方を意識することが大切です。しゃがむときに膝がつま先より内側へ入ると、膝の内側やお皿まわりに負担がかかります。膝とつま先の向きをそろえ、足裏全体で体重を支えることがポイントです。

また、痛みがあるときは階段の下りにも注意が必要です。階段を下りる動作では、膝を曲げながら体重を支えるため、しゃがむ動作と同じように膝への負担が大きくなります。痛みが強いときは手すりを使い、急いで下りないようにしましょう。

ただし、膝を守ろうとして動かなさすぎると、太ももの筋力が落ち、かえって膝を支えにくくなることがあります。痛みを悪化させる動作は避けながら、痛みのない範囲で膝、股関節、足首を動かすことが大切です。

6. 原因となる筋肉や関節のセルフケア

しゃがむと膝が痛いときのセルフケアとして太もも・膝蓋骨・股関節・足首・椅子スクワットの手順を示した図解

太もも、お皿、股関節、足首を順番に整え、痛みのない範囲で動作確認を行いましょう。

しゃがむと膝が痛いときのセルフケアは、いきなり深くしゃがむ練習をするのではなく、膝にかかる負担を減らす順序で行うことが大切です。膝そのものだけを動かすのではなく、太もも、膝のお皿、股関節、足首を順番に整えることで、しゃがむ動作で膝に集中していた負担を分散しやすくなります。

膝の状態確認

まず最初に行うべきことは、セルフケアをしてよい状態か確認することです。膝が腫れている、熱っぽい、ズキズキする、歩くだけで痛い、体重をかけるのがつらい場合は、無理にストレッチや運動を行わない方が安全です。

腫れや熱感がある場合、膝の中で炎症が起きている可能性があります。この状態で強く曲げたり伸ばしたりすると、かえって痛みが強くなることがあります。まずは痛みの出る動作を控え、必要に応じて整形外科で確認することが大切です。

大腿四頭筋をゆるめる

痛みが強くない場合は、太ももの前側にある大腿四頭筋をゆるめることから始めます。椅子に座るか、仰向けになり、膝を軽く伸ばした状態で太ももの前側に手を置きます。手のひらで太ももの中央、内側、外側をゆっくりさすり、筋肉を温めるように動かします。

次に、硬さを感じる部分を指や手のひらで軽く押さえます。強く押しすぎる必要はありません。痛気持ちいい程度の圧で、息を止めずにゆっくり呼吸を続けます。大腿四頭筋がゆるむと、膝のお皿への引っ張りが軽くなり、しゃがむときの前側の負担を減らしやすくなります。

膝蓋骨モビライゼーション

次に、膝のお皿である膝蓋骨の動きを確認します。膝を伸ばして力を抜いた状態で、膝のお皿を両手の指で軽く支えます。そのまま上下左右へやさしく動かします。

このとき、強く押し込んだり、痛みを我慢して動かしたりしないことが大切です。膝のお皿が少し動く程度で十分です。膝蓋骨の動きが硬いと、しゃがむときにお皿の裏側に圧がかかりやすくなります。やさしく動かすことで、お皿まわりの組織の滑りを促し、膝の曲げ伸ばしをスムーズにしやすくなります。

股関節の柔軟性を高める

膝の負担を減らすには、股関節の動きを整えることも重要です。仰向けに寝て、片方の膝を両手で抱え、胸の方向へゆっくり引き寄せます。このとき腰を強く丸めすぎず、股関節の奥がやさしく曲がる感覚を意識します。

次に、抱えた膝を少し外側へ開き、お尻や股関節の外側が伸びる位置で呼吸を続けます。股関節が動きやすくなると、しゃがむときに膝だけで深く曲げる必要が減り、股関節と膝で負担を分けやすくなります。

足首の動きを改善する

足首の硬さを改善することも、しゃがむ動作では大切です。壁の前に立ち、片足を前に出します。かかとを床につけたまま、膝をつま先と同じ方向へゆっくり前に倒します。このとき、かかとが浮かない範囲で行います。

足首が硬いと、しゃがむときに膝が内側へ入ったり、かかとが浮いたりしやすくなります。足首の動きが出ることで、膝、股関節、足首が連動しやすくなり、膝だけに負担が集中しにくくなります。

椅子スクワットで動きを確認する

最後に、椅子スクワットでしゃがむ動作を確認します。椅子の前に立ち、足を肩幅程度に開きます。つま先と膝の向きをそろえ、足裏全体で床を踏みます。

そこから、お尻を後ろへ軽く引きながら、椅子に座る直前までゆっくり下がります。いきなり深くしゃがむ必要はありません。膝が内側へ入らないように意識し、股関節も一緒に曲がっているかを確認します。

痛みが出る場合は、下がる深さを浅くします。痛みを我慢して回数を増やす必要はありません。目的は筋トレで追い込むことではなく、膝に負担を集中させない動きを覚えることです。無理なくできる範囲で、ゆっくり丁寧に行いましょう。

7. しゃがむと膝が痛い状態を放置しないために

しゃがむと膝が痛い状態を放置せず、太もも・膝のお皿・股関節・足首を見直す大切さを伝えるまとめ図解

しゃがむと膝が痛い状態は、膝に負担が集中しているサインかもしれません。

しゃがむと膝が痛い状態は、日常生活の中では見過ごされやすい症状です。歩けるから大丈夫、少し休めば落ち着くから大丈夫と思っているうちに、立ち上がり、階段、正座、長時間の歩行にも痛みが広がることがあります。

特に中高年以降では、変形性膝関節症の初期症状として、しゃがむ、立ち上がる、歩き始めるといった動作で痛みが出ることがあります。また、半月板や膝のお皿まわり、鵞足部への負担が続いている場合も、放置することで炎症が長引くことがあります。

大切なのは、痛みが出る動作をただ避けるだけでなく、なぜしゃがむと膝に負担がかかっているのかを考えることです。膝の軟骨や半月板、大腿四頭筋の硬さ、膝のお皿の動き、股関節や足首の可動域、体重のかけ方などが重なることで、しゃがむときの痛みは起こりやすくなります。

痛みが軽いうちは、深くしゃがむ動作を控えながら、太もも、股関節、足首の動きを整えることで、膝への負担を減らせる可能性があります。ただし、膝が腫れている、熱感がある、引っかかる、体重をかけると強く痛む、痛みが長く続く場合は、自己判断を続けず、整形外科で検査を受けることが大切です。

しゃがむと痛いという症状は、膝に負担が集中しているサインです。今の痛みをそのままにせず、膝関節、筋肉、股関節、足首の動きを見直すことで、日常生活での負担を減らしやすくなります。

変形性膝関節症, 膝痛

変形性膝関節症の初期症状とは?膝の痛みの原因と対策を解説

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変形性膝関節症の初期症状とは?膝の痛みの原因と対策を解説

「最近、立ち上がる時に膝が痛い」「歩き始めだけ膝がこわばる」「階段を下りる時に膝の内側が気になる」。このような症状がある場合、変形性膝関節症の初期症状が関係しているかもしれません。

変形性膝関節症は、膝の関節軟骨が少しずつすり減り、関節の中に炎症が起きたり、膝の動きが悪くなったりすることで痛みや違和感が出てくる状態です。初期の段階では、常に強い痛みがあるわけではなく、動き始めだけ違和感が出て、しばらく歩くと楽になることも少なくありません。そのため「年齢のせい」「少し休めば大丈夫」と見過ごされやすいのが特徴です。

しかし、初期症状の段階で膝への負担のかかり方を見直しておくことは、今後の歩きやすさや階段動作を守るうえでとても大切です。この記事では、変形性膝関節症 初期症状で検索している方に向けて、一般的な医学見解をもとに、症状の特徴、進行の仕組み、注意すべきサイン、セルフケア、ストレッチ、そして当院で大切にしている体全体からの見直し方について解説します。

1. 変形性膝関節症の初期症状は「動き始め」に出やすい

変形性膝関節症の初期症状である立ち上がりや歩き始めの膝の違和感を解説した図解画像

立ち上がりや歩き始めだけ膝に違和感が出る場合、膝からの早めのサインかもしれません。

変形性膝関節症の初期症状で特に多いのが、椅子から立ち上がる時、朝起きて歩き始める時、しばらく座った後に動き出す時の膝の痛みやこわばりです。最初から激しい痛みが出るというより、「膝が重い」「動かしにくい」「数歩だけ痛い」「膝の内側に違和感がある」といった、はっきりしない不調として始まることが多くあります。

これは、膝関節の中でクッションの役割をしている関節軟骨が少しずつ変化し、関節の滑りが悪くなったり、周囲の筋肉や靭帯に負担がかかりやすくなったりするためです。動き始めは関節液の循環もまだ十分ではなく、膝まわりの筋肉も硬くなっているため、最初の一歩で痛みや違和感を感じやすくなります。

ただし、初期の段階では少し動くと関節が温まり、筋肉も働き始めるため、痛みが一時的に軽くなることがあります。この「動けば楽になる」という特徴があるために、変形性膝関節症の初期症状は見逃されやすくなります。痛みが強くないから大丈夫ではなく、動き始めに繰り返し違和感が出ること自体が、膝からの早めのサインと考えることが大切です。

2. 膝の内側の痛み・階段の下り・正座のつらさは注意したいサイン

膝の内側の痛みや階段の下り、正座のつらさが変形性膝関節症の初期症状として出やすいことを示す画像

階段の下りや正座で膝の内側がつらい場合、内側関節裂隙に負担が集まっている可能性があります。

変形性膝関節症では、膝の内側に痛みや違和感が出ることが多くあります。特に日本人ではO脚傾向の方が多く、体重が膝の内側に集まりやすいため、内側の関節軟骨や半月板、周囲の組織に負担がかかりやすいと考えられています。

初期の段階では、平地を歩く時よりも、階段を下りる時、坂道を下る時、しゃがむ時、正座をしようとする時に症状を感じやすくなります。階段の下りでは、片足で体重を支えながら膝を曲げてブレーキをかける必要があるため、膝関節には大きな負担がかかります。特に太ももの前の筋肉が硬くなっていたり、股関節がうまく使えていなかったりすると、膝だけで体を支えるようになり、痛みが出やすくなります。

また、正座や深くしゃがむ動作では膝を大きく曲げるため、関節内の圧力が高まりやすくなります。以前は普通にできていた正座がしづらい、しゃがむと膝が突っ張る、階段を下りる時だけ膝の内側が痛いという場合は、まだ軽い段階でも膝に負担が蓄積している可能性があります。「歩けるから問題ない」と判断せず、日常動作の中で出る小さな変化に気づくことが大切です。

3. 初期症状を放置すると、膝の腫れ・水がたまる・歩行距離の低下につながることがある

変形性膝関節症の初期症状を放置すると腫れや水がたまること、歩行距離が短くなるリスクを示す画像

膝の腫れ・水・こわばりは、膝への負担が続いているサインとして現れることがあります。

変形性膝関節症は、急に末期まで進むものではなく、多くの場合は違和感や軽い痛みを繰り返しながら少しずつ進行します。初期では動き始めだけだった痛みが、進行すると歩いている途中にも出るようになり、さらに階段、正座、しゃがみ込み、長時間の買い物などがつらくなっていきます。

膝の関節内で炎症が強くなると、膝が腫れたり、熱っぽくなったり、水がたまったりすることがあります。これは、膝の中で負担や炎症が続いているサインです。また、膝が完全に伸びにくい、曲げにくい、歩く時に膝がガクッとする、膝の形がO脚方向に変わってきたと感じる場合は、初期よりも進行した状態が考えられます。

特に注意したいのは、痛みそのものだけでなく、歩く距離が短くなることです。膝が不安になると外出を控えるようになり、歩く量が減ります。歩く量が減ると太ももやお尻の筋力が落ち、さらに膝を支えにくくなります。その結果、膝への負担が増え、痛みが出やすくなるという悪循環につながります。変形性膝関節症の初期症状に気づいた段階で、膝だけでなく歩き方や体の使い方を見直すことが、将来の歩行を守るために重要です。

4. 変形性膝関節症は「軟骨のすり減り」だけでなく、筋力低下・体重・姿勢・歩き方も関係する

変形性膝関節症は膝の軟骨だけでなく骨盤、股関節、足首、足裏の使い方も関係することを示す画像

膝の痛みは、骨盤・股関節・足首・足裏の動きや体重のかかり方とも関係します。

変形性膝関節症というと、「軟骨がすり減った状態」と考えられがちです。確かに関節軟骨の変化は大きな要素ですが、実際にはそれだけで症状が決まるわけではありません。膝にどのように体重がかかっているか、太ももやお尻の筋肉がどれくらい働いているか、骨盤や股関節、足首の動きがどうなっているかも、膝の痛みに深く関係します。

膝は、股関節と足首の間にある関節です。そのため、股関節が硬くて体重をうまく受け止められない場合や、足首の動きが悪くて着地の衝撃を逃がせない場合、その負担は膝に集まりやすくなります。また、骨盤が後ろに倒れた姿勢や、歩く時に膝が内側へ入る癖があると、膝の内側や前側に負担がかかりやすくなります。

さらに、体重の増加も膝への負担を大きくします。歩く、階段を下りる、立ち上がるといった日常動作では、膝には体重以上の負荷がかかります。そのため、体重管理や筋力維持は、膝を守るうえで重要な要素です。ただし、無理な運動や急な筋トレは逆に膝を痛めることがあります。変形性膝関節症の初期症状では、膝だけを見るのではなく、体重のかかり方・筋力・姿勢・歩き方を総合的に見直すことが大切です。

5. 病院で行われる検査と、早めに受診した方がよい症状

変形性膝関節症で行われるレントゲンやMRI検査、腫れや熱感など早めに受診した方がよいサインを示す画像

腫れ・熱感・急な痛みがある場合は、自己判断せず膝の状態を確認することが大切です。

変形性膝関節症が疑われる場合、病院では問診、視診、触診、膝の動く範囲の確認、O脚の有無、腫れや熱感の有無などを確認し、必要に応じてレントゲン検査が行われます。レントゲンでは、膝の関節のすき間が狭くなっていないか、骨の変形や骨棘と呼ばれる骨の出っ張りがないかなどを確認します。必要に応じて、半月板や靭帯、軟骨の状態を詳しく見るためにMRI検査が検討されることもあります。

ただし、初期の段階では画像上の変化が軽く、「年齢相応」「まだ大きな異常はない」と言われることもあります。その場合でも、痛みや違和感が繰り返し出ているなら、膝に負担が集まる体の使い方が隠れている可能性があります。画像で大きな異常がないことと、膝に負担がかかっていないことは同じではありません。

一方で、早めに医療機関へ相談した方がよいサインもあります。膝が強く腫れて熱を持っている、急に歩けないほど痛くなった、膝がロックして動かない、膝崩れが頻繁に起こる、夜間も強く痛む、転倒やケガの後から痛みが続く場合は、自己判断せず検査を受けることが大切です。軽い違和感の段階では体の使い方の見直しを、強い炎症や急な悪化がある場合は医療機関での確認を優先するという判断が必要です。

6. 初期症状のうちに見直したいセルフケアとストレッチ

変形性膝関節症の初期症状に対して取り入れたい膝伸ばし運動、太もも裏、ふくらはぎ、太もも前、お尻まわりのストレッチを示す画像

膝だけでなく、太もも・ふくらはぎ・股関節をやさしく動かすことが大切です。

変形性膝関節症の初期症状がある場合、完全に安静にしすぎるよりも、膝に過剰な負担をかけない範囲で動かすことが大切です。膝は動かさない期間が長くなると、関節の動きが悪くなり、太ももやお尻の筋力も低下しやすくなります。その結果、かえって膝を支える力が弱くなり、痛みが出やすくなることがあります。

まず意識したいのは、太ももの前にある大腿四頭筋をやさしく働かせることです。膝を伸ばした状態で太ももに軽く力を入れる運動や、椅子に座ったまま膝をゆっくり伸ばす運動は、膝への負担を抑えながら筋肉を使いやすい方法です。また、お尻の筋肉も膝を守るうえで重要です。お尻の筋肉がうまく働くと、歩く時に股関節で体を支えやすくなり、膝だけに負担が集中しにくくなります。

ストレッチでは、太ももの前、太ももの裏、ふくらはぎ、股関節まわりを無理のない範囲で伸ばすことが大切です。特に膝裏やふくらはぎが硬いと、膝が伸びきりにくくなり、歩く時に膝へ余計な負担がかかります。タオルを足先にかけて、膝を伸ばしたままふくらはぎから太もも裏を心地よく伸ばす方法は、自宅でも取り入れやすいストレッチです。ただし、痛みを我慢して強く伸ばす必要はありません。ストレッチは「痛いほど効く」のではなく、膝が安心して動ける範囲を広げるために行うものです。

また、日常生活では正座や深いしゃがみ込みを長時間続けない、椅子中心の生活に変える、冷えで膝まわりがこわばる場合は温める、長時間歩く時は途中で休憩を入れるなどの工夫も役立ちます。初期症状のうちは、無理に鍛えるよりも、膝に負担が集中しない体の使い方を身につけることが大切です。

7. 大分駅前整体院では、膝だけでなく骨盤・股関節・足首から見直します

変形性膝関節症の初期症状を膝だけでなく骨盤、股関節、足首、足裏から見直す大分駅前整体院のまとめ画像

膝の違和感は、今より悪くなる前に骨盤・股関節・足首から体全体を見直すサインです。

変形性膝関節症の初期症状がある方の多くは、「膝が悪いから膝だけをケアすればいい」と考えがちです。しかし、実際の体の動きでは、膝は単独で働いているわけではありません。立ち上がる時、歩く時、階段を下りる時には、骨盤、股関節、膝、足首、足裏が連動して体を支えています。そのため、膝の痛みが出ている場所だけを見ても、なぜ膝に負担が集まっているのかまでは分からないことがあります。

大分駅前整体院では、膝の痛みだけでなく、骨盤の傾き、股関節の動き、足首の硬さ、足裏の接地、歩き方の癖を確認しながら、膝に負担が集まりやすい原因を見ていきます。たとえば、股関節が硬くて体重を受け止められない方は、階段や歩行で膝に負担が集中しやすくなります。足首が硬い方は、着地の衝撃をうまく逃がせず、膝の内側に負担がかかりやすくなります。骨盤が後ろに倒れている方は、太ももの前ばかり使いやすくなり、膝の前側や内側に違和感が出やすくなることがあります。

変形性膝関節症は、進行してから慌てて対処するよりも、初期症状の段階で体の使い方を見直すことが大切です。「まだ手術を考えるほどではない」「病院では様子を見ましょうと言われた」「でも立ち上がりや階段で膝が気になる」。そのような方こそ、今のうちに膝へ負担が集まる原因を確認しておくことが大切です。

膝の違和感は、今より悪くなる前に体を見直すサインです。

大分駅前整体院では、立つ・歩く・階段がつらい方の腰・股関節・膝の痛みを、体全体のつながりから丁寧に確認しています。変形性膝関節症の初期症状が気になる方は、膝だけで判断せず、早めに体全体のバランスを見直していきましょう。

変形性膝関節症, 膝痛

変形性膝関節症と言われたけど、まだ手術が必要ではない方へ

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変形性膝関節症と言われたけど、まだ手術が必要ではない方へ

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。

「変形性膝関節症と言われたけど、まだ手術するほどではないと言われた」「湿布や注射で様子を見ているけど、このままで大丈夫なのか不安」「階段や立ち上がりで膝が痛く、将来歩けなくならないか心配」このような不安を感じている方は少なくありません。

今回は「変形性膝関節症を言われたけど、まだ手術が必要ではない方へ」という内容になります。

変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ったり、関節の形に変化が出たりすることで、膝の痛み・こわばり・腫れ・動きにくさが出る状態です。一般的な医学的見解では、症状が軽い場合には痛み止めや外用薬、ヒアルロン酸注射、大腿四頭筋強化訓練、関節可動域改善訓練、装具療法などの保存療法が行われ、それでも改善が難しい場合に手術療法が検討されます。

つまり、「まだ手術が必要ではない」と言われた段階は、何もしなくていい時期ではありません。むしろ、膝の痛みが強くなり、歩く・立つ・階段を上るといった日常動作がさらに難しくなる前に、膝へ負担が集中している原因を見直す大切な時期だと当院では考えています。

1. 変形性膝関節症は「年齢だけ」が原因ではありません

変形性膝関節症は年齢だけでなく、膝関節の転がり・滑り・回旋の乱れや体の使い方が関係することを示した図解

膝の痛みは、年齢だけでなく膝に負担が集中する動きの積み重ねも関係します。

変形性膝関節症というと、「年齢のせい」「軟骨がすり減ったから仕方ない」と考えがちです。もちろん、加齢による関節の変化は関係します。しかし、同じ年代でも膝の痛みが強い人と、そうでない人がいます。ここで大切なのは、膝の関節にどのような力がかかり続けているのかという視点です。

膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨という骨が関係して動いています。膝を曲げ伸ばしする時には、単純に骨が蝶番のように動いているだけではなく、大腿骨と脛骨の間で転がる動き、滑る動き、わずかな回旋の動きが起こっています。この関節内の細かな動きがスムーズに行われることで、体重を支えながら歩いたり、階段を上ったり、椅子から立ち上がったりすることができます。

当院では、膝そのものの状態だけでなく、この膝関節の動きがなぜ乱れているのかを体全体から確認します。

たとえば、股関節が硬くなって骨盤がうまく動かない人、足首の動きが悪く地面からの衝撃を吸収できない人、歩く時に膝が内側へ入りやすい人は、膝の関節内で本来スムーズに起こるはずの転がりや滑りの動きが乱れやすくなります。その結果、膝の内側や膝のお皿まわりに圧が集中し、痛みにつながることがあります。

2. 「まだ手術ではない」と言われた時期こそ大切です

変形性膝関節症でまだ手術が必要ではない段階に、保存療法と体全体のバランスを整える重要性を示した図解

まだ手術が必要ではない時期は、膝だけでなく体全体の使い方を整える大切なタイミングです。

病院で「まだ手術するほどではない」と言われると、少し安心する一方で、「では何をすればいいのか」と迷う方も多いと思います。医学的には、変形性膝関節症の治療では、痛みの軽減や日常生活機能の改善を目的に、運動療法・薬物療法・注射・装具・生活指導などの保存療法が行われます。2023年発行の変形性膝関節症診療ガイドラインでも、保存療法に関する内容が整理されています。

当院の考え方としては、この段階で重要なのは、「膝が痛いから膝だけを守る」のではなく、「なぜ膝関節に負担が集中しているのか」を見直すことです。痛みがある人は、無意識に痛い側へ体重を乗せないようにしたり、膝を曲げる動作を避けたり、歩幅を小さくしたりします。一時的には楽に感じても、その動きが続くと股関節や足首の動きまで小さくなり、結果として膝関節の動きはさらに硬くなりやすくなります。

膝は単独で働く関節ではありません。股関節が曲がることで骨盤が前後に動き、足首がしなやかに動くことで脛骨が前方へ傾き、膝関節の曲げ伸ばしが自然に行われます。この連動が崩れると、膝だけで体を支えるような動きになり、骨同士の圧迫や関節内のねじれが強くなります。

だからこそ、まだ手術が必要ではない今の段階で、膝だけでなく股関節・足首・骨盤の動きまで整えることが大切です。

3. 膝の痛みは「膝だけの問題」とは限りません

膝の痛みが股関節・足首・骨盤の動きと関係し、歩行時の関節連動が膝への負担を左右することを示した図解

歩く時の股関節・膝・足首の連動が乱れると、膝に負担が集中しやすくなります。

膝は、体重を支えながら曲げ伸ばしをする関節です。特に立ち上がる時、階段を上る時、坂道を歩く時には、膝に大きな負担がかかります。しかし、その負担を膝だけで受け止めているわけではありません。

歩く時には、まず足が地面につき、足首が衝撃を受け止め、膝が軽く曲がって体重を吸収し、股関節が体を前へ運びます。この時、足首・膝・股関節が順番に連動することで、体重の負担は分散されます。

足首が硬くなると脛骨の動きが制限され、膝の曲がり方に無理が出ます。股関節が硬くなると、大腿骨の動きが制限され、膝関節にねじれが入りやすくなります。骨盤が後ろに倒れると、太ももの前側に力が入りやすくなり、膝のお皿と大腿骨の間に圧がかかりやすくなります。

つまり、膝の痛みは膝の中だけで起きているように感じても、実際には股関節の動き、足首の柔軟性、骨盤の角度、重心の位置が深く関係していることがあります。

当院では、膝の内側が痛い、膝の前が痛い、階段で痛いという症状だけを見るのではなく、骨がどの方向へ動き、関節がどのように連動しているのかまで確認しながら、膝に負担が集中しにくい体の状態を目指します。

4. 階段や立ち上がりで痛い人は、関節の連動にサインが出ています

階段や立ち上がりで膝が痛い人に多い、股関節・膝・足首の連動不足と膝への負担集中を比較した図解

膝だけで頑張る動きになると、立ち上がりや階段で膝への負担が集中しやすくなります。

変形性膝関節症の方からよく聞く悩みが、「階段の上り下りがつらい」「椅子から立ち上がる時に痛い」「歩き始めがこわい」というものです。これらの動作に共通しているのは、膝に体重が乗る瞬間に痛みが出やすいという点です。

椅子から立ち上がる時、本来であれば股関節がしっかり曲がり、骨盤が前へ傾き、お尻や太ももの裏側の筋肉も使いながら体を持ち上げます。この時、股関節がうまく使えると、膝だけに負担が集中せず、足裏全体で体重を支えることができます。しかし、骨盤が後ろに倒れたまま立ち上がろうとすると、膝を前に押し出すような動きになり、太ももの前側ばかりが緊張し、膝関節への圧が高まりやすくなります。

階段では、さらに関節の連動が重要になります。段差を上がる時には、足首が曲がり、膝が曲がり、股関節が曲がり、その後に股関節と膝が伸びることで体を上へ持ち上げます。この一連の動きの中で、股関節が使えないと膝だけで体を持ち上げる動きになり、膝の内側や前側に負担が集中します。反対に、足首が硬いと膝が自然に前へ動けず、膝関節の中で無理な圧迫やねじれが起こりやすくなります。

この状態を放置すると、「痛いから動かない」「動かないから関節の動きがさらに悪くなる」「筋肉が硬くなり、膝にもっと負担がかかる」という悪循環に入りやすくなります。だからこそ、痛みが強くなってからではなく、まだ動ける今の段階で、立ち上がりや階段動作の中でどの関節が使えていないのかを見直すことが大切です。

5. 保存療法で大切なのは、ただ筋トレをすることではありません

変形性膝関節症の保存療法では筋力だけでなく、膝関節の転がり・滑り・膝蓋骨の動きが大切であることを示した図解

筋肉を強くする前に、骨と関節が正しく動ける状態を整えることが大切です。

変形性膝関節症では、大腿四頭筋を中心とした筋力強化や関節可動域の改善が一般的に行われます。日本整形外科学会でも、大腿四頭筋強化訓練や関節可動域改善訓練などの運動器リハビリテーションが治療の一つとして挙げられています。

ただし、当院では「膝が痛いから太ももを鍛えればいい」と単純には考えていません。もちろん筋力は大切です。しかし、膝に負担がかかる関節の動きのまま筋トレをしてしまうと、太ももの前側ばかり力み、膝のお皿まわりの圧迫感が増えることがあります。

大切なのは、筋肉を強くする前に、骨と関節が正しく動ける状態を作ることです。膝を曲げる時には、大腿骨と脛骨の間で転がりと滑りが起こり、膝蓋骨も大腿骨の溝に沿って動きます。ところが、股関節が硬く大腿骨の動きが悪い状態や、足首が硬く脛骨がうまく動かない状態では、膝関節の中の動きにも乱れが出やすくなります。

その状態で無理にスクワットや階段運動を行うと、本来使いたい筋肉ではなく、すでに緊張している筋肉ばかりが働いてしまう場合があります。当院では、膝まわりの筋力だけでなく、股関節の可動性、足首の動き、骨盤の安定、足裏の接地、歩行時の重心移動まで確認し、膝に過剰な負担がかからない使い方へ整えることを重視しています。

6. 当院が考える変形性膝関節症のメカニズム

骨盤・股関節・足首の動きの乱れが、変形性膝関節症の膝のねじれや圧迫につながるメカニズムを示した図解

股関節・足首・骨盤の動きが乱れると、膝にねじれや圧迫が集中しやすくなります。

当院では、変形性膝関節症による痛みを「膝の変形だけ」で説明するのではなく、膝に負担が集中するメカニズムとして考えます。膝関節は、体重を受け止めるだけでなく、股関節と足首の間で動きを調整する中間の関節です。そのため、上からの影響と下からの影響を受けやすい特徴があります。

たとえば、股関節の動きが悪くなると、大腿骨がスムーズに動かず、膝から下で無理に方向転換をしようとします。その結果、膝関節にはねじれのストレスがかかりやすくなります。足首が硬くなると、歩く時に脛骨が自然に前へ倒れにくくなり、膝の曲げ伸ばしがぎこちなくなります。骨盤が後ろに倒れると、重心が後方に残りやすくなり、立ち上がりや歩き始めで膝だけを使って体を前へ運ぼうとします。

さらに、膝の痛みがあることで歩幅が小さくなり、膝をしっかり伸ばせなくなると、膝まわりの筋肉は常に緊張した状態になります。膝が伸びきらない状態が続くと、太ももの前側やふくらはぎに余計な力が入り、膝関節の中の滑りや回旋の動きもさらに小さくなります。その結果、関節の動きが硬くなり、血流も悪くなり、こわばりや重だるさを感じやすくなります。

つまり、膝の痛みは「軟骨がすり減ったから終わり」ではありません。体の使い方、骨の動き、関節の連動によって、膝にかかる負担は変わります。だからこそ当院では、膝だけを揉む、膝だけを温めるという考え方ではなく、腰・骨盤・股関節・膝・足首のつながりを整え、膝に負担が集中しにくい状態を目指します。

7. 今よりも悪くなる前に、体のバランスを見直しましょう

変形性膝関節症を今より悪くする前に、腰・骨盤・股関節・膝・足首のバランスを整える大切さを伝えるまとめ図解

膝だけでなく体全体のバランスを整えることで、立つ・歩く・階段の不安を減らすことにつながります。

変形性膝関節症と言われても、すぐに手術が必要になるとは限りません。しかし、「まだ手術ではないから大丈夫」と放置してしまうと、痛みをかばう動きが癖になり、膝だけでなく股関節や腰にも負担が広がることがあります。

特に、立ち上がりがつらい、階段で膝が痛い、歩き始めに不安がある、膝が伸びにくい、長く歩くと痛みが増えるという方は、膝だけではなく、股関節・足首・骨盤を含めた関節の連動を見直すサインかもしれません。

大分駅前整体院では、立つ・歩く・階段がつらい方の腰・股関節・膝の痛みを専門にみています。変形性膝関節症と言われた方でも、まだ手術が必要ではない段階だからこそ、膝の状態だけで判断するのではなく、骨がどう動き、関節がどう連動し、体重がどこにかかっているのかを確認することが大切です。

「このまま悪くなったらどうしよう」と不安を感じている方は、今よりも悪くなる前に、一度ご相談ください。

変形性膝関節症, 膝痛, 関節水腫

注射を打ってもよくならない膝の痛みについて

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注射を打ってもよくならない膝の痛みについて

皆さん、ブログをご覧いただきありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。

今回は膝の痛みについてです。特に変形性膝関節症や膝に水が溜まっている状態の方は当てはまる内容になっています。

僕自身、高校生の頃に柔道で両膝の半月板損傷や内側側副靭帯損傷など膝を負傷し、社会人になっても痛みで屈伸や正座が長く出来ない状態で、運動中少しぶつけると膝に水が溜まってしまう状況でした。なので最も思い入れがある問題でもあります。

膝が痛いと少し動くのも嫌になり外出が減ったり、家事をしようにも痛みでイライラしてストレスが溜まりますよね?

そんな膝の痛みや水が溜まる原因について説明していきます。それでは行きましょう!

膝関節の構造について

膝関節は大腿骨・脛骨・腓骨・膝蓋骨の4つの骨から構成される荷重関節です。

そして関節は関節包と呼ばれる関節を覆う袋に包まれています。

関節包は内側の滑膜(かつまく)、外側の線維膜でできていて、内側の滑膜からは滑液(かつえき)が分泌され、関節空内を満たし、関節軟骨を栄養しています。

膝関節の特徴としては半月板の存在や、内外側の側副靭帯以外にも関節空内に存在する前・後十字靭帯です。

これら半月板や各靭帯などの構造物により、歩行時や運動時のあらゆる衝撃に耐えるように守られています。

「水が溜まる」とはどういう状態か?

膝に溜まった水の正体は滑液です。これは関節の動きを滑らかにする潤滑液としての役割と、軟骨や軟部組織に栄養を届ける働きがあります。

膝に負担が加わり関節内で炎症が起きて、滑液が過剰に分泌されて吸収が追い付かなくなることで関節内に水が溜まります。この状態を関節水腫といいます。

炎症が起きる原因としてはスポーツや転倒でのケガがありますが、膝に水が溜まって困っている方の多くは次に説明する理由の方が当てはまる方は多いと思います。

①変形性膝関節症

膝が悪くて病院で検査をしたらよく聞くものだと思います。

加齢による摩耗などが原因で関節軟骨がすり減ることで破片が生じ、その破片が滑膜を刺激することで炎症が起きます。この状態が悪化すると膝に水が溜まります。

この場合、炎症で関節そのものがパンパンに腫れて膝のお皿を押さえるとプカプカと浮いたように感じることもあります。

②滑液包炎

膝は蝶番(ちょうばん)関節と呼ばれる曲げ伸ばしが得意な関節です。

膝の曲げ伸ばしの際に膝のお皿が動きがスムーズに行うための滑車の役割を果たしています。その膝のお皿の周辺には滑液包が存在します。

滑液包は膝のお皿の周囲に複数存在している滑液を含む小さな袋です。役割としては筋肉・腱・骨などの摩擦を減らすクッションの役割をしています。

この滑液包部分に負担が集中することで炎症が起き水が溜まります。この場合、関節内ではなく膝のお皿の上・下・内側など滑液包の場所で水が溜まる特徴があります。

なぜ注射で水を抜いても元に戻るのか?

「膝に溜まった水を注射で抜いてもまたすぐに元に戻ってしまう…」このような話を聞いたことはありますか?

よく膝の水を抜いたら癖になると言われることもありますが、実際には正しくありません。なぜなら水が溜まったという結果を取り除いただけで、炎症を起こしているという問題が解決していないからです。

ではただ炎症だけを抑えれば問題は解決かといえばそれも違います。なぜなら、それでは炎症が起きた原因が残ってしまい、また時間とともに戻ってしまいます。

そこで炎症を引き起こしている原因ですが、問題は体の歪みにあります。

体の歪みが関係する理由

膝には歩行時に体重の約3倍、階段の上り下りではその倍の約6倍の負担がかかると言われています。これは通常時の話で体の歪んだ悪い姿勢ではさらに負担が増加します。

そこでポイントになってくるのは骨盤です。なぜなら、膝に関わる重要な太ももの筋肉は実は骨盤から始まっているからです。そのため体の土台である骨盤が歪むことで、太ももの筋肉に影響を与えそのまま膝に跳ね返ってきます。

体の歪みが長期間に及ぶと太ももの筋肉も影響を受けます。その結果、膝周りの筋肉をバランスよく使いにくくなります。この状態では歩行時など動作の中で特定の部分に負担が集中し、負担が加わり続けることで炎症が生じる原因となります。

その為、しっかりと体の歪みを解消していくことが膝の問題を解消するために必要となります。

改善例の紹介!

どのような悩みで来院されましたか?

病院で何回も膝の水を抜いて痛み止めを打ったけど、全然膝痛が良くならなくて、水を抜いてもすぐに元に戻っていました。歩くと膝がすごく痛くて、階段を降りるのが大変で我慢できなかったので来院しました。

実際に施術を受けてどうでしたか?

治療を受けるとだんだん歩きやすくなり、回数を重ねるうちにヒザの腫れも少しずつ良くなって、注射で抜いてもいないのに今では水が溜まらなくなりました。歩いているときの痛みと、階段を降りる時の痛みも感じなくなって、子供(孫)を自然に抱っこが出来る様になりました。

他の整骨院・整体院と比べてどうでしたか?

病院では注射で毎回水を抜いて、シップを貰うだけだったけど、注射をしなくても自然と水が引いたし、また水が溜まることがなくなった。整体でヒザの腫れている様な状態が良くなるとは思わなかった。

どのような人に当院を紹介したいですか?

ヒザが痛くて病院に長く行っているけど良くならない人に紹介したい。

※効果には個人差が有ります。個人の感想のため効果を保証するものではありません

最後に

長期間膝が悪い方ほど太ももの筋肉のバランスが崩れ弱っていることが多いです。なので、いくら歪みだけ取り除いても弱った部分をトレーニングしないとなかなか安定しません。

自分で出来る膝周りの筋肉の簡単なトレーニング方法は、OABさんが運営するマイベストプロのサイトにて書いた記事があります。
→https://mbp-japan.com/oita/kono/column/5216052/

まずは今どういう状態でなぜ負担が加わっているのか。それを知るだけでも日常生活で気を付ける事や、今しないといけないことがはっきりしてきます。この記事が困っている方の何かヒントになれば幸いです。