投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「腰痛と肩の上がりにくさは関係する?」という内容になります。
腰痛で当院に来院された方とお話をしていると、施術の途中や何度か通院された際に、「実は最近、肩も上がりにくくなっていて……」と相談されることがあります。「以前、肩を痛めてしばらく安静にしていたら、痛みは落ち着いたけれど腕が上がらなくなった」「五十肩だと思っているけれど、最近は腰までつらく感じる」といったお話を伺うことも少なくありません。
腰と肩は離れた場所にあるため、それぞれ別の問題だと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、身体を動かす際には肩関節だけでなく、肩甲骨や背中、腰の筋肉も互いに関係しており、肩の動きが変わることで、腰の使い方にも影響が及んでいる可能性があります。
実際に当院でも、腰痛の施術を進めるなかで肩の動きや周囲の筋肉の状態を確認し、肩への施術を加えたところ、「さっきより腰が楽になった」とお話しされる方がいらっしゃいます。こうした経験から、腰に痛みがある場合でも、腰だけでなく肩や背中の状態を確認することが大切だと考えています。
今回は、肩を痛めた後に腕が上がりにくくなる理由や、年齢とともに起こる腱板の変化、肩甲骨周囲の筋肉や広背筋を通じて腰に影響が及ぶ可能性について、わかりやすくお伝えします。
1.腰痛で来院したのに、実は肩も上がりにくい?

腰痛を気にしている方でも、普段の生活で肩の動きが悪くなっていることに気づいていない場合があります。
腰痛の相談から見えてくる肩の問題
腰痛をきっかけに来院された方でも、身体の状態を確認していくと、肩の動きに気になる点が見つかることがあります。例えば、左右で腕の上がる高さが違っていたり、片方の肩だけ動かしにくかったりする場合です。ご本人に伺うと、「そういえば最近、洗濯物を干すときに肩が痛い」「高いところの物を取るとき、以前より腕が上がらなくなった」といったお話につながることがあります。
日常生活では、腕を頭の上まで大きく上げる機会が意外と限られています。デスクワークや家事などでは、肩より低い位置で作業する時間が長くなることも多いため、少しずつ肩の動きが変化していても気づきにくいものです。ある日、久しぶりに高い棚へ手を伸ばしたときに、初めて腕の上がりにくさを感じる方もいらっしゃいます。
また、肩に痛みがあると、無意識に痛い側の腕を使わなくなることがあります。反対側の腕で物を取ったり、身体を横に傾けて手を伸ばしたりと、普段の動作を少しずつ変えている場合もあるでしょう。こうした動き方が続くと、肩だけでなく、背中や腰の筋肉の使い方にも変化が生じる可能性があります。
腰痛が気になっている方のなかには、肩の動かしにくさが身体全体の動きに影響している方もいらっしゃるのです。
2.肩を痛めて安静にしていたら、腕が上がらなくなった?

肩を痛めた後、痛みが落ち着いても腕の上がりにくさが残ることがあります。痛みだけでなく肩の動きも確認することが大切です。
痛みが落ち着いた後も、肩の動きが戻らない理由
「以前、肩を痛めたので、しばらく動かさないようにしていました」というお話を伺うことがあります。痛みが強い時期には、無理に動かさず、状態に応じて安静にすることが必要になる場合もあります。しかし、痛みが落ち着いた後も肩を動かしにくい状態が続き、以前のように腕を上げられなくなる方もいらっしゃいます。
肩関節は、上腕骨と肩甲骨によって構成され、その周囲を関節包という組織が包んでいます。この関節包や周囲の軟部組織に炎症や拘縮が生じると、肩を動かせる範囲が狭くなることがあります。特に、肩を動かす機会が減っていた場合には、痛みが落ち着いてから可動域の制限に気づくことも考えられます。
例えば、肩を痛めた直後は、腕を上げようとすると痛みがあるため、なるべく肩を動かさないようにしていたとします。その後、日常生活で感じる痛みが少なくなっても、久しぶりに腕を上げてみると、途中から肩が突っ張って上がらないという状態です。こうした場合には、現在の痛みだけでなく、肩関節そのものの動きや、周囲の組織の状態を確認する必要があります。
痛みが少なくなったことと、動きが戻ったことは別
肩を痛めた後、「痛くなくなったから、もう良くなった」と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、痛みが軽くなっていても、以前より腕を上げにくかったり、背中に手を回しにくかったりすることがあります。身体の状態を確認する際には、痛みの程度に加えて、どの方向へどのくらい動かせるのかも大切なポイントになります。
また、腕を上げる際に肩関節の動きが不足していると、その動きを補うために肩甲骨や体幹を大きく動かす場合があります。例えば、腕を真上に伸ばす代わりに腰を反らせたり、身体を横へ傾けたりする動作です。こうした動作の変化が、背中や腰の筋肉に加わる負荷と関係している可能性も考えられます。
肩の痛みが落ち着いた後も腕の上がりにくさが残っている場合には、現在の肩の動きまで確認することが大切です。
3.年齢とともに変化する腱板が、肩の痛みや動きに関係する?

腱板には年齢とともに組織の変化が生じることがあり、変性や部分断裂、全層断裂などが肩の痛みや腕の動きに関係する場合があります。
腱板は肩を安定させる重要な組織
40〜60代になると、肩の痛みや腕の上がりにくさを「五十肩だから仕方がない」と考える方もいらっしゃいます。しかし、一般的に五十肩と呼ばれている症状のなかには、肩関節周囲のさまざまな問題が含まれていることがあります。その一つとして考えられるのが、腱板の変性や部分断裂、腱板断裂です。
腱板とは、肩関節の周囲にある4つの筋肉と、その腱によって構成される組織です。腕を上げる際には三角筋などが働きますが、腱板は上腕骨頭の位置を安定させ、肩関節が円滑に動くことを助けています。そのため、腱板の状態は、肩の痛みだけでなく、腕を上げる動作にも関係しています。
腱板は主にコラーゲンという線維状の組織で構成されており、年齢を重ねるなかで、その内部構造に変化が生じることがあります。コラーゲン線維の配列が変化したり、組織を維持する働きが変わったりすることで、腱の力学的な性質にも影響する可能性があります。こうした変化が進むと、日常生活で肩を使う際の負荷に対して、腱の一部に負担が集中することも考えられます。
大きく痛めた覚えがなくても、腱板に変化が起こることがある
腱板の問題というと、スポーツや重い物を持ち上げた際に起こるものだと思われるかもしれません。しかし、年齢に伴う腱板の変性は、特別な運動をしていない方にもみられることがあります。長年の組織変化や日常生活で繰り返される負荷などが関係し、腱の一部に傷みが生じたり、部分断裂や全層断裂が確認されたりする場合があります。
また、腱板の変性や断裂があっても、普段は大きな痛みを感じずに生活している方もいらっしゃいます。一方で、肩を動かしたときに痛みが出たり、腕を上げる力が入りにくくなったりする方もいます。肩の状態を考える際には、腱板の組織変化に加えて、筋力や関節の動き、周囲の組織の状態などを確認することが重要です。
特に、腱板の部分断裂がある場合には、残っている腱の組織が筋肉の力を骨へ伝える必要があります。そのため、断裂の位置や大きさによっては、腱の内部で力の伝わり方が変化し、肩を動かす際の負担に影響する可能性があります。こうした状態が肩の痛みや動かしにくさと関係していることも考えられるため、年齢だけを理由に判断しないことが大切です。
4.腱板の変化が三角筋や肩甲骨周囲の筋肉に影響する?

腕を上げる動作には、腱板や三角筋だけでなく、僧帽筋や前鋸筋など肩甲骨周囲の筋肉も関係しています。
肩は一つの筋肉だけで動いているわけではない
腕を上げる動作には、腱板だけでなく、三角筋や肩甲骨周囲の筋肉が関係しています。三角筋は腕を持ち上げる働きを担い、腱板は肩関節を安定させながら動きを助けています。さらに、僧帽筋や前鋸筋などが肩甲骨の動きを調節することで、腕を大きく上げる動作が可能になります。
腱板の変性や部分断裂などによって機能が低下している場合には、肩関節を動かす際の力の伝わり方が変化する可能性があります。その結果、三角筋との協調性や肩甲骨周囲の筋肉の働き方にも影響が及ぶことが考えられます。特に、肩を動かすと痛みが出る場合には、痛みを避けようとして普段とは異なる筋肉の使い方になることもあるでしょう。
例えば、腕を上げるときに肩の外側が痛むため、肩をすくめるようにして腕を持ち上げる方がいらっしゃいます。また、肩甲骨を大きく動かしたり、身体を傾けたりして、腕の上がりにくさを補う場合もあります。こうした動き方は、肩の状態に合わせて身体が工夫している反応とも考えられますが、首や背中の筋肉の緊張と関係する可能性があります。
肩甲骨の動きと背中の状態
肩甲骨は背中の上に位置しており、腕を上げる際には上方へ回転するなど、さまざまな方向に動きます。その動きを支えているのが、僧帽筋や前鋸筋などの筋肉です。肩関節の動きが制限されている場合には、肩甲骨の動き方が変化し、周囲の筋肉の活動にも違いが生じることがあります。
また、肩甲骨が動く土台となる胸郭や胸椎の状態も、腕の上げやすさに関係しています。背中を丸めた姿勢で腕を上げる場合と、胸を起こして腕を上げる場合では、肩甲骨や肩関節の動き方が変わることがあります。そのため、肩の状態を確認する際には、肩関節だけでなく、肩甲骨や背中の動きも合わせてみていくことが大切です。
肩の問題を考える際には、痛みのある場所だけでなく、腕を上げるために周囲の筋肉がどのように働いているのかという視点も必要になります。
5.肩の動きが悪くなると、広背筋を通じて腰にも影響する?

広背筋は肩と背中・腰部に関係する筋肉です。肩の動きを腰で補うことで、体幹の使い方や腰への負荷が変化する可能性があります。
肩と腰をつなぐ広背筋の働き
肩と腰の関係を考えるうえで、注目したい筋肉の一つが広背筋です。広背筋は背中の広い範囲に存在する筋肉で、上腕骨につながり、腕を後ろへ引いたり、身体に引き寄せたりする働きを担っています。また、胸腰筋膜などを介して腰や骨盤周囲の組織とも関係しているため、肩と体幹の動きを考える際に重要な筋肉です。
例えば、腕を頭の上まで上げる際には、肩関節の動きに加えて、広背筋を含む周囲の筋肉や体幹の状態も関係します。広背筋の柔軟性や筋活動が肩の動きに影響している場合、腕を上げる際に腰を反らせるなど、体幹の動きが変化することがあります。こうした動作が繰り返されることで、腰周囲の筋肉に加わる負荷が変わる可能性も考えられます。
また、肩に痛みがある方では、腕を動かす際に背中の筋肉を緊張させたり、身体全体を使って動作を補ったりすることがあります。そのような状態が続くと、肩周囲だけでなく、背中から腰にかけて張りや重さを感じる場合もあるでしょう。腰の症状を確認するときに肩の動きもみていくのは、こうした身体のつながりを考えるためでもあります。
肩の動きを補うことで、腰の使い方が変わる可能性
例えば、高いところにある物を取ろうとしたとき、肩が十分に上がらなければ、腰を反らせて手を伸ばす場合があります。また、片方の肩が動かしにくいと、身体を横に傾けたり、体幹をひねったりすることもあるでしょう。こうした動作では、肩の動きを補うために、腰や背中も普段とは異なる働きを求められます。
特に、以前から腰痛がある方では、肩の動かしにくさによって体幹の使い方が変化し、腰に違和感を覚える可能性も考えられます。肩と腰は離れた場所にありますが、日常生活の動作では互いに関係しながら働いています。そのため、腰痛が続いている場合に肩の状態を確認することは、身体の動きを理解するための一つの手がかりになります。
肩の動きが変わることで、広背筋や背中の筋肉、体幹の使い方を通じて、腰の負担にも影響が及んでいる可能性があります。
6.腰痛の施術中に肩を確認したら、腰が楽になったという方も

腰痛で来院された方の肩の状態を確認し、肩周囲への施術後に腰が楽になったと感じられる場合もあります。
腰だけを確認していては気づきにくい身体の変化
当院では、腰痛で来院された方に対しても、必要に応じて肩や背中、股関節などの動きを確認しています。腰に痛みがあるからといって、腰だけを動かしているわけではなく、立つ、歩く、身体をひねるといった動作には、さまざまな部位が関係しているためです。実際に身体の状態を確認していくと、ご本人があまり気にしていなかった肩の動かしにくさに気づくこともあります。
ある方も、最初は腰痛の相談で来院されていました。施術を進めるなかで身体の動きを確認していると、肩の上がり方に左右差があり、お話を伺うと「実は以前から肩も上がりにくいんです」と教えてくださいました。腰痛が一番気になっていたため、肩の問題については、それまであまり意識されていなかったようです。
そこで、腰の状態だけでなく、肩関節や肩甲骨周囲の動き、背中の筋肉の状態も確認しました。肩周囲への施術を加えた後、再び腰の動きや身体の状態を確認すると、「さっきより腰が楽になった」とお話しされました。このように、肩への施術を行った後に、腰の動かしやすさや痛みの感じ方に変化がみられる方もいらっしゃいます。
施術中の変化から考えられること
こうした経験から、当院では、腰痛を考える際にも肩や背中の状態を確認することが大切だと考えています。肩の動きや周囲の筋肉の緊張が変化したことで、体幹の動かし方や腰の負担にも何らかの影響が及んだ可能性があります。また、施術による感覚の変化や身体全体の緊張の変化などが、腰の楽さにつながっていることも考えられます。
もちろん、施術中に腰が楽になったという変化だけで、腰痛の原因を一つに特定することはできません。それでも、肩の状態を確認することで、それまで気づかなかった身体の使い方や動きの特徴が見えてくる場合があります。当院では、こうした変化も参考にしながら、現在の身体にどのような問題があるのかを丁寧に確認するようにしています。
腰痛で来院された方から「実は肩も……」と相談されることがあるのは、肩と腰を別々に考えていた方が、ご自身の身体のつながりに気づくきっかけになっているのかもしれません。
7.腰痛と肩の上がりにくさがある方へ|当院が大切にしていること

腰痛と肩の上がりにくさがある方は、肩関節だけでなく、肩甲骨や背中、腰・体幹の動きも確認することが大切です。
肩が上がらない理由を、年齢だけで判断しない
肩が上がりにくくなる理由には、関節包などの拘縮、腱板の変性や断裂、痛みによる運動の制限など、さまざまな状態が考えられます。肩を痛めて安静にしていた後から動かしにくくなった方と、特にきっかけがなく少しずつ腕が上がらなくなった方では、確認したい内容も異なります。そのため、「五十肩だから」「年齢のせいだから」と考える前に、現在の肩がどのような状態なのかを把握することが大切です。
例えば、自分で腕を上げようとしても上がらない場合には、痛みや筋力の問題が関係している可能性があります。一方、他の人に動かしてもらっても肩が動きにくい場合には、関節包などの拘縮が関係していることも考えられます。こうした違いを確認することで、肩の動かしにくさについて、より具体的に考えることができます。
特に、肩を痛めた後から急に腕が上がらなくなった場合や、明らかな筋力低下がある場合、夜間の痛みが強い場合には、腱板断裂などの状態を含めて整形外科で確認することが重要です。画像検査などによって肩の組織の状態を調べることが、適切な対応につながる場合もあります。肩の状態に応じて必要な確認を行うことが、その後の身体のケアを考えるうえでも大切になります。
腰痛だけでなく、肩や背中の動きも確認する
当院では、腰痛がある方に対して、腰の筋肉だけを確認するのではなく、必要に応じて肩甲骨や背中、股関節などの状態もみていきます。特に、肩の上がりにくさがある方では、腕を上げる際に体幹をどのように使っているのか、肩甲骨がどのように動いているのかを確認することがあります。こうした身体全体の動きをみることで、腰の負担に関係している可能性のある要素を探していきます。
肩の痛みや動かしにくさがあると、日常生活のなかで少しずつ動作を変えている場合があります。高いところに手を伸ばすときに腰を反らせたり、片側の腕ばかり使ったりすることが、背中や腰の筋肉の働きに影響している可能性もあるでしょう。普段は意識していない動作だからこそ、実際に身体を動かしながら確認することが大切だと考えています。
また、肩の状態に合わせて動きを確認する際には、痛みの強い動作を無理に繰り返さないことも重要です。特に腱板の断裂が疑われる場合や、肩を痛めて間もない場合には、組織の状態に応じた対応が必要になります。現在の症状やこれまでの経過を伺いながら、身体にどのような負担がかかっているのかを考えていきます。
肩と腰のつながりを知ることが、身体を見直すきっかけに
年齢を重ねるなかで、肩の腱板には組織の変化が生じることがあります。また、肩を痛めた後に動かす機会が減ることで、以前より腕が上がりにくくなる場合もあります。こうした肩の変化が、三角筋や肩甲骨周囲の筋肉、広背筋などの働きと関係し、身体全体の動かし方に影響している可能性があります。
さらに、肩の動きを補うために背中や腰を使う機会が増えると、腰周囲の筋肉の緊張や負担に関係することも考えられます。肩と腰は離れた場所にありますが、身体を動かす際には多くの筋肉や関節が協調して働いています。そのため、腰痛が続いている方にとって、肩の状態を見直すことが新たな気づきにつながる場合もあるでしょう。
当院でも、腰痛の施術中に肩の問題が見つかり、肩周囲への施術を行った後に腰が楽になったと感じる方がいらっしゃいます。こうした施術中の変化も参考にしながら、痛みのある場所だけでなく、現在の身体がどのように動いているのかを確認することを大切にしています。
「腰が痛くて来院を考えているけれど、実は最近、肩も上がりにくい」「以前、肩を痛めてから動きが悪くなり、そのままにしている」という方は、ぜひそのこともお聞かせください。
腰痛と肩の症状を一緒に確認することで、今まで気づかなかった身体の状態が見えてくるかもしれません。
大分駅前整体院では、肩や腰の状態だけでなく、肩甲骨や背中、身体全体の動きにも目を向けながら、お一人おひとりの状態に合わせた施術を考えています。腰痛に加えて肩の痛みや腕の上がりにくさが気になっている方は、お気軽にご相談ください。


