投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「腰痛 整体に行っても繰り返すのはなぜ?」という内容になります。
腰痛で来院される方からお話を伺っていると、
「〇〇に行っていたけど、なかなか良くならなくて……」
「やってもらった時はいいんだけど、何日かするとまた悪くなるんです」
「整体に行った日は腰が軽いのに、仕事をしているとまた元に戻ってしまう」
といったお話を聞くことがよくあります。
整体やマッサージなどを受けると、その日は身体が軽くなったり、腰を動かしやすくなったりする。それなのに数日後にはまた腰が重くなり、同じことを繰り返してしまう。
このような状態が続くと、
「整体に行っても意味がないのかな?」
「自分の腰痛はもう治らないのでは?」
と不安になる方もいると思います。
しかし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。
それは、「施術によって身体の状態を良くすること」と「良くなった身体の状態をその後も維持していくこと」は、同じではないということです。
施術によって痛みが軽減したり、硬くなっていた関節が動きやすくなったり、身体に一時的な生理学的変化が起こったとしても、その後の生活が以前とまったく同じであれば、身体には再び同じような負担が積み重なっていきます。
特に慢性的な腰痛の場合は、「痛いところだけ」の問題ではなく、普段どれくらい身体を動かしているのか、どのような食事をしているのか、しっかり眠れているのかといった毎日の生活も無視できません。
今回は、「腰痛で整体に行っても繰り返すのはなぜなのか?」という疑問について、施術と運動、血液循環、そして食事・睡眠との関係まで含めて考えていきます。
1.整体で腰痛が良くなっても繰り返すことはある

整体で楽になったことと、その状態が続くことは同じではありません。慢性腰痛では施術後の過ごし方も大切です。
まず知っておきたいのは、施術を受けて腰痛が楽になったこと自体が「気のせい」だったわけではないということです。
慢性的な腰痛に対する徒手療法について複数の研究をまとめた報告では、徒手療法によって短期的には痛みや身体機能が改善する可能性が示されています。一方で、その効果は時間が経過すると小さくなる傾向も報告されています。
つまり、
「整体を受けた直後は腰が楽だった」
「前より腰を曲げやすくなった」
「立ったり歩いたりするのが楽になった」
という変化と、「その状態が数か月、数年と続く」ということは、分けて考える必要があるということです。
たとえば、長時間座って仕事をしている方の腰や股関節が硬くなっているとします。施術によって関節が動きやすくなり、身体を動かした時の負担が減れば、「腰が軽い」「動きやすい」と感じることがあります。
しかし、その翌日から再び8時間、9時間と座り続け、ほとんど歩かず、身体を動かす機会も少なければどうでしょうか。施術によって一度変化した身体に、また以前と同じ負担が積み重なっていきます。
これは「施術が効かなかった」というよりも、良くなった身体の状態を維持するための条件が、その後の生活の中に十分なかった可能性も考える必要があります。
慢性腰痛を考えるうえでは、「どうすれば一度痛みを減らせるか」だけではなく、「どうすれば痛みが軽くなった後の状態を維持できるか」まで考えることが大切なのです。
2.「身体を良くすること」と「良い状態を維持すること」は別

施術は身体を動かしやすくするきっかけとなり、日常生活ではその身体を実際に使い続けることが大切です。
これは腰痛に限らず、身体について考えるうえで非常に重要なポイントです。
たとえば施術を受けて、それまで動きにくかった股関節が動きやすくなったとします。その時点では、歩幅が広がったり、立ち上がりや前屈が楽になったりして、腰にかかる負担も変化するかもしれません。
しかし、「動くようになった関節」と「その関節を普段からきちんと使っている身体」は同じではありません。動けるようになっても使わなければ、身体はその状態を十分に活かせません。
反対に、施術後に無理のない範囲で歩いたり、日常生活の中で身体を動かしたりすることで、改善した動きを日常生活の中で繰り返し使うことができます。
血液循環についても似たことが言えます。
徒手療法と皮膚血流の関係を調べた報告では、施術後に短時間の循環反応が起こることが確認されています。ただし、研究によって反応は一定ではなく、「整体をすると必ず血流が増える」とまでは言えません。徒手療法によって自律神経系を含めたさまざまな生理学的反応が起こり、その一つとして局所循環の変化がみられる可能性がある、と考える方が適切です。
大切なのはここからです。
施術によって身体に一時的な変化が起こることと、自分の身体がその状態を長く維持できることは別の問題です。
「整体に行った日は調子がいいけれど、数日すると元に戻る」という方は、この二つを分けて考えてみる必要があります。
3.血液循環は「一度良くすれば終わり」ではない

施術後に起こる短期的な身体の変化と、身体を繰り返し動かすことで起こる長期的な適応は別のものです。
私たちの身体では、じっとしている時と身体を動かしている時では、筋肉への血流の必要量が違います。
歩いたり、立ったり、階段を上ったりすると筋肉が収縮します。その活動に必要な酸素や栄養を届けるため、身体は血流を調節しています。
つまり、血液循環は「一度良くしておけば、その状態がずっと保存される」というものではありません。特に重要なのが、身体を動かす習慣そのものが血管の機能に影響しているという点です。
運動と血管機能について複数の研究をまとめた報告では、4週間以上の有酸素運動や筋力トレーニングなどを継続することで、血管内皮機能の改善が確認されています。
これは、運動した瞬間だけ血液が流れるという話ではありません。
身体を繰り返し動かすことで血流が変化し、血管の内側にある血管内皮にも刺激が加わります。こうした刺激が積み重なることで、血管が血流を調節する機能にも適応が起こると考えられています。
ここに、「施術による急性の変化」と「運動習慣による長期的な適応」の違いがあります。
施術は、硬くなった身体を動かしやすくしたり、痛みを軽減したりするためのきっかけになることがあります。一方、普段から歩いたり筋肉を使ったりすることは、その身体を日常生活の中で繰り返し使い続けることにつながります。
ですから大分駅前整体院では、施術だけで身体のすべてを維持しようとするのではなく、「施術で動きやすい状態をつくり、その身体を日常生活の中でも使っていく」という考え方が大切だと考えています。
4.整体後に動かない生活へ戻れば身体も変化する

身体を使う機会が少ない状態が続けば、動きにくさにつながることもあります。痛みに合わせて少しずつ活動量を戻すことも大切です。
「腰が痛いから、なるべく動かないようにしています」
慢性腰痛の方から、このようなお話を聞くことがあります。
もちろん、腰を痛めた直後や痛みが強い時期には、無理に動かない方がよい場合もあります。また、腰痛の原因によって適切な対応は違うため、何でも動けばよいわけではありません。
しかし、慢性的な腰痛で長期間ほとんど身体を動かさなくなっている場合には、別の問題も考えなくてはいけません。
身体活動を減らした場合の血管機能について調べた報告では、歩数を減らす、運動を中断する、長期間身体を動かさないといった活動量の低下によって、血管内皮機能や微小血管機能が低下する傾向が示されています。
つまり、身体は「使っていない状態」にも適応していくということです。
これは血管だけではありません。歩く量が減れば下半身の筋肉を使う機会も減ります。関節を大きく動かす機会が少なくなれば、せっかく動きやすくなった股関節や足首も日常生活の中で十分に使われません。
すると、「腰が痛いから動かない」という選択が長く続くことで、「動いていないから、さらに身体を動かしにくくなる」という流れにつながることがあります。
だからこそ、施術後に痛みが軽くなった時期は大切です。
いきなり激しい運動をする必要はありません。今までより少し歩く、長時間座りっぱなしにしない、立ち上がる回数を増やすなど、今の身体に合わせて動く機会を少しずつ取り戻すことが、良い状態を維持するための一歩になります。
5.腰痛を繰り返さないためには施術と運動の役割を分けて考える

慢性腰痛では「施術か運動か」ではなく、身体を整えることと動ける身体を使っていくことの両方を考えることが大切です。
では、整体ではなく運動だけしていればよいのでしょうか。これも、そう単純ではありません。
腰が痛くて十分に股関節を動かせない人に「毎日歩いてください」と言っても、痛みをかばった歩き方のまま無理をしてしまうことがあります。
反対に、施術だけを受け続けて普段ほとんど身体を動かさなければ、身体を使う能力を十分に取り戻せない可能性があります。つまり、施術と運動はどちらが優れているかを競うものではなく、それぞれ役割が違うと考えた方が分かりやすいでしょう。
施術には、痛みを軽減したり、動きにくくなっている部分を確認して身体を動かしやすい状態へ導いたりする役割があります。そして運動や日常的な身体活動には、改善した身体を実際の生活で繰り返し使い、身体が活動できる状態を維持していく役割があります。
腰痛の再発と運動を調べた研究でも、腰痛が落ち着いた後に運動を行うことで、その後の腰痛の再発を減らせる可能性が報告されています。
だからこそ、「痛みが取れたから終わり」ではなく、「痛みが落ち着いたから、ここから身体を使える状態へ戻していく」という考え方が重要です。
整体でせっかく身体が動きやすくなったのであれば、その身体をその後の日常生活でどう使っていくか。ここまで考えることで、腰痛への向き合い方は大きく変わってきます。
6.施術を受けても繰り返すなら食事・運動・睡眠も見直す

整体で身体が楽になっても、その状態を支えるのは毎日の生活です。食事・運動・睡眠も一緒に見直してみましょう。
身体の状態を維持していくために考えたいのは運動だけではありません。健康を支える基本的な生活習慣として、「食事・運動・睡眠」はどれも欠かせない要素です。
たとえば、施術を受けて身体が動きやすくなったとしても、一日中ほとんど歩かない生活が続けば、筋肉を使う機会は増えません。
一方で、しっかり運動していても、食事が極端に偏っていれば、筋肉を含めた身体を維持するために必要な栄養を十分に摂れないことがあります。
さらに睡眠時間が短かったり、眠りが浅い状態が続いたりすれば、翌日の疲労感が強くなり、身体を動かす量が減ることもあります。
つまり、この3つはそれぞれ完全に独立しているわけではありません。食べること、動くこと、休むことが互いに影響しながら、毎日の身体の状態をつくっています。
「整体を受けた時は毎回良くなるのに、何日かするとまた腰が痛くなる」という場合、施術の内容だけを見るのではなく、普段ほとんど身体を動かしていない、食事が偏っている、夜更かしが続いている、仕事が忙しく睡眠時間が短いなど、良くなった身体を維持しにくい生活になっていないかを一度振り返ってみることも大切です。
もちろん、「生活習慣が悪いから腰痛になった」と単純に決めつけることはできません。
腰痛には関節や筋肉の問題、神経の問題、病気やケガ、仕事での負担、心理的なストレスなど、さまざまな要因が関係します。それでも、施術を受ける時間が1週間のうち数十分なのに対し、それ以外のほとんどの時間は日常生活です。
だからこそ、施術の効果だけに頼るのではなく、それ以外の時間をどう過ごしているかまで考えることが、慢性腰痛では重要になります。
7.整体で腰痛を良くするだけでなく「良い状態を保てる身体」へ

慢性腰痛では施術を受けた時だけでなく、良くなった後をどう過ごすかまで考えることが大切です。
腰痛で整体に行く目的というと、多くの方が最初に考えるのは、「とにかく今の痛みを何とかしたい」ということだと思います。
もちろん、痛みが強ければまずそこを楽にすることは大切です。しかし、慢性的に腰痛を繰り返している方の場合、本当に考えたいのはその先です。
「どうすれば今回の痛みを取れるか」だけではなく、「どうすれば良くなった状態を維持できるか」まで考える。
そのためには、施術で身体の状態を整えるだけでなく、動けるようになった身体を少しずつ使うことも必要です。そして運動だけを見るのではなく、身体をつくるための食事、回復するための睡眠も含めて生活全体を見ることが大切になります。
慢性腰痛に対する徒手療法については、短期的な痛みや身体機能の改善がみられる一方、その効果が時間の経過とともに小さくなる傾向も報告されています。
だからといって、施術が必要ないということではありません。むしろ、施術によって身体を動かしやすい状態へ導き、その状態を運動や日常生活で使いながら維持していく。この二つを分けずに考えることが重要です。
大分駅前整体院でも、腰だけを見て「硬いからほぐす」という考え方ではなく、股関節や膝、足首など身体全体の動きを確認しながら、その方がなぜ腰へ負担をかけているのかを考えて施術を行っています。
さらに、施術を受けた時だけ楽になる状態で終わらないためには、その方の身体の状態に合わせて、普段の動き方や運動量、食事、睡眠なども見直していく必要があります。
もし、
「整体へ行くと楽になるけれど、また同じ腰痛を繰り返している」
「数日すると元に戻るのを何度も経験している」
「最近は腰が痛くなるのが怖くて、以前より動かなくなった」
という状態であれば、今度は「どうやって痛みを取るか」だけでなく、「なぜ良くなった状態を維持できていないのか」という視点から身体を見直してみてください。
施術は身体を変えるための大切なきっかけになります。
しかし、良くなった身体を日常生活の中で維持していくのは、施術を受けていない時間の過ごし方も含めた毎日の積み重ねです。
施術で整えることと、自分の身体でその状態を維持すること。
この両方を考えていくことが、腰痛を何度も繰り返している方にとって大切な一歩になります。


