変形性膝関節症, 膝痛

歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?

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歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?

「最近はほとんど歩いていないのに、なぜ膝が痛いのだろう」
「病院では足の筋肉を鍛えた方がいいと言われたけれど、痛くて運動する気になれない」
「今は無理をせず、膝の痛みが引いてから動いた方がいいのでは?」

このように考えて、そのまま様子を見ている方は少なくありません。

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「歩いていないのに膝が痛い原因|痛みが引くまで安静でいい?」という内容になります。

膝が痛くなると、「歩きすぎた」「膝を使いすぎた」と考える方が多いと思います。

しかし実際には、あまり歩いていない時期にも、膝の痛みや動きにくさを感じる方がいます。

特に50代以降になると、暑さや寒さで外出が減ったり、車での移動が中心になったり、自宅で座って過ごす時間が増えたりして、以前より身体を動かす機会が少なくなることがあります。

すると、

「そんなに歩いていないのに膝が痛い」
「休ませているのだから良くなると思っていた」
「久しぶりに買い物へ行ったら膝が痛くなった」

ということが起こります。

ここで大切なのは、「歩いていない=膝にとって良い状態」とは限らないということです。

一方で、「運動不足だから、今日からたくさん歩けばよい」という単純な話でもありません。膝が痛い方では、身体を動かす量の低下、歩く・立つといった身体機能、筋力、痛みに対する不安などが互いに影響していることがあります。

今回は、「歩いていないのに膝が痛い」という方に向けて、膝と身体活動について調べた研究をできるだけ分かりやすく紹介しながら、なぜ動いていないのに膝がつらくなることがあるのか、痛みがあるときには運動をどのように考えればよいのかを詳しく説明します。

1.歩いていないのに膝が痛くなるのはなぜ?

外出や歩く量が減った後、久しぶりの買い物で膝がつらくなる女性と活動量低下の流れを示した図

歩く機会が減った状態が続くと、久しぶりの外出や買い物が以前より身体の負担になることがあります。

「使っていないから負担が少ない」とは限りません

膝が痛いと、「最近はそれほど歩いていないから、使いすぎではないはず」と思うのは自然なことです。

確かに、歩く量を一時的に減らせば、その間に膝へかかる負担そのものは少なくなります。しかし、身体は機械のように「使わなければ消耗しない」というものではありません。

歩く機会が少なくなれば、立つ、歩く、方向を変える、階段を上り下りするといった日常動作を行う機会も減っていきます。

その状態が続いたあとに久しぶりに外出すると、以前なら何ともなかった距離や動作でも、今の身体にとっては負担が大きく感じられることがあります。

実際、変形性膝関節症のある方を対象に身体の動きを調べた研究では、座って過ごす時間が長い人ほど、歩く速さや椅子から立ち上がる能力などが低い傾向がみられています。

これは、「座っているから膝が痛くなる」と単純に言えるものではありません。膝が痛いから座る時間が増えている方もいるためです。

ただ、少なくとも、

「歩いていないから身体の機能は落ちない」
「膝を使わなければ問題は起こらない」

とは言い切れないことが分かります。

例えば、以前は毎日のように買い物へ行っていた方が、暑さをきっかけに数週間ほとんど外出しなくなったとします。その後、久しぶりにスーパーの中を長く歩いたり、階段を使ったりすると、以前と同じ動作でも身体にとっては負担が大きくなっていることがあります。

つまり、膝の痛みを考えるときには、単純な歩数だけではなく、**「今の身体がその動作にどの程度対応できる状態なのか」**を見ることが大切です。

2.膝が痛いから動かない状態が続くとどうなる?

膝の痛みから活動量が減り、立つ・歩く動作が大変になってさらに動かなくなる流れを示した循環図

膝が痛いから動かない状態が長く続くと、動作が以前より大変になり、さらに活動量が減ることがあります。

「痛みが引いたら動こう」が長く続いていませんか?

膝が痛ければ、一度休むことは大切です。

急に痛みが強くなったときや、腫れが目立つときに、無理をして歩く必要はありません。しかし注意したいのは、「痛みがなくなるまで何もしない」という状態が長く続くことです。

膝が痛いと動かなくなり、動かない日が続くと、以前より歩いたり立ち上がったりすることが大変に感じる場合があります。

そして、久しぶりに動いたときに痛みを感じると、「やっぱり動かない方がいい」と思ってしまいます。すると、さらに身体を動かす量が減ってしまうことがあります。

つまり、

膝が痛い
→ 動かない
→ 動く機会が減る
→ 以前より動作が大変になる
→ 動くと膝がつらい
→ さらに動かなくなる

という流れです。

膝に変形がある方や、将来的に膝の問題が起こる可能性がある方を追跡した研究では、日常生活の中で軽く身体を動かす時間が多い人ほど、その後も身体の機能を保ちやすい傾向がみられました。

ここでいう「身体を動かす」とは、必ずしも30分のウォーキングや本格的な筋力トレーニングだけではありません。家の中を歩く、立って家事をする、座っている時間の途中で立つなど、日常生活の中で身体を動かすことも含まれます。

そのため、「運動できないから何もできない」と考える必要はありません。まずは、今できる範囲で身体を動かす時間を少しずつ取り戻していくという考え方も大切です。

3.病院で「足の筋肉を鍛えて」と言われたけれど、痛くてできない

膝が痛くて筋力運動を続けられない女性と、立ち上がりで股関節・膝関節・足関節が連動する様子を示した図

筋力をつけることは大切ですが、痛みを我慢して運動する前に、どの動作で膝がつらいのかを確認することも重要です。

筋肉を鍛えることは大切。でも筋力だけで考えない

病院で膝の相談をしたとき、「太ももの筋肉を鍛えましょう」「運動してください」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。

筋力を維持したり高めたりすることは、膝の痛みや身体機能を考えるうえで大切です。

実際、膝に変形がある方を対象とした研究でも、筋肉に適切な負荷をかける運動によって、痛みや歩く・立つといった身体機能が改善する可能性が示されています。

そのため、「筋肉を鍛える」という考え方そのものが間違っているわけではありません。ただし、「膝が痛い=足の筋肉が弱い=筋肉を鍛えれば解決する」と単純に考えてしまうのは注意が必要です。なぜなら、日常生活では膝だけを使って動いているわけではないからです。

例えば、椅子から立ち上がるときには、膝だけでなく股関節や足首も使います。歩くときにも、股関節、膝、足首が連続して動きながら身体を前へ進めています。階段では、さらに大きな力を使って身体を上げ下げしなければなりません。

そのため、重要なのは単に筋力の数字だけではなく、実際の動作の中で身体をどのように使えているのかを確認することです。

例えば、平地を歩くと痛いのか。階段だけ痛いのか。座った状態から立つときに痛いのか。歩き始めだけ痛くて、その後は楽になるのか。10分は歩けるけれど、20分になると痛いのか。同じ「膝痛」でも、この違いによって身体の見方は変わってきます。

病院で筋肉を鍛えるように言われても、運動すると痛くて続けられない場合は、無理に回数だけこなすのではなく、なぜその動きで膝が痛むのかを確認することが先になる場合もあります。

4.膝が痛いときは、痛みがなくなるまで安静にした方がいい?

膝痛で何もしない場合と無理に歩く場合の間に、今できる範囲で活動量を調整する選択肢を示した図

膝が痛いときは「完全に安静」か「無理に運動する」かの二択ではなく、身体の状態を確認しながら活動量を調整することが大切です。

痛みがあることと「まったく動かしてはいけない」は同じではありません

「膝が痛いから、完全に痛みが引いてから運動しよう」そう考えている方もいると思います。もちろん、すべての膝痛に運動を勧められるわけではありません。

転倒後から急に痛くなった、膝が強く腫れている、熱を持っている、体重をかけられない、膝が引っかかって動かしにくいといった場合には、まず病院などの医療機関で状態を確認することが重要です。

一方、変形性膝関節症など慢性的な膝の問題については、適切な運動も状態を管理するための大切な方法の一つと考えられています。

変形性膝関節症に対する多くの研究結果をまとめた報告では、適切な運動を行うことで、膝の痛みだけでなく、歩く・立ち上がるといった日常動作や、生活のしやすさが改善する可能性が示されています。

つまり、「膝が痛いから動かさない方がいい」と一律に考える必要はありません。大切なのは、痛みを我慢してたくさん歩くことではなく、今の膝の状態に合わせて、できる範囲から身体を動かしていくことです。

特に、「今は痛いから何もしない」「完全に痛みがなくなったら運動を始める」と考えたまま数週間、数か月と経っている場合には注意が必要です。

その間に身体を動かす量が大きく減ってしまえば、痛みが軽くなった頃には以前より身体を動かしにくくなっていることも考えられます。

そのため、「痛みがゼロになるまで待つ」だけではなく、「今はどこまでなら動けるのか」を確認するという考え方も必要です。

5.膝が痛い人は、どんな運動から始めればいい?

膝が痛い人が座る時間を減らし、家の中で動き、無理のない範囲で歩く段階的な活動再開を示した図

いきなり30分歩いたり1万歩を目指したりせず、まずは日常生活で身体を動かす時間を少しずつ増やしていきましょう。

まずは「運動する」より「動かない時間を減らす」

「運動してください」と言われると、

「毎日30分歩かなければいけない」
「1万歩を目指した方がいい」
「スクワットを毎日やらなければ」

と考えてしまう方がいます。

しかし、膝が痛く、最近ほとんど身体を動かしていなかった方が、いきなりそこまで頑張る必要はありません。むしろ最初に見直したいのが、一日の中で動かない時間がどのくらい増えているかです。

膝に不安がある方を追跡した研究では、本格的な運動だけでなく、日常生活の中で行う軽い活動が多い方ほど、その後も身体の機能を維持しやすい傾向がみられました。

これは、「30分歩かなければ意味がない」という話ではありません。

例えば、長時間座っている途中で一度立つ。家の中を少し歩く。できる範囲で家事をする。近所を短い距離だけ歩いてみる。こうしたことも身体活動の一つです。

運動ができないから何もしない、ではなく、今できる動作から始める。この考え方が大切です。

ウォーキングだけが運動ではありません

膝に変形がある方に対する研究では、ウォーキングなどの有酸素運動は、痛みや歩く能力、日常生活のしやすさを改善する方法として有力だとされています。

また、筋力運動についても、膝痛や身体機能の改善につながる可能性が報告されています。つまり、歩くことだけを頑張るあるいは、太ももの筋トレだけを頑張る必要はありません。

その人の状態に合わせて、歩く運動と筋力運動を組み合わせたり、まずは生活の中で動く時間を増やしたりすることが考えられます。

大事なのは、運動の種類よりも、今の身体に対して、その運動量が合っているかどうかです。

6.「歩いた方がいい」と言われても、急に歩きすぎるのは注意

膝痛の運動量を動かなさすぎ・今の身体に合った量・急な頑張りすぎに分け、歩行後の膝の状態確認を示した図

以前歩けていた量に一気に戻すのではなく、歩いているとき・その日の夜・翌朝の状態を見ながら活動量を調整しましょう。

動かなさすぎも、頑張りすぎも避けましょう

ここまで読むと、「やっぱり動いた方がいいなら、今日からたくさん歩こう」と思う方もいるかもしれません。しかし、身体をほとんど動かしていなかった方が、急に以前と同じ運動量へ戻す必要はありません。

例えば、以前は30分歩いていたとしても、ここ数か月ほとんど歩いていなかったのであれば、最初から30分歩けるとは限りません。身体にとって重要なのは、過去にどのくらい動けたかではなく、今どのくらいの負荷なら対応できるかです。

膝と身体活動について調べた研究でも、単純に「活動量が多ければ多いほどよい」とは言い切れません。

そのため、動かない方がいいでも、できるだけたくさん動けばいいでもありません。例えば、短い時間から歩いてみて、そのときの痛みだけでなく、帰宅後や翌朝に膝の状態がどう変わるかを見る方法があります。

問題なければ少しずつ増やしていき、痛みが強くなる場合には一度量を調整する。このように、身体の反応を確認しながら運動量を決めていくことが大切です。

また、歩くたびに毎回同じ場所が強く痛む、歩く距離を短くしても症状が悪化する場合には、「筋肉が足りないから我慢して歩く」のではなく、なぜ歩く動作で膝へ負担が集中しているのかを確認する必要があります。

7.歩いていないのに膝が痛い方は「膝だけ」を見ないことも大切

歩行時に骨盤・股関節・膝関節・足関節が連動する様子と整体院で歩き方を確認する場面を示した図

立つ・歩く動作は膝だけで行うものではないため、痛む場所だけでなく股関節や足首を含めた身体全体の動きも確認します。

痛みが引くのを待つ前に、今の身体を確認してみましょう

「歩いていないのに膝が痛い」という場合、「運動不足で足の筋肉が落ちたから」という説明だけで終わらせないことが大切です。

膝の筋力はもちろん重要です。しかし、実際に歩いたり立ったりするときには、膝だけが動いているわけではありません。

椅子から立つときには、股関節や足首も使います。歩くときには、片脚で身体を支えながら反対側の脚を前へ運びます。階段では、平地を歩くとき以上に身体を上下へ動かす力が必要です。

そのため当院では、膝が痛い方でも、膝の部分だけを見るのではなく、立ち上がり方、歩き方、股関節や足首の動き、左右差なども含めて身体全体の動きを確認することが大切だと考えています。

もちろん、「股関節が硬いから膝が痛い「足首が硬いから膝痛になる」と一つの原因だけで説明できるものではありません。

ただ、

「膝だけに施術を続けている」
「太ももの筋トレだけを続けている」
「痛いから何か月も身体を動かしていない」

という状態が続き、それでも変化が乏しいのであれば、一度身体全体の動きを見直してみることも必要です。

そしてもう一つ重要なのが、「痛みがなくなったら動く」ではなく、「今できることを確認する」という考え方です。

病院で「足の筋肉を鍛えた方がいい」と言われたものの、痛くてできず、「もう少し痛みが引いたら始めよう」と思ったまま時間が経っている方は、一度日常生活を振り返ってみてください。

以前より歩く時間が減っていないでしょうか。座っている時間が長くなっていないでしょうか。立ち上がるときに手を使うことが増えていないでしょうか。階段を避けるようになっていないでしょうか。以前なら平気だった買い物のあとに、膝の疲れや痛みが残るようになっていないでしょうか。

こうした変化がある場合は、単に「年齢だから」と片づけるのではなく、身体を動かす機会や、歩く・立つための身体機能が変化している可能性も考えてみる必要があります。

膝が痛いと、どうしても休ませたくなります。しかし、痛みがあることで身体を動かす量が減り、その状態が長く続けば、再び動こうとしたときに以前より大変になってしまうことがあります。

だからこそ大切なのは、痛みが完全になくなるのを待ってから身体を整えるのではなく、今よりも動けなくなる前に、現在の身体の状態を確認することです。

大分駅前整体院では、膝だけを見るのではなく、立つ・歩くといった実際の日常動作を確認しながら、股関節や足首を含めた身体全体の動きを見ていきます。

そのうえで、今どの程度身体を動かせるのか、どのような動きから始めた方がよいのかを考えていきます。

「歩いていないのに膝が痛い」
「病院で筋肉を鍛えるように言われたけれど、痛くて運動できない」
「痛みが引くのを待っているうちに、以前より歩けなくなってきた」

このような状態が続いている方は、完全に痛みがなくなるのをただ待つのではなく、今の身体に何が起きているのかを一度確認してみてください。

無理にたくさん歩く必要はありません。何もしないまま待ち続ける必要もありません。今の身体でできることを確認し、今よりも立つこと・歩くことがつらくなる前に、少しずつ見直していくことが大切です。

執筆者

  • 慢性症状専門の整体師 河野貴彦
  • 柔道整復師免許証

慢性症状専門の整体師 河野貴彦

東京・神奈川・大分で7年間整骨院にて研修して、延べ23755人の施術実績。研修時代から慢性症状の改善に力を注ぎ、整形外科や整骨院に通っても症状の改善しない方の力になりたいという思いから大分駅前整体院を立ち上げる。

経歴
2012年3月 日体柔整専門学校 卒業
2012年4月 柔道整復師免許 取得
2018年4月 大分駅前整体院 開業