大分駅前整骨院/整体院の河野です。今回は、**「昔、交通事故に遭ってから腰痛を繰り返すようになった」**という方に向けたお話です。
交通事故から数年、あるいは10年以上経っているにもかかわらず、
「事故に遭う前は、ここまで腰が悪くなることはなかった」
「事故後から、疲れると決まって腰が痛くなる」
「ぎっくり腰のような状態を何度も繰り返している」
「病院では特に大きな異常はないと言われたけれど、ずっと腰の調子が悪い」
と感じている方は少なくありません。
事故から時間が経っていると、「さすがに今の腰痛と昔の事故は関係ないだろう」と考える方もいるでしょう。
もちろん、**現在の腰痛をすべて昔の交通事故だけで説明することはできません。**腰痛には仕事や運動量、加齢、睡眠、長時間の座位、日常生活での身体の使い方など、さまざまな要因が重なります。
一方で当院では、交通事故後から腰痛を繰り返している方を見るとき、痛む腰だけではなく、事故の衝撃を受けたことで動きが悪くなった関節や、その後に身についた身体の使い方も重要だと考えています。
事故直後の痛みが落ち着いたからといって、必ずしも身体の動きまで事故前と同じ状態へ戻っているとは限りません。
では、なぜ交通事故から何年も経って腰痛を繰り返す人がいるのでしょうか。
今回は、事故時の衝撃と関節の動き、腰への負担のつながりについて詳しく説明します。
1.昔の交通事故後から腰痛を繰り返すのはなぜ?

交通事故後に痛みが落ち着いても、関節の動きや身体の使い方まで事故前と同じ状態に戻っているとは限りません。
交通事故に遭った直後は、腰に強い痛みが出る人もいれば、その場ではほとんど何も感じず、翌日や数日後になって腰が痛くなる人もいます。
当院の過去の記事でも説明しているように、追突事故などでは身体が短時間に大きく揺さぶられます。自分から身体を動かすのとは違い、予測できない方向から急激な力が加わることが交通事故の特徴です。
そして、その衝撃を受け止めるのは腰だけではありません。
身体は頭から足までつながっているため、シートに接している骨盤、背骨、股関節、膝、足首などにも力が伝わります。
事故直後には強い痛みがあったとしても、時間の経過とともに炎症や筋肉の緊張が落ち着けば、日常生活へ戻れることがあります。
ところが、ここで大切なのが、
「痛みが落ち着いたこと」と「身体が事故前と同じように動けること」は同じではない
という点です。
痛くなくなっても動きに左右差が残ることがある
たとえば事故後、骨盤をひねりにくくなったり、片方の股関節が伸びにくくなったり、腰をかばって動く癖がついたとします。
本人としては普通に歩けているため、「治った」と感じるかもしれません。
しかし実際には、以前なら股関節や骨盤が分担していた動きを、腰が代わりに行うようになっていることがあります。
その状態でも普段の生活程度であれば問題なく過ごせることがあります。
しかし、長距離運転、重い物を持つ、長時間座る、旅行でたくさん歩く、庭仕事をする、寝不足が続くといった負担が重なったとき、普段から負担を多く引き受けている腰が耐えきれなくなり、痛みとして表面化することがあるのです。
そのため、
「普段は大丈夫なのに年に何回か腰を痛める」
「疲れると昔痛めた腰が必ず悪くなる」
という状態では、現在痛んでいる腰だけでなく、身体全体の動きを確認することが重要になります。
2.交通事故の衝撃は「腰だけ」に加わるわけではありません

交通事故では、腰だけではなく背骨・骨盤・股関節など身体のさまざまな部分へ衝撃が伝わります。
交通事故後の腰痛というと、多くの方は「腰をぶつけたから」「腰を痛めたから」と考えます。
しかし実際の事故では、身体の一部分だけに力が加わるとは限りません。
特に車に座った状態で衝撃を受けると、骨盤はシートによってある程度固定された状態になります。その一方で上半身は慣性によって動こうとします。
そのため身体には、単純な前後方向だけではなく、回旋や左右差を伴った複雑な力が加わる可能性があります。
衝撃を受けた「場所」と痛む「場所」は同じとは限らない
ここが、当院が交通事故後の身体を見るうえで大切にしているポイントです。
たとえば骨盤周囲の動きが事故をきっかけに悪くなった場合、本人が感じる症状は必ずしも骨盤に出るとは限りません。
股関節がうまく伸びなくなれば、歩くときに腰を反って代償することがあります。
骨盤の回旋が小さくなれば、振り向く、歩く、物を持って向きを変えるといった動作で腰の回旋が増えることがあります。
足首の動きが小さくなれば、歩行時の衝撃を膝や股関節、骨盤でうまく逃がせず、その影響が腰へ波及することも考えられます。
腰痛の臨床ガイドラインでも、腰痛を考える際には腰だけでなく、胸椎・腰椎・仙腸関節周辺の可動性や動作の特徴などを評価する考え方があります。
つまり、「腰が痛い=腰だけに原因がある」とは限らないのです。
昔の交通事故後から腰痛を繰り返している場合には、
「事故のとき、身体のどこに強く力が加わったのか」
「その後、どの関節が動きにくくなったのか」
「現在、腰がどこの動きを代わりに行っているのか」
という視点を持つことが大切だと当院では考えています。
3.関節が硬いままだと、なぜ何年後も腰へ負担がかかるのか

股関節や骨盤の動きが少なくなると、不足した動きを腰が補い、同じ動作でも腰への負担が増えやすくなります。
「事故からもう5年も10年も経っているのに、関節の硬さなんて関係するの?」
そう思う方もいるでしょう。
ここで注意したいのは、事故の衝撃そのものが何年も身体の中に残り続ける、という意味ではありません。
問題になるのは、事故をきっかけに変化した身体の動かし方が、その後も習慣として残る可能性があることです。
身体は「動かしやすいところ」で動こうとする
人間の身体は非常によくできていて、一部分の動きが悪くなっても、別の場所を使うことで日常生活を続けることができます。
右の股関節が動きにくければ、骨盤や腰を多く動かす。
骨盤が回りにくければ、腰や背中をひねって振り向く。
足首が硬ければ、膝や股関節を使って歩く。
こうした代償動作そのものがすぐに悪いわけではありません。
むしろ身体が生活を続けるために行っている適応とも考えられます。
ところが、この状態が長く続けば、毎日の立つ・歩く・座る・かがむといった動作のたびに、一部の関節や筋肉へ負担が偏りやすくなります。
その結果、普段は問題がなくても、疲労がたまったときや普段より動いたときに腰痛が出やすくなることがあります。
これは、「腰が弱いから痛くなる」という単純な話ではありません。
本来身体全体で分散していた負担を、腰が多く引き受け続けている状態になっていないかを見る必要があります。
4.「事故後から腰が悪い人」は腰だけ施術しても足りない場合があります

腰が痛くても、腰だけを見るのではなく、背骨・骨盤・股関節・膝・足首まで身体全体の連動を確認することが大切です。
昔の交通事故後から腰痛を繰り返している方が来院された場合、当院では「今日は腰が痛いから腰だけを見る」という考え方はしていません。
もちろん、現在腰のどこに痛みがあり、どのような動作で症状が出るのかは確認します。
しかし、それと同時に大切にしているのが、腰へ負担を集中させている場所が身体のほかにないかということです。
事故の衝撃を受けた部分から身体のつながりを確認する
交通事故では、衝突方向や座っていた姿勢、シートベルトの位置、ブレーキを踏んでいたかどうかなどによって、身体へ加わる力は変わります。
そのため全員に同じ施術を行えばよいわけではありません。
骨盤が動いているか。
左右の股関節に差がないか。
背骨が自然に動けているか。
足首や膝が歩行の中で働いているか。
立ったとき、歩いたとき、前かがみになったときに腰だけで身体を支えていないか。
こうした身体の連動を確認したうえで、事故をきっかけに動きが悪くなっている可能性のある部分から整え、腰だけに集中している負担を減らしていくことが重要だと考えています。
慢性腰痛は一つの組織や一つの原因だけで説明できないケースも多く、現在のガイドラインでも、運動療法や徒手的なアプローチを含めた複合的な対応が推奨されています。
だからこそ、
「昔の事故で腰を痛めたから、一生この腰と付き合うしかない」
と最初から決めつける必要はありません。
現在の身体を改めて確認してみることで、腰へ負担が集中している理由が見えてくる場合があります。
5.事故直後に湿布や電気治療だけで終わっていませんか?

湿布や電気治療などで今ある症状へ対応することと、事故後の身体が以前のように動けているか確認することは目的が異なります。
ここからは、最近交通事故に遭った方にも知っておいてほしい内容です。
交通事故直後に病院を受診すると、状態によっては湿布や薬が処方されたり、経過観察になったりすることがあります。
整骨院などでは電気治療を受けることもあるでしょう。
これらが必要ないという意味ではありません。
事故直後のつらい痛みを和らげたり、炎症期の症状を管理したりすることは大切です。
しかし当院が気をつけてほしいと考えているのは、
「痛みが少なくなったから、身体の問題もすべてなくなった」と判断しないことです。
痛みを抑えることと身体の動きを戻すことは目的が違います
湿布や電気治療などは、痛みや筋緊張の緩和を目的として使われることがあります。
一方、事故によってどの関節の動きが変化したのか、身体の左右差がどうなっているのか、歩行や立ち上がりでどこをかばっているのか、といった部分は別に確認する必要があります。
腰痛に対する電気刺激療法についても、ガイドラインでは長期的な腰痛改善に対する効果が明確でないものがあり、慢性腰痛では運動や身体活動などを含めた多面的な対応が重要とされています。
そのため当院では、交通事故後の施術で重要なのは、
「今ある痛みをどうするか」だけでなく、「事故後に身体を以前のように使えているか」まで確認すること
だと考えています。
事故直後の痛みが落ち着いたあと、何年も経ってから、
「そういえば事故に遭ってから腰が弱くなった気がする」
「事故以降、年に何回かぎっくり腰になる」
という状態にならないためにも、早い段階から身体全体の動きを確認しておくことには意味があります。
6.昔の事故が原因かどうかは「今の身体」を確認することが大切

昔の交通事故だけを現在の腰痛の原因と決めつけず、事故前・事故後・現在の身体の変化をつなげて確認することが大切です。
昔の交通事故後から腰痛が続いていると、
「やっぱり昔の事故の後遺症なのかな?」
と考えてしまう方もいると思います。
ただし、ここは慎重に考える必要があります。
何年も前の事故が現在の腰痛の唯一の原因だと断定することはできません。
慢性腰痛には、身体の動きだけでなく、仕事での姿勢、運動量、睡眠、心理的要因、生活環境など、さまざまな要因が関係することが分かっています。WHOでも慢性腰痛は単一の原因だけで説明できないことが多く、一人ひとりの状態を総合的に評価することが重要とされています。
だからこそ大切なのは、
「昔事故に遭ったから腰が悪い」
と決めつけることでも、
「昔の事故なんだから今は関係ない」
と切り離してしまうことでもありません。
事故前・事故後・現在をつなげて考える
当院では、事故以前には腰痛がほとんどなかったのか、事故直後にはどこが痛かったのか、その後どのような症状を繰り返すようになったのか、現在どの動作で腰に負担がかかるのかを確認していきます。
たとえば、
事故後から長く座ると腰が痛むようになった。
事故後から片方の股関節が動かしにくい。
事故後から身体をひねりにくくなった。
事故後からぎっくり腰を定期的に繰り返す。
このように事故を境に身体の状態が変化している場合には、現在の腰だけを見るのではなく、事故によって影響を受けた可能性のある関節や身体全体の動きを改めて確認する価値があります。
なお、腰痛に加えて脚の強いしびれや筋力低下、排尿・排便の異常、発熱、安静にしていても強くなる痛みなどがある場合は、整体だけで判断せず医療機関での評価が必要です。
腰痛には骨折や神経障害など、画像検査や医学的な評価を優先すべき状態もあります。
7.「昔事故に遭ってから腰が悪い」と感じている方へ

昔の事故後から腰痛を繰り返している方も、最近事故に遭い現在の施術内容に不安がある方も、身体全体の状態を一度確認してみることが大切です。
交通事故から何年も経っているのに腰痛を繰り返していると、
「もう昔のことだから仕方ない」
「事故の後遺症だから治らない」
「年齢のせいもあるからしょうがない」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、今の腰痛を考えるうえで重要なのは、過去の事故そのものを変えることではなく、事故後から現在までに身体に残っている動きの偏りや、腰へ負担を集中させている要因を見つけることです。
大分駅前整体院では、腰が痛いから腰だけを見るのではなく、骨盤、股関節、背骨、膝、足首などを含めて身体全体の動きを確認します。
その中で、交通事故時に衝撃を受けた部分の関節が硬くなっていないか、左右差が残っていないか、その硬さを腰が補い続けていないかを確認し、必要な部分から施術を行っていきます。
昔交通事故に遭ってから腰が定期的に悪くなる方、事故後からずっと腰の調子が戻らない方は、一度「痛い腰」だけではなく「身体全体がどう動いているか」という視点で見直してみてください。
また、最近交通事故に遭い、
「今は湿布と電気治療を受けているけれど、このままで大丈夫なのだろうか」
「痛みは少なくなったけれど、身体の違和感が残っている」
「数年後まで腰痛を引きずりたくない」
と不安を感じている方もいると思います。
そのような場合も、事故直後の痛みだけではなく、事故によって身体のどこに負担が加わり、現在どの関節の動きに影響が残っているのかを早い段階で確認することが大切です。
昔の交通事故後から続く腰痛でお悩みの方、最近事故に遭い現在の施術内容に不安がある方は、大分駅前整体院へご相談ください。
今出ている腰痛だけを追いかけるのではなく、事故前から現在までの身体の変化を確認しながら、これから先も「昔事故に遭ってから腰がずっと悪い」と悩み続けない身体づくりを一緒に考えていきます。


