変形性膝関節症

変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由

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変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「変形性膝関節症で体重を減らすよう言われる理由」という内容です。

病院で変形性膝関節症と診断され、「もう少し体重を落としましょう」「膝のためにも痩せた方がいいですね」と言われたことはありませんか?

言われていることは分かるけれど、実際には、

「膝が痛いから運動したくてもできない」

「歩いた方がいいのか、休んだ方がいいのか分からない」

「体重を落とさないと、この膝の痛みは良くならないの?」

「何kgくらい痩せればいいの?」

と不安になる方も多いと思います。

特に膝が痛くて階段や長時間の歩行がつらい状態で、「運動して体重を落としてください」と言われても、痛い膝でどうやって運動すればいいのかという問題が残ります。

一方で、変形性膝関節症と体重にはまったく関係がないわけでもありません。

体重が増えれば立つ、歩く、階段を上るといった動作で膝に加わる負担は大きくなります。また近年では、肥満と変形性膝関節症の関係について、単純な「重さ」だけではなく、身体の中で起こる炎症や代謝との関係も考えられています。

では、変形性膝関節症になったら、まず痩せなければ膝は良くならないのでしょうか。

結論からいうと、当院では「体重を減らさないと膝の痛みは良くならない」とは考えていません。

ただし、変形した膝と長く付き合い、良い状態を維持していくことまで考えるのであれば、体重による負担を無視することもできません。

今回はこれまで報告されている研究や変形性膝関節症に関する考え方も参考にしながら、なぜ病院で「体重を減らしましょう」と言われるのか、そして膝が痛い方は体重とどう向き合えばよいのかを、大分駅前整体院の考えも交えながら分かりやすくお伝えします。

1.体重と変形性膝関節症は関係するの?

変形性膝関節症は体重だけで決まるのではなく、年齢や過去のケガ、筋力、関節の動き、歩き方、日常生活の負担など複数の要素が関係することを示した図

変形性膝関節症は体重だけが原因ではなく、筋力や関節の動き、歩き方、日常生活での負担など複数の要素が関係します。

まず知っておきたいのが、体重と変形性膝関節症には関係があるということです。変形性膝関節症は、単純に「年齢を重ねたから起こる」というものではありません。

年齢だけではなく、これまでの仕事やスポーツ、過去のケガ、脚の筋力、関節の動き、歩き方、膝に繰り返しかかってきた負担など、さまざまな要素が重なって起こります。

その中の一つとして考えられているのが体重です。

体重が重ければ必ず変形するわけではありません

ここで間違えてほしくないのは、「太っているから変形性膝関節症になった」と単純に決めつけることです。

体重が重くても膝にほとんど問題のない方もいますし、反対に細身でも変形性膝関節症になる方はいらっしゃいます。そのため、変形性膝関節症になった原因をすべて体重のせいにすることはできません。

ただ、毎日の生活で膝が身体を支えていることを考えると、体重が増えるほど膝が受け止めなければならない力も大きくなります。

特に変形性膝関節症では、すでに膝関節の形や関節面の状態に変化が起こっています。そこへ毎日何千歩という歩行や立ち座りの負担が繰り返されることを考えると、体重は「膝に毎日どれくらいの負担を加え続けるか」を考えるうえで重要な要素の一つなのです。

2.体重が増えると膝への負担はどれくらい増える?

立っているときと歩いているときの膝への力の違いと、歩行や階段、買い物など毎日の動作で膝への負担が繰り返されることを示した図

歩くときは片脚で身体を支えながら前へ進むため、膝には体重を支えるだけではない力が加わります。

「体重が1kg増えたら、膝への負担も1kg増える」と思われるかもしれません。しかし、実際の身体はそれほど単純ではありません。

歩くときの膝には体重以上の力が加わります

立っているだけなら身体を支えることが中心ですが、歩くときには片脚で身体を支えながら、身体を前へ進めなければなりません。さらに筋肉が働き、膝を安定させながら曲げ伸ばしをしています。

そのため歩行中の膝には、単純な体重以上の力が加わります。

イメージしてみてください。

買い物袋を持って1回立つだけなら、それほど大変ではありません。しかし、その袋を持ったまま何千歩も歩いたり、何度も階段を上ったりすれば、少しの重さでもだんだん負担を感じてきます。

膝も同じです。1回だけの負担ではなく、その負担が毎日繰り返されることが大切なポイントになります。

実際、体重を減らした人では、歩行時に膝関節へ加わる力も大きく減少することが確認されています。だから病院で「少し体重を落とした方がいいですよ」と言われるのは、見た目や数字だけの問題ではありません。

毎日の一歩一歩で膝が受ける負担を少しでも小さくするという目的があるのです。

3.肥満と変形性膝関節症は「重さ」だけの問題ではありません

肥満と変形性膝関節症の関係を、膝にかかる物理的な力と脂肪組織による代謝や炎症との関係の2つの視点から説明した図

肥満と膝の関係は体重による負担だけではなく、脂肪組織や身体内部の代謝・炎症との関係も考えられています。

ここまで読むと、「結局、身体が重いから膝が押しつぶされるということ?」と思うかもしれません。

しかし、現在ではもう一つ重要な部分が考えられています。それが脂肪組織と炎症・代謝との関係です。

脂肪は単に身体についているだけではありません

脂肪というと、「使い切れなかったエネルギーをためている場所」というイメージが強いかもしれません。

しかし脂肪組織は、身体の中でさまざまな物質を分泌する組織でもあります。

肥満の状態では、身体の中で慢性的に弱い炎症反応が起こりやすくなることが知られており、このような身体内部の環境と変形性膝関節症との関係についても考えられるようになっています。

つまり肥満と膝の関係は、「重い身体を膝で支える」という物理的な問題だけではありません。膝にかかる力と、身体の中の代謝・炎症の両方から考えていく必要があるということです。

もちろん、これは「太っているから身体の中で炎症が起きて膝が痛む」と一人ひとりの痛みを単純に説明できるという意味ではありません。

変形性膝関節症の痛みには、関節だけでなく筋肉、関節の動き、日常生活の負担など多くの要素が関係します。

そのため当院でも、体重だけを見て膝の状態を判断することはありません。

4.実際に体重を減らすと膝の痛みや動きは変わる?

膝の痛みから活動量が減り、脚の力が落ちてさらに動きにくくなる悪循環と、身体を整えながら少しずつ動いて体重管理につなげる流れを示した図

膝が痛いから動かない状態が続くと、さらに動きにくくなることがあります。まず動きやすい身体をつくり、できる範囲から活動量を増やしていくことが大切です。

では、実際に体重を落とすことで何が変わるのでしょうか。

変形性膝関節症があり、過体重・肥満のある方では、体重管理によって膝への負担だけでなく、痛みや身体機能にも良い変化がみられることがあります。

特に重要なのが、食事だけ、運動だけと一つに偏るのではなく、無理のない体重管理と身体活動を組み合わせていくことです。

「痩せること」と「動ける身体をつくること」は別々ではありません

膝が痛い方に、「まず10kg痩せてください。そのあと運動しましょう」と言っても簡単ではありません。

膝が痛いから動けない。→動けないから活動量が減る。活動量が減ると脚の筋力も落ちやすい。→そして、ますます動くことが大変になる。このような悪循環に入っている方も少なくありません。

だからこそ、体重を落とすことだけを最初のゴールにする必要はないと当院では考えています。

まずは膝に負担が集中している身体の状態を確認し、立つ、歩く、階段を上るといった動作が少しでも行いやすくなること。

そのうえで身体を動かす量を少しずつ増やしていく方が、結果として体重管理にも取り組みやすくなります。

「痩せてから動く」のではなく、動きやすい状態をつくりながら、時間をかけて体重も整えていくという考え方です。

5.変形性膝関節症では何%くらい体重を減らせばいい?

体重70kgの場合に5%減量すると約3.5kgとなる例と、短期間で無理に減量するのではなく3か月から6か月かけて維持できる体重管理を行う考え方を示した図

変形性膝関節症では5%程度の体重減少が一つの目安として使われることがありますが、短期間で無理に落とす必要はありません。

「それなら、具体的に何kg痩せればいいですか?」

ここが気になる方も多いと思います。

変形性膝関節症と体重減少については、少しの減量から身体への良い変化がみられ、さらに体重減少の割合が大きくなるほど、痛みや身体機能などに良い変化がみられる傾向が示されています。

一つの目安として現在の体重から5%程度以上という数字が使われることがあります。

たとえば体重70kgなら、5%は3.5kgです。しかし、「3.5kg落とさなければ意味がない」という数字ではありません。

また、10%、20%と減量幅が大きいほど良い結果がみられた報告もありますが、だからといって誰もが短期間で大幅な減量を目指せばよいわけでもありません。

短期間で落とすより「維持できる体重」を目指す

当院でおすすめするのは、膝が痛い状態で無理な運動や厳しい食事制限をして、短期間で体重を落とそうとしないことです。

たとえば、「3か月で少しずつ生活習慣を変えてみる」「半年くらいかけて体重の5%減量を目標にしてみる」というように、長い期間で考えても構いません。

なぜなら、膝を考えるうえでは体重を落とすこと以上に、その状態を維持することも大切だからです。

短期間で無理に体重を落としても、その後リバウンドして以前より体重が増えてしまえば、膝が受け止める負担も再び増えてしまいます。

100点の減量を1か月続けるより、60点でも半年、1年と続けられる方法を選ぶ。変形性膝関節症と長く付き合うことを考えれば、その方が現実的ではないでしょうか。

6.変形性膝関節症では体重管理と運動が大切と考えられています

変形性膝関節症で膝が痛い人が、朝の軽い運動、5分から10分の歩行、生活習慣の記録など無理のない身体活動から始める方法を示した図

膝が痛いからといって長時間のウォーキングを無理に行う必要はありません。5〜10分など、できる範囲から身体を動かしていきましょう。

現在の変形性膝関節症に対する考え方でも、過体重や肥満がある場合には、無理のない体重管理を行うことが重要な対策の一つとされています。

しかし、ここでも「痩せればすべて解決」という話ではありません。

変形性膝関節症では体重管理だけではなく、その人に合わせた運動、筋力の維持、身体を動かす習慣などを組み合わせていくことが大切と考えられています。

つまり、「膝が痛いけれど、とにかくウォーキングして痩せましょう」という意味ではないのです。

痛みがあるなら運動の始め方を変える

ウォーキングを始めて膝が強く痛むのであれば、最初から30分、1時間と歩く必要はありません。

5分や10分から始めても構いませんし、歩くことが難しければ、膝への負担が比較的少ない方法から身体を動かす選択肢もあります。

重要なのは、その人の膝の状態や体力に合わせて身体活動を増やしていくことです。体重を減らすために膝をさらに痛めてしまっては、本来の目的から離れてしまいます。

「体重を落とさなければ」と焦るのではなく、まず動ける身体をつくる。次に動く量を少しずつ増やす。そして数か月という長い期間で体重も整えていく。

この順番でも遅くありません。

7.「体重を落とさないと膝は良くならない?」大分駅前整体院の考え

変形性膝関節症では体重だけが膝の痛みを決めるのではなく、股関節や膝、足関節など身体全体の動きを整えて負担を分散し、長期的に体重管理を行う考え方を示した図

痩せないと膝が良くならないわけではありません。まず身体全体の動きを整えて膝への負担を分散し、減らせる負担を長い目で少しずつ減らしていきます。

ここまで読んで、「結局、私の膝は痩せないと良くならないということ?」と思われた方もいるかもしれません。

当院にも、病院で変形性膝関節症と言われ、「体重を落としてください」と言われて来院される方はよくいらっしゃいます。

しかし実際に身体を確認してみると、膝の痛みに関係しているのは体重だけとは限りません。

・股関節が十分に動いていない。
・足首が硬くなっている。
・膝が伸びきらない。
・立つときや歩くときに片側へ体重が偏っている。

このような状態では、同じ体重であっても膝の一部分に負担が集中しやすくなります。

体重が変わらなくても膝の痛みが軽くなる方はいます

これまで当院で施術を行ってきた範囲では、体重そのものはほとんど変わっていなくても、身体を整え、膝へ集中していた負担が分散することで、膝の痛みが軽くなっていく方を多く見てきました。

少なくとも当院では、「体重が減らないことだけが原因で、膝の痛みがまったく変わらなかった」というケースにはほとんど出会っていません。

ですから、「10kg痩せるまではこの膝は良くならない」と必要以上に心配する必要はありません。

ただし、ここで大切なのが「痛みが軽くなること」と「膝への長期的な負担を減らすこと」は少し分けて考える必要があるという点です。

変形した膝はこれからも使い続けます

変形性膝関節症の「変形」とは、関節軟骨の変化だけではなく、骨の形や関節の隙間、周囲の組織などに構造的な変化が起こっている状態を指します。

整体や施術によって、こうした構造的な変形そのものを元の正常な膝に戻すことはできません。

一方で、変形があることと、ずっと強い痛みが続くことは同じではありません。

身体の動きや膝への負担のかかり方が変わることで、痛みが軽くなり、以前より歩きやすくなる方はいます。

ただ、変形した部分はこれからも生活の中で使い続ける場所です。例えるなら、少し傷んだ靴で歩き続けるようなものです。

靴そのものを新品には戻せなくても、歩き方や使い方を変えれば負担を減らすことはできます。しかし、そこへ必要以上に大きな負担を毎日繰り返せば、良い状態を維持するのは難しくなります。

膝も同じです。

当院では「減らせるなら無理なく減らした方がいい」と考えています

当院の考えとしては、体重が変形性膝関節症の痛みのすべてを決めるとは考えていません。

そのため、「まず痩せてから来てください」という考えでもありません。

膝が痛いのであれば、まず身体を整えて膝へ集中している負担を減らす。

そのうえで、現在の体重が膝への負担を大きくしているのであれば、3か月、6か月という長い期間を使って、可能な範囲で少しずつ体重を減らしていく。

これが現実的だと考えています。

体重70kgの方が、「来月までに10kg落とそう」とする必要はありません。半年ほどかけて5kgを目標にするような考え方でもよいのです。

そして何より、落とした体重を無理なく維持できる生活をつくることが大切です。

変形性膝関節症は、数週間だけ付き合う問題ではありません。その膝でこれから先も、立つ、歩く、買い物へ行く、旅行をする、階段を上るといった生活を続けていきます。

だからこそ「今の痛みをどうするか」だけではなく、痛みが落ち着いたあとに、どうすれば良い状態を長く維持できるかまで考える必要があります。

体重が多ければ必ず膝が痛むわけではありませんし、体重が減れば必ず膝痛がなくなるわけでもありません。

ただ、変形によって負担を受けやすくなっている膝へ、より大きな負担が毎日繰り返されるのであれば、体重を減らせる範囲で減らすことには意味があります。

反対に、体重を変えずに大きな負担が続く場合には、施術によって一度状態が良くなっても、身体の使い方や日常生活によって膝へ再び負担が蓄積し、定期的なケアが必要になる方もいます。

「痩せないと治らない」ではなく、「今の膝をこれからできるだけ楽に使い続けるために、減らせる負担は少しずつ減らしていく」。

これが、変形性膝関節症と体重についての大分駅前整体院の考えです。

病院で「体重を落としてください」と言われて、「分かっているけれど、膝が痛くて動きたくない」「何から始めればいいのか分からない」と悩んでいるのであれば、最初からすべてを頑張る必要はありません。

まず身体を整えて動きやすい状態をつくり、そのうえでできる範囲から身体を動かす。そして3か月、6か月という長い目で体重も整えていく。

今よりも悪くなる前に、膝への負担を一つずつ減らしていくことが大切です。このような変形性膝関節症でお悩みの方は当院へご相談ください!

執筆者

  • 慢性症状専門の整体師 河野貴彦
  • 柔道整復師免許証

慢性症状専門の整体師 河野貴彦

東京・神奈川・大分で7年間整骨院にて研修して、延べ23755人の施術実績。研修時代から慢性症状の改善に力を注ぎ、整形外科や整骨院に通っても症状の改善しない方の力になりたいという思いから大分駅前整体院を立ち上げる。

経歴
2012年3月 日体柔整専門学校 卒業
2012年4月 柔道整復師免許 取得
2018年4月 大分駅前整体院 開業