投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「毎日ストレッチしても腰痛が良くならない理由」という内容になります。
「腰痛を改善したくて、毎日ストレッチをしている」「以前より身体は柔らかくなったのに、腰の痛みは変わらない」。このように、身体のために運動を続けているにもかかわらず、思うような変化を感じられない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に40〜50代になると、仕事や家事で忙しい中、朝や寝る前の時間を使ってストレッチを習慣にしている方も少なくありません。それでも、長時間座っていると腰が痛くなったり、立ち上がる際に違和感が出たりすると、「もっと身体を柔らかくした方がいいのだろうか」と考えてしまうものです。
しかし、ストレッチで身体が柔らかくなることと、腰痛が改善することは必ずしも同じではありません。
ストレッチには柔軟性を改善する働きがあり、血液循環にも一定の影響を与えることがわかっています。一方で、筋肉を伸ばすことと、筋肉を繰り返し動かして身体を支えることでは、身体に起こる変化が異なります。
今回は、ストレッチによって身体に何が起こるのか、血液循環とはどのようなものなのか、そして毎日ストレッチをしていても腰痛が改善しない理由について解説します。これまでの研究でわかっていることを踏まえながら、当院が大切にしている身体の動きや日常生活の活動量という視点からも考えていきます。
1.ストレッチは身体に何をしているのか?

ストレッチで柔軟性が改善しても、筋力や持久力が十分に高まるとは限りません。
筋肉を伸ばすことで起こる身体の変化
ストレッチというと、硬くなった筋肉を伸ばして柔らかくする運動をイメージする方が多いと思います。実際に、太ももの裏側やお尻、腰まわりの筋肉を伸ばすことで、以前より身体を曲げやすくなったと感じることもあるでしょう。
一般的な静的ストレッチは、筋肉や腱をゆっくり伸ばし、その状態を一定時間保つ運動です。継続することで関節を動かせる範囲が広がり、身体の柔軟性が改善する場合があります。
ただし、ストレッチによって身体が柔らかくなる理由は、単純に筋肉そのものが長くなるからではありません。
筋肉や腱の硬さが変化することに加え、筋肉が伸ばされる感覚に身体が慣れることも、関節可動域の改善に関係しています。そのため、以前より前屈ができるようになったとしても、それだけで腰痛に関係する身体の問題がすべて改善したとは判断できないのです。
柔軟性と筋力・持久力は別の身体機能
例えば、太ももの裏側が柔らかくなり、以前より深く前屈できるようになった方がいたとします。しかし、その方が長時間立っていると腰が痛くなる場合、柔軟性以外の身体機能も確認する必要があります。
身体を支えるためには、筋肉が力を発揮する筋力や、活動を続けるための持久力も必要です。ストレッチによって関節の動く範囲が広がっても、それだけで筋力や持久力が十分に高まるとは限りません。
つまり、身体を伸ばせることと、身体を動かし続けられることは別の能力なのです。
ストレッチにはストレッチの役割がありますが、腰痛を考える際には、柔軟性だけでなく、現在の身体をどの程度使えているのかにも目を向けることが大切です。
2.ストレッチをすると腰が楽になるのはなぜ?

ストレッチ直後に腰が楽になることと、腰痛が長期的に改善することは必ずしも同じではありません。
ストレッチ直後の変化と腰痛の改善は違う
「ストレッチをすると腰が軽くなるけれど、しばらくするとまた痛くなる」という経験はありませんか。朝にストレッチをすると身体が動かしやすくなるものの、仕事で長時間座っていると、夕方には再び腰が重く感じられるという方もいらっしゃいます。
ストレッチを行うと、筋肉が伸ばされる感覚や関節の動かしやすさが変化することがあります。また、身体を動かすことによって、一時的に痛みの感じ方が変わる場合もあります。
しかし、ストレッチ直後に楽になったからといって、腰痛に関係する要因がすべて改善したとは限りません。
例えば、ストレッチによって股関節の動きが良くなったとしても、長時間の座位や立ち仕事に必要な筋持久力が十分でなければ、日常生活の中で再び腰痛が気になる可能性があります。
もちろん、腰痛が戻る理由を筋力不足だけで説明することもできません。痛みが出る動作や活動量、睡眠の状態など、さまざまな要因が関係している場合があるためです。
ストレッチの回数を増やす前に考えたいこと
ストレッチをしても腰痛が改善しないと、さらに長い時間伸ばしたり、強く伸ばしたりする方もいらっしゃいます。しかし、強く伸ばせば効果が高まるとは限らず、無理なストレッチによって痛みが強くなる場合もあります。
大切なのは、ストレッチの回数や時間だけでなく、ストレッチによって何が変わり、何が変わっていないのかを確認することです。
身体が柔らかくなっているのに腰痛が続くのであれば、柔軟性とは別の視点から現在の身体を見直す必要があるかもしれません。
3.血液循環とは?ストレッチで血流は良くなる?

ストレッチは血液循環にも影響しますが、血流の変化はストレッチ中と終了後で異なる場合があります。
血液循環は身体を働かせるための仕組み
腰痛や身体の硬さについて調べていると、「血流を良くすることが大切」という言葉を目にすることがあります。しかし、そもそも血液循環とは、身体の中でどのような働きをしているのでしょうか。
血液循環とは、心臓から送り出された血液が動脈を通って全身に運ばれ、毛細血管で酸素や栄養などの受け渡しを行い、静脈を通って再び心臓へ戻る仕組みです。血液は肺で酸素を受け取り、筋肉や臓器が活動するために必要な酸素を届けています。
また、身体の活動によって生じた二酸化炭素などを回収することも、血液の大切な役割です。筋肉が正常に働くためには、このような血液循環が欠かせません。
ただし、血液循環が良いということは、単に血液がたくさん流れているという意味ではありません。
身体を休めている時と、歩いたり運動したりしている時では、筋肉が必要とする酸素やエネルギーの量が異なります。その時々の身体の活動に合わせて、必要な場所へ適切な量の血液が供給されることが重要なのです。
ストレッチ中と終了後では血流が異なる
では、筋肉を伸ばすストレッチを行うと、血液循環はどのように変化するのでしょうか。
ストレッチによって筋肉が伸ばされると、その周囲の血管にも物理的な刺激が加わります。ただし、筋肉を伸ばしている間、常に血流が増加しているわけではありません。
実際には、ストレッチ中と終了後で血液の流れ方が異なり、終了後に一時的な血流増加が起こる場合があります。また、継続的なストレッチによって、血管の働きに良い変化が生じる可能性も示されています。
そのため、「ストレッチをしても血液循環は良くならない」という説明は正確ではありません。
一方で、ストレッチによって血流が変化することと、日常生活で身体を動かすための筋力や持久力が高まることは別の問題です。さらに、血流の変化が確認されたとしても、それだけで腰痛が改善すると判断することはできません。
ストレッチには血液循環への作用もありますが、それだけで身体に必要な運動が十分になるとは限らないのです。
4.筋肉を動かす運動とストレッチでは何が違う?

ストレッチとウォーキングでは筋肉の使い方が異なり、ウォーキングでは筋肉の収縮と弛緩が繰り返されます。
筋肉が収縮すると血液の流れも変化する
ストレッチとウォーキングでは、筋肉の使い方が異なります。一般的な静的ストレッチでは、筋肉をゆっくり伸ばして一定時間保持しますが、ウォーキングでは太ももやふくらはぎ、お尻などの筋肉が繰り返し収縮と弛緩を行います。
筋肉が活動すると、酸素やエネルギーの必要量が増加します。それに応じて血管の働きが調節され、活動している筋肉へ送られる血液量も増える仕組みになっています。
例えば、椅子に座っている時と歩いている時では、脚の筋肉の活動量が異なります。歩いている時には、身体を前へ進めたり支えたりするために筋肉が働き、それに合わせて血液の供給も調節されます。
このように、筋肉を繰り返し動かす運動では、筋肉の活動そのものが血液循環に関係しているのです。
ふくらはぎの筋ポンプ作用とは?
歩くことによる血液循環への働きとして、もう一つ知っておきたいのが筋ポンプ作用です。
脚の静脈を流れる血液は、心臓へ向かって戻っていきます。この時、ふくらはぎなどの筋肉が収縮すると周囲の静脈が圧迫され、静脈の弁とともに血液が心臓へ戻る働きを助けます。
これが筋ポンプ作用と呼ばれる仕組みです。
ウォーキングやかかとの上げ下げなどでは、ふくらはぎの筋肉が繰り返し収縮するため、この働きが利用されます。ただし、筋ポンプ作用によって静脈血が戻ることと、活動している筋肉への動脈血流が増えることは、区別して考える必要があります。
ストレッチだけでは補いにくい身体機能
ストレッチにも血流や血管機能への作用がありますが、ウォーキングや筋力運動では、それに加えて筋力や持久力、心肺機能などに対する刺激が得られます。
例えば、股関節のストレッチを毎日行っていても、歩く機会が少なければ、長時間歩くための持久力が十分に維持されていない可能性があります。また、膝を曲げ伸ばしする柔軟性があっても、椅子から繰り返し立ち上がるための筋力が十分とは限りません。
つまり、ストレッチと筋肉を動かす運動は、どちらか一方が優れているというよりも、それぞれ異なる役割を持っています。
腰痛の改善を考える場合にも、身体を伸ばすことだけでなく、現在の身体に合った方法で筋肉を使う機会を作ることが大切です。
5.血液循環が良くなると腰痛も改善する?

血液循環は身体の活動を支える重要な仕組みですが、腰痛には身体の動きや生活習慣なども関係します。
血液循環が身体にとって重要な理由
血液循環は、筋肉や関節を含めた身体の組織が正常に働くために欠かせない仕組みです。筋肉が活動する際には、血液によって運ばれる酸素や栄養を利用してエネルギーを作り、身体を動かしています。
また、継続的な身体活動は、血管が適切に拡張・収縮する働きや、筋肉が酸素を利用する能力などにも関係しています。そのため、健康維持という観点から、日常的に身体を動かすことには大きな意味があります。
しかし、ここで注意したいことがあります。
血液循環が身体にとって重要であることと、腰痛の原因が血行不良であることは同じではありません。
腰痛の原因を血行不良だけで説明できない理由
腰痛には、筋肉や関節の状態だけでなく、身体活動の量、睡眠、心理的な負担、生活環境など、さまざまな要因が関係する場合があります。
例えば、同じように長時間座って仕事をしている方でも、腰痛が出る方と出ない方がいます。また、身体が硬くても腰痛がない方がいる一方で、柔軟性が十分にあっても腰痛が続いている方もいらっしゃいます。
このような違いがあるため、腰痛を筋肉の硬さや血液循環だけで説明することはできません。
また、ストレッチや運動によって血流が増加したとしても、それが腰痛の改善に直接つながるとは限りません。運動療法が慢性的な腰痛の軽減に役立つことはわかっていますが、その効果には身体機能や痛みの感じ方など、複数の変化が関係すると考えられています。
当院でも血液循環は身体の健康を考えるうえで大切な要素だと捉えていますが、血流を良くすることだけが腰痛改善の目的ではありません。
大切なのは、血液循環を含めて身体が正常に働ける状態を考え、日常生活で必要な動きを無理なく行えるようにすることです。
6.毎日ストレッチしていても運動不足になる?

毎日ストレッチを続けていても、日中に歩いたり筋肉を動かしたりする機会が少ない場合があります。
ストレッチの時間と1日の活動量は別のもの
毎日ストレッチをしている方に、ぜひ振り返っていただきたいことがあります。それは、ストレッチをしている時間以外に、どのくらい身体を動かしているかということです。
例えば、朝に10分間ストレッチをしてから車で通勤し、仕事中はほとんど座っているという方もいらっしゃるでしょう。帰宅後も家事を済ませて座って過ごす時間が長ければ、1日の中で筋肉を繰り返し動かす機会は限られているかもしれません。
このような生活では、毎日ストレッチを続けていても、有酸素運動や筋力運動が不足している可能性があります。
もちろん、座っている時間が長いからといって、必ず腰痛になるわけではありません。しかし、健康維持のためには、ストレッチだけでなく、歩くことや筋肉に適度な負荷をかける運動も重要です。
長時間座り続けず、こまめに身体を動かす
長時間座り続けることは、特に下肢の血流や血管の働きに影響する場合があります。一方、座っている時間を途中で中断し、短時間でも歩いたり脚の筋肉を動かしたりすることで、血液循環に良い変化が起こることがわかっています。
そのため、朝晩にストレッチをする習慣がある方でも、日中に身体を動かす時間を作ることには意味があります。
例えば、デスクワークの合間に立ち上がって少し歩く、家事の途中で身体を動かす、無理のない範囲で散歩を取り入れるといった方法です。こうした活動は、ストレッチとは異なる形で筋肉を使う機会になります。
ただし、腰痛がある方にとって、運動量を増やせば必ず良いというわけではありません。
歩くと腰痛が強くなる方もいれば、長時間立っていることが負担になる方もいます。現在の症状や身体機能に合わせて、運動の種類や時間を調整する必要があります。
ストレッチ以外に何をすればよい?
ストレッチを続けているのに腰痛が改善しない場合、まずは現在の生活で不足している身体活動がないかを確認してみましょう。
歩く機会が少ない方であれば、無理のない範囲でウォーキングを取り入れることが一つの方法です。また、立ち上がる動作や階段の上り下りが負担になっている場合には、下肢や体幹の筋力を考慮した運動が役立つこともあります。
ただし、腰痛のある方すべてに同じ運動が適しているわけではありません。運動によって症状が強くなる場合には、無理に続けず、運動内容や負荷を見直すことが必要です。
ストレッチをやめるのではなく、ストレッチだけに頼らない身体の使い方を考えることが大切です。
7.ストレッチしても腰痛が改善しない方へ|当院が大切にしていること

当院では腰の柔軟性だけでなく、身体全体の動きや日常生活の活動量も確認しています。
身体の硬さだけでなく、現在の動きを確認する
大分駅前整体院では、腰痛が続いている方に対して、痛みのある腰だけでなく、身体全体の動きを確認することを大切にしています。
例えば、前かがみになった時に腰痛が出るのか、椅子から立ち上がる時に痛むのか、長時間座った後に症状が変化するのかなど、日常生活のどのような場面で困っているのかを確認します。
また、腰や股関節の関節可動域、身体を動かす際の特徴なども確認し、現在の身体がどの程度動かせる状態なのかを把握していきます。
毎日ストレッチをしている方であっても、実際に身体の動きを確認すると、動かしにくい部分が残っている場合があります。反対に、十分な柔軟性があっても、特定の動作で腰痛が出る方もいらっしゃいます。
そのため、ストレッチをしているかどうかだけでなく、現在の身体がどのように動き、日常生活でどの程度使われているのかを確認することが重要だと考えています。
血液循環と身体の活動量を考える
当院では、筋肉や関節が正常に働くために必要な血液循環も、身体の健康を考えるうえで大切にしています。
ただし、関節が硬いから血流が悪い、関節が動くようになったから血流が改善した、と単純に判断することはできません。血液循環の状態を直接測定していない場合、身体の動きの変化と血流の変化は分けて考える必要があります。
そのうえで、普段どのくらい歩いているのか、仕事中は座っている時間が長いのか、ストレッチ以外にどのような運動をしているのかなど、日常生活の活動量も確認していきます。
また、睡眠不足や疲労が続いていないかといった生活面も、必要に応じてお聞きしています。腰痛が続く背景には複数の要因が関係する場合があるため、身体の状態だけでなく、普段の生活も含めて考えることが大切です。
ストレッチを続けるだけでなく、身体の使い方を見直す
施術では、身体や関節の動きを施術前後で確認し、どのような変化が起こっているのかを共有することを大切にしています。
また、現在の身体の状態や日常生活での活動量を踏まえ、必要に応じてストレッチ以外の運動についてもアドバイスしています。無理に運動量を増やすのではなく、今の身体でどの程度動けるのかを確認しながら、少しずつ活動の幅を広げていくことが重要です。
なお、腰痛に加えて脚のしびれや筋力低下がある場合、安静にしていても強い痛みが続く場合などは、医療機関での評価が必要になることがあります。排尿・排便の異常や急に進行する筋力低下などがある場合には、速やかに医療機関を受診してください。
毎日ストレッチを続けることは、身体のために取り組んでいる大切な習慣です。しかし、ストレッチで身体が柔らかくなっても、腰痛が改善しない場合には、柔軟性以外の部分に目を向ける必要があるかもしれません。
「毎日ストレッチしているから大丈夫」ではなく、「今の身体に必要な運動ができているか」を考えることが大切です。
大分駅前整体院では、腰痛を繰り返している方や、ストレッチを続けても思うように改善しない方に対して、現在の身体の動きや日常生活の状態を確認しながら、一人ひとりに合った身体の使い方を考えていきます。
腰痛がなかなか改善せず、今のストレッチや運動方法が自分に合っているのかわからないという方は、お気軽にご相談ください。


